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宇宙からのメッセージ

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特撮メモ-2回目、NO,35、DVDレンタル

1978年、東映、ビスタサイズ、105分

監督- 深作欣二、 音楽- 森岡賢一郎、特技監督- 矢島信男

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この映画のソフトが今まで手に入らなくて再確認ができなかったが、DMMでやっとで取り寄せ観ることができた。実に30年ぶりの再会である。

この映画は、公開時、東京、有楽町の映画館で観た。映画館の前の通りには宣伝用に、頭に角が生えた映画の中の戦士が3、4人いた。

「スターウォーズ」の公開前だったはずだが、少し前に観た東宝「惑星大戦争」の酷さに憤慨していたので、あれよりはマシだろうと、多少の期待をもって映画館に入ったものである。

この映画は現在見ると、お笑い映画に近いものがあり、もし友人たちと観れば、お互いに吹きだすシーンがいっぱいあって、酒など飲みながらおおいに場が盛り上がる作品であるが、そんな、まだ人物が出来ていない当時の私は、途中で激怒してしまったものだ。

お笑いのネタは、科学考証(宇宙遊泳のスタイルは酸素マスクだけというインチキ)、衣装、メーク、演技、人物設定(河内のオッサンがいる)、大道具、・・・ などであるが、ただし、特撮についてはあの当時の日本のミニチュア特撮のレベルであり、所詮、ハリウッドとは次元が違うので、良い悪いと言えないものがある。

特技監督は矢島信男氏であるが、私は、飛行体の操演とパイロシーンの撮影は、当時の東宝のレベルより良いと感じた。ただ、巨大ガバナス要塞・・・(「スターウォーズ」の三角形のスターデストロイヤーを、ただ四角形に変えたデザインのもの)・・・が画面手前に向って迫ってくる映像は、巨大なはずの機体が、微妙に揺れていて、いかにも吊りによる操演であることがミエミエであり、シラケタものである。

当時、まず、私が怒りだしたのは、丹波哲郎がロールスロイスに乗って現れるところで、時代感覚が完全に破壊され、イスから転げ落ちそうになった。

その私の頭のスクリーンが30パーセントのダメージを受けた状態で、さらに強烈な決定打を喰らったのは、志穂美悦子の白い衣装にセンタクバサミがくっ付いていたカットである。

これは今回観た、DVD画面でもはっきりと確認できた。始まって36分49秒、彼女の左肩あたりに、昔なつかしい金物屋で売っているアルミのセンタクバサミが「堂々」と写っている。

これで私の頭は破壊された。100パーセントのダメージを受けつつ、呆けた顔で、ダラダラとスクリーンを見続けたのだが、その後、どこかの造成工事現場で撮影されたシーンのバックに高圧電線と高圧鉄塔が見えた ・・・1時間03分20秒付近?・・・ ところで補助パワーも切れ、私は前の座席の後ろにつんのめってしまった。

この映画、当時の外国のフィルムバイヤーが言うには、「あらゆる部分でスターウォーズに似ているが、すべてのシーンで劣る」。

深作監督言うには、「スターウォーズに竹ヤリで挑んだ」。

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ゴジラ対ビオランテ

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特撮メモ、NO,34、DVDレンタル

1989年、東宝、ビスタサイズ、105分

監督- 大森一樹、撮影- 、音楽- すぎやまこういち、特技監督- 川北紘一

出演- 三田村邦彦、田中好子、小高恵美、峰岸戸徹、高嶋政伸

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自衛隊の特殊兵器、「スーパーX」というものが、ヒコーキファンにはチャンチャラおかしい。

この飛行体は前作から登場していて、後のゴジラシリーズにも出てくるのだが、毎回、こいつが画面に出現するとシラケテしまう。

まず、カブトガニを模したというスタイルが無様だ。垂直離着陸機なので、ホバリングが主体の航空機であり、高速飛行での空力性能は無視してあることは分かる。前作では飛行速度は時速200キロ程度であるとウィキには説明されていた。

ところが、この映画ではマッハ1が巡航速度だという。あんなカッコウでどうやってその速度を制御するのだろうか。補助翼が一つも無いというのに。

ま、映画のウソということで、それは一歩譲ろう。しかし、VTOLとしてのシカケはどうなっているのだろう。 機体の下部にはたしかにジェットを噴射しているエンジン口が6つ設置してあり、アフターバーナーの炎らしきものが見える。つまりリフト用ジェットエンジンが垂直に配置されている訳だ。

ところで、あの飛行体のサイズは垂直方向に11メートルくらいである。ということは6本のバーナーダクトが付いた長いジェットエンジンが機体の中央をほぼ占領していることになる。すると、ミサイル兵器や、有人機になったときの人員はどこの空間に配置されるのだろうか。燃料はどこに搭載されているのだろうか。ホバリングには大量の燃料を消費するのだが。

あるいは、あの噴射口はアフターバーナー燃焼部だけであり、前方部分にコンプレッサーと燃焼室・タービンが設置され、あそこまで高圧ガスを導いているのだろうか。

構造的にはこの二つの方法しかないのだが、いずれにしても可笑しなことは、空気取り入れ口が見当たらないことだ。重量150トンがあの飛行体の目方なのだが、するとリフトエンジンの推力は一基あたり27トンは必要であろう。それには巨大な空気穴が無ければならない。それはいったいどこにあるのだろうか。水平移動用のバーナー付きエンジンがさらに2つ、後部にあるというのに。

ま、空気口は機体の側面のどこかにあるのでしょう。それでどうやって大量のエアを導くのか不明であるが、これも映画のウソということで二歩譲ろう。

私が問いたいのは、メカの説明不足のほかにもう一つある。あのスーパーXの操演に対してである。

あの動かし方がナッテいないのだ。これは前作から感じていることだが、重量のある巨大物体が空中に居るという物理的感覚が一つも感じられないのだ。

例えば、ホバリングしている最中ならば、姿勢制御するために微妙に左右前後に動くだろう。ところが、このスーパーXは微動だにしない。スタジオの上からワイヤーで吊り、じっと停止させたままの撮影。これは単なる手抜きにほかならない。

さらにそのホバリングから横移動する場合に、機体の初期微動の傾き、停止する際の逆傾きが全く演出されていない。つまり、モデルを吊ったまま横にスライドさせているだけ。

この操演センスの無さ。物理感覚の無さはどうだろうか。もう少し航空工学、物理のしくみを取り入れてもらいたいものだ。

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俺は、君のためにこそ死ににいく

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特撮メモ、NO,33、DVDレンタル

2007年、東映、ビスタサイズ、140分

監督- 新城卓、撮影- 上田正治、北澤弘之、音楽- 佐藤直紀

VFX- 野口光一、特撮- 佛田洋、空撮CG- 栃林秀

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今まで観た日本映画の戦争物では、もっとも質の高いVFX映像とミニチュア特撮。

もう、CGを利用した映像も「ローレライ」のようなプレイステーション的レベルを脱した。

なぜ質が高いかというと、戦闘機の飛行姿、物理的動きが、極力正しく、センス良く、表現されているからだ。

当時のレシプロ戦闘機の速度は、巡航時は時速300キロほどである。またドックファイト時でも最大400キロから500キロというところであるが、過去の円谷英二などのミニチュア特撮映像を見ると、小さなミニチュアの飛行機は、まるでジェット戦闘機並みの速度でチョコマカ飛んでいて、やはりオモチャ感が否めなかったものである。

また、近年でも、キムタクや松村邦洋などが出演した映画では、VFXの敵レシプロ戦闘機が、考えられない高速度の低空飛行による機銃掃射をしていて、そのマンガチックな映像にあきれたものだった。

それが、この映画では、飛行姿は実写そのもの、物理的に合った飛行速度で、空気に乗って飛行している感覚と、優雅でリズム感のある映像で演出されていた。それに、隊列を組んだ戦闘機群や、離陸中の「隼」など、バックの実写風景と全く違和感無く溶け込んでいた。

また、被弾炎上し、降下するミニチュア戦闘機(CGのものもある)は、画面を横切る一瞬だけの映像ですませ、オモチャ感を出さないように工夫され成功している。ミニチュアはかなり大きいもので、これも実写感へ一役買っている。あるいは、これもすべてCGだとすれば、完全に脱帽。

もう一つ、特筆すべきは、飛行中や戦闘時、被弾時のカメラのブレがうまく演出されているということ。記録映画の手持ちカメラ撮影のような映像が、実写感を増している。こういうセンスが良い。

実物大レプリカの「隼」の出来も、過去の日本映画の戦闘機レプリカと比較すると、最高の出来だった。東宝の戦闘機レプリカは、プロペラスピナーが歪にブヨブヨと回転していて、ヒコーキファンとしては観るに耐えないシロモノだったが、この映画のレプリカは、スピナーもスムーズに回転し、また、使い込まれた機体のデコボコまで、実に精密に作られていた。

当時、米軍が撮影した記録フィルムも、曳航弾の発光などがCGで追加され利用されていたが、本編の映像と違和感のない処理がなされ、成功している。

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ゼロ・ファイター大空戦

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特撮メモ、NO,31、DVDレンタル

1966年、東宝、白黒、シネスコサイズ、92分

監督- 森谷司郎、撮影- 山田一夫、音楽- 佐藤勝、

特技監督- 円谷英二

出演- 加山雄三、佐藤允、土屋嘉男、千秋実、谷幹一、久保明、中丸忠雄、藤田進、東野英彦

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冒頭はモールス電鍵を叩くクローズアップ映像。 戦争映画ではこういうシーンが時たまあるが、たいてい、キーの接点の隙間がものすごく空いていて笑ってしまう。 実際のモールス・キーの接点はコンマ、ミリ単位と、極狭く調整してあり、遊園地のシーソーのように、電鍵をバタバタと動かさない

この映画もゼロ戦レプリカのプロペラ部分のアップ映像があり、やはりスピナーがブヨブヨと、いびつに回転していて、このカットは観るに耐えない。

おそらく、この飛べない実物大ゼロ戦は、過去の東宝映画「太平洋の嵐」などで作られたものを流用している。倉庫に分解して保管され、以後、組み立て、使用されているようだ。

円谷特撮については、良いシーンもあり、駄目なシーンもある。いつも思うのだが、特撮の出来にムラがある。NGとなるカットも本編に入れてしまう傾向にある。

本編のコクピットシーンでは、盛んに、マイクも使わず無線電話を使用しているが、のどに取り付けるマイクでしゃべっているのだろうか、当時の日本軍にそういう物があったかどうか資料がないが、あんなに簡単に会話できたのか疑わしい。 エース、坂井三郎氏の手記によると、無線は性能が悪くて使い物にならず、ほとんど手の合図で連絡をとった、とあるが。

音楽は佐藤勝氏であると、オープニングですぐ分かった。「天国と地獄」や「椿三十郎」に似たフレーズがあり、楽器にシロホンを使うなどの共通点がある。

自慢ではないが、私はオープニングの音楽で、作曲者が、團伊久磨、芥川也寸志、佐藤勝、伊福部昭、のだれであるか、ほぼ当てることが出来る。

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・ ゼロ戦ミニチュアの低空エルロンロールを見事に見せてくれた。これはスピルバーグ「1941」でも使われたテクニック。 ミニチュア特撮では、恐らく世界初ではないだろうか。拍手。

ただし、実際のエルロンロールは機体を中心にして廻るのではなく、ひらがなの「の」の字のように回転する。 それが特撮で出来れば文句なし。

・ 被弾したゼロ戦の翼がもげ、キリモミで墜落するカット。高速度のハイスピード撮影でなく、オモチャ同然の特撮映像。 フイルムの使用に制限があるのだろうか。

・ ハイスピード撮影でないのは、チョコマカとしてオモチャ然とさせてしまうが、特に飛行機映画では、プロペラ飛行機がジェット飛行機の速度になってしまい、実写感に欠ける。

・ アメリカ軍飛行場への機銃掃射映像もオモチャ然。空港ミニチュアが小さい。

・ 白黒撮影なので、特撮のアラが出にくいが、やはりミニチュアモデルに反射するスタジオ照明が、ミニチュアっぽくさせている。

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零戦燃ゆ

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特撮メモ、NO,30、DVDレンタル

1984年、東宝、ビスタサイズ、128分

原作- 柳田邦男

監督- 舛田利雄、 撮影- 西垣六郎、 音楽- 伊部晴美

特技監督- 川北紘一

出演- 丹波哲郎、加山雄三、あおい輝彦、目黒裕樹、堤大二郎、橋爪淳、早見優、南田洋子、北大路欣也

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ゼロ戦レプリカのスピナーの回転が我慢ならぬ。

センターのとれていない、凸凹だらけのプロペラスピナーが、ブヨブヨと回転しているのを見るのは、ヒコーキファンとして悲しい。

この映画は零式艦上戦闘機が主役の映画だ。あんなことが許されるだろうか。監督は何も感じないのか。撮影・美術監督は何も感じないのか。 酷すぎる。 観客をナメている。 零戦を侮辱している。

このスピナーのブヨブヨ回転は過去の東宝、戦記物映画の撮影でも見られる。

スピナーだけは精密に作っていただきたい。モーターへの取り付けもしっかりしていただきたい。

特技監督は川北氏、この人の演出は明らかに円谷英二氏を超えている部分がある。

ミニチュア撮影はカット数も多く、特にドッグファィトのシーンは大人が観るのに耐えられる。ただし、過去の円谷氏によるフィルムの流用シーンが随所あり、その場面はフィルムの質感が違うので違和感がある。

東宝のミニチュア特撮で特に気になるのは、ミニチュアモデルに反射するスタジオの照明が良くないことで、モデルプレーンのエッジで光るライトの反射光が、ことさらミニチュア然とさせてしまう。 できれば野外の太陽光で撮影したい。(ラジコンによる撮影は野外)

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・ ゼロ戦のミニチュア離陸シーンは土ボコリの描写が良い。サンダーバード的テクニック。

・ ゼロ戦のギアの閉じ方が間違っている。実際は片方ずつ閉じる。

・ 加山雄三がセリフで、世界初の引き込み足の戦闘機と説明しているが間違い。ゼロより前のソ連のI-16戦闘機は引き込み足である。また馬力も1000馬力と言ってるが初期型は940馬力だった。

・ ラジコンによる撮影はもう少しハイスピート撮影したい。まだ動きが速く、チョコマカすぎる。

・ ミニチュア飛行シーン、およびコクピットシーンではカメラに振動を与えるべき。実写感が増す。(例)「ライトスタッフ」。

・ ゼロ戦の7.7ミリ機銃と20ミリ機関砲の発射音を区別させるべき。同じ音では興ザメ。

・ B-29の爆弾投下がオモチャ然としている。 一番ひどい撮影。

・ ゼロ戦の現地飛行場に、日産の昭和40年代のサニートラックやダットサントラックが走っている。こういうインチキはやめていただきたい。

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ラストシーン。ゼロ戦の炎上は、私が監督だったら、プロペラの回転をしだいに落とし、停止させたい。 

