カテゴリー「洋画メモ」の記事

スター・トレック

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洋画メモ、NO,77、DVDレンタル

2009年、パラマウント、127分

監督- J.J・エイブラムス

出演- クリス・パイン、ザカリー・クイント、カール・アーバン、ウィノナ・ライダー、レナード・ニモイ

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我、土肥中の映画館では封切時、上映されず、観たくとも観れなかったものをレンタルDVDで観ることができた。半年でもうレンタルされるとはありがたいことだ。

どうやら、今までのシリーズものとは、別次元の話のようで、今までのバラダイムによる「スタートレック」とは切り離して観るべき映画のようだ。しかも、タイムパラドックスによりさらにヤヤコシクなり、この映画からは、いつくもの展開が予想される。

というのも、スポックの母が死んでしまうからだ。今までの旧作の次元の世界では彼の母は生きている。しかし、これも過去に遡り歴史を変える事態となったら蘇るかもしれない。

また、ロミュラン星人も随分と旧シリーズのキャラクターと違う。

なによりもエンタープライズ号の内部は、初代テレビ版より昔の話なのに、随分と洗練されている。それに、光子魚雷は機関砲のように何十発も速射ができる性能を有していた。

この映画、巷では随分と評判がいいが、私はそれほど満足しなかった。もうちょっとユッタリとしたストーリー展開を望みたい。CG.VFXはもう完璧で脱帽。が、これもジックリと映像を見せてほしかった。カットが速すぎて目が追いついていけない。

以前の映画では、こういうCGシーンでは、モーションコントロール・カメラか、ステディカメラ撮影のように滑らかな映像であったが、現在では手持ちカメラ撮影のように、あえて、ガタガタとブレた映像で処理し、実写感を演出している。

3人のクルーがスカイ・ダイビングしているところなどがそうで、臨場感が素晴らしいが、私のような中年男にはせわしく感じて、これも少し疲れるものである。

ところで、バルカン星がミニ・ブラックホールに、中心から直接飲み込まれるシーンがあったが、ほんとうにああなるのだろうか。

私がかじった知識によれば、こういう場合、星は強い潮汐力により、まずコナゴナに分解された後、その物質は円運動をともない、回転の遠心力により円盤状となり、中心に近い部分から少しずつブラックホールに落ちていくはずだ。

しかも、円盤は、回転のねじれあう摩擦により、核融合よりも莫大な熱エネルギーを発生する。

エンタープライズ号も、映画のように直接吸い込まれるのではなく、船尾と船首の場所によって潮汐力が極端に違うので、その歪により機体は瞬時にバラバラに破壊されるだろう。

それにしてもレナード・ニモイも老けましたな。メイクのせいだろうか。

追記: 特にインパクトのあるシーンは、被弾したエンタープライズ号の穴に人が吸い込まれるところで、宇宙に飛び出したとたん、無音となり、過酷な真空の宇宙をうまく表現していた。わずかな時間のシーンだが、ちょっぴり無常感が漂う。

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ハリーとトント

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洋画メモ、NO,76、NHKBS

1974年、20世紀フォックス、115分

監督- ポール・マザースキー、撮影- マイケル・バトラー、音楽- ビル・コンティ

出演- アート・カーニー、エレン・バースティン、ジェラルディン・フィッツジェラルド、ラリー・ハグマン

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小津監督の「東京物語」がヒントになっているという。しかし、72歳の、ビック・モローを老けさせたようなジイサンは良く喋り、静かな小津調ではない。

小津映画では、中高年の男性だけの会話で、結構、Hな話が出で来るが、この映画でも同じで、基本的に男というのは、どこの国でも、いくつになってもこんなものだろう。彼らの会話や行動は笑いをさそう。

