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2015年7月

ミスト

洋画メモ、NO、117

2007年、アメリカ、ディメンション・フィルムズ、125分

原題: The Mist.

監督: フランク・ダラボン、 撮影: ロン・シュミット、 音楽: マーク・アイシャム

出演: トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン

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 「後味の悪い映画」、「観た後、憂鬱になる映画」でアンケートを取ると必ず候補に挙がる映画で、ずーっと以前から観たいと思っていた。

 それほど嫌な気持ちにはならなかったけど、点数で言うと60点くらいかな。ダラボン監督の以前作でこれより長編の「ショーシャンク・・・」、「グリーン・マイル」よりは薄味で雑な感じがした。尚、監督はこの映画をその2作より最初に撮りたかったそうで、諸事情により後回しになったらしい。

 クリーチャーや大型昆虫もどきの操作・CGは標準的なもので、とりたて目を見張るものではないけれど、昆虫嫌いの人はあの造形は嫌かもしれない。

 憂鬱を誘うするラストの展開はキングの原作にはないという。

 宗教オバサンのマーシャ・ゲイ・ハーデンの演技がよかった。彼女が撃たれたシーンではアメリカの映画館で歓声が起こったという。彼女が引き合いに出す御言葉は旧約聖書からなのかな。

 ダラボン作品に必ず顔を出すあの二人が、何か手塚治虫作品に登場するランプやヒゲ親爺みたいな存在に感じる。

 この映画のメーキングを見ると撮影にはフィルムが使われていた。2007年でもデジタル撮影ではありませんでした。あっちは組合が力を持っていて、雇用を保つため撮影やラボでは完全デジタル化が進まないということがあるかもしれない。

・メーキング

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単発ヒコーキは嫌どす

 調布市の小型機墜落事故で亡くなられた方々にお悔やみ申し上げます。

・パイパーPA46-350P、報道関係の皆様、セスナではありませんぜ。

Photo

 今回の事故原因は、恐らくエンジントラブルなんでしょう。まあ機械というものは壊れたり調子悪くなるもんですから。

 でも、そうなっても地上を走っているものはジワジワと停止するだけで済みますわな。ヒコーキはそういうわけにはいきません。高度があれば位置エネルギーを利用して滑空し、不時着場所を探せるけど、低高度で離陸上昇中だとそれは難しい。

 パイロットは着陸より離陸のときのほうが心臓がドキドキすると聞いたことがあります。離陸時は機体の位置エネルギーが低い状態なので、エンジントラブルやバードストライクに見舞われると回復が難しいからなんですな。それを想定すると血圧が上がるというわけです。

 まして、エンジンが一つだけのヒコーキというのはパイロットにとってどうなんでしょうか。私だったら不安でたまりません。離陸上昇中に故障停止したらアウト。嫌です。パイロットになれても操縦したくないです。

 燃料にガソリンを使ったレシプロエンジンのプロペラヒコーキというのも、なんか抵抗を感じますな。あれはガスタービンを使ったターボプロップ、あるいは完全なジェットエンジンよりも出力調整が難しいんではないですか。

 ガソリンエンジンというのは気圧、温度を見定めた混合気の調整、プラグの点火時期調整、油温、液冷式なら水温の監視、さらにプロペラ機ならピッチ調整もある。しちめんどくさいことこの上ない。・・・・最新式は電子制御されているとしても、なにかデリケードでジビアなものを感じる。

 単純な燃焼構造のジェットエンジンなら、ヒューンと回転数を上げるだけでパワーが出ますがね。

 ヒコーキの操縦免許には、そのレシプロ機とタービン機の二種類があるけれど、レシプロ機の方が取得は難しいんじゃないですか?。どうなんですか。

 ま、とにかく、ヒコーキはエンジンが二つなきゃーいけません。

↓今回の事故は高度が足りず、こういう800フィートからのターンバックも出来なかった。

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三度のメシよりショパンの三度

 ショパンの三度の練習曲・OP25-6を英語圏ではThe Double Third Trills、「ザ、ダブルサード・トリルス」とも巷では言うそうな。ルパン、ザ・サードじゃありませんがな。

 その練習曲を弾き初めて足かけ2か月、完璧に暗譜してしまいました。上手く弾けず、何度も繰り返し練習するので、結局楽譜なしでOKになってしまうのですな。まあ、レッスンで楽譜を広げずに練習するとピアノの先生には怒られますがね。

 右手だけなら全曲通して弾けるのに、左手がからむと本当につっかえてしまう。やっぱり難しいです。

 私の場合、次のパッセージが弾きにくい。

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↑イントロの長いトリルから2・3の指使いになる小節は相変わらず弾けません。どう訓練すれば高速でああ出来るんだろうか。ここは、1・3、2・4、1・3、2・4というコルトー版解説の別の弾き方バージョンを使っています。これだと音がコロコロとしてこれはこれで面白い響きなんですが、高速演奏には向いた弾き方ではありません。