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ゲゾラ・ガニメ・カメーバ、決戦!南海の大怪獣

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特撮メモ、NO,29、DVDレンタル

1970年、東宝、シネスコサイズ、84分

監督- 本多猪四郎、 撮影- 完倉泰一、 音楽- 伊福部昭

特技監督- 有川貞昌

出演- 久保明、高橋厚子、土屋嘉男、佐原健二、中村哲、藤木悠、堺左千夫

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完全な子供向け怪獣映画。 尺が短いのは他の子供向けアニメなどと同時上映されるためだろう。

この頃になると怪獣映画もマンネリ化して低予算ものが渋々つくられるようになった。 

まず、予算を抑えるため、怪獣が暴れる場所は都会ではなく孤島となる。ビルや橋などのミニチュアを作らなくてすむ。 しかも遠島なので自衛隊も出動しない。戦車や戦闘機なども必要ない。 

いずれ怪獣たちはクタバッテもらわなければならないが、バトルさせても最後には一匹残るので、これも始末するとなると面倒だ。いっぺんに火山の噴火口に放り込んで片付ける。

南海の孤島には未開人が住んでいるのだが、なぜか日本語を話せる。

その孤島に向う日本人には必ず博士がいる。 開発の利権に絡んだ企業エージェントとジャーナリストの存在も必須。

怪獣は海の生物が大きくなったものだが、昔はその原因として原水爆による放射能の影響を引っ張ってきた。しかし、さすが使い古しの感がするので、宇宙生命体のしわざにする。

まあ、脚本はこんなものとなる。 私でもなんとか書けそうだ。

怪獣の名前。蟹と亀はそのままとして、イカはどうしようか、イカラでは変だ。イカの足はゲソだからゲゾラにしよう。 おい笑うな。・・・・・

この映画がクランクインする前に円谷英二氏が亡くなった。 したがって特技監督は円谷氏のもとで撮影を担当していた有川貞昌氏がメガホンを握っている。

私はこの人が特撮監督したものでは「北京原人の逆襲」を観ている。 香港のあの無秩序なビル群の描写は良かったが、空港でのペキンコングの格闘は相変わらずのスタジオ見学しているようなカメラアングルと、回転が遅いハイスピード撮影で観るに耐えなかったものだ。

しかし、この映画。私はゲゾラの撮影は結構気に入っている。撮影を確認するため2回観てしまった。イカが立って歩いているのは異様だが、なかなか様になっている。足の造形と動きがうまい。(中島春雄氏)。 それに珍しくカメラはローアングルで人間目線からの迫力を出していて成功している。 さらに何と言ってもハイスピード撮影が適切だ。チョコマカとしていない。

ところが、カニと亀のほうの撮影は、再びハイスピート撮影を不自然な回転に落とし、チョコマカと動かしている。 回すフィルムが乏しくなったからだろうか。 意図が不明。

伊福部氏の音楽は「キングコング対ゴジラ」のものをアレンジしている。あまりやる気を感じない。

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・ サターン型を模した大型ロケットの打ち上げシーン。 ミニチュア撮影にスモークが足らずスタジオ然としている。 ただし、点火燃焼ガスの描写は円谷特撮より良い。

・ 宇宙空間でのロケット噴射はハメコミ合成だが、火薬を使ったものより遥かに良い。過去の例のように花火然の弱々しい炎と、煙が上昇して見える仕掛けは止めて正解。

・ 旅客機DC-8の飛行ミニチュアは過去のフィルムからの流用だろう。巨大感なし。「キーン」という飛行音は昭和30年代から使用しているお馴染みの陳腐な音。

・ オープンでの火山噴火シーンの特撮は迫力がある。 この映画では最もすぐれた特撮。ただし過去の映画からの流用かもしれない。 噴火の爆発音は昭和30年代から使用しているお馴染みの陳腐な音。

・ 森の中から聴こえる「ケケー」という鳥の鳴き声は、昭和30年代から使用しているお馴染みの陳腐な音。

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マタンゴ

 マタンゴ マタンゴ
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特撮メモ、NO,28、DVDレンタル

1963年、東宝、シネスコサイズ、カラー、89分

監督- 本多猪四郎、撮影- 小泉一、音楽- 別宮貞雄、

美術- 育野重一、造型- 利光貞三、 特技監督- 円谷英二

出演- 久保明、水野久美、土屋嘉男、小泉博、太刀川寛、佐原健二、八代美紀、天本英世

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水野久美さんの存在が大きい。キノコを食べた後の妖艶な姿は彼女の出演暦に残るものだ。

デジタル修正された画面はセットの色彩の素晴らしさを再現してくれている。水野久美さんの緑色の衣装と赤い口紅の艶やかなこと。そして難破船にこびりついているカビやコケの毒々しい色、大きなキノコの造型なども良く出来ていて、胞子がこちらまで漂ってきそうで咽せてきそうだ。 この美術・プロダクションデザインはアカデミー賞ものだと思う。

出演している俳優さんでは、水野さんや土屋さん、佐原さんなどはこの映画に思いいれが特にあるようだ。インタビューや記述などで昨日のように思い出を語ってくれる。

土屋さんによると、あの食べているキノコは米粉で作った和菓子に近く、けっこう美味かったそうで、スタッフもつまみ食いしたという。

佐原健二さんは、「モスラ対ゴジラ」で珍しく悪党を演じたが、この映画でも憎々しい人物を好演している。 尚、同時期作品の「海底軍艦」でもムー帝国のスパイ役で悪そうなツラをしている。 彼の前歯が一本欠けているが、この映画のために抜いたという。脱帽。 役作りのため自分の歯を抜いた俳優さんというと、田中絹代、三国連太郎、田中春男などもそうだ。

天本英世さんは怪人として出演しているが、あの恰好で撮影所の食堂に行ったという。マスクをかぶっているが、そうするとウドンくらいしか食えぬ。

この映画の恐怖シーンは、現在のホラー物を見慣れた我々には失礼だがちょっとトロクサイ。 例えばユックリ人物が後退して、いきなり振り向くと怪人が立っているという基本的なショックのカットもまだ無く、江戸川乱歩や昭和20年代の探偵小説的なノンビリした展開だが、古典の手法として観れば懐かしさを感じて良い。

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・ 冒頭の病院の窓より街のネオンの夜景はミニチュアで、よくできているが、ひとつ縦型の電光掲示板がぎくしゃく動いていて惜しい。あれが無ければミニチュアと気づかない人もいるだろう。

・ ヨットが嵐にもまれるシーンなど、ミニチュア特撮は標準的。

・ この映画では東宝で初めてフロント・プロジェクションがヨットのスタジオ撮影で行われているが、一部、スクリーンが明滅していて何かトラブルが起こっていた。投影されたバックの景色も暗く、成功しているとは言いがたい。

・ 円谷英二氏が衝動買いでアメリカから購入したというオプチカルプリンターが合成シーンに使われている。合成は自然である。この映画の後、「ウルトラQ」で多用された。

・ キノコがムクムクと生長しているところは発砲スチロールの製造過程と同じ化学変化を応用している。デンジロウの実験と同じ理屈。 熱が発生しているようで湯気が見える。

・ ラストシーンでの久保明の振り向くアクションはちょっとわざとらしい。本人もコメンタリーでもう少しうまく演技したかったと語っていた。

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トコリの橋

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特撮メモ、NO,27、DVD

1955年、パラマウント、スタンダート、カラー、103分、画質粒子粗い

原題- THE BRIDGES  AT  TOKO-RI

監督- マーク・ロブソン、 撮影- ロイアル・グリグス

音楽- リン・マレー、 空中撮影- チャールズ・J・クラーク

特撮- ジョン・P・フルトン

出演- ウィリアム・ホールデン、グレース・ケリー、フレドリック・マーチ

ミッキー・ルーニー、ロバート・ストラウス、淡路恵子

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ヒコーキファン、必見の映画。

朝鮮戦争で活躍したF9F.パンサージェット戦闘機の実物が見られる。

しかも実際の当時の空母からの離発着が見物できる。貴重な映画でもある。

この約60年前のジェット戦闘機はまだ後退翼ではない。したがって最高速度は現在の旅客機より遅い。まあ巡航速度は時速600キロくらい、実戦でも700キロくらいだろう。遅からず速からずで、実写映像の優雅な飛行シーンがすばらしい。

エンジンは遠心式ターボジェットで、この手の旧式メカは現在では採用されていない。推力は2,6トンと現在のF-15の推力21トンと比較するとパワーはまるで原付バイクと軽自動車くらいの差がある。 しかもアフターバーナーはついていないので離陸シーンは地味だ。

でも、いいですな。 私、この当時のジェット戦闘機好きです。エンジンは1個だけで、噴射口もマンホールの蓋より小さいんですな。この非力なエンジンで空母を飛び出す姿を見ると、「きっと戻ってこいよ」と呼びかけたくなります。

因みに当時の空母にはスチームカタパルトはまだ採用されてなく、油圧式である。したがって発進のレールからは蒸気が噴出せず、これもいたって地味なシーンであるが、機体が軽い(重量約7トン。現在の艦載機F-14は31トン)のであっけなく飛び出していく。

さてこの映画のミニチュア特撮であるが、これまた「東京上空30秒」の特撮に匹敵する素晴らしいものである。

またまたアメリカの名も知れぬ特撮マンがいい仕事をしている。

公開された1955年といえば「ゴジラ」の発表された頃だが、この映画の特撮は全く円谷英二の演出した飛行機物の特撮を凌駕している。 ワンカットに残念ながら飛行機ミニチュアの操演ワイヤーが見えているところがあり、特撮と分かるが、それが無ければ完全に実写と見間違えるものだ。 トコリの谷を飛行・爆撃するシーンは実写と思っている方が大部分ではないだろうか。

追記: 横須賀への空母接岸では、艦上の固定したプロペラ機の推力を利用して船のコントロールをしている。 これには度肝を抜かれた。 ああいう方法もあるもんだ。

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・ 最初の特撮シーンは燃料切れのF9Fが不時着水するカット。ミニチュアは1メートルくらいのサイズ。 プールを使ったクレーンでの俯瞰撮影だろう。標準的な特撮。

・ 空母上での着艦誘導員やコックピット撮影、港の埠頭での人物の寄りはすべてスタジオでのリアプロジェクション撮影。あまり質は良くない。

・ ホールデン機がギリギリ着艦するカットはハメコミ合成。質は良くない。

・ トコリの橋、偵察シーン、爆撃シーンはアメリカの荒野でミニチュアのセットを製作して撮影している。カメラをティルトさせて撮影された飛行シーンは実写にしか見えない優れた特撮。 橋などのミニチュアは恐らく5メートルくらいのラージスケール。 大地でのオープン撮影による自然光の圧倒的実物感、実写感が素晴らしい。

・ トコリの谷を戦闘機目線で飛んでいく撮影は、実際の小型飛行機を使ったか、クレーンを突っ込んで行ったか、あるいはカメラをワイヤーで滑らせたか判断できない。 ジャイロカムヘリの空中撮影のような滑らかな映像が素晴らしい。

・ 実機からの機銃掃射、谷からの迎撃発砲はポンポン花火を使用。ハイスピート撮影が適切で、しかもロングなのでオモチャ感がしない。円谷英二はこういうとき、ミニチュアのアップからワイヤーでガイドされたオモチャ然のミサイルを発射するという、余計なカットを挿入し、失敗させてしまう。

・ 第二次攻撃での俯瞰撮影では、F9Fのミニチュアをガイドしているワイヤーが太陽光で反射して見えてしまっているカットがある。 残念なシーンである。

・ 被弾したホールデンのF9Fが山岳の平地に不時着するシーンが私にはどうやって撮影したか分からない。 実機のようにも見えるがそれはあまりにも危険だろう。 5メートル位の大型のミニチュアを操演しているようにも見える。 しかしワイヤーは、何回繰り返して再生し、目を凝らしても見つけられない。いずれにせよピタリとカメラの前に停止しさせる操作は至難の業である。 もうこのシーンはお手上げ。脱帽。

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アメリカ海軍はよくこの映画の撮影に協力したと思う。それはあまりにも絶望的なエンディングだからだ。

セリフに「間違った場所での間違った戦争」というのもある。決して海軍の宣伝映画ではない。 しかし、最終的に作戦が3人の犠牲だけですんだことは成功であると認めている。  アメリカ海軍はこれが言いたかったのであろう。

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日本海大海戦

 日本海大海戦 日本海大海戦
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特撮メモ、NO,26、DVDレンタル

1969年、東宝、シネスコサイズ、128分、画質普通

監督- 丸山誠治、 脚本- 八住利雄、 撮影- 村井博

音楽- 佐藤勝、 特技監督- 円谷英二

出演- 三船敏郎、加山雄三、仲代達矢、藤田進、平田明彦、

土屋義男(秋山真之)、柳永二郎、加藤武、笠置衆、松本幸四郎、辰巳柳太郎、草笛光子

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映画作品としては、円谷英二の遺作となる。

怪獣物やSFでなく、史実を再現するということもあり、またかなりの予算が特撮に割かれているためか、彼が係った作品としては、才能を十分発揮することができた最高傑作だと思う。それとも最後の映画になるという予感がそうさせたのかもしれない。

まず、彼、および彼を取り巻き、その後、特撮監督となった人物が行った、シーン・カットごとにハイスピード撮影の回転速度を変えてしまう、あるいはただの24コマ撮影で撮ってしまうというような、物理感覚を混乱させてしまう間違った方法が、いっさいこの作品ではとられなかった。

そのハイスピード回転数は約5倍で、どのシーンも同じ回転数で撮影されていて、安定した実写映像感を与えていた。これは登場する軍艦のミニチュアと、海の波と爆発炎の表現に対しても、物理的・視覚的に適当な値だと思う。

そのミニチュアのサイズは遠景の物を除いて、バトルシーンで使われたものは2メートルから5メートルくらいのものだ。 ただし、砲撃シーンのアップ用に7,8メートル位のものもあるだろう。

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・ 爆発水柱の表現には火薬を使わず、圧縮空気(ガス)を一期に噴出させる方法が初めて採用された。 ユニークな方法で効果がある。 ただし私はL.B・アボット演出の「トラ・トラ・トラ」の垂直に高々と上がる爆発水柱のほうが好きである。

・ 映画の冒頭、ナレーションの解説中に流れる鉄道ミニチュア特撮は過去の「青島要塞爆破命令」の映像が使われている。

・ 大砲から噴出する黒煙の描写が良い。 被弾して爆発する火炎は円谷特撮独特のプラスチックが燃えるようなネチッコイ感じの炎だが、下瀬火薬の表現だとすれば、たまたま状況に似合っている。