アート・カーニーという役者さんはピアノも歌も踊りも達者で、かつてミュージシャンを目指していたという役柄にぴったり。

アカデミー賞をもらったこの役者さんも芝居がうまいが、次々に現れる高齢の役者さんも芝居のうまい人ばかり。日本の映画では大部屋のベテラン俳優というところばかりだろう。

その中の一人、胡散臭いサプリメント売りの爺さん(VWの1ボックスカーの屋根にVWビートルの上半分をくっつけた面白い車で登場)は、何かの映画でたびたび見かける役者さんである。

検索して調べたところ、演劇指導の重鎮が出演者にいるそうで、この人がそうだろうか。それともポーランド移民か、バスの中でサンドイッチを食っている爺さんだろうか。

また留置場で出会う、呪い技の達者な、飄々としたネイティブの爺さんも、なにかの西部劇で見たような気がする。

尚、ベガスにいる息子役は「可愛い魔女ジニー」に出ていた人。

ネコのトントが死んでも、寿命で仕方が無いと素直に受け入れ、どうぜないが、身寄りの無いポーランド移民の友人が亡くなったときは、身元引受人になり、涙を流した。

これは、あの地方出身の監督、マザースキー(原語発音ではマズルスキーだろうか、いかにもポーランドっぽい名前)の思い入れがあるのかもしれない。

ラストシーンは、海岸の砂で城作りをしている少年を、いつまでも見つめているこの老人のロングショット、長廻し。

そのうち心臓発作かなにかで、コトンと倒れるエンディングかと思ったが、何事も起こらず映画は終わる。アチラの老人は強い。いや強くあれという意味か。

発作で倒れるテイクも撮られたかもしれない。そのエンディングだとガラリと違う映画になってしまうが。

アチラでは、公開前の試写会で、いくつかのラストの違うバージョンの映画を見せ、評判のいい方を採用するという。

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Bonnie and Clyde

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洋画メモ、NO,75、NHKBS

1967年、WB、ビスタサイズ?、112分

監督- アーサー・ペン、制作- ウォーレン・ビーティ、撮影- バーネット・ガフィ、

音楽- チャールズ・ストラウス

出演- フェイ・ダナウェイ、ウォーレン・ビーティ、ジーン・ハックマン、マイケル・J・ポラード、エステル・パーソンズ

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この映画の邦題が、私には大げさで陳腐に聞こえ、また配給会社の、いかにも客が沢山観に来るだろうという魂胆が感じられ、反発したくなるので、あえて原題どおりとした。

日本でつけられた題名の意味は、出演者でもあるプロデューサーのビーティにも知らされただろうが、それに彼はどう反応しただろうか。恐らく笑うか怒るかしたと思いますがね。

この邦題が超有名であるためと、前記のとおり、まるで悪ガキ中学生が取って付けたような題名であることもイヤで、あえて観なかった映画のひとつ。

ラストシーンも超有名で、以後の映画でもオマージュやパクリで使われた。ああいうシーンでは特殊効果マンが大忙しで、車の弾痕には、ボディに穴を開けたあと、コードに繋がった火薬をセットし、また穴を塞いで塗装・ワックス塗りと、大変手間隙がかかるようだ。

また、役者も、体にセットした火薬の破裂によるショックは、結構痛いものらしい。

なんでも、実際は二人で87発の弾丸を浴びたという。映画ではドラムマガジンのトミーガンを3人が発射していたので、つまり合計150発全弾のうち半分以上の弾を喰らったことになる。

ところで、こういうタイプの映画では、説明不足の省略が随分とある。

ボニーは母親が恋しくなり、とある空き地で親戚衆とともに無事、なんなく再会することが出来る。母親の家も警察にマークされているというセリフが前のシーンであったはずだが、ここで私は「オヤッ?」と感じた。

また、あの悪党たちは、いつのまにかトミーガンと手榴弾を手に入れている。銀行強盗だけでなく、ガン・ショップも襲ったというシーケンスを省いてしまっている。これも「オヤッ?」と感じた。

