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君の名は 第一部

円谷英二の特撮、作品AS-4

 1948年から円谷はGHQにより公職追放を受け東宝を辞職、その後「円谷特撮技術研究所」を東宝撮影所内に設立した。1954年、松竹から依頼を受け既に松竹に移籍していたかつての東宝での同僚、川上景司とともに松竹「君の名は」の特撮・合成シーンを担当した。

 B-29の爆撃によって破壊されるミニチュア特撮による東京の街並みと、逃げまとう市民を合成で配した構図は後の作品「ゴジラ」の特撮を彷彿とさせる。この作品の特撮は「ゴジラ」の前哨といってもいい。

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↑市民の目から見たB-29。市民がゴジラを怯える視線と同じ。

 尚、実際にはこんな低空を飛行していた訳ではないだろうが、心理的にはこのように近くを飛んでいるように見えたかもしれない。恐怖感をよく表現している。B-29のミニチュアモデルの撮影にはクローズアップのカットが無く、円谷特撮にありがちなオモチャ然としたモデルを見なくてすむ。遠くから仰ぐ大型航空機を思わせる堂々とした飛行である。

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↑ビルの炎上。ローアングルによる人の立ち位置目線の撮影。この映画に関しては地上200メートル付近にカメラを固定した「神様目線」のカットは無い。私の好みの特撮。ビルの中身がスッカラカンに見えるのは残念。

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↑この爆撃カットは24コマ撮影で、この映画唯一のオモチャ然となってしまったカットである。円谷特撮特有のエラーである。以後、これを私は「24コマエラー」と命名したい。

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↑実写といってもいい民家の炎上。風をあて火炎を右方向になびかせている。電柱がミソ。

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↑遠景の特撮炎上と手前の逃げまとう出演者のセット撮影を合成。映像合成にはブレがあるのだが、効果満点。

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↑数寄屋橋との合成カット。実写と見間違える。

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円谷英二の特撮」カテゴリの記事

コメント

この映画、コテコテのメロドラマなのに、冒頭シーンは戦争映画みたいですよね。ここまで力を入れたのが不思議です。続編は過去にBSで放送されたかどうかご存知ですか?第一部だけしか放映されていないのだったら、そんな~!です。

投稿: マーちゃん | 2012年6月28日 (木) 13時50分

マーちゃん。こんにちは。
第一部しか放送されていないと思います。
アマゾンではボックスセットが3枚で計373分です。
第六部くらいまであるのではないでしょうか。
NHKには後編放映のリクエストは来ているでしょうから少しは期待しています。
でもまあ、仰る通り内容は韓流メロドラマみたいですし、当時の風俗が見たいというものですね。

投稿: アラン・墨 | 2012年6月28日 (木) 17時34分

アランさん

「神様目線」のカットが無いのは
逆に円谷特撮っぽくなく感じてしまいます(笑)
しかし、こういうドラマ、しかも当時ほとんどの人が体験した事を
だからきちんと描こうとしたのかもしれませんね。
後年の怪獣やらSFものなどはファンタジーだから...というのに
あぐらをかいていたんじゃ?と疑惑をもってしまいます。

シリアス路線で人の生き死にを描く作品なら
プラモデルが動く画はいりませんからね。

投稿: 特撮太郎 | 2012年6月29日 (金) 17時18分

特撮太郎さん。こんばんは。
この特撮は松竹の依頼によるものなので
私の想像では絵コンテは松竹の川上景司さんによ
るものだと思います。円谷さんは雇われている立場ですね。キャスト字幕でも川上さんが右、円谷さんはその左になってます。
「神