・ 巨砲発射のカットでは、ミニチュアといえども、火薬にかなりの衝撃があり、海面が衝撃波で一瞬波立つ。実際でもそのようになるので実写感があり、迫力ある映像。

・  プールのホリゾントのカキワリは相変わらずプアー。 東宝のカキワリ絵、マット画は銭湯のペンキ絵のレベルである。

・ 常陸丸が玄界灘で発見するロシア艦のミニチュア映像は、実写と見間違える素晴らしいシーン。 霧に霞む船影と波の見事なこと。 ホレボレしてしまう。

・ 旅順港封鎖作戦の夜間映像もサーチライトの表現、海面ギリギリのカメラアングルが素晴らしい。

・ 各大砲発射で船首から撮ったシーンでは、ミニチュア艦とカメラを定位置に固定して撮影、艦の動きは海流を起こして表現している。 舳先はポンプで波を吹き上げさせている。一瞬だがこれも最良の特撮。

・ 全体的に過去の円谷のまずい撮影(彼は予算・撮影期間の悪条件により、素人目でもNGと分かるようなカットを編集に入れてしまう)を翻す渾身の特撮となっている。

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特撮とは関係ないが、相変わらず、爆発音、銃の発射音が、昭和30年初期から「日本沈没」頃まで、どの東宝映画でもしつこく使われているライブラリーから引っ張ってきた同じ音であり、このプアーな効果音は特撮の迫力を大分スポイルしている。

203高地の28サンチ榴弾砲が東映「二百三高地」に使われたセットよりかなり情けないハリボテ状のものでガッカリした。

ブルーバック合成があの当時の世界レベルとしては雑だと思う。

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私の土居中の町の公園に広瀬中佐の銅像が建っているが、彼のように国際感覚を身に着けたスマートな人物は、ただ戦友一人の所在確認をしたということだけのエピソードを拡大解釈され、その話が唄にもなって軍神として奉り上げられ、いくつもの銅像が各地に建ち、映画までにとりあげられていることには、さぞかしあの世でニガ笑いしていると思う。

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633爆撃隊

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販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/10/27
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特撮メモ、NO,25、DVDレンタル

1964年、MGMイングランド、シネスコサイズ、カラー、95分

原題- 633 Squadron.    squadronとは大隊、飛行隊のこと。

監督- ウォルター・グローマン、 撮影- エドワード・スケイフ

音楽- ロン・グッドウィン、 特撮- トム・ハワード

出演- クリフ・ロバートソン、 ジョージ・チャキリス、 マリア・ペルシー

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トム・ハワードというイギリスの特撮マンは「2001年宇宙の旅」にクレジットされている。 やはりミニチュア特撮のスペシャリストであろう。詳しくはわからない。

この映画もイギリスのモスキート爆撃機の実写映像が見られて、ヒコーキファンにはうれしい。あの飛行機は機体のほとんどが木製というのがファンの間では有名である。

大変軽快な飛行機で、映画の中では295ノットの速度を出しているが、時速にすれば530キロというところだ。これはゼロ戦21型の最大速度に近い。

話の内容はフィクションではなかろうか。爆弾10発で岩盤を崩し、ドイツ軍燃料工場を破壊するというもの。 狭いフィヨルドを低空飛行して目標を攻撃するというのは「スターウォーズ」のデススター破壊攻撃の原型かもしれない。 またこの手のフライトシュミレーションゲームがたくさんある。

その攻撃シーンは実写もあるが、飛行模擬訓練と実際の攻撃シーンはミニチュア特撮が使われている。

ミニチュア飛行機はワイヤーワークによるが、岩山につけられたバッテン印に爆弾を命中させる模擬訓練は実写映像と見間違えるほどだ。2秒程度の飛行機がターンする僅かなカットなのでボロが出ていない。 うまいシーンである。

フィヨルドの飛行シーンと岩盤の攻撃シーンではハイスピート撮影されておらず、爆弾が破裂したり、モスキートが自爆するカットはチョコマカしていてミニチュア然としている。スピード感をねらったものだろうが、まるで円谷特撮のようであっけなく、オモチャ然だ。

ただしどのミニチュア撮影のシーンもオープンで撮影されていて、太陽光による撮影が実写に近い効果をあげ、それをカバーしている

岩盤が崩れ、工場が破壊されるシーンはちゃんとハイスピード撮影。 ミニチュアが小さいがまずまずの映像。

こうしてふりかえると、全体的に円谷特撮に近い。ただ円谷特撮ではこういうシーンでもオープンでなくスタジオでやってしまうので、人工照明がミニチュアモデルに反射して質感をプラモデルのようにさせてしまう。

やっぱりミニチュア特撮は、昼のシーンにおいては、出来る限りオープンで自然光で撮影するに限る。 露出がやっかいかもしれないが。

この映画、脚本がすべて不完全燃焼の気がする。ジョージ・チャキリス卒いる対空放火破壊メンバーが、なぜドイツ軍の待ち伏せ攻撃を受けたのかが全く説明がなされていない。

「大脱走」でマックイーンと組んだアイリッシュのちっさいオッサンが出演している。やっぱり英語がなまっている。 日本だと由利徹だろうか。

テーマ音楽がすばらしい。 

どこかで聞いた有名なテーマ。

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深く静かに潜航せよ

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販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/11/24
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特撮メモ、NO,24、DVD、レンタル

1958年、MGM、スタンダード、白黒、93分、画質良

原題- Run Silent Run Deep.

監督- ロバート・ワイズ、 撮影- ラッセル・ハーマン

音楽- フランツ・ワックスマン、 特撮- ハワード・ライデッカー

出演- クラーク・ゲーブル、バート・ランカスター、ジャック・ウォーデン

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特撮マンのハワード・ライデッカーという名前を知ったのはアーウィン・アレン作品からであり、1960年代後半からの「原子力潜水艦シービュー号」や「宇宙族ロビンソン」などで、L.B・アボットと共に特撮に係っているということを中学生時代に何かの資料で憶えた。

この人の詳しい資料が見つからないが、ワイヤーワークが得意らしい。得に水中におけるミニチュアの操演、例えば魚雷の走行などは彼によるものだろう。

さて、この映画、潜水艦の実写映像はもちろんあるが、バトルシーン、水中シーンはすべてミニチュアワークである。

これがまた見事につきる。ミニチュアはかなり小さく、2メートル前後のものであるが、例によってアメリカのミニチュア特撮のハイスピード撮影が適切で、すべてのカットは恐らく5倍ほどの高速度撮影で、大変、実際のスケール感がともない迫力がある。

また魚雷攻撃による船の爆破のパイロが素晴らしく、炎と煙と飛び散る破片の演出は私の観た映画の中では「トラ・トラ・トラ」に匹敵するかそれ以上だ。

日本の輸送船が爆破されるミニチュアのクローズアップが特に見事だが、駆逐艦の後方を進む輸送船のカットは、白波の演出がなされていて、それはなにか洗剤の細かい泡のようなものだった。水の表現というのは特撮マンにとって悩みの種なのだが、このシーンは特撮ファンでなければ実写だと思うだろう。すばらしい効果をあげている。

追記: 再度見直しての分析では、輸送船と駆逐艦の爆発カットでのミニチュアは5メートルから10メートルくらいのラージスケールのものが使われている。

海上における魚雷の軌跡の演出には、ドライアイスかエアの入ったボックスをワイヤーで引っ張っているように見えた。

カメラアングルは海上スレスレであり、潜望鏡目線である。大変実写感をともなう。これが飛行機目線になるとミニチュア感が出てしまう。日本の特撮がよくやる間違いのひとつである。

海上のバックの空はカキワリであり、プールを使っているが恐らく東宝のプールより大きく奥行き感がある。あるいは撮影がいいので大きく感じるのかもしれない。船の煙突の煙がなびく演出も良い。

カキワリの空の絵はうまいと思う。いつも感じるのだが、日本の映画、特に東宝のカキワリバックやマット画の絵があまりにもお粗末なので。

水中撮影における爆雷の炸裂がいつも変わらず迫力がある。あの爆雷はどうなっているのだろうか。大きさは単一乾電池くらいのものだろうが、中に水と反応すると爆発するナトリウムでも入っているのだろうか。

いつも思うのだが、どうして1940年代からの今日までのアメリカのミニチュア特撮はあんなにウマイのだろうか。

当時の円谷英二はこれらの映画を観てどう思っていたか知りたいものだが、恐らく、ハイスピート撮影のために、潤沢にフィルムが使用できるアメリカの撮影環境には羨望していたかもしれない。

映画の中身はゲーブル艦長が、かって攻撃され沈められた、宿敵の日本の駆逐艦を「白鯨」のごとく追いかける話。 展開にメリハリがなく物足りない。

東洋人が何人か出演していて、例のようにおかしな日本語をしゃべっているが、日本の潜水艦の艦長だけがしっかりした日本語で演技もうまかった。

劇中聴こえるモールス符号はいったい何だったのだろうか。

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ゴジラ・FINAL WARS

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販売元:東宝
発売日:2005/07/22
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特撮メモ、NO,23、DVDレンタル

2004年、東宝、シネスコサイズ、125分

監督- 北村龍平、 音楽- キース・エマーソン、

出演- 松岡昌宏、菊川怜、ドン・フライ、水野真紀、ケイン・コスギ、北村一輝、

水野久美、宝田明、佐原健二

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観るのは2回目である。

一回目は、等身大の人間どうしの格闘シーンを見るのが面倒くさくて、その部分は早送りで省略した。

今回は、そのシーンも、まあ付き合って観たが、「マトリックス」ばりの映像やワイヤーワークを使った蹴飛ばし合いは、私にはやっぱり退屈だった。

また、特撮シーンも当初、VFXありミニチュアありで混乱しているように思えたが、再度観るとそれなりに鑑賞に耐えられるシーンもあった。

そのいくつかは、

・シドニーのオペラハウスの破壊。

・上海の高層ビル(例の団子を串刺しにしたような高層ビル)の破壊。

・日本の海岸のどこかのブリッジの、ゴジラの起こした津波による破壊。

・東京でのゴジラの背後で崩壊するビル。

・怪獣が地面に接触したときの土砂の巻き上がり。これはどのシーンでも手抜かり無く描写してあった。

逆に酷いと感じたシーンは上海でのアンギラスのミニチュア特撮で、この撮影監督はハイスピード撮影を2倍程度に落としてしまい、ウェザリングも丁寧に施された凝った造りのミニチュアの造形をサラリと撮り流して、台無しにしてしまっている。

そのハイスピード撮影は、やっぱり全体的にシーンによって速かったり遅かったりで、それによって巨大感や物理感覚を狂わせてしまうという、円谷特撮から続いている悪習をいまだ踏襲している。

何種類もの怪獣の中で一番私が気に入ったのはクモのデカイので、細かい丁寧な造形だった。

水野久美さんが再び波川という名で出演している。宝田さん、佐原さんはもうお馴染みだが、X星人も波川も居るので、できれば元祖・統制官の土屋嘉男さんも出演していただきたかった。

そのX星人の統制官で伊武雅刀が出演しているが、ユル・ブリンナーのような威容な顔はインパクトがある。「謎の円盤UFO」に出てきた宇宙人にも東洋系のあんなのがいた。

後釜の若い統制官は腹話術の「いっこく堂」かと思ったが、うまい俳優さんで北村一輝という名を知った。 私はVTR収録のトレンディードラマを観ないし、古い映画ばかり観ているので、若い俳優さんを知る機会が少ない。

笑ったシーンはVFXのゴジラに似た怪獣が倒れると、この「いっこく堂」宇宙人が「マグロばかり食ってるから弱いんだ」というようなセリフを発し、アメリカ映画のゴジラを暗にオチョクッテいたこと。 これを言いたいが為にわざとVFXで登場させた怪獣かもしれない。

もうひとつ、宝田明が「これでも昔は百発百中の男だったんだ」というセリフでも大笑いした。 映画館でもこれで笑った人は年齢が40代後半以上の方々ばかりだろう。 若い人や子供たちは何でここで笑うのか不思議だったかもしれない。

大槻教授や撮影監督の木村大作氏がチョイ出演していた。 その木村大作氏という人は最近、新作品の仕事中を取材したドキュメンタリーで人柄を知ったが、エキストラにまで怒鳴る、大変ウルサイ撮影監督・総監督であった。

スーパーマリオにクリソツのドン・フライはプロレスやK-1で活躍している人とは知らなかった。表情に乏しいが、素人にしてはうまくやっている。この人の声の吹き替えはシュワちゃんの声でお馴染みの玄田哲章さんだった。

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U-571

U-571 DVD U-571

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2008/02/01
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特撮メモ、NO,22、NHKBS

2000年、ユニバーサル、116分

監督- ジョナサン・モストウ、撮影- オリヴァー・ウッド、

音楽- リチャード・マーヴィン

出演- マシュー・マコノヒー、ビル・パクストン、ハーヴェィ・カイテル

ジョン・ボン・ジョヴィ、ジェィク・ウェパー

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今まで観たなかで一番すばらしい潜水艦特撮。

完全に脱帽、マイリマシタ。

造形においてVFXは使用されず、ラージスケール・ミニチュア特撮にこだわっている。

やっぱり本モノに勝るものはない。水の表現、爆発、炎、泡の動きは、どうあがいてもコンピューター映像ではうまく表現できずウソくさくなってしまう。

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・冒頭、ドイツ、ユー・ボートにより、貨物船が爆破される。そのパイロの炎のすばらしいこと、ハイスピード撮影も遅からず、早からずでピッタシというところ。

・海上ロケにおける潜水艦のスケールは実物大をはじめ、急速潜行シーン、水中シーンでは「Uボート」のように全長15メートル前後のミニチュアモデルを使用している。 その圧倒的存在感がいい。

・魚雷発射シーンでは魚雷が泡を吹きながら正確に直進しているが、この操演は難しく、魚雷ミニチュアに釣り糸のようなテグスが通してあり、ガイドされているかもしれない。過去のL.B・アボットの特撮では糸が見えてしまっている。この映画ではそのテグスが写りこまないようにCG処理で消してある可能性もある。 しかし見事な撮影。

・爆雷の水中ファィヤーボールの撮影も見事。水の爆圧を感じる。

・ドイツ軍・ユー・ボートの魚雷被弾の撮影が最大の見せ場。ブリッジから本体中央にかけて、爆圧で潜水艦表面が一瞬膨らみ、鉄板の薄さを描写している。こういうリアリズムと撮影センスは日本の過去のミニチュア特撮ではありえない。

・残念なのはドイツ駆逐艦の爆破シーンで、実際の駆逐艦映像に、CGではめ込んだパイロ映像だった。しかもお粗末な処理で、せっかくだからこれもラージスケールミニチュアでぶっ飛ばしていただきたかった。

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U・ボート

U・ボート ディレクターズ・カット DVD U・ボート ディレクターズ・カット

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2005/01/26
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特撮メモ、NO,21、DVDレンタル