しかし、この映画が作られた時代では、ベトナム反戦活動や、ヒッピー、マリファナなどに影響された若い連中がいて、こういう細かいことなどドーデモ良かったのかもしれない。

2,3発ひっぱたいてやりたいような女性を演じたエステル・パーソンズがアカデミー助演女優賞をもらったが、C.W.モスを演じたマイケル・J・ボラードも良かった。

このブサイク顔の俳優さんも、何かの映画でアカデミー賞候補になっていたはずだ。目の演技など、自然な芝居のうまい人だ。テレビ「スタートレック」で不良少年のリーダーを演っていたのを記憶している。

フェイ・ダナウェイの欲求不満顔の演技もよかった。

撮影はカメラのピントあわせがうまい。

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エアポート‘80

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洋画メモ、NO,74、DVDレンタル

1979年、ユニバーサル、シネスコサイズ、123分

原題- The Concorde ...Airport ‘79

監督- デビット・ロールウェル・リッチ、撮影- フィリップ・ラスロップ、音楽- ラロ・シフリン

出演- アラン・ドロン、スーザン・ブレイクリー、ロバート・ワグナー、シルビア・クリステル、ジョージ・ケネディ

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エアポートシリーズ、最終回のもの。日本では公開が1980年なので、「エアポート‘79」とはしなかった。原題どおりでよいのに日本の配給会社はショーモナイ気配りをする。オープニングタイトルで、デカデカと「‘79」と出ているではないか。

今回、コンコルド旅客機は3回も危機にさらされ、それなりにハラハラ・ドキドキを楽しめる。ただし、ヒコーキファンにはツッコミドコロがあるが、それはのちほど列記。

そのヒコーキファンにはコンコルドの実写映像が観られて嬉しい。特にアルプスの谷間を飛行する実写は美しい。燃料投棄している映像も珍しい。

機内の撮影も、客室などは実機が使われているように感じたが、コックピットの撮影では、カメラが真正面から据えてあり、その位置から検討すると、やっぱり作り物のようだ。計器類は詳しく見せなかったが、操縦桿の形はあの通り。

飛行中の映像は、ミサイルとのシーンでは、ミニチュアを合成処理しているが、今のレべルと比較すると稚拙である。

ただし、コンコルドが海面スレスレより上昇するカット、および、空港に緊急着陸するシーン、雪原に胴体着陸するシーンはミニチュア特撮であり、そのレベルは高い。日本のミニチュア特撮だったら、もっとオモチャ然となっているだろう。

いつも思うのだが、向こうの名も知れぬ特撮マンがいい仕事をしている。滑走路のウェザリングや照明など、ちょっとデレク・メディングスの特撮に近い。

コンコルドが離陸、ローテーションする真下にスタントマンがいて、ジェット噴射を受けて滑走路を転がっている。私は、これは合成処理の映像ではなく、実際のスタントアクションと見た。決死の撮影。

ドロンとクリステルがホテルの一室で、二人きりで英語で会話している。フランス語でないと変だ。

映画の冒頭、コクピットのコ・パイ役で、テレビ「コンバット」のケイリー(ケイジ)を演じたピエール・ジャルベールを発見した。

撮影で使われた実機は、2000年に墜落した機体だということだ。

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・ コンコルド反対派が熱気球を飛ばし、着陸を妨害する。風まかせの気球で、滑走路上空まで到達することは不可能だろう。管制官が直前まで気づかないのもズッコケル。

・ カメラによる追尾の新型誘導ミサイルが、なかなかコンコルドに当たらない。そのカメラ誘導でロックオンするミサイルが、いつの間にやら赤外線追尾ミサイルになっている。このメカはベトナム戦争時代の古い方式のもの。

・ コンコルドがマッハ1の速度で飛行中、パイロットがコックピットの窓を開け、手を出して照明弾を発射している。 実際は手を出した瞬間、強烈な風圧で手首がもげてしまうだろう。銃も吹っ飛ぶ。

