« アマ無線の何が面白くないのか | トップページ | CB1100、4本出しマフラー、インプレッション »

ヤマハピアノ、NU1がよく分からん

Main

 ヤマハピアノの新製品、NU1のコンセプトが自分にはよく分からない。

 これは電子ピアノなのであるが、アクションはアップライトピアノのメカを採用している。だからタッチはアコースティックな竪型ピアノそのものである。しかし、アップライトピアノ・アクションにはグランドピアノと違い、ダブルエスケープ機能が無い。

 これはどういうものなのかというと、ハンマーが弦を打ち、元の状態に戻る途中でも再び弦が打てるという機能(レペテイション-repetition)のことで、速い連続打音や速いトリルは、このメカがあるグランドピアノでなければ演奏できないのである。

 つまり、こういう曲はアップライトピアノでは演奏技術をうまく発揮できない。

P4240021_convert_20150424111501

↑リスト、タランテラの変奏部分。一つの鍵盤を高速で薬指・中指・人差し指・親指で4回叩くパッセージ。リストの曲ではメフィスト・ワルツでも同様のテクニックが使われる。この連続打音のパッセージをアップライトピアノで弾くと、鍵盤の反応が遅くて高速では弾けない。

 したがって、やむをえない場合を除き、ピアニストは弾きにくいアップライトピアノを使ってリサイタルしたり、レコード録音をすることはありえないのだ。つまり、プロのピアニストにとっても、ピアノ愛好家にとってもアップライトピアノは、こう言っちゃ悪いが間に合わせの物の何物でもなく、グランドピアノこそが本当のピアノであるという認識だ。

 それで、解せないのは、電子ピアノの一種であるヤマハ・クラヴィノーバのアクションには、ちゃんとグランドピアノのダブルエスケープ機能に匹敵するレペテイション効果が、まがいなりにも装備されていることで、私が数十年前に楽器店でクラヴィノーバに触れた時は、電子ピアノでよくこのグランドピアノのタッチを再現したものだと歓喜したほどだった。

 それを、なぜ、わざわざ、今さらアップライトピアノのドンくさいアクションを電子ピアノに採用するのか。なぜ、クラヴィノーバで熟成・確立されたグランドピアノタッチを捨てて、アップライトピアノに逆行するのか、これがサッパリ分からんのである。しかもクラヴィノーバと同じ価格帯で売るとは・・・。

 「日頃からグランドピアノを弾いている方・・・」にとっては、音質はさておき、アップライトピアノはクラヴィノーバより弾くにくいことこのうえないはずなのだが・・・・。

 このNU1の広告にはレペテイション機能がどうなっているのか説明が一切されていないが、もし、本物のグランドピアノやクラヴィノーバのレペテイション・メカも採用されているのならば、まさしくハイブリットピアノと言えるだろう。

 ヤマハ楽器さんよ。どうしたもんだね。 

|

« アマ無線の何が面白くないのか | トップページ | CB1100、4本出しマフラー、インプレッション »

ピアノ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/412224/59756000

この記事へのトラックバック一覧です: ヤマハピアノ、NU1がよく分からん:

« アマ無線の何が面白くないのか | トップページ | CB1100、4本出しマフラー、インプレッション »