1981年、配給コロンビア、ビスタサイズ?、209分、画質良

原題- Das Boot

脚本・監督- ウォルフガング・ペーターセン、撮影- ヨスト・ヴァカーノ

音楽- クラウス・ドルディンガー

ミニチュア撮影- Ernst.Wild、特撮監督- Karl.Baumgartner

出演- ユルゲン・プロホノフ、ヘルベルト・グレーネマイヤー、クラウス・ヴェンネマン

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1997年のディレクターズカット版を観た。209分は長い長い。

もともとは全6話のテレビ番組として制作されたそうで、それを編集して映画にされた。だから撮影されたフィルムは山ほどあった訳だ。

その撮影にはなぜだかフジフィルムが使われている。

音楽はテレビの災害や事故などの「衝撃映像」シリーズなどのエンドミュージックに使われているお馴染みのもの。

リアルな狭い潜水艦内の撮影は手持ちカメラを使用しているが、ステディカムは使っていない。カメラのブレはそれほど気にならず、狭い艦内をうまく撮影している。通路を走る映像は、自分も乗員になったような臨場感がある。でもこの撮影ではカメラマンも何度もコケてNGを出したのではないだろうか。

撮影するのに照明が問題となるが、艦内各所にわざと照明ランプをつるしてカバーしていた。だから実際のUボートにはあんなに沢山の照明は無いはずだ。深海潜行中はバッテリー駆動であり、電気がもったいないので。

潜水艦映画というとやはり艦長の苦悩と、狭い艦内での乗員の心理的葛藤が描かれるのが定石で、それに水圧の恐怖が加わる。たいてい精神的におかしくなる人物が一人いる。

それにしてもこの映画ほど、潜水艦内の描写をリアルにしたものは後にも先にも無いと思う。 いたるところに食料をつるした艦内セットはもちろん、全長60メートルの実物大レプリカは、潜水はできないものの、大変な制作費がかかっている。

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実物大レプリカは海面走行のみの撮影に使用。荒れた外洋でのシーンではそのレプリカかミニチュアか、どちらを使ったか判断できない。それだけ優れた撮影と言える。

潜水と浮上するシーンには、私の見た限り10メートル前後のミニチュアを使用している。潜水のカットと浮上のカットはともに実際の海で撮影していて、圧倒的実写感がある。特撮と気が付かない人がいるかもしれない。

水中シーンでの撮影は同サイズのミニチュアを使用しているのか、これも判断できない。紺色の水中ではなく、緑色をしていて視界も良くなく、はっきり見えないがかえって不気味な実写感がある。 

追記:ユーチューブでのメイキングの説明によると、ドイツ語なのであくまで推察だが、水中撮影でのミニチュアのサイズは6メートルと言っている。また外海で撮影されたものは8メートルと聞こえた。

メイキングオブ「U・ボート」、パート1

http://jp.youtube.com/watch?v=pjcLPEmDK2I&feature=related

これに反して日本映画でのこの種の特撮では、明るすぎるうえ水中でなくスタジオで小さい模型を使って撮影しているので、海中の実写感に乏しい。

駆逐艦などの船底を水中から俯瞰するカットではハイスピード撮影されてなく、実写感に欠けていた。他のシーンがいいので残念なカットである。

水中での爆雷による爆発ファィヤーボールの撮影はすばらしかった。スタジオ撮影では絶対表現できないリアルな映像。

イギリス貨物船が炎上爆発するシーンは標準的な特撮。ハイスピート撮影が適切。ただし、ミニチュアが小さく残念。2メートル前後のミニチュアだった。すこしでも大きいほうがいいのだが。

港の夜景のミニチュア特撮も良かった。デレク・メディングスの遠近法を巧みに使った撮影に近い。

浮上した潜水艦ブリッジでの撮影はフロントプロジェクション使用。実際の海上で撮影したみたい見える。ただしバックスクリーンに汚れがあるのが分かった。

ドイツの名も知れない特撮スタッフがすばらしい仕事をしている。

名ばかり知られている日本の特撮監督は、観るに耐えない特撮シーンを、恥ずかしげもなくカットせずに本編に入れてしまう。

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さよならジュピター

さよならジュピター スタンダード・エディション

DVD さよならジュピター スタンダード・エディション

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2006/06/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

特撮メモ、NO,20、DVD

1983年、東宝+イオ、ビスタサイズ、129分

制作・原作・総監督- 小松左京

制作-田中友幸、 監督-橋本幸治、 撮影-原一民、 

音楽- 羽田健太郎、 特技監督- 川北紘一

主演- 三浦友和、デイァンヌ・ダンジェリー、小野みゆき、レイチェル・ヒューゲット、

平田昭彦、ポール・大河、マーク・パンソナ、ウィリアム・M・タピア、

岡田真澄、森繁久弥

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公開時、観るつもりであったが、見逃した。

前々から観ておかなければならないと感じつつ、20年以上たってしまった。

制作発表された当時から撮影中は、私のみならず、多くの日本のSFファン、特撮ファン、「2001年宇宙の旅」ファンがこの映画に多大の夢と期待を持った。

結果は、私が思うには、我々ファンは戦争中、大本営発表の戦勝報告を聞かされた日本国民と同じであったと気づくことになる。

この映画は、脚本、演出、技術、音楽すべてにおいて不完全燃焼に終わっていると感じた。

脚本は盛り込みすぎで、1クール24本のテレビドラマを1本に無理矢理まとめたか、その予告編を観ているかのようだ。

演出は外国人俳優混成のため、ギクシャクしている。うまい演技と感ずる役者が一人もいない。

技術・特撮演出はあらゆる点においてハリウッドにとうてい及ばない。

音楽はチープで、特に宇宙空間のシーンでは音を消したほうが重厚に感じた。

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回転する遠心重力部がある宇宙船の登場は、予告編などにより、我々ファンの期待に添えるものだった。 

だが、本編を見てみると、宇宙船の模型が「2001」などに比較して、どうも硬質でソリッドな感じがしない。 これはひとえに照明のまずさが原因ではないか。コントラストがはっきりしなく、宇宙空間における太陽光線のメリハリが無い。

「2001」の宇宙空間の光と影の素晴らしい映像は、1コマ何十秒という露出撮影の結果だが、この映画ではどのように行われたのだろうか。たしかモーション・コントロールカメラを使っていて、「2001」制作当時より撮影はやり易いはずだがその効果が感じられない。

模型の凸凹の境に汚れを施しているが、逆にわざとらしさを感じる。

宇宙船が長方形の穴になったドックに進入するシーンは、まったく「2001」のモノマネで私は顔が赤くなった。少なくとも私だったらあんな恥さらしのシーンは造らない。オマージュにもならない。

火星にナスカ絵が現れるシーンは、洪水の流れなどのハイスピード撮影が適切でホットした。中野監督が担当していればもっと安っぽいシーンになっていただろう。

宇宙船とバックの木星などの合成が良くなく、境目がブルブルと揺れている。

木星の表面をドライアイスのスモークで覆うのもいたしかたない表現だと思うが、もっと超ハイスピードで撮影できなかったか。 ジュピターゴーストという魅力的な存在(まるでスタートレックに出てきそうな)は巨大感が感じられない。

その木星内の爆発音「ドッピューン」という怪獣映画にも使われていた効果音がチープに聞こえる。

巨大感といえば、よく指摘されていることだが、あるシーンでは何百メートルもある宇宙船がちっとも巨大に見えないことで、これは撮影に問題があるばかりでなく、川北監督の演出にも問題がある。

これは巨大で大質量の宇宙船(乗組員が中にいる)を、到底ありえないようなGによる急発進・方向転換させてしまうシーンを造ったことで、ミニチュア然に拍車をかけている。

また全体的に宇宙船の移動速度が速すぎるのもミニチュア然とさせてしまう要因である。

本編の撮影でもマズイところがたくさんあった。

一部に実際の建築物を使った撮影があり、粒子加速器などが写っていたり、どこかの廊下が使われているが、裸の蛍光灯が見えていて、22世紀にそれはないであろう。監督や撮影監督は何も思わないのだろうか。

宇宙船内の自動ドアの開閉音が、高周波音が混じっていて、これもチープに感じた。

小松左京というSF作家が制作に関与していながら、科学的にオカシなシーンも見られた。

三浦とマリアの情交シーン(これも「惑星ソラリス」のフェイク)では部屋の回転を止めて無重力状態にさせている。あの宇宙船の居住区はどういう構造なのだろうか、たしか全体が回転しているはずだが一部屋ごとに回転が制御できるのだろうか。そんな無駄な構造は宇宙船ではありえない。

妨害工作により、木星の核融合コントロール室が破壊されるのだが、無重力となって死体が宙に浮き上がっても、爆発した火花は落下していた。

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ゲバゲバの為ゴロー似のヒッピーが出演するシーンと三浦とマリアの情交シーンは、私はDVDを早送りして飛ばした。

ラストの小惑星でのお墓参りのシーンは、私は好きである。

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日本沈没

日本沈没 DVD 日本沈没

販売元:東宝
発売日:2003/09/25
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特撮メモ、NO,19、レンタルDVD

1973年、東宝、東宝スコープ、カラー、140分、画質良

制作- 田中友幸、田中収、 脚本- 橋本忍、監督- 森谷司郎、

撮影- 村井博・木村大作、音楽- 佐藤勝、特技監督- 中野昭慶

出演- 藤岡弘、小林桂樹、いしだあゆみ、滝田裕介,二谷英明

中丸忠雄、丹波哲郎、島田正吾、中村伸郎

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映画公開当時、小松左京氏が雑誌の対談で、「自分が20年かかって仕上げた小説を半年で映画にしちめーやがった」とボヤいていたことを思い出す。

実際、あの壮大な内容の小説を、2時間や3時間という尺で映画にするには無理があると思う。

ということは、テレビドラマがふさわしいと、私は思うが、後にテレビドラマ化されたものでは、肝心の、もっとも重要で小松氏の描きたかった話、つまり世界に散らばった日本人の運命については、全く触れられておらず、日本国内のストーリーで終始していた。 そのテレビドラマも、毎回、「うさぎおいし、かのやま・・」の歌を持ち出す、日本人亡国のセンチメンタルな話ばかりで、ウンザりしたものである。

・・・・・尚、担当者には気の毒だが、鎌倉の大仏がブヨブヨと揺れて地中に沈んでいくシーンや、金閣寺が箱庭みたいな池に沈んでいく特撮シーンには、当時、高校生だった私を大いに笑わせてくれたものだ。

さて、映画では、特技監督は円谷英二の助手をしていた中野氏が担当している。

到底ありえない状況の怪獣映画の特撮と違い、限られた予算で、ありえるかもしれない地震による崩壊・火災・津波を描写しなければならず、大変なプレッシャーだと推察するが、お手並みは、所詮、怪獣映画のレベルだと感じた。

丹波哲郎の熱演が見もの。この人も、もう故人か。

中村伸郎の英語の発音がひどくて、おもわず顔が赤くなった。

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潜水艇「わだつみ」の水中シーン。円谷から受けついた、スタジオにおける擬似水中撮影で「水中感」がない。水の重さを感じない。 「わだつみ」の潜行速度が速すぎて重量感がない。 こういう撮影は、L.B.アボットのように、なんとしても水中で撮影してもらいたいものだ。 ただし、海流にもまれるカットのみ水中撮影だった。

天城山の噴火はスタジオ然としている。山のスケールに対して、爆発の粉塵の速度が速すぎる。

地震で倒壊する東京下町のミニチュア造形は、かなり精密。

石油コンビナートの爆発・類焼は、派手でリアリズムに欠けるが、視覚的効果はよい。ハイスピート撮影も適切。 尚、中野氏は以後の映画の石油施設火災シーンでは、この場面のテクニックを繰り返し、または何度も使い回しをしている。

ミニチュアの自動車が暴走・火災を起こすシーンは、まったく怪獣映画のお粗末特撮と変わらない。

同様に見るのも笑ってしまうのは、自衛隊のミニチュアヘリの飛行シーン、墜落シーン。あんなオモチャを見せてどうするのだ。

ビル群の火災シーンも、まったくリアリズムに欠けていて、ゴジラが火を付けたような、あんな燃やし方では、建築工学方面から抗議がきてもおかしくない。

しかも、後の東宝ゴジラ映画でのビル群のように、ただ箱を並べて撮影した感じがいなめない。つまりビルの下の道路、交差点、ショーウンドーなどのを見えなくして撮影している。

下町の堤防が津波で破壊されるシーンはこの映画の特撮でもっとも優れたものだ。カメラアングル、ハイスピード撮影も適切。 「サンダーバード」でクラブ・ロガーが街のレンガ造りの壁を破壊する、迫力あるシーンを思いださせる。

マンション状ピル建築の倒壊も、上々の撮影だが、ハイスピードカメラの回転が遅い。

富士山の爆発も、あのスケールに対して爆発の速度があまりも速すぎて、山の巨大感がまったく感じられない。遠くにあるという空気感がない。スタジオに盛った土山に火薬を仕掛けた撮影と見えてしまう。

これはミニチュアの高圧鉄塔が二本立っている地割れのシーンでも同じで、映画スタジオで撮影を見学しているかのようで、これが特撮とはいいかねる。

漁村が津波に襲われる、波の合成をともなったミニチュア特撮は、過去の映画のシーンを使っている。どの映画かは記憶が定かでない。 同様に山津波のシーンも過去の映画のものかもしれない。

よくできた日本列島の俯瞰撮影も、もう少しハイスピードで撮影できなかったか、ケムリがポコポコ噴出しているところはお粗末だ。

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地球防衛軍

地球防衛軍 DVD 地球防衛軍

販売元:東宝
発売日:2007/02/23
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特撮メモ、NO,18、DVD、レンタル

1957年、東宝、シネスコサイズ(東宝スコープ)、

カラー、88分、画質良

制作- 田中友幸、監督- 本多猪四郎、撮影- 小泉一

音楽- 伊福部昭、特技監督- 円谷英二、

特技撮影- 荒木秀三郎、有川貞昌

出演- 佐原健二、平田昭彦、白川由美、河内桃子、志村喬

村上冬樹、佐田豊、山田巳之助、藤田進、小杉義男、土屋嘉男

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♪  ♪  ♪  ♪  ♪♪♪♪ ♪♪♪- 

という伊福部のテーマは「フリゲートマーチ」ほど有名ではないが、時々聞かれる。「風雲タケシ城」のオバアチャンが座布団に乗っかるゲームに流れていた。

オープニングの小松崎氏による宇宙ステーションはすばらしいデザインで、古さを感じない。ステーション全体が回転しているのではなく、居住区のみ回転している。しかも上部のアンテナは回転方向が逆で、凝った作り方だ。このステーションは「宇宙大戦争」のオープニングでも使われた。

