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2012年12月

カルメン故郷に帰る

邦画メモ、NO,85、NHKBS

1951年、松竹、カラー、スタンダード、86分、デジタルリマスター版

監督・脚本- 木下恵介、 撮影- 楠田浩之、 音楽- 木下忠司、黛敏郎

出演- 高峰秀子、小林トシ子、坂本武、佐野周二、井川邦子、笠智衆、見明凡太郎、佐田啓二、望月美恵子、三井弘次・・・

・・・佐田啓二と佐原健二、両氏の芸名は佐野周二から漢字を二ついただいたことをご存知か。

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 以前、テープに録画したものを二回ほど観ていたが、リマスター版を初めて観た。赤がすごく映える。ピーカン空で銀レフをガンガンに向けられた俳優さんが眩しそう。カラーフィルムの感度は現在なら400くらいで、昭和30年代でも映画用は50くらいあったと聞いたことがあるが、この映画ではたしか10程度だったと記憶している。これは現在のカメラで丁度レンズを32くらいに絞った状態での撮影に近いのではないか。

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 新しい手法を試していく木下監督の作品としては外してしまった作品だと思う。喜劇として観るならば、どうもスベッているような気がしてならない。例えば、運動会で素人の音楽バンドが「ズンチャカ・ドンドン」と外した音を演奏し、しだいにテンポが早くなっていくシーンなどは、監督は「笑うシーンでしょう?」と思っているつもりだろうが、芝居がオーバーな上に長くシツコイので笑うといっても苦笑の方になってしまう。

  また、高峰秀子も四肢を露わにすると、典型的な正座に慣れた日本人女性の体つきで、足などプローポーションが良くなく・・・・天国のデコちゃん、すみません・・・・高峰ファンもちょっとガッカリさせられたかもしれない。スタイルの良さでは元ダンサーの相棒、小林トシ子に軍配が上がる。

 音楽では、佐野周二が歌う陰気な短調の唄は木下忠司だが、ワザと素人くさい曲にしたのは佐野の演じる視力を亡くした人物がアマチュアだからだろう。初見したときは、オープニングタイトルで清水こんの愉快なイラストをバックにこの陰気な歌が流れていて、喜劇なのにどうしてこんな暗い音楽でスタートするのだろうと、これから観るのが不安な気持ちになったものだが、今回はイラストとの対比が面白いと思った。

 シューベルトの名曲が随所で挟まれるが、アレンジは黛敏郎かもしれない。

 父親役の坂本武のナマリが気になった。浅間山周辺の人々は「がまんするしかねーだ」なんて言葉使いなのだろうか。当時の映画では、全国のどの地方でも農民などはこういう喋り方がステレオタイプになっていて、…例えば「七人の侍」の農民たちなども・・・ これは地方に住んでいる人々にとっては感じが悪い。それどころか、外国映画の貧しい黒人などもこんな字幕・フキカエだったので、脚本家は取材不足だし、字幕担当者の品位を疑う。

 最近、「二十四の瞳」、「遠い雲」、そしてこの映画と木下作品を続けて観たが、どの作品にも高峰を除き井川邦子と小林トシ子が出演しているのに気が付き、この二人の女優の顔を覚えた。木下組の役者さんである。

 この映画の白黒テーク版はブルーレイを購入すると特典として付いてくる。こちらのほうが演技の出来が良いということなので、観てみたいものだが、どうしようかな。買おうかな。

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ニャンコのドツキ漫才ワロタ

 インターネットをやって良かったと思うことの一つに、動物の動画を見られることが挙げられる。特に猫や犬の映像は何時間観てても、何回観ても飽きないし、すさんで鬱状態になったときに、どれだけ自分を癒してくれたかわからない。

 その中でも最近、大爆笑したのは2匹のニャンコ、しょうちゃん・りょうちゃん、のタイミングバッチリのドツキ漫才。

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「なんやコイツ、モヤモヤと吹きよって、たーけたいな。気に食わんやっちゃ、こうしてくれるわ、ウリャimpact、ウリャimpact

 「何さらしてけつかんねんアンタ」

 「何やお前、いつのまに現れよって、腹立つなー、お前もついでに、ウリャimpact

 「よーいわんわ、いきなり叩くことないやろ、気ーわるいなー」

 「よっしゃ!eye」、「なんや?eye

 「こんどはお前がコイツいてまえ」

 笑わしよんなーhappy01

動物映像見ているとほんとに血圧が下がり気が休まる。

それにしても私はシロちゃんになりたい。

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知らなかったよ

 先日、BBCの番組を観ていて、これまでの人生ン十年で全く知らなかった新な知識を得た。

 それは、太陽を回る地球の公転は楕円軌道であって・・・・これは何となく正確な円ではないだろうという認識はあったが。・・・・もっとも太陽に近づいた時の近日点は遠いときより約500万キロも違うということ。

