« 2017年6月 | トップページ | 2017年8月 »

2017年7月

WTC Book2 14番、プレリュード

このプレリュードは先月、2017年6月に弾き憶えた。
 
14
 
 この曲も琴線に触れるプレリュードで、なにが自分の琴線に触れるのかというと、技術的には易しいのに、音楽表現としては難曲であるということがその理由の一つで、今までもそういうタイプの音楽を学習し苦労し楽しんできた。技術的には高度なテクニックが要るのに、音楽芸術的には評価されていないような曲は苦労してまで練習する気が起こらない。そういう音楽というとリストの作品に見られる。
 
 さて、この嬰ヘ短調というめったに見られない調性の音楽は、ゼンオンの楽譜の解説や巷の話によると、バッハのWTCの中でも最高傑作であるという。自分は音楽芸術的才能などチョットしか持ち併せていないし、WTC全曲ジックリ聴き比べていないので、この曲が最高傑作かどうかはわからないが、この曲のシンコペーションと半音のメロディーの調べには「これはほんとにバッハの曲かいな、ロマン派の音楽ではないか」と感じたほど。・・・・それは12番プレリュードでも同じ感じをもった。
 それはなにか、切ない片思いの恋文の綴りか、今から駆け落ちか心中でもしそうな男女の悲哀を唄った曲に思えてしまう。
 その切なさを表現するのが難しい。センチメンタル過ぎてもいけないが、ペダルは使うべき曲だと思う。そのペダリングもどこで踏むのかが難しい。最後の和声をマイナー版で弾くかメイジャー版にするかで曲の雰囲気が違ってしまうが、これがまた面白いというか難しい。
 ピアニストの演奏では、やはりリヒテルのものが自分の好み。そもそも彼のWTCの録音は大聖堂で行われたため、ペダルを踏んでいなくとも音に美しい残響があり、その効果ゆえ、たいそうロマンチックに聴こえる。
 
自分はアシュケナージと同じテンポで弾いている。この淡々とした演奏もいい。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

WTC Book2 16番、プレリュード

 
 ほのかに暗く、すこし悲劇的な調のこのバッハのプレリュードを弾き憶えた。
 
 ずーっとリヒテル演奏の円盤を愛聴していて、この曲も自分の琴線に触れたプレリュードであったので、いつか弾きこなしたいと考えていた。
 
P7230004_convert_20170723091345
 
 さて、この曲の楽譜を開いてピアノで指をたどっていくと、リヒテルの演奏は楽譜と少し違うことに気づく。 そう、彼は付点8分音符からつながる後の16分音符を32音符のように弾いていているのだ。そのため右手の32分音符と2声になるようなところは、本来16分音符を32分早く弾かねばならないところを、完全に一致させて同時に鍵盤を叩いている。
 
リヒテルの演奏
 
 これはどうしたものだろうか。ゼンオンの楽譜を見ても原典版の赤本を見ても、丁寧に音符はちゃんと少しズラして記載印刷してあるというのに。それにゼンオンの楽譜の解説にはこのことが全く触れられていない。(追記: ウィーン原典版にはページ下注釈にちっさい字でこの部分の弾き方が記入されていました。)
 そこで、この問題をネットで調べてみると、これはバッハ時代の弾き方だというのである。なるほど、ユーチューブでのチェンバロ奏者の弾き方は、リヒテル式演奏であった。ところが同じくユーチューブでのピアニストやピアノ学習者の演奏を数々試聴してみると、楽譜通りの弾き方をしている例もあるのだ。例えばアシュケナージがそう。
 
 彼の端正な演奏が自分の好み。
 
 いろいろ聴いたところ、リヒテル式の古典調の弾き方と、楽譜通りの弾き方の割合はピアニストによって半分半分というところだろうか。
 自分は古典調の32分音符で統一した、なにか鋭利な刃物でスッパ斬っていくような演奏も嫌いではないが、楽譜通り、アシュケナージ式の「16分音符引きずらし型」の弾き方で練習・暗譜した。こちらのほうが弾いていて面白いのである。
 
 終生、バッハのWTCの楽譜を傍らに携えていたショパンも、この曲は特にお気に入りの1曲ではなかっただろうか。彼の二つのピアノ協奏曲のピアノパートのテーマ出だしは、このプレリュードのモチーフを少し変えたものある。
 
 このお姉さまの骨太な演奏も好きheart01
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

シン・ゴジラ

邦画メモ、NO,104、BD
2016年、東宝、119分
総監督: 庵野秀明、監督・特技監督: 樋口真嗣、 撮影: 山田康介、 音楽: 鷲津詩郎、伊福部昭
出演: 長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ・・・
------------------------------------------
Photo
 