宇宙ステーションから左にパンして、小型円盤、地球へと行く。そしてタイトル。良い演出。

SFの雰囲気からいきなり日本の盆おどりのシーンへ。 外国人も喜ぶのではないか。このモブ撮影がいい。本多監督の演出がさえる。タイアップは森永チョコレート。

森林火災のシーン、村落が陥没するミニチュア特撮は円谷の演出では上々のシーン。ハイスピード撮影も適切だと思う。

モゲラの出現では、スノーシェーダーの崩壊がいまいち良くない。コンクリートが細かく破壊すればよかった。少し雑だ。

佐原健二が白川由美の入浴している旅館の脱衣所にいきなり現れる。ここに至るシーンが必要と思う。

モゲラが町を襲うシーンは後期の怪獣の特撮より良い。家のミニチュアの造形が細かく実写に近い、その家屋の燃焼も良い。

モゲラに対する自衛隊の活動と、住民のテキパキした避難は本多演出の中でも最高のものと認めたい。

自衛隊の隊員による武器・火器の砲撃は本モノで迫力が違う。

しかし、後のシーンで、それをミニチュアのタンクや大砲がスポイルしてしまう。これも本モノで撮影できなかったか。

ミニチュアのカタカタ戦車の特撮より、ライブラリの実写映像を使ったほうがリアル感が出ると思うが。一部カットに戦車のハッチから脱出した隊員(人形)がタイミングよく写っている。

火炎放射器の実写映像から、モゲラの特撮映像へのパニング・接続は本多・円谷コンビの演出でも名シーンに選ばれるものだ。

これに対するシーンはモゲラによる光線の火災の消火活動で、放水の向きは火炎放射器のシーンの反対方向である。 本多が意識してそのように演出したのだろうか。

モゲラの進行を阻止するため鉄橋を破壊するが、煙が多すぎた。モゲラもアッケなく停止してしまう。

山間の村が山津波に襲われる。 後年の「日本沈没」や「ノストラダムス」の特撮のレベル。特筆するものでもない。

富士山の宇宙人ドームの地中からの出現は、土煙の噴出がなかなか良い。

ミステリアン基地内のネオン管発光の機器がユニークで良い。これが宇宙人の使っている機械に、秋葉原で売っている電機部品がくっついていたのでは観る気を失くす。 赤と青の発光が印象的。

ミステリアン基地地下の描写に「禁断の惑星」によく似た俯瞰特撮カットがある。

ミステリアンのリーダーは顔が分からずミステリーだが、土屋嘉男氏が演じている。利吉さんは宇宙人の役もやってみたかったそうだ。

ミステリアンの地声と思われるものがブーブーと聞こえる。喋る日本語は翻訳機を通した声という設定であり、凝った演出だ。

国連所属の二人の博士、リチャードソンとインメルマンという名前は「宇宙大戦争」でも登場する。

三機の光る円盤の飛行シーンはすばらしい。実際のUFO目撃映像のよう。

地球防衛軍・国際会議室にミステリアンの基地の詳細図がある。どうやって入手したのだろうか。

防衛軍のα号、β号は主翼が無いので、飛行は基本的に垂直リフトエンジンが使われるが、航空工学的に無理がある。水平飛行にはロケットエンジンを使う。このロケット噴射は推力を感じられ、なかなか良かった。

マーカライトなんとかというパラボラ兵器は直径200メートルあるのだが、それを格納運搬するロケットは600メートル近い大きさと思われる。

しかし巨大感が全くない。ミニチュア然としている。その打ち上げシーンも飛行シーンも手抜きを感じる。ロケット噴射に迫力がない。

映像で気が付いたが、発射光線の合成シーンではフィルムのキズがひどい。合成していないシーンはキズが認められない。

ミステリアンのドームが光線の攻撃によって弱っていくシーンはどうも説得に欠ける。地下に潜ったりまた現れたり。 地下に退避すればいいと思うが。

相変わらす、地上のミサイルの爆発音やミステリアン基地内のネオン管機器の爆発音が全く同じ音。 この効果音は1974年ごろまで使われる。

十数年も変わらず録音ライブラリから同じ音を引っ張ってきてハメ込むのは、手抜きの何物でもない。

負傷・死亡したミステリアンの焼け爛れた素顔を見せ、哀れさを感じさせてくれる。本多監督の演出。

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東京湾炎上

東京湾炎上 DVD 東京湾炎上

販売元:東宝
発売日:2005/11/25
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特撮メモ、NO,17、レンタルDVD

1975年、東宝、シネスコかビスタか記憶にない、100分

制作- 田中友幸、田中収  監督- 石田勝心

音楽- 鏑木創、 特技監督- 中野昭慶

出演- 丹波哲郎、藤岡弘、金沢碧、内田良平、水谷豊、

宍戸錠、渡辺文雄、ケン・サンダース

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テロリストがシージャックして、石油備蓄基地を爆破せよと政府に要求する話。

犯人はテレビ中継でその様子を見せろという。

それに対して政府は、爆破の映像を日本の誇る特撮映像にすり替えて流し、テロリストを欺こうとする。

笑わせる話だ。日本の特撮は本モノに見えるだろうか。およそ海外における日本の特撮映画の評価は子供だまし扱いである。

怪獣映画にせよ、SF映画にせよドライビングシアターで上映されるB級作品であり、上映主は入場料収入より、ティーンエージャーが買う菓子や飲料収入をアテにする映画なのだ。

あるいはテレビの深夜放送で、メチャクチャな翻訳の吹き替えで流される程度である。

日本の特撮の作り方は「見てのとおりミニチュアですが本モノと思って見てください」というレベルだ。だから子供にも特撮とバレてしまうのだ。

この映画の石油基地の炎上特撮も、誰がどう見たってミニチュアだ、

それをテロリストに見せて本モノですよという。

まったく日本の観客もナメられたものだ。

中野監督は円谷監督の助手をしていた人だが、爆発燃焼がオーバーな演出をする人で、その特撮は円谷氏より下手だ。炎の押し売りでウンザリしてしまう。

その悪い一例は「連合艦隊」の戦艦大和の爆発で、やっぱり油脂系の大爆発燃焼にさせてしまう。

実際の大和の沈没原因は火薬庫の大爆発だったのだが、その事実を歪め、スクリーン全体を超ハイスピード撮影の炎で埋めつくし、ゴマカシてしまっている。

この映画にしても、実際の原油タンクの燃焼は炎だけでなく、黒煙がつきものではないか。まったく真実性に欠ける。

もうすこし燃焼・爆発の見せ方について研究していただきたかった。

それというのも、当時では「サンダーバード」のデレク・メディングスの爆発特撮がすばらしかったからである。 彼の演出は、部品や破片の飛び散り、炎、煙、その速度(ハイスピード撮影)照明、アングルのすべてが物理にかなっていて、自然であり調和がとれている。

映画版「サンダーバード6号」のミサイル基地の爆発がそのいい例だ。

円谷英二の助手をするよりも、イギリスに行って彼についた方がよかったのではないか。

この映画の本編については、テロリスト役の外国人俳優の演技が観るに耐えず、早送りにしてしまったので、なんともコメントできない。

丹波哲郎の英語のPRONUNCIATIONについては、ちまたで語られていたほどのレベルではなかった。

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ラドン

空の大怪獣 ラドン DVD 空の大怪獣 ラドン

販売元:東宝
発売日:2007/01/26
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特撮メモ、NO,16、DVD、レンタル

1956年、東宝、スタンダード、イーストマンカラー、82分、画質普通

制作- 田中友幸、監督- 本多猪四郎、特技監督- 円谷英二、

音楽- 伊福部昭

出演- 佐原健二、白川由美、小堀明男、平田昭彦、村上冬樹

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東宝怪獣映画で初めてのカラー映画。ただし未だシネスコサイズではない。

シネスコサイズでカラーの怪獣映画は「キングコング対ゴジラ」まで待たなければならない。

コダックのカラーということで、当時の大映と同じフィルムを使った。

微妙な色合いが面白い。黄色が目立つ。もっともDVDで当時の色を忠実に再現しているかどうかは不明であるが。

この映画は「ゴジラ」と同じ、一匹(親子で2匹)の怪獣を日本の防衛軍が退治するストーリーで、後年の複数の怪獣によるプロレスシーンが無い。

私はこういうシンプルな話が好きで、怪獣映画の中でも好きなものの一つだ。

複数の怪獣がプロレスをするのは、子供のころの私も、どうも子供ダマシだな、と感じていて、特に、ハイスピード撮影を使わず、チョコマカと怪獣が動くのは見るに耐えなかった。 この思いは今も変わらない。

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九州の鉱山従事者の家屋が懐かしい。昭和20年、30年代の家のたたずまい。

地球温暖化の危機を、既に暗示しているシーンがある。

広場に集合した炭鉱従業員の面々が様になっている。本多の演出がさえる。

目立たないが、中谷一郎がヤゴの怪物に襲われる。若い。

白川由美のユカタ姿がいい。

ヤゴのキグルミが良く出来ている。3人がかりで動かしている。たぶん、かなりの制作費がかかっている。

ヤゴの鳴き声は、「宇宙大戦争」のナタール星人の音に使われてもいる。 指で擦る楽器の音。

ヤゴに向けて撃つ機関銃は本モノを使用している。

何万年も眠っていた怪獣が蘇る理屈として、3000年前のハスの実が花を咲かせたという例をもってくる。 怪獣出現の常套手段。

原水爆の実験が、その引き金になったというのも常套手段。

いつのまにか「ラドン」という名前で呼ばれている。いつ命名したのか。

ラドンの風圧によりミニチュアのジープがひっくり返る。 クローズアップのカットは良い。

戦闘機のブルーバックシーンの技術がまだ完成されていない。にじんでいる。

戦闘機のミサイル発射が相変わらずオモチャっぽい。これは後年の映画・テレビでも進歩がない。

西海橋の崩落はカメラの回転も適切であるが、特に優れているものでもない。ミニチュアの造形は良い。

佐世保(福岡?)の市街の崩壊は円谷のものでは、良いほうに属する。特にアサヒビールのビルが風圧で崩壊するシーンが良い。

崩壊するビルの中に、逃げまとう人が合成(おそらくリアプロジェクション)されている。「ゴジラ」でも同様のシーンがあったが、気配りのある演出。

電車がひっくりかえると、モーターの配線などが見えてしまい、興ざめ。そういうディテールも作りこむべきだ。

戦車やポンポン砲などの質感が良くない。あいかわらずカタカタとオモチャっぽい

企業タイアップは「ダットサン」、「森永ミルクキャラメル」、「アサヒビール」、「カルピス」か?

この映画のミニチュア特撮で特筆すべきは、火山噴火口内の描写で、オープンで作りこまれたそれは、火山の噴煙も含めて、実写映像そのものに近い。スタッフに脱帽。

その、火口にミサイルを撃ち込み、爆破するシーンは、ハイスピード撮影も適切で、飛び散る土砂、火花は円谷映像でも、もっとも成功したものといっていい。

良くないのは、ミサイルの発射台の角度調整のシーンで、スタッフが素手で、ワイヤーを引っ張っているので、ギクシャクしており、メカニカルな動きでないことだ。

これは円谷特撮の操演、全般に言えることで、ミニチュア特撮をオモチャっぽくさせてしまう要因の一つである。

そういう演出がウマイのはアンダーソン作品、「サンダーバード」などの演出を手がけたデレク・メディングスである。 また小さなミニチュアを使った爆発パイロも彼を超える特撮監督はいない。

阿蘇の火山噴火シーンでは溶けた鉄を使用。 恐らく世界で始めての試み。ユニークな手法で、また撮影も大変危険。 ビジュアル的にも成功している。

溶けた鉄は、カメラ側まで流れないように、奥行き、手前と二つのセットで分け、溶鉄を下に落としている。

ラドンのワイヤーが片方切れてしまったが、カットせずそのまま使用。ラドンの断末魔となった。 有名なエピソード。

そのラストシーンで、登場人物は一言も発しない。 伊福部の短調の悲しい音楽で「終」のマーク。 

外国にも「ロダン」というタイトルで放映されたそうだが、同じラストなのだろうか。極めて日本的な終わり方だと思うが、外国の人に違和感はないだろうか。

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キングコング対ゴジラ

キングコング対ゴジラ DVD キングコング対ゴジラ

販売元:東宝
発売日:2008/01/25
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特撮メモ、NO15、DVDレンタル

1962年、東宝、シネスコ、カラー、色、画質不良、97分

東宝創立30周年記念作品

制作- 田中友幸、 監督- 本多猪四郎、 特技監督- 円谷英二

特技撮影- 有川貞昌、富岡素敬、 音楽- 伊福部昭

出演- 高嶋忠夫、藤木悠、浜美枝、若林映子、平田昭彦

、田崎潤、有島一郎、小杉義男、根岸明美、堺左千夫

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アメリカのRKOからコングの権利を買って制作された。

映画の題名で、コングが最初に来るのはRKOの要請だと思う。

子供のころ、友達からこの映画の話を聞き、いつか観たいものだと、長く楽しみにしていたが、ずっと後に観た第一印象はかなりガッカリだった。

コングのキグルミは、まあ我慢できるものとして、あの顔だけは納得できなかった。まるで石膏で作ったみたいで、肉質がまるで無い。ひどいのは目で、生き物の目ではない。 まあ、当時のレベルではいたしかたないものかもしれないが、これにはRKOも不満であっただろう。

もう一つのガッカリはコングとゴジラの富士山バトルシーンで、ハイスピード撮影でなく、通常の速さの24コマで撮影されていることで、巨大感も無く、物理的感覚が変であることだ。

円谷の演出においては、こういうことがよくありがちで、私は子供のころから不思議に思っている。 いや今でも全く理解できない。 

しかし、映画全体のデキはよく、本多監督の最高傑作といってもいい。

ムダな演出やカットは一切無く、テンポ良く、大人も子供も楽しめる内容となっている。 ただし日本人には。

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米潜水艦の浮上航行シーンは良い、カメラ回転数適切。ただしバックがカキワリとはっきり分かり、その絵もひどい。

高嶋、藤木、有島は「社長シリーズ」の乗り、有島はオーバーアクションだがうまい人だ。

宣伝部長の有島の言葉、「宣伝にやりすぎは無い」、「宣伝にもういいは無い」。

潜水艦の外国人アマチュア俳優の演技が、いつものとおりヒヤヒヤする。

島のネイティブが集まっているシーンは、踊っていなくても、映画というよりは舞台ミュージカル的。

鬼瓦の小杉義男がネイティブリーダー役、英語を崩した言葉をしゃべっている。

高嶋と藤木のコントシーンは外国人に分かるだろうか。

ゴジラが米軍基地を破壊する。 またミニチュアのタンクがカタカタとオモチャっぽく動いている。

本モノのタコを使ったシーンはこの映画のもっとも特筆すべきところ。 生き物をミニチュア特撮に利用したものでは、A.アレンの映画でトカゲ、アンダーソン夫妻の「サンダーバード」でワニがある。