・ コンコルドのパイロットが、後方に位置している戦闘機のミサイル発射を、すぐさま察知する。バックミラーもないがどうやって見つけるのだろうか。

・ コンコルドがモスクワへ飛行するとなると、大陸の上空を飛ばなければならないが、そうなると音速以下の速度で飛行しなければならないだろう。マッハ2の速度はソニックブームの被害が少ない洋上のみで可能。

洋上におけるコンコルドのソニックブーム音の映像 ・・・ http://www.youtube.com/watch?v=oMOyeuDKAlg

・ コンコルドがロールするシーンが何度もあるが、やってやれないことはないだろう。ボーイング707のテスト飛行では、実際にエルロンロールが行われている。 ただし、コンコルドの大型デルタ翼機では、姿勢の修復が難しいかもしれない。

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渚にて

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洋画メモ、NO,73、NHKBS

1959年、MGM、ビスタサイズ、白黒、140分

監督- スタンリー・クレイマー、撮影- ジュセッペ・ロトゥン、音楽- アーネスト・ゴールド

出演- グレゴリー・ペック、エヴァ・ガードナー、フレッド・アステア、アンソニー・パーキンス

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SF映画ベストテンでは、たいてい10位あたりにランクされる作品。このソフトもなかなか手に入らないものだが、ようやく観ることができた。ただし、NHKBSのこの放送も3回目くらいではないだろうか。あの放送局は2.3年の間に同じ映画をシャーシャーと、(再)の文字を新聞のテレビ欄に付けずに何度も放送する。これは日本テレビの宮崎アニメの再放送もそうである。

その再・再放送のおかげで観ることができたので、文句も言えないが。

この映画、被爆国、日本国民の目には、放射線障害の描写が、ある部分ではあまりにも甘く、別の部分では大げさで不正確だと感じる。原作者と脚本家はもっと取材すべきだ。

それとも、1959年という時代では、あの程度の情報しか入手できなかったのだろうか。

それにしても、核戦争による死の灰で、北半球の人類が死滅するという設定は、現在では一笑に付されるし、当時の専門家も首を振っただろう。

ただし、当時の人の、深く静かに進行する放射能への漠然とした恐怖が、SF的にうまく演出されていた。

やがて都市の建物だけ残り、人も死体もいないということは、死体だけが散乱しているより恐ろしいことだ。潜望鏡で写される都会の静止した映像はショックだった。(どうやって人や車を消したのだろうか、スチル写真には見えなかったが)。

フレッド・アステアがダンスだけでなく、演技もうまいことが、この映画で証明された。ちょっとアルコールが入ったような、脂っぽい顔の疲れた表情がいい。

撮影監督は、フェリーニ映画などで活躍のイタリア人だが、なかなか巧いカメラワーク。斜めの構図で不安感を演出。タワーズとモイアが窓辺で会話しているシーンでは、その斜めの構図が左から右へシフトする。カメラの架台はどういうシカケなのだろうか。ヒッチコックが好きそうなテクニック。

モイアが酔っ払って、アステアのフェラーリの車庫を訪ねるシーンは、ほんとうにイタリア映画のようだ。エヴァ・ガードナーがイタリア女優っぽいのも一因だが。

この、映画。今の正確な科学資料にてリメイクされるべきもの。話はだいぶ変わってしまうだろうが。

ただし、テレビ作品でのリメークはあるようだ。

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赤い河

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洋画メモ、NO,72、DVDレンタル

1948年、MGM、スタンダード、白黒、133分

監督- ハワード・ホークス、撮影- ラツセル・ハーラン、音楽- ディミトリ・ティオムキン

出演- ジョン・ウェイン、モンゴメリー・クリフト、ジョアン・ドルー、ウォルター・ブレナン、コリーン・グレイ

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「戦艦バウンティ号の叛乱」の西部劇版。

ジョン・ウェインは、バウンティ号の偏執的船長の代わりに、牛、10000頭、1600キロの大移動のリーダーを演じる。ただし、いつもの正義の味方ではない。

雇ったカウボーイが脱走したとなると、執拗に追いかけ捕まえ、相手がガンのホルスターに手を掛ける前に打ち殺してしまう。あるいは自分の即決裁判のみで縛り首にさせようとする。もうムチャクチャな人物。