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 つまり、月までの距離は38万キロだから、その13倍も太陽に近づく日があるということで、その時の太陽からのエネルギーは7パーセントも増えているそうだ。

 ただし、その日は1月3日であり、北半球は真冬。それなら夏となる南半球は北半球が夏の時より7パーセントも暑くなるのではないかという理屈が働くが、南半球は陸地が少なく海ばかりである為、太陽エネルギーを反射して暑くならず、むしろ平均気温が4度も低いという。

 ああ、これも知らなかったよ、なんてことだ。自分は子供のころから宇宙・科学好きで、この手の理系のクイズ問題などほぼ回答できたものだが、今まで知らずにいたとは、これは一生の不覚であった。

 自分は勉強と学校と先生が大嫌いで、おまけに頭も悪く、出来ない子だったが、この知識を義務教育で教わった記憶が無い。高校の物理・地学では絶対に教わっていない。また、小学校の5.6年時は「学研の科学」を購読していたが、私の頭ではこの事を扱った記事を覚えていない。・・・当時、「学研の科学」の内容は私には幼稚なレベルだった。

 さらに番組では、冬至の12月21日を過ぎれば太陽エネルギーが徐々に増して暖かくなるはずが、むしろ寒くなっていくのは地球が保持している冷たいエネルギーと太陽エネルギーのバランスがマイナス状態であるためで、そのバランスが崩れプラスに転じるのが1月19日であり、その日を境に地球は暖かくなると解説していた。これまた知らなかったよ。単純にシベリアの寒気が日本に降りてくるからだと思い込んでいたが。

 こういう、面白いこと、大事なこと?は、学校教育で教えるべきではありませんかね。文部科学省さん。

 それにしても、日本のテレビ放送。安いタレントをひな壇に並べ喋らすだけのクッダラネー番組ばかりやっていないで、こういう海外の優れたプログラムをどんどん放送すればいいのではないかね。このほうが安くできるんじゃないの?。

 あ、BBC「トップギア」の3人のおしゃべりはクッダラナイけどね。ただし、ロケの撮影は素晴らしい。

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警察日記

邦画メモ、NO、84、NHKBS

1955年、日活、白黒、スタンダード、111分

監督- 久松静児、 撮影- 姫田真佐久、 音楽- 團伊玖磨

出演- 森繁久弥、三島雅夫、十朱久雄、織田政雄、三國連太郎、宍戸錠、伊藤雄之助、二木てるみ、小田切みき、杉村春子、岩崎加根子、飯田蝶子、左ト全、多々良純、沢村貞子、坪内美子、千石規子、稲葉義男

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 私の好きな役者さん勢ぞろいで楽しかった。ただ、当時6歳の二木てるみには名優もかなわなかった。この子、目の演技まで出来てる。

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 伊藤雄之助が道端で酩酊してるカットのマット合成が素晴らしかった。月明かりで霞む夜空の映像が美しい。これが当時の東宝作品だと銭湯のペンキ絵みたいになってしまう。

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三國連太郎がますます佐藤浩市に似てきた。いや、その逆か・・。

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 警察に捕まる人々も含めてオール性善説の話だが、もし殺人事件でもあったなら重い方向にもっていかざるをえないだろう。平和な街であった。ただ、警察署長の三島雅夫が、彼のよく演じてきたキャラクター上、最初なにか裏のある人物に思えたが、やっぱり良い人で終わってしまい、ちょっとだけ意外だった。千石規子さんのみすぼらしさの上手いこと。明るい下宿のおばさんなんかをやらせても上手いけどね。いや、みんな上手い人ばかり。

 團伊玖磨のオープニングの音楽は「会津磐梯山」の歌に合わせ、「あーあーあー」というコーラスが被さっているのだが、そのフレーズだけ調性のズレた(あるいは無調音楽?)不協和になっていて、それがあたかも映像が二重写しのように見えて面白かった。ああいう音楽手法もあるもんだ。

 職安の職員が水木しげるの描くオッサンそのもので笑った。この人も上手いなー。ひょっとして名前を忘れたけれど、昔、BOSSのCMに出ていた老練の刑事役などが上手いアノ人だろうか。

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 ラスト近く、ジープを見送る二木てるみは母親が乗っていることに気付いていない。・・・だろうか。賢い子だから、察してワザと知らないフリしているのだろうか・・・と観客に思わせるようなシーンで、これが映画のプロの仕事。久松監督の技。脱帽。

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ロケのあった街や橋の周辺は現在どうなっているだろうか。また行ってみたくなった。

 

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