タコの撮影もハイスピート撮影できなかっただろうか。人がタコに捕まるシーンはストップモーション。

青森行き夜行列車のミニチュア特撮は「宇宙大戦争」のオープニングより良い。

東北本線にゴジラ出現。 ローアングルの人の目の高さの撮影がすばらしい。

ゴジラの列車破壊は、電車のミニチュアの出来が悪く、きょうざめ。

ミニチュアによる土木工事のシーン。 音楽がいい。が、やっぱりオモチャっぼい。

送電線突破のシーンも24コマの撮影。迫力無し。

コングがミニチュアの縮尺率と比較して、島のときより大きくなっている気がする。

コングが満員電車を襲う。これもオモチャっぽい。

国会議事堂の頂上に構えたコング。すばらしい構図、撮影。この映画でもっともすぐれたビジュアルシーン。

ヘリからの議事堂周辺ミニチュアの夜間俯瞰撮影。これもまたすばらしい。ミニチュアに見えない。2カットしかなく、もったいない。

熱海城を挟んだバトルは、もう少しカット数があってもよかった。もの足りない。

熱海城のミニチュアの崩壊は、屋根瓦の一個一個がうまく崩れず残念であった。

キングコングのテーマのリズム

  ♪ ♪  ♪♪♪♪  ♪♪♪  ♪ ♪

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妖星ゴラス

妖星ゴラス DVD 妖星ゴラス

販売元:東宝
発売日:2004/02/27
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特撮メモ、NO,14 レンタルDVD

1962年、東宝、シネスコ、カラー、88分、色合い良くない。

制作- 田中友幸、 監督- 本多猪四郎、 特技監督- 円谷英二

特技撮影- 有川貞昌、富岡素敬、 音楽- 石井歓

出演- 池部良、白川由美、久保明、水野久美、平田昭彦

佐原健二、田崎潤、上原謙、志村喬

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地球に衝突するメテオを回避するため、地球ごと動かしてやり過ごすという、とほうもない話。 私の親父の世代は、こういう話を一言で片付けるとすれば「荒唐無稽」である。

南極大陸に巨大ロケットエンジンを設置し、大推力で地球を動かす。

こんなことが可能だろうか。映画によると推力660億メガトンで地球を押し、1,10×10のマイナス6乗Gの加速度を得、秒速93メートルで移動させる。

この数字は、制作スタッフが大学に取材に行き求めたもので、物理的にウソはないという。

だが、わたしのような素人でも気になることがある。地球の大気はどうなるだろうか。 ロケット噴射のガスと一緒に巻き込まれて、宇宙へ放り出されるのではないだろうか。

噴射エネルギーとしては映画のとおり、水素の核融合を使うとして、推進剤は海水を使うしかないのだが、映画ではその部分の描写が省かれていた。ロケットエンジンには蹴飛ばす(噴射する)材料が必要なのだ。

このユニークな話の映画には、残念ながら、セイウチの怪獣が登場し、せっかくの本格的SFの雰囲気を台無しにしてしまっている。 これは東宝上層部の策略であり、本多監督は反対したそうである。 しかもその怪獣はゴム長靴のようなデキの悪いキグルミのシロモノで、失笑を買った。

私のオヤジはテレビでこの映画を観ていて、このゴム長靴が現れた時点でチャンネルを換えてしまった。

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1978年の未来の設定。 オープニング音楽はゴジラのテーマのリズムにそっくり。

冒頭、白川と水野が湖で泳ごうとして、衣服を脱ぐ。以前映画館で観たときは下着がはっきり映っていて、ドキドキしたものだが、DVDではトリミング処理で隠している。

ロケットの中の人物の動きが無重量状態でない。「宇宙大戦争」のときより描写をサボッテいる。

ロケットの内部の電子装置は相変わらず秋葉原で売っているラジオパーツ。私もラジオ少年だったのでかえって懐かしい。

ロケットの炎の合成が良い。青い炎がいい感じ。火薬をつかった下手な火炎より良い。

小沢栄太郎、佐々木孝丸、河津清三郎、西村晃という巨匠監督たちに使われたベテラン俳優が、神妙な顔つきで、「地球の6000倍の星」だの「宇宙省」だの「ロケット」だのと言葉を発していて、ミスマッチのおかしさがある。

宇宙飛行士訓練センターに「無重力室」なるものがあった。どうやって無重力を作るのだろうか。部屋ごと落っことしているのだろうか。

パイロットたちは8000人の公募から選ばれたということだが、それにしてはみんな軽薄でC調。賢く見えない。

久保明が水野のアパートに訪問する。 ドアブザーを使ってモールス符号の「アケロ」を打つ。

寒天の海を使った船のミニチュア航行シーン。 ユニークな方法だと思うが、船のミニチュアが極端に小さく(20センチ位)、スモークも焚かれず、オモチャ同然の画面となってしまっている。 カメラが寄り過ぎだ。

南極ロケット施設の建造シーン。 建設ミニチュアは造り込んであり、スタッフに脱帽。

建造中の音楽がすばらしい。 撮影は相変わらず「神さまの目」のカメラ位置であり、巨大感がない。

ミニチュアブルドーザーの砂をかくシーンは良いが、ベルトコンベアーに載せられた物資がカタカタとオモチャっぽく動いている。

全体的に空気感、大気感がない。 建物に取り付けられたレーダーがギクシャクと動いていてオモチャッぽい。

ジェットパイプ群のマット絵は相変わらず下手。 ジェットパイプのミニチュアは全く巨大感が無い。

炎の噴射はハイスピード撮影でなく、全く迫力が無い。ただし、露光不足で火炎が写らなかったかもしれないが。 実際のガスの火炎を使うのでなく、オーソドックスな合成の火炎のほうが良かったのではないか。

高波が街を襲うシーンは円谷のレベルのものであり、特筆するものでもない。中野監督の「日本沈没」も同程度のレベル。

ゴム長靴のセイウチをビートル機が攻撃する。ビートル機のVTOLシーケンスの撮影は良い。

ビル群のミニチュアを実際の河に沈めて撮影。オープン撮影の太陽光の感じが良い。

ただし、ビルのミニチュアの出来が悪い。トラックで運ぶので精巧なものは出来なかったか。

無事、ゴラスを回避する。 地球の軌道をもとに戻すため、今度は北極にロケットを設置するといって映画は終わる。  

北極に大地はないが、どうやるのだろうか。

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東京上空30秒

東京上空30秒 特別版 DVD 東京上空30秒 特別版

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2007/08/10
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特撮メモ、NO,13 レンタル

1944年、MGM、白黒、スタンダード、138分、画質・音質、良

アカデミー特殊効果賞、撮影賞

原題は日本語訳のまま。

監督- マーヴィン・ルロイ、 撮影- ハロルド・ロッソン、ロバート・サーティス

音楽- ハーバート・サーティス

特殊効果- A.Arnold Gillesoie 、 Warren Newcombe

Donald Jahraus

出演- スペンサー・トレイシー、ヴァン・ジョンソン、ロバート・ミッチャム

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前々から、気になっていたミニチュア特撮の映画を観ることができた。

よく、東京空襲のドキュメンタリーなどの空爆シーンに、実写映像とともに、流される特撮映像があった。

たぶん、映画から抜粋したものだろうと予想していたが、俯瞰で撮影された、爆撃シーンがたいへんすばらしかったのである。

なんという映画か分からなかった。ただ「東京上空」という名前の一部だけは、どこかで聞いたことがあった。

今回、レンタル屋で、その映画の題名のDVDを発見し、ようやく全貌を知ることができて、幸運である。

実写映像が大部分を占めるこの映画にあって、ミニチュア特撮部分は僅かであるが、おそらく、空爆のミニチュア特撮としては、歴史に残るものだ。

そのシーンは特撮ファンでなければ、実写としか見えないだろう。

よく、当時のレベルで、円谷英二は特撮の神様だ、日本の特撮が世界一だと、見当違いの発言をしている人がよくいたが、そういう方々は、この映像を観ていただきたい。考えが変わるであろう。

円谷、ツブラヤと1950年代、1960年代に大騒ぎしていた日本の観客と映画人は、「井の中の蛙、大海を知らず」ではないだろうか。

1944年のアカデミー賞を受賞しているのは、名も知れぬ特撮マンだ。それも画面の片隅に小さく記名されているだけで、どこかの国の特撮マンのようにデカデカと名前が画面に出てこない。これは今のアメリカ映画でも変わらない。

前々から言っていることだが、アメリカの特撮マンは観客に特撮と気づかれない映像作りを目指しているが、日本の特撮マンは「見てのとおりオモチャだけど本モノと思って見てください」という映像作りである。

物語の構成は後年の「戦略空軍命令」とよく似ていて、作戦の遂行と1パイロットの家庭の話である。ただし中国での逃避行部分が違う。

音楽はやはり、「戦略空軍命令」が盗作といわれてもいいくらいソックリである。

おまけに、パイロットの女房役とジューン・アリスンは似ている。

スペンサー・トレイシーがドーリットルの役をしているが、たいへんカッコイイ。

ヒコーキファンにはB-25の実写映像がうれしい。特に短距離離陸の実写は見物だ。

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ゴジラ

ゴジラ ゴジラ
販売元:TSUTAYA online
TSUTAYA onlineで詳細を確認する

特撮メモ、NO,12 wowow

1954年、東宝、スタンダード、白黒、97分

制作- 田中友幸、 監督- 本多猪四郎、 撮影- 玉井正夫、

音楽- 伊福部昭、 特技- 円谷英二

出演- 志村喬、宝田明、河内桃子、平田昭彦、堺左千夫

小川虎之介、村上冬樹、高堂国典、

藤木悠(船の無線通信士)、佐原健二(観光船のアベック)

菅井きん(モーレツ国会議員)

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ゴジラのテーマ、変拍子リズムで面白い。楽譜を見てみたい。

あの当時の東宝のダビングオーケストラの演奏が下手。

船のミニチュアが小さい。カメラの回転は適切。

堺左千夫の新聞記者が漁民たちに取材し、伝説のゴジラを紹介する。

漁村の嵐のミニチュアシーンは標準的。

フリゲートマーチはテンポが遅い。

「七人の侍」の村人がたくさん出ている。大部屋俳優さんたち。

山根博士、恐竜のいたジュラ期を200万年前といっている。間違い。当時の学術レベルか。

スライドで見せるゴジラの山から現れた写真、まったく絵にしか見えぬ。いつも思うが東宝のマット画のレベルは低い。

島の少年が、いつのまにか山根博士の家に住み着いている。博士が保護したという説明部分がない。

島の少年。芝居がうまいが、その後の映画では出演の記憶がない。直ぐ引退したか。

ゴジラに襲われる観光船はミニチュア然としている。

芹沢博士の家、江戸川乱歩的、不気味な洋館。いい感じ。

芹沢博士の実験室、すばらしいセット。ウソくさくない。「地球防衛軍」から登場するネオン管発光器が既にある。カラー映像ならいい色だろう。

水槽をはさんで、河内から平田への、左から右への横移動カットがいい。

ゴジラの出現シーンに「ドン、ドン」という音が入る。足音だとしても、海上では不自然。

高圧鉄塔が溶けるシーン。光と溶ける速度が良い。世界の特撮の歴史に残る名シーン。

ゴジラの都内破壊、最初のシーン。

人間の立っている位置からのカメラアングルがいい。電車の架線、電柱の電線ごしに、仰いで見上げるゴジラ。怪獣特撮映像の基本だと思う。

列車の運転席窓からの映像、鉄橋の下でストップするわずかなカット。シュノーケルカメラがあれば、もう少し進めた。

ミニチュア電気機関車の機関部の横移動撮影は、カメラの振動が効果を出している。

ゴジラが列車を咥えているが、縮尺が変ではないか。列車はあんなに小さくないはず。

橋の破壊シーンはカメラの回転が遅い。鉄骨の重量感がない。

動物園の鳥小屋をはさんだゴジラの顔の合成。すばらしい効果。

上部のキャビンが火災になっている鉄塔が倒壊する。その下からの写し方、カメラの回転数は適切。迫力ある映像。

消防車の暴走・転倒はストップモーション撮影。 オモチャ然としている。私ならカットする。

無線通信士、本文の前に必ず「アー」という。 笑ってしまう。 あの当時はそういう無線方法か。

街の遠景火災のシーンは、ハイスピードカメラの回転が遅い。 シーンによってハイスピード撮影の回転が変わり、安定しないという円谷特撮の欠点が早くも露呈している。

銀座和光の時計台破壊シーンもカメラの回転が遅い。チョコマカと崩れる。

日劇のゴジラのしっぽによる破壊は、一部ストップモーション撮影。なくてもよいカット。

国会議事堂破壊シーン前のビルデイングの倒壊がすばらしい。上から下に順番にくずれていく。円谷特撮でもすぐれたシーン。

中継放送中の鉄塔の崩壊は、もう少しカメラの回転を早くしてもいい。おしいシーン。

ジェット戦闘機による攻撃シーン。なぜかハイスピート撮影でなく24コマの撮影。まるでロケット花火遊びではないか。不可解。チョコマカした動き。 なぜこうしたか意味不明。

ジェット戦闘機のミサイル発射も、ワイヤーが丸見えでオモチャ同然。 この撮影法は後年でも変わらず。進歩がない。

焼け跡廃墟から、負傷者の収容施設への描写は、この映画の最も心打たれるところ。

監督からスタッフ・役者もすべて戦争体験者なので実感がこもっている。子供の泣き声が涙をさそう。 すぐれた反戦映画といえる。

実験室での芹沢博士と宝田のもみ合いシーンで、いつのまにかテレビのスイッチが入っている。 少女の合唱シーンは少々長い。

水槽のガラス越しでゴジラの断末魔を撮影。いいカット。

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大阪城物語

特撮メモ、NO,11  NHKBS

1961年、東宝、シネスコ、カラー、95分、画質良、色合い・普通

原作- 村上元三、 脚本- 稲垣、木村武、 制作- 田中友幸

監督- 稲垣浩、 撮影- 山田一夫、 音楽- 伊福部昭

特技監督- 円谷英二、 特技撮影- 有川貞昌

出演- 三船、星由里子、市川猿之介、久我美子、山田五十鈴、田崎潤、

上田吉次郎、平田昭彦、他オールスター

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オープニングで大阪城のオープンミニチュアをクレーンで撮影。

