« グレムリンにやられる | トップページ | WTC Book2 16番、プレリュード »

シン・ゴジラ

邦画メモ、NO,104、BD
2016年、東宝、119分
総監督: 庵野秀明、監督・特技監督: 樋口真嗣、 撮影: 山田康介、 音楽: 鷲津詩郎、伊福部昭
出演: 長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ・・・
------------------------------------------
Photo
 
 まず、初見の印象。
 政治家・官僚の出番シーンでは、その1.3倍速か、逆に0.8倍速で観ているようなアクションや言動がいちいち不快で「イラッ」とした。
 
 これは、多分に落ちこぼれである自分の劣等感がそうしているわけです。つまり、彼ら東大・法学部卒などのキャリア・エリート達は、日ごろ素晴らしい調度品に囲まれた快適なオフィスの、これまた豪勢なイスにふんぞり返って自分より年上の部下にアゴで指図し、ふてくされた顔をして未決の書類に日長ハンコを押しているだけ・・・というイメージしかないのに、それが責任上まっとうな仕事をテキパキ?とこなしているというのは自分にとっては全く意外の出来事で、なにか嫉妬心を感じてしまうんですな。いや、才能も無く、努力もしない自分のイヤラシイ心が原因です。
 また、政治家というは詐欺師の次に信用できない、というのが自分の信条で、その彼らがウジャウジャ画面に出てくると、また生理的にも嫌な気分を催す。
 というのも脚本・総監督の庵野氏の思うツボなのかもしれない。だいたい、官僚ではないゴジラ退治スタッフのオタク男女たちも何か「イラッ」とする人物として演出されている。ウマイですな。
 
 庵野氏の構想による、過去の怪獣物にありがちな、一家庭の事情描写や超能力をもった子供などの登場シーンをカットし、国家の怪獣対策に重点を置くという企画には、ウワサ話を聞いていたころから自分はもろ手を挙げて賛成していました。期待していた通り、観ていてかかわりたくないような、めんどくさいプライベートなゴタゴタシーンは一切削除され、エポックメイキングな作品となった。
 
 CG、VFXは標準的。でもスタッフには申し訳ないがハリウッドの技術にはまだまだ達していないと感じる。でもビルの崩壊シーンなどはお見事で、やっと物理的にもまっとうな動きのVFXが見られた。ミニチュア撮影のシーンもCGとのコラボで違和感はなく素晴らしい。さすが樋口監督。
 
 ビル群CG映像はピーカンの真昼間といえども遠景の霞描写、スモーク描写が不足していると感じる。
 
 戦車のVFXも過去にない実写感あふれる映像。ただし、並んだ複数の戦車の砲塔がいっせいにシンクロして一糸乱れず同時旋回するのにはCGっぽく見え違和感があった。その中の2.3台は回転の速度を遅らせたほうが実写感・現実感は増すと思うが。
 
 ゴジラの尻尾の旋回を地上目線の仰ぎで見せる映像もいい。「どうして日本の怪獣は巨大に見えないのだろう」という長年の特撮ファンのジレンマに対する決定的最終解決があのカット。そこでは道路上の大衆はただ驚きもせず佇んでいるだけ。これは現実ではなく、白日夢を見ているのかという演出。
 
 ラストのゴジラは凍結されても容姿を保ったまま。観客はガラガラとコナゴナに崩壊するのを期待していたと思うが、そうはならない。これは庵野氏や「シン・ゴジラ制作委員会」の思いがこめられた演出か。
---- 今後、再見にて加筆予定 ----

|

« グレムリンにやられる | トップページ | WTC Book2 16番、プレリュード »

邦画メモ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/412224/71126571

この記事へのトラックバック一覧です: シン・ゴジラ:

« グレムリンにやられる | トップページ | WTC Book2 16番、プレリュード »