ところが、心の隅では、養子、モンゴメリー・クリフトに嫁を与え、事業を彼に継がせようと願っている。と、これはネタバレになってしまうが、彼の行動と結果のギャップが激しい。最初から気持ちを打ち明けていたら面倒なことにならなかったはずだが、それは映画。 ヤヤコシイほうが面白いという訳。

牛の大群を連れて行くロケ撮影が素晴らしい。西部劇でこれほどの数の牛が出てくるのを見るのは初めて。

人物のアップ映像はロケのカットとスタジオでのリア・プロジェクション撮影と併用されている。そのつながりは自然だ。本モノの馬に乗って走っているアップ映像もスタジオ撮影だが、大きなローラーの上で馬を走らせているのだろう。

河を渡るシーンは、私の見たところ、カメラの設置位置を検討すると、少なくとも3テークの撮影になっている。あの牛たちを3回も連れ廻さなければならないとは、スタッフの苦労がしのばれる。

ジョアン・ドルーにネイティブの放った矢が当たるカットは衝撃的だ。繰り返し観察したが、矢をガイドするテグスが見えない。何か正確に設置されたボウガンのようなシカケで、本モノの矢を彼女の服の肩ギリギリに当てているようだ。大変危険な撮影。

到着した目的地の街では、住民が牛の大群を大歓迎する。たいへん微笑ましい。牛一頭が20ドルで買われる。どれくらいの価値だろうか。前のシーンでブレナンが「1ドルは俺の日給より多い」と語っているので、1ドルは2万円くらいのものだろう。つまり1頭40万円というところか。最初の地では1頭、2ドルが相場だったようだ。

雇われたカウボーイたちは、100ドルの報酬であることが、妻子を残して牛の暴走で死んだ一人のセリフで分かる。

音楽がすばらしい。作曲のティオムキンは、革命を逃れて移住してきたロシア出身の人だが、音楽はロシアッぽく無い。テーマは耳に残る名曲。

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リオ・ブラボー

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洋画メモ、NO,71、NHKBS

1959年、WB、ビスタサイズ、カラー、141分

監督- ハワード・ホークス、撮影- ラッセル・ハーラン、音楽- ディミトリ・ティオムキン

出演- ジョン・ウェイン、ディーン・マーチン、リッキー・ネルソン、ウォルター・ブレナン、アンジィー・ディキンソン

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ああ、面白かった。映画館を出た後のお客は、みんな幸福な顔をしているという映画。

黒澤明は、映画の出だしの10分間(この時間は記憶がアイマイ。5分、あるいは15分だったかもしれない)で観客を惹きつけなければ良い映画と言えない。と語っていたが、まさにその通りの映画だった。

オープニングの無言劇で、観客は、暇つぶしや、うたた寝をする種類の映画でないことに気づく。映画への期待度がぐっと増し、観客席での姿勢を正すことになる。

いろいろな役者のしぐさ・・・ マーチンのアル中で震える指。それに小道具・・・ 巻きタバコ、タン壷、ショットガン、ライフルなどが伏線として、後までうまく使われている。