擬似空撮映像。 だが、ハイスピード撮影でなく、ミニチュア然としている。

大阪城ミニチュアは水を抜いた東宝プールに建造。

後半、大阪城での攻防戦にて、城からの火縄銃の一斉発射、

敵陣からの大砲の被弾をミニチュア撮影。 城の屋根などが吹き飛ぶ。 

ハイスピート撮影適切。 もうすこし速く回してもいいが。

オープン撮影なので、スタジオ感がなく、光の当たりも適切。

円谷にしては上質のシーン。

法要での合成は大仏のエッジのブルブルが気になる。

当時のレベルでしょうがないか。

南蛮船が港に停泊しているのはミニチュア合成。 標準的レペル

東宝のマット画やバックスクリーンの絵、特に空の雲などはどうも気合が入っているように見えない。 いっちゃ悪いが、銭湯のペンキ絵ではないか。

大阪城にかかる橋を三船が大爆破。

これもかなり大きいミニチュアセットを使って特撮している。

このシーンは迫力あるが、煙が多すぎた。

時代劇で気になるのは、大砲の砲弾が当たると爆発することで、

当時の弾は単なる鉄球なので、被弾炸裂はありえない。

大砲の戦術は門のカンヌキや塀の一部を破壊するものではないか。

もうすこしリアリズムで演出してもらいたい。

鉄砲を荷車に積んで適中横断。 三船の才覚が楽しい。「隠し砦の三悪人」のよう。

ラストシーンで三船に駆け寄り、抱きつく香川京子が愛おしい。

芯の強い女性が結局、男に寄り添い、ついていこうとするのは男心をくすぐる。

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日本誕生

日本誕生 DVD 日本誕生

販売元:東宝
発売日:2007/02/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

特撮メモ NO,10

1959年公開、東宝、シネスコ、カラー、約180分 、日本映画技術賞

制作- 藤本真澄、田中友幸  、監督- 稲垣浩

撮影- 山田一夫、 特技監督- 円谷英二、 音楽- 伊福部昭

出演- 三船敏郎、杉村春子、中村雁二郎、原節子、他東宝オールスター

東宝映画制作1000本記念で制作された。

円谷特撮で未見のものであった。大作で楽しみにしていたが、映画の出来は良くない。あくびが何度も出た。

伊福部の音楽も特に目立たない。

ドライアイスの煙の多用は、一種のゴマカシに見えてしまう。

稲垣監督の失敗作といってもよい。監督もやりたくてやったものでないだろう。

各俳優の芝居もなんだか素人の舞台劇のようで、古代の人物を演出する監督も、演技する俳優も戸惑っているように見える。

三船も例のドロドロした低い音程の声で吼えてばかりで、空廻りしている。

古代のコスチュームでは、三船の出始めた腹が目立ってしまった。

話が右、左に振り回され、どこに焦点を向ければよいか分からず。

ただ、俳優さんの意外な一面、かくし芸が見られた。

特に乙羽信子の、ブス顔メークの踊りは傑作であった。宝塚出身であることが確認できる。 原節子の厚化粧による天照の神、(草笛光子にソックリ)も意外なキャスティング。 左ト全はハレンチ学園の格好といってよい。

円谷の特撮はかなり力を入れている。合成でも以前より進化している。兵器や飛行機などでなく、すべて自然現象であることが、功を奏している。

      ◎特に良い特撮、合成

・冒頭、日本列島誕生の、ドロが渦を巻いているシーンは、ウルトラQのタイトルの原型といってよい。 なにかグリスのようなものをスクリューで回している。

◎ 三船がヤマタノオロチを退治するシーンは、ワイヤーワークとはいえ、八つの首を動かし、壷の酒を飲ます演技は、キングギドラの操演よりしっかりしており、ケチがつけられない佳作である。 ただし、ワイヤーは見える。

ハリーハウゼンはこの手をコマドリで行うが、私はどちらも甲乙つけがたい特撮だと思う。

◎ 手漕ぎ船のミニチュア撮影は円谷の特撮でも、最も成功したものである。モーター仕掛けで漕ぐ人形を動かしているが、櫂をもどす時は動きが遅く、凝った演出である。

かなりの時間を、この撮影にさいていると思われる。カット数が多い。

ハイスピート撮影による、海の波、風の演出は世界的レベルで標準的。 とくに感心するものでもない。 

・荒れた海を、女が飛び込んで鎮めるシーンは波の動きが演技をしていて、大変良い。

・湖の反乱、鉄砲水が襲うシーンはミニチュア撮影は普通の水準だが、逃げ惑う人との合成は当時の水準を考えると良くできている。 「ラドン」の合成より良い。 

合成は、初めてバーサタイル・プロセスを使用とのこと。シネスコ用合成マシン。

◎ 一部、走る猪を横移動で撮影しているのは、メカ駆動の人形で、実写に近い映像。「フランケンシュタイン対バラゴン」でも応用されている。

◎ 三船と司葉子が、原っぱで火炎に包まれる合成シーンは、今のレベルでも通用する。

・火山の噴火は「ラドン」からの技術。溶けた鉄を溶岩にみたて流す。 「ラドン」より良い。ただし、ミニチュア感が否めない。 もうすこしハイスピード撮影にしたほうが良い。

溶岩流の実写映像を見慣れた現代人には、この溶岩はサラサラしすぎ。しかし、セットに水分があれば、爆発する恐れのある危険な撮影で、スタッフの苦労がしのばれる。

撮影監督はラッシュを観て、この溶岩の色に不満だったのではないだろうか。もうすこし赤く写っていればよい。

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世界大戦争

特撮メモ NO,9   

1961年公開、 東宝、シネスコ、カラー、ステレオ録音、芸術祭参加作品

制作- 藤本真澄、田中友幸、ジェネラルプロデューサー森岩雄

脚本- 八住利雄、木村武  監督- 松林宗恵 

特技監督- 円谷英二、 特技撮影- 有川貞昌

撮影- 西垣六郎    音楽- 團伊玖磨

出演- フランキー堺、乙羽信子、星由里子、宝田明、笠智衆、白川由美

東宝のボス、森氏最後の作品で、思い入れの込められたもの。

映画の出だし。真っ暗闇で音楽のみ流れる。「2001」と同じ。

團の音楽、出来が良いが木琴の使用は避けるべき。チンケな音である。

  ◎は最良の特撮、 ★は特に良くない特撮

◎ソ連のバジャーのような爆撃機の下からの撮影はすばらしい。野外での撮影で空は本モノ。 横方向にワイヤーが見え、旋回しているのでUコンのような手法かもしれない。

潜水艦の移動は速すぎる。 巨大感・重量感がない。水中が明るすぎる。

プロペラ輸送機の着陸からタキシングは翼がカタカタ動き、重量感がない。カメラの回転が遅い。

輸送機からのミサイルの搬出。カメラの速度が遅い。ミサイルの重量感がない。サスペンション的動きが無い。 サンダバード2号コンテナから出る動力メカの動きが欲しい。

◎夜のミサイル基地の描写がすばらしい。まさに実写映像そのもの。

ところが、照明が当たった昼の描写では、スタジオ然としている。空気感が乏しい。

地下からのミサイルの上昇はギアードモーターの動きでスムーズ。 ああいうものはケチッテ手で動かすものではない。

ミサイル基地内の計器類は、比較的手間がかかっているが、相変わらずノブ、スイッチ類にファンクションの文字が印刷されていない。カメラのアップの部分だけでもいいから、それなりの印刷をすべきである。

ミサイルの発射スイッチが理科の実験で使うようなボタンで、美術、大道具の神経を疑う。

大陸で戦車が動いているが、円谷の苦手なシーン。カタカタ動いて情けない。小型ミサイルの爆発パイロは良い。

機械の故障で核ミサイルの秒読みが始まるが、そんなことがあってたまるかるか。何の故障か分からず、説明不足のシーン。 外国人アマチュア俳優の幼稚な演技とともに、白けるところである。

戦闘機の飛行シーンは、一部、噴射口から煙を吐いている戦闘機がスタジオ然としている。

なだれのシーンは普通。

核の破裂は炎の点火・燃焼を真上から撮影し、合成したもの。ユニークであるが、核爆発という効果は感じられない。

★各国の首都の破裂シーンはミニチュアをウェハースなどで造り、爆発させたもの。これもユニークな手法だが、撮影が良くない。スモークを全く焚かず、完全にミニチュア感があり、スタジオ然としている。 私は失敗と認める。

核爆発の炎が都市に襲うシーンは上下逆さで撮影。特筆すべきことでもないが、おそらく、円谷が世界で初めて行ったテクニックであろう。

キノコ雲を水中の塗料で作ったのも、円谷が最初ではないか。それなりの効果はある。

東京の町並み、国会議事堂のミニチュアなどを溶鉱炉の溶けた廃鉄にさらし、撮影。

これもユニークだが、核爆発は、建築物が溶けるようなエネルギーは無く、誇張しすぎる演出である。 だが、視覚的に効果があり、ショッキングで、成功している場面である。

◎水中の潜水艦からICBMが発射され、海面に飛び出すシーンはこの映画で最も成功した特撮。カメラの回転、照明、潜水艦の水中の様子、ミサイルの飛び出し、すばらしい。 

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宇宙大戦争

特撮メモ NO,8

1959年、 東宝、 シネスコ、カラー

制作- 田中友幸、 脚本- 関沢新一、 監督- 本多猪四郎

特技監督- 円谷英二、 音楽- 伊福部昭 、撮影- 有川貞夫(特撮)

出演- 池部良、安西郷子、千田是也、土屋嘉男、村上冬樹、

伊藤久哉、高田稔、沢村いき雄、レオナルド・スタンフォード(声、黒澤良)

宇宙ステーションのデザインはなかなか良い。上のアンテナの回転方向がステーションと逆なのがいい。 ステーションの床の曲面の描写はこの映画が最初ではないだろうか、「2001」でもこのシーンがある。

円盤のひかり方がよい。

冒頭の模型電車による撮影、鉄道博物館のジオラマのレベル。スピードが速すぎるので、余計オモチャに見える。

鉄橋が浮き上がり、電車が河に転落、ハイスピート撮影は適切だが、模型が小さすぎて迫力がない。

宙に浮いた鉄橋が、トズンと着陸。 鉄骨の重量感がない。ゆっくり降し、着陸寸前でさらに速度を落とすべき。これは操演のセンスの問題。

各国の異常現象の写真?、全く下手な絵。東宝のマット画はダメ。

スピップ号のエンジンテストの描写はよい。発射場の合成のすばらしいこと。遠近感もすばらしい。 

ただし、昼の発射場合成シーンでは、画面に大きなホコリが三つ写ってしまっている。

撮影のウッカリミス。たいへん目立つ。担当者は監督から大目玉か。

ロケットの発射塔の造りこみは上々。櫓が後退する動きが堂々としていてすばらしい。

発射台の夜のシーン。照明、ランプ、上々。

発射台エレベーターの上昇カットはキャビンがゆれていて、ミニチュア然としている。

スピップ号のロケットエンジン炎、好きでない。強力な推力を感じない。円谷ものはみんなそう。

スピップ号の上昇カットは野外で撮影、橋の上から吊り上げた。太陽光の感じがよい。

国際会議場のセットがよくできている。演出もいい雰囲気。 ナタールの月基地が発見された説明がない。

池部良と安西郷子のラブシーンはちょっとギクシャクしている。池袋文芸座では池部良の「さー」で笑いが起きた。

土屋嘉男、「しっけい」という言葉を放つ。あの当時の映画ではよく耳にする。

土屋嘉男、のちほど「しまったー」というセリフを放つ、これもナンカヘン。

自衛隊の見送り栄誉礼の演奏は本物。

スピップ号のコクピットに窓がないデザインはメカニカルで良い。窓の景色との合成処理がいらないというのも理由であろう。

スピップ号のパネルにHITACHIの大きな文字あり。ミニチュアの看板にもあり。コンピュータのカットでも本モノのHIPAC使用。 タイアップ。

怪獣映画では森永やバヤリースであるが。

スピップ号の慣性飛行中、一人が天井に頭をぶつけ、「無重力だから気をつけろ」というセリフがあるのに、みんな地上のように、宇宙船内をスタコラ歩いている。

月面シーンで「重力コントロール」という言葉が発せられるので、なにか重力発生の装置があるのだろうか。だとするとメカが飛躍しすぎるし、説明不足でもある。

地球を離脱するシーンでは日本とアメリカ大陸の見える2カットがあり、アメリカ興行をねらった部分である。

スピップ号の反転、月面降下は伊福部の音楽と相まってゾグゾクするすばらしいシーンである。ただし、ジョージ・パル?の「月世界制服」にも同様のシーンがあった。だからあちらのほうが先。

月面降下のエンジン点火のうちの1カットはミニチュア然とした大失敗のシーンである。あれを編集に入れるとは信じがたい。

小松崎氏デザインの月面探検車は、古くは見えるが、なかなかアナログチックでよい。

しかし、キャタピラ走行でカタカタ動く様はどうも良くない。円谷本人も自覚しているのではないか。後年の戦車などでも相変わらずオモチャ然としている。

浮上走行シーンはなにかエアゾルのようなものを広く噴射しており、ユニークな手法である。

ナタールとのバトルシーンでは伊福部のフリゲートマーチが鳴り響く。我々の年代の人には血湧き肉踊るところ。 

あのマーチは地球防衛軍とのシーンでは、延々と続くので、オーケストラの管楽器の奏者が最後には貧血を起こしたという。

円盤の爆発シーンは宇宙空間での破片の落下も特に目立たず、上々である。

月面でのいろいろな爆発シーンはハイスピートも適切。

地球でのバトルシーンは最良のもの。円盤の撮影カメラワークすばらしい。

円盤をフィックスで捕らえ、星の流とともに滑らかに傾きをかける撮影がすばらしい。

破壊光線の処理がすばらしい。東宝の最高技術。当時の外国にマネできない。

母船の反重力光線による建物の吹き上げのシーンはユニークですばらしい。

圧縮空気を使い、発砲のミニチュアを使用。ただし、大きな看板などは吊り。

吹き飛ばされる看板の一部に「これがシネラマだ」があった。

小型宇宙艇が次々に発射されるシーンはテンポもよく上々。

大型パラボラ兵器も動きがギクシャクしておらず、上々の撮影。光線発射のテンポもよい。

ニューヨークの爆発カットは良くない。ビルが爆風で傾いてしまった。スタジオ然としている。

金門橋の倒壊シーンは上々。ただし照明が良くない。スタジオ然としている。

丁寧にパネルを張り合わせた格納庫が大爆発する。上々のシーン。ただし、こういうパイロはアボットやメディングスがもっとうまい。

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スタートレック カーンの逆襲

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NO,7

パラマウント 1982年 監督ニコラス・メイヤー「白鯨」、 特撮ILM

音楽 ゴールドスミスかと思ったら james horner フルオーケストラの大シンフォニーがすばらしい。テレビ版モチーフ随所にあり。

カーン役、リカルド・モンタルバン  1920年生 メキシコ出身うまい俳優。 年とっても筋肉隆々、強そう。  「サヨナラ」で歌舞伎をやったという。 近年「スパイキッズ」「裸の銃・・」 など。 