 これも弾きにくい。

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↑この全音の楽譜の運指の3・1→2・1という箇所が嫌なので、自分はコルトー版を使っていますが、それでも右手は時々ズッコケます。

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↑上段のトレモレ下降はハ長調なので白鍵だけの使用で簡単ですが、下は変ロ長調で黒鍵が混じり極めて弾きにくい。プロのピアニストは全く違和感なく弾いているので、楽譜が読めないと難しさに気が付かない箇所。

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↑うまく弾けるか心配だった、両手半音階トレモレ下降はナントカやれました。両手左右対称なので構造的には単純です。でも速くは無理。

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↑さて、もっとも困難なのが、左手伴奏の指の置き替え1・5という箇所。同じ鍵盤を抑えたまま瞬時に親指から小指に置き替えます。こういう指の置き替えは伴奏部分で5・3など、いっぱい現れますが、これが出来ない。私はすべて指を空中にフッ飛ばしています。

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↑いっぽう、パデレフスキー版にはまったく指の指示が無い。
 

 ショパンはパリ滞在時、エートコの子の個人レッスンをしていましたが、・・・・(1レッスンあたり今の価値で20万円くらいのレッスン料をとっていたらしい)・・・・けっこう気が短かったらしく、生徒が間違えると鉛筆をヘシ折るほど癇癪を起した言われています。こんな弾き方をする自分が生徒だったら部屋から追い出されるかもしれない。

・・・という難しさ、お判りいただけましたか。

 でも三度の練習は楽しいです。予備練習のハノンの曲ですら面白い。

 最後の将軍、徳川慶喜は隠居して趣味として写真を始めると、当時はフィルムにあたる感光版から造らねばならず、写真技師から「難しいからお止めなさい」と忠告されたそうだけど、彼は「難しいから止められないんだ」と聞く耳をもたなかったという。

 まさにこれですな、難しいから止められない。

 ↓どうしたら、こう涼しい顔で弾けるんだろうか。この先生に習いたいね。

この映像で紹介されているチェルニー・「トッカータ」の楽譜を手に入れたい。

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エアコン交換する

 25年前、グランドピアノを購入したさい、その湿気対策として取り付けた洋間・・・(昭和人はリビングと言わない)・・・のエアコンがとうとうダウン。お役御免となった。昨年までは調子よかったが、今季より冷房の効きが悪くなり、ちょっとしか冷えなくなった。たぶん、冷媒が漏れたのだろうと、電気店にガスの注入を依頼すると、古いエアコンが使っているのは使用禁止となったフロンガスで、現在の冷媒では機器が適合しないから無理だという。

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↑四半世紀、働いてくれた東芝・ツインロータリーエアコン。志村けんがCMで「ツイン・ツイン」とやっていたやつ。最大で24アンペアの電流を消費するが、ブレーカー切れが心配なので17アンペアモードに落として使っていた。購入当時18万円のシロモノ。

・・・・ということで、やむを得ず、量販店でヤッスイやつを取り寄せ交換した。↓

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 日立・シロクマくん、最大消費電力は約800Wで、つまり8アンペアの電流使用。いや、最近のエアコンは電気を喰わなくなったもんだ。有難い。費用は撤去・取り付け込みで74,000円ですがな。中国に製造してもらったおかげで前のエアコンの半値以下。有難い。

 ピアノのある洋間は12畳の広さで、普通ならこのちっさい6畳エアコンは完全にパワー不足なのだけれど、部屋の造りが鉄筋モルタルで、外気の影響を受けにくく、外気温33度・・・(ほんま、ここ2.3日はこの暑さ)・・・でも室内は28度くらいにしかならないので、これで十分なのであります。前のエアコンも除湿モードで十分涼しいもんでした。

 ところで、エアコンは暖房も出来ますが、これがこの極寒地の飛騨で、1月から2月ごろまではほとんどその機能を発しません。ヒートポンプ式というのは外気の熱で室外機のラジエターを暖めて熱を吸収しますが、その室外気温がマイナス0度以下では話にならんのです。室外機の霜取り動作で暖房はほとんど停止状態が続きます。

 エアコンの暖房機能はあくまでプラス5度以上での条件です。田舎暮らしに憧れ、こちらに移住をお考えの皆様。暖房をエアコンで済ますという計画はご再考ください。

 もしも ・・・・ 移住予定の土地にコンコンと湧き出る泉・・・(夏も冬も常にプラス10度くらいの水温)・・・があれば、エアコンの室外機を分解し、ファンのメカを取っ払ってラジエター部分を泉に浸すか、あるいは常に湧水をブッカケる仕組みにすると、夏も極寒期ももっとも効率の良いエアコンになるでしょうな。お試しいかが。