形のある道具だけでなく、音楽まで、観客へのサービスを伴いつつ、重要な小道具として使われている。

西部劇おなじみの大平原や牛の大群など一切出てこない。

小さな街の中での出来事なのに、飽きさせない。空間が狭いからこそ、銃声や音楽が聞こえ、逆にストーリーを面白くさせるという工夫がしてある。

なんという考えられたウマイ脚本。

相変わらず、ジョン・ウェインは、無神経でデクノボー的態度ながら、実は思いやりがあるというカッコイイ人物。

ディーン・マーチンは、この頃、実際にアル中だったことがあるので、芝居が自然に見えた。イタリア系であることをウィキで知った。

歯抜けのウォルター・ブレナンという芝居の達者な役者を覚えた。うまい俳優さん。アカデミー助演賞を何度か受賞している。

コロラドを演じたリッキー・ネルソンという人が有名な歌手だとは知らなかった。俳優ではないので、芝居は多少硬い。

私は今まで、リオ・ブラボーとはジョン・ウェインの役名だとばっかり思っていた。

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刑事

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洋画メモ、NO,71、NHKBS

1959年、イタリア、スタンダード、白黒、118分

監督- ピエトロ・ジェルミ

出演- ピエトロ・ジェルミ、クラウディア・カルディナーレ

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出だしの歌が印象にある。どこかで聞いた歌、名曲。

「アモーレ、アモーレ、アモーレ」という始めのメロディーは、黒沢年男が歌った「たまには娼婦のように・・・」のモチーフに似ている。

画質が素晴らしい。最近の映画のよう。50年前のイタリアの風俗に目を奪われる。それは撮影・構図がいいためでもある。

ジェルミの映画を観るのは「鉄道員」から2作目だが、早口のイタリア語がなじめず、映画に集中できなかったので、なんとも批評しがたい。また観直したい。

イタリア映画は基本的にセリフの録音はアフレコであるということを、トリュフォー作品「アメリカの夜」のエピソードで知ったが、この映画は、特にセリフの声がスタジオのマイク録音であることがよく分かる。

それは、多人数の会話シーンが多い映画なのだが、その人の立ち位置の違いによる声の強弱がまったくと言っていいほど無く、みんな一定の平坦な音声に聴こえ、会話に立体感が無いからである。

つまり、何人かの役者さんが部屋の隅にいても、カメラの近くにいても、前を向いても、後ろを向いて喋っても、みんな同じ音圧なんである。

ここに集中できない違和感の一因がある。

私は全シーンがアフレコなのはどうもなじめない。せめて室内では同時録音が好ましいと思う。撮影時に役者やスタッフに、セリフ運びや録音に失敗できないという緊張感が発生するが、そういうことも、いい映画を作る要因になると思う。

あの当時のサングラスがどうも好きじゃないなー。トニー谷がつけていたようなやつ。

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シェーン

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洋画メモ、NO,70、NHKBS

1953年、バラマウント、スタンダード、カラー、113分

監督- ジョージ・スティーヴンス、撮影- ロイヤル・グリグス、音楽- ヴィクター・ヤング

出演- アラン・ラッド、ジーン・アーサー、ヴァン・ヘフリン、ブランドン・デ・ワイルド、エミール・メイヤー、ジャック・パランス

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あまりにも有名な映画なので、あえて観なかったものの一つ。大変いい映画だった。出だしから終わりまで実にスマートな脚本。もっと若い頃に観ればよかったと悔やむ。

山本晋也氏は日本の小津か成瀬監督が西部劇を作ったらこんなだったろうと語っていた。私もまったく同じ考え。インディアンや強盗とのドンパチだけに終わらず、家庭内のこと、子供の視線と母親の気持ちと父親の責任も描いている。

以前にこういう西部劇はあったのだろうか。このスタイルは初かどうか知らないが、以後のテレビ番組「名犬ラッシー」や「大草原の小さな家」などはこの映画の影響を受けているかもしれない。

もう一つ、縄張り争いがテーマとなると、この映画の翌年、1954年公開のテックス・エィブリーのアニメ、「西部の大決闘」・・・ http://www.youtube.com/watch?v=4nqPLSwF9ZM ・・・ もこの映画からいただいたのかもしれない。