 まず、初見の印象。
 政治家・官僚の出番シーンでは、その1.3倍速か、逆に0.8倍速で観ているようなアクションや言動がいちいち不快で「イラッ」とした。
 
 これは、多分に落ちこぼれである自分の劣等感がそうしているわけです。つまり、彼ら東大・法学部卒などのキャリア・エリート達は、日ごろ素晴らしい調度品に囲まれた快適なオフィスの、これまた豪勢なイスにふんぞり返って自分より年上の部下にアゴで指図し、ふてくされた顔をして未決の書類に日長ハンコを押しているだけ・・・というイメージしかないのに、それが責任上まっとうな仕事をテキパキ?とこなしているというのは自分にとっては全く意外の出来事で、なにか嫉妬心を感じてしまうんですな。いや、才能も無く、努力もしない自分のイヤラシイ心が原因です。
 また、政治家というは詐欺師の次に信用できない、というのが自分の信条で、その彼らがウジャウジャ画面に出てくると、また生理的にも嫌な気分を催す。
 というのも脚本・総監督の庵野氏の思うツボなのかもしれない。だいたい、官僚ではないゴジラ退治スタッフのオタク男女たちも何か「イラッ」とする人物として演出されている。ウマイですな。
 
 庵野氏の構想による、過去の怪獣物にありがちな、一家庭の事情描写や超能力をもった子供などの登場シーンをカットし、国家の怪獣対策に重点を置くという企画には、ウワサ話を聞いていたころから自分はもろ手を挙げて賛成していました。期待していた通り、観ていてかかわりたくないような、めんどくさいプライベートなゴタゴタシーンは一切削除され、エポックメイキングな作品となった。
 
 CG、VFXは標準的。でもスタッフには申し訳ないがハリウッドの技術にはまだまだ達していないと感じる。でもビルの崩壊シーンなどはお見事で、やっと物理的にもまっとうな動きのVFXが見られた。ミニチュア撮影のシーンもCGとのコラボで違和感はなく素晴らしい。さすが樋口監督。
 
 ビル群CG映像はピーカンの真昼間といえども遠景の霞描写、スモーク描写が不足していると感じる。
 
 戦車のVFXも過去にない実写感あふれる映像。ただし、並んだ複数の戦車の砲塔がいっせいにシンクロして一糸乱れず同時旋回するのにはCGっぽく見え違和感があった。その中の2.3台は回転の速度を遅らせたほうが実写感・現実感は増すと思うが。
 
 ゴジラの尻尾の旋回を地上目線の仰ぎで見せる映像もいい。「どうして日本の怪獣は巨大に見えないのだろう」という長年の特撮ファンのジレンマに対する決定的最終解決があのカット。そこでは道路上の大衆はただ驚きもせず佇んでいるだけ。これは現実ではなく、白日夢を見ているのかという演出。
 
 ラストのゴジラは凍結されても容姿を保ったまま。観客はガラガラとコナゴナに崩壊するのを期待していたと思うが、そうはならない。これは庵野氏や「シン・ゴジラ制作委員会」の思いがこめられた演出か。
---- 今後、再見にて加筆予定 ----

| | コメント (0) | トラックバック (0)

グレムリンにやられる

2017年の春から初夏にかけて、自分の周辺の機械がアッチコッチ壊れてまいった。
Photo
 
 5月、まず、音楽室?にある円盤録画機がイカレタ。
 
 コイツはもう7.8年前のモデルで堅円盤の容量がタッタ320Gだけど、自分にはこれだけでも必要十分なサイズで、映画の青円盤複写に重宝していた。 それが円盤を挿入しても認識しなくなった。たぶん読み取りレンズに汚れが付着しているためと思われ、修理に出せば治ると思うが、5年の保証期間はギリギリで過ぎてしまって無効だし、そろそろ堅円盤もクラッシュしそうな時期なので、思い切って新機種を入れ替えた。これで40Kの出費。尚、レンズクリーナーも読み取れず使えなかった。(取説ではクリーナーの使用を禁止している)
 
 次は今使っている、フジツーサンの個人計算機。
 
 休眠状態から起動しなくなった。釦を押すと冷却扇や堅円盤の始動音はするのだが、まったく画面が現れない。「ああー、堅円盤がダメになったか」と呆然となったが、一応、修理に出し、しばらくすると堅円盤の故障ではなく、メインボードがアカンという診断報告が来た。これもまた5年の保証期間をギリギリで過ぎてしまっていて、有料修理とあいなった。これが64Kの出費。帳面計算機なら新品が買える金額だが、ノート型は嫌いだし、モバイルもしないので止む無く同じものを使うこととした。違う計算機へのデータ移送も面倒だし。
 ・・・・堅円盤の寿命はせいぜい5年だそうで、ビクビクしながら使い続けることになるけれど。・・・結局、新型を購入することになるかな・・・。
 
 SONYタイマーなんていう都市伝説があったけれど、だいたいこういう精密機械は保証期間が過ぎる頃を見計らってブッコワレルと心したほうがヨロスイようですな。
 
 そして、21年乗り続けている愛車。
 
 車検が終了して、デューラーで受け取るとき、エンジンが掛からなくなった。電気火花分配器(ディストリビューターです)が焼き付いたとメカドックは言う。これは納車前の故障なので無料修理で済んだ。しかし、治って運転すると左旋回で何かゴーという雑音がする。グレムリンはまだ悪さをしているようだ。(たぶんハブベアリングの摩耗と思われる)
 
 あ、掃除機もブッコワレました。モーターが焼き付いてしまった。これは30年も使っていたので止む無し。
 
 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年6月 | トップページ | 2017年8月 »