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ヤマハ電子ピアノYDP-S52納入

 2015年7月5日、注文しておいたヤマハの電子ピアノが届いた。

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 ↑それはYDP-S52というヤマハで新発売されたもの。これは、たぶんYDP-S51の改良型だと思う。

 これを手に入れた理由は、長年愛用してきたヤマハ・クラヴィノーバが不調になってきたのと、かねてから量販店で展示されているヤマハ、カワイ、カシオなどの電子ピアノに触れてみて、最近の電子ピアノの高性能化と低価格化に驚き、交換しない手はないなと思っていた為。

↓約30年使用してきたクラヴィノーバは2階の和室に退避。

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 これの鍵盤はたしか75鍵で、たとえばショパンのエチュードOP10-1を弾くと、左手のオクターブでバス音が足らず、一つ音が抜けてしまう事態が発生する。お値段はなんと当時、大枚25くらいでした。それでも竪型ピアノよりは鍵盤の反応もグランドピアノ並みに鋭く、夜間の練習には重宝したものです。

 さて、そのYDP-S52のインプレッション。

・音 :

 生のグランドピアノよりは当然違うけど、練習するには完全に許容範囲。いや、調律のずれたグランドピアノよりはよっぽど良い ・・・・ 音が永遠にずれていかない、毎年1万円以上かかる調律代がいらないというのは本当にうれしいこと・・・・。

 よく原音を再現したものだと感心する。音のサンプルはたぶんヤマハの最高級コンサートグランドを使ったものと思われる。スタインウェイやベーゼンドルファーのサンプルも選べれば面白いけど、ベーゼンドルファーはヤマハの傘下になったからまんざら不可能でもないが、ライバルのスカタンウェイは無理かな。

 すごく驚いたのはチェンバロとパイプオルガンの再現音。特にパイプオルガンの音には吹き込む空気の音まで入っている。まるで大聖堂に入ったような感覚。これはバッハの平均律曲集で楽しみだ。あれにはオルガンで弾いてもいい曲がいくつかある。

・鍵盤とタッチ :

 鍵盤の材質はナンチャッテ象牙を使用していて、軽い感じはするけどなかなか感触がよろしい。数十年前の廉価なグランドやアップライト、クラヴィノーバの鍵盤はアクリル製でツルツルしたものだが、10万そこそこのピアノがこうなるとは贅沢な時代になったものだ。

 タッチは完全にクラヴィノーバの技術が踏襲されている。レピテーションがあり高速のトリルにも対応する。

追記: ↑これは私の勘違いのようで、ダブルエスケープ機能はクラヴィノーバ・シリーズから装備されていると思う。

 家にある親爺が50年前に買ったアップライトUH-1より格段に弾きやすい。そもそも自分が30年前にクラヴィノーバを買ったのも、このグランドピアノタッチに惚れたから。ただし、ちょっと自分には鍵盤の重みが足らないように感じるが、クラヴィノーバよりは重いので本物のグランドに戻った時には違和感は少なくなっていい。

追記 : 蓋のソフトランディング機能が良い。

 これはヤマハの特許だと思うが、既に自分が25年前に購入したグランドピアノから採用されていて、演奏・練習を終えて蓋を閉じるとき、ちょっと手を触れるだけでゆっくり閉まっていく機能のこと。結構重量のある蓋なので、小さいお子さんがいる家では手を挟まず安心だと思う。

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↑カメラのシャッターを押す暇があるほどユックリと閉まります。サンダーバード2号の格納庫の扉が開くような重厚な感じがよろしい。その代り逆に蓋を上げるときは結構重いです。ダンパーの抵抗が重いんですな。

・デサインその他 :

 なかなかシックで黒がよろしい。白もあるけど汚れが目立つからね。3本ペダルがうれしい。ちゃんと正確にソステヌートペダルも機能する。私のクラヴィノーバはダンパーペダル1本だけでした。それも床にポンと据え置くものだったので、弾いている途中ジリジリと足から逃げていったものです。

 40キロ近い重量がありますが、重みが上部に集中しているので、力量のある演奏では全体が少し揺れます。これは仕方がないこと。ベートーベンの「熱情」やリストの「マゼッパ」をこれで弾くとグラグラと揺れるでしょう。私は弾けませんが。

 50曲の名曲がメモリーに録音されています。ショパンあたりまで順番に聴きましたが、ピアニスト名が明記されてなく、音大の先生による模範演奏のようで、なにか物足りない。

・総評 :

 ほんとうに現在の電子ピアノの技術には驚きました。10万円ちょっとでこうなるとは。しかもチャント88鍵ある!!!、感無量です。欲しくても買ってもらえず、紙に描いた鍵盤で練習した昭和20・30年代の子供(特に女の子)たちにこれを届けてやりたいものです。

希望 : 純正調も楽しめる機能をつけてちょうだい。

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