アラン・ラッドは、いかつい、小汚いガンマンではなく、中肉中背でなで肩のヤサ男。 あまり強そうに見えない男が、殴り合いでファィトし、早撃ちもスゴイ。それに作業服のパンツが腰の上まであり、足が長く見えてカッコイイ。

一方、ジャック・パランスは出番は少ないが、出て来るだけて、犬も尻尾を垂れて逃げ出すという、氷のように凍結してしまいそうな画面を作る。あのツラでは無理もないが、この演出のうまさ。黒澤作品「生きる」で宮口精二が演じたヤクザの親分も、何もしなくとも迫力があったものである。

ジョーイの母親がシェーンに気があるという演出も細かい。それも、ダンナのスターレットにヒヤヒヤするような場面も無く、抑制がとれた脚本。

ジョーイのクロースアップカットが多いが、西部劇で子供の顔が何度もスクリーン一面に出るというのはこの映画が初めてだろう。

西部劇おなじみの酒場での殴りあいは、今まで観たものでは一番迫力があった。あのシーンを撮るだけでも数日間かかったかもしれない。

ライカーがスターレットに昔の苦労話を語るシーンでは、その場面を想像してしまい、ちょっとシンミリとなった。彼の言っていることも分かり、観ている我々も心が揺れてしまう。なんとかならないものだろうかと。こういう観客の心理をくすぐる脚本もうまい。

アメリカが独立した後の話であり、確立された法律が人々になじみはじめていることがよく分かる。 ライカーは以前なら問答無用に入植者を撃ち殺し、もっともらしい理由をデッチアゲていただろう、それを今は殺人罪のウラをかこうと知恵をしぼる。

それにしてもシェリフが100マイル先にしかいない町だとは物騒なことだが、わざといない設定にしたことにより、テーマの絞れた良い脚本となっていると思う。

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麗しのサブリナ

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洋画メモ、NO,69、NHKBS

1954年、パラマウント、スタンダード、白黒、113分

監督- ビリー・ワイルダー、撮影- チャールズ・ラング・JR、音楽- フレデリック・ホランダー

出演- オードリー・ヘプバーン、ハンフリー・ボガート、ウィリアム・ホールデン、ジョン・ウィリアムズ

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ヘプバーンがまだパリ留学する前であろうと、その後であろうと、カメラがどのアングルで、どのような照明で撮影しようと、すべてのシーン・カットで彼女は可憐であり華麗である。この映画はヘプバーンのプロマイドであるといっても言いすぎではない。

私のような貧乏人にとって、この映画の兄弟・親子たちの生活・地位よりも、彼らリッチマンの運転手になることすら夢の話。

映画の随所にワイルダー監督のシャれた言葉のユーモアやジョークが仕掛けられているが、日本人がこれを演じるにはまったく似合わないものの種類。したがってワイルダー流を日本映画でマネをすると空振りしてシラけることもあると思う。

と、奥歯に物の挟まった書き方をしてしまったが、あまり印象のいい映画ではなかったので。 どうも金持ちがイヤなんである。また、純粋な恋愛の対象とはいえ、その種族にシツコクあこがれるというのもナンダカネー。

ホールデンもボガートも歳を取り過ぎ。 留学後のヘプバーンの年齢は22歳という設定だったが、あの二人はどう見ても45歳と56歳という感じ。どうもヘプバーンの出演映画では、彼女はファザコン気味の役が多い気がする。

ボガートの役は、ほんとうはケーリー・グラントがやるはずだったという。彼のほうが私には短足のボギーより素敵なオジサマという感じがする。もっとも後年、二人は「シャレード」で共演し、お似合いだったものだ。

サブリナの父を演じたジョン・ウィリアムズの芝居が良かった。彼もサブリナの父としては老けすぎのように感じたが、いかにもイギリス出身の冷静沈着なショーファーという雰囲気で良かった。 

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