テレビ版スタートレックにて「宇宙の帝王」space seed見る。 優生人類カーンのことが、詳しく分かった。それにて、映画への展開が納得。 それにしても、テレビ番組の一エピソードから映画につなげるとは、当時のアメリカのスタトレ熱は凄い。

ジェネシス計画の話。 スポック死ぬが次回作で蘇る。

カーク提督の遠視の演技おもしろい。 元妻と息子がいる。

エンタープライズの出航 は前作からの流用シーン。 何度観てもすばらしい。小さなセットであるが、あの巨大感。脱帽。 ディテールに耐える表面の作りこみ。 ロゴ灯などの気を使った照明はデンタルミラーの反射を利用。 その見せるセンスがよい。

フェーザー被弾の描写は真空での表現をうまくやっている。炎や煙がない。

ジェネシスによる爆発も超新星ぽい。ウルトラハイスピードカメラ使用。

エンタープライズ内部セットは、まあまあ。 ただしジェネシスステーション内は少し古い。

あの当時のパラマウトのマット画は他社に比べ、劣る。 第一作目のバルカン星の描写からそう思う。

映画のミス探しファンによりカークのよだれかけのような部分の血糊が、カットによって違うと指摘されている。が 特に目立たない。

 

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燃ゆる大空

NO,6

東宝 1939年 阿部 豊演出  特殊技術撮影 円谷、奥野文四郎

後援陸軍省、 2600年記念作品、  フイルムの状態は「ハワイ・マレー」より良い。

主演級の俳優は知らない。大佐?の口の横に深い傷跡あり。   

軍医として長谷川一夫(顔の傷は目ただないように撮影している)。

中隊長で高田 稔(つくづく制服の似合う人、メガネはかけていない)。

灰田勝彦は歌手として有名。「夕空晴れて」を歌った人。 

藤田進チョイ役で出演。

映画のオープニングからやたら点呼のシーン多い。

軍の手紙の検閲、貯金や出費まで干渉されている描写。 おぞましい。 兵隊などご免。

空中戦、練習、全部実写。  

赤とんぼ練習機、九七式戦闘機、他、双発爆撃機など。

機銃掃射訓練は貴重なフィルム。

ミニチュア特撮は1カットのみ。 九七式戦闘機の不時着。 実写に見える。かなり大きな物使用。おそらく二分の一くらいのモデル。ワイヤー見えぬ。 

どうやってカメラの中央に落としたか不明。 謎のシーン。

これと同様に謎のシーンでは「トコリの橋」にある。  戦闘機が山の上から低空で飛んできて、カメラの前で不時着。実機ではないようだが、ミニチュアにも見えぬ。

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海底軍艦

NO,5

本多監督、 監督助手 梶田、 円谷 特殊技術、 特撮撮影助手 中野、

昭和38年制作 39年正月映画として公開、ドラゴンが出てくるのは辰年にちなんだ。

38年は、マタンゴなど大人向けの特撮物多い。これも大人向け。

藤山陽子 きれいな女優さん。 その父親、田崎潤、がんこな軍人。

藤木悠と高嶋忠夫、キンコンからの凸凹コンビ。

佐原健二、マタンゴにつづき悪人を演ずる。

田島義文、特撮物では一番よく顔をだしているのではないか。

田崎潤の直属部下、名前知らぬがたいへん帝国軍人ぽい。うまい人。

上原謙と田崎の論理会話おもしろい。

天本英世、ムーのリーダー。ちょっと演技過剰。 「平成教育委員会」でムー大陸が話題になったとき、「私、酋長やってました」と笑いをさそう。

轟天号のデザインは小松崎氏。 先端がドリルになっていて、地中を進むというデザインの乗り物は誰しも考え付くことで、目新しいことでもない。空を飛び、水中を潜り、地中も進むという乗り物兵器は、戦争時代は軍国少年の夢であった。

ただし、あの物体が地中を進むのは物理的、工学的に不可能。

湖上に水中から浮上し、中空に浮上するシーンは良い。回転数適切。 上昇の際、ジェットの垂直噴射の描写があり、納得できる。 水平飛行中もジェットを噴射しており、理屈にかなっている。 後年の円谷一家が行うような、反重力エンジンで飛んでいるわけではない。

轟天号が水中に突っ込むシーンは後年「マイティジャック」でも観られる。迫力ある絵。

轟天号がドックから発進するシーン。 ドアが動いたり、閉まったりする動作は人が手を使って行ってるため、動きがスムーズでなく、ミニチュア感覚を誘ってしまう。 動きの加減速はギアードモーターなどを使うべきだ。 そのシーン。どうも巨大感がない。こういうことはデレク・メデイングスにやらせればうまいんだがな。

マンタが冷凍光線でやられ、頭をパタパタさせているのは、御伽噺のつり人形的で、大人の鑑賞に堪えられない。

ムーの潜水艦の光線により、港の大型船舶が次々に火災を起こすのは最良のシーンである。回転数は3倍くらいか。 5倍にすれはもっと迫力あるのだが。中野氏だったらもっとガソリンを詰めるだろう。 消防車来ちゃうよ。

東京丸の内が地盤崩落する。 予算も食い、タイミングの難しい撮影。ほどほどに良い。

水中逆さの撮影はアイデアとしてよいが、効果抜群というものでもない。ただし大きなプールでドンパチやるよりは、水槽でいいので、低予算ですむかもしれない。

コメンタリーで、本編の撮影期間は東宝の映画では普通、35日くらいということで、いかに黒澤が優遇されているのかがわかる。

ただし、外国でも撮影期間は短くて90日くらいであろう。日本が少なすぎるのではないか。そのため観客をナメタ映像や、サボリ効果音をやってしまうのだ。

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ハワイ・マレー沖海戦

NO,4

東宝 昭和17年公開  山本嘉次郎監督、 特殊技術 円谷英二

出てくる役者  原節子 、大河内伝次郎 、新藤英太郎 、藤田進 、河野秋武 、二本柳寛 、菅井一郎 、柳谷寛 など、

フィルム節約のためか、キャスト紹介のロール一切なし。

海軍省後援なのに、空母や戦艦の姿形を全く教えてくれなかったという。 

ゆえにミニチュア造形の参考に、ライフ誌のアメリカ戦艦の写真を元にしたとのこと。

ドキュメンタリータッチということだが、カットされている感じ。物語の進行が説明不足。

ミニチュア特撮第一シーンは空母の夜間着陸訓練より。 ヒコーキのスピード速すぎる。これは以後の円谷のヒコーキものすべてにいえる。 空母の揺れが多すぎる。速すぎる。

着艦失敗シーン。 ミニチュア然としている。 カメラの回転遅い。

真珠湾出撃の空母への物資搬入。 これもミニチュア然としている。搬入部分のみのアップシーンにするべき。

ハワイ山間部の飛行シーン。 飛行機の速度が速い。 木が風で揺れるが、ハワイの山間部の岩肌にあのような樹木が生えているだろうか。しかし有名なシーンではある。  特に下手でもないが、すばらしい特撮でもない。

クレーン撮影での戦艦爆破シーン。三角垂の爆破水柱、大きすぎる。この失敗は円谷も認めているという。 しかしカメラの回転数は適切。 

爆破の煙と火花は良い。だが、ガソリン系のパイロが全く無いので画面がさみしい。

このクレーン撮影のカットが短く、もったいない。

ミニチュア飛行機のアップによる急降下、爆弾投下はミニチュア然である。特に爆弾投下のアップは完全にオモチャ的動き。24コマで撮影している。これは後年の映画でも変わらず、センスを疑う。

その投下爆弾による石油タンク群の爆発は最良のシーンである。走行トラックが巻き込まれ、吹き飛ばされる、タイミングも良い。回転数も良い。 ガソリンパイロでないのがもったいない。

ホイラー飛行場の爆撃シーンは、小さく写った飛行機が大変いい姿勢で、適切な速度で飛行している。爆発のタイミングも良い。 その上から撮ったアングルも良い。実写映像に近いシーン。

マレー海、英国艦船のシーンは海軍の要望で追加されたもの、9日間の突貫撮影で、あまり良くないが、唯一逆光の波頭で進む戦艦が映像的に良かった。

尚、戦後この映画を見たアメリカ軍が、真珠湾攻撃シーンを実写映像だと信じて疑わなかったという話を聴いたことがあるが、円谷信奉者の作った伝説であろう。 だれがどう見たってミニチュア撮影にしか見えぬ。 

しかし、真珠湾のみごとなセットを全部生かしきれずモッタイナイ。 ハイスピード撮影はフィルムを大量に使うので、撮り切れなかったかもしれない。 当時のフィルムは配給制だったはず。円谷も悔しかったのでは。

          

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LOGAN‘S RUN

NO,3

MGM映画。  「2001」で懲りたか、予算面でSF物への慎重さが伺える。

1977年4月16日日本公開。 アメリカではスターウォーズより以前に公開されたのではないか。  日本ではSWは1978年夏の公開だったと思う。 だから前の公開

邦題は「2300年未来への旅」  私のブログ名以上か同等に陳腐な題名。 ゆえに観るのを躊躇した人が多いのではないか。

「ローガンズ ラン」とした方が、結局売れたと思う。

スチル写真にてお粗末な感じを受けていたので、上記の理由もあり、観るのをあえて控えていたが、およそ30年前から気になっていた映画である。ようやくDVDで観ることができた。 

未来のミニチュアセット。 映画で観てもやっぱり万博的デザインで、造りもお粗末。建築パースみたい。

スモークも焚いてなく、スタジオ然としている。

運河か湖のような水が張ってあるが、毎秒24コマの撮影では波がオモチャ的。 

このような撮影は、昔の「光速エスパー」かNHKの「空中都市008」並、まるで箱庭のよう。単なるジオラマ。 

シュノーケルカメラ使用。 ただしあまり効果なし。

室内撮影は、どこかのセンターを借用。 現代のエスカレーターがお粗末。低予算を露呈。

ただし、回転するステージで、多人数のワイヤーでの吊りは、困難であったろう。

1977年 アカデミー賞 特別視覚効果賞  どこの場面が受賞理由に値するか不明。

ワシントン周辺のマット合成は標準的。

LBアボット 特殊効果にアシスト。 未来都市の爆破シーンで参加か。彼らしい炎と火花。もっと派手にやれば良かったのにちょっと遠慮がち。 

彼の出番はほとんどなかったのではないか。彼はこの頃、ほぼ引退状態に近かった。

たぶん名前だけ貸したのでは。

ファラ・フォーセット出ている。 ピーター・ユスチノフの演技良い。

ジェリー・ゴールドスミスの音楽。 未来ドーム内の電子音も彼が担当だろうか。たいへん耳障り。  同じMGM「禁断の惑星」の電子音的だが、まだまし。

ただし、ドームの外の音楽は彼らしい、アコースティックの良い音楽。「カプリコン1」の音楽に似ているとの指摘あり。

やっぱり予想どおりの映画。 

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宇宙からのメッセージ

NO,2

再確認したいがレンタル店にDVD無し。  SF映画史で忘れ去られた存在か。

東映作品、深作監督  1978年ごろの公開か。 スターウォーズ公開以前か後の公開か記憶ない。  深作は1968年に「ガンマ宇宙船・・・」とかのSF物の経験で今回やらされたか。

プロデューサー 岡田氏?  「赤頭巾ちゃん」の俳優。 現在は東映専務か社長か。 最近、映画のデジタル撮影とデジタルプロジェクターの可能性をフィルム撮影と比較し、論破するのをテレビで見た。 あいかわらず、甘えん坊的フェイス。

この映画の公開前も、岡田氏が、テレビカメラで撮影された宇宙船をフィルム映像に合成する新しい手法を使ったと、得意げに話していたが、実際に映画を観てみると、走査線が目立ち、バック映像とマッチしておらず、鑑賞に値しないしろものであった。 この手法は黒澤「夢」でもハイビジョンで行われたが、やはりスクリーンでは不自然。

東映のヤクザ物俳優が出演。 演技過剰。  成田の宇宙人、似合わないが、逆に面白い。

ビック・モロー出ている。 特に印象なし。

コスチューム、メーク、ばかばかしい。大学祭演劇部のレベル。 ヘルメットに角が生えている幼児的デザイン。

デザイン、原案は石の森章太郎。 八犬伝の宇宙版ということだが内容忘れた。何かを探しにいく話。

志穂美悦子の衣装にセンタクバサミがくっついていた。 丹波哲郎はロールスロイスに乗って登場。 いつの時代の設定か。 その遠景に高圧鉄塔見える。  アホか!

特撮監督は矢島氏。  東映に渡った円谷一家の人。  特に見るものない。 マザーシップも吊りで、微妙に揺れているのでスターウォーズ的巨大感なし。 小型船のドッグファイトはワイヤーワーク。 スタジオ然としている。宇宙の真空感がない。

音楽は森岡賢一郎氏、 公開当時、ハチャトリアンのパクリと言われた。  ハチャは剣の舞しか知らぬ。

公開時、アメリカの映画バイヤーが来て言った言葉、「あらゆる点でスターウォーズに似ているが、あらゆる点で劣る。」

アメリカでも公開されたらしい。  アア恥ずかしい。赤面。

  

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20000 LEAGUES UNDER THE SEA

本日より気になったミニチュア特撮をメモに記すこととする。

NO,1

ディズニープロ  シネマスコープ、テクニカラー、ステレオ録音、

1954年公開、初代ゴジラと同年

リチャード・フライシャー監督、エルモ・ウィリアムズ編集、トラトラトラコンビ

special Effects    jhon.hench  josh.meador   全く知らぬ。

音楽よろしい トムジェリみたいに楽器音で動作を表現。

ネモ、英語発音はヌィーモ。   ジェイムズ・メイスン  ヒゲ、パバロッティみたい

カーク・ダグラス 若そうに見えるが、アップでは老けている。 オットセイとアドリブよろし

博物館の先生、知らぬ。 アシスタントはチャーチル首相にソックリ。

ノーチラスの外部、内部デザイン19世紀的でよろし メーター類のバックライト、ブルーで雰囲気がよい。

動力帆船の撮影すばらしい。 ミニチュアに見えぬ。 大きさは3メートルくらいか。

ノーチラス号 大きくはない、1.5メートルくらいか。 眼がグリーンで光っていて良い。

回転数良い。 たぶん5倍くらい。波風の動きよい。野外プール撮影

すべて水中撮影。 円谷のようにスタジオで吊りではない。 スクリューから若干のアワ。

水上撮影では白波のアワあり。うまい

爆発水柱、迫力あり。 やはり銀のような粉が混ぜてある。

噴火口の中のネモの基地、パラボラなど丁寧なミニチュア、崖の描写よい。

ネモの島の大爆発、スバラシイ。 炎、煙り、回転数、実写映像そのもの。どうしてあれが円谷一家にマネできないのか。

実物オオダコはよくできている。ワイヤー見えぬ。ワイヤー操作に見えぬ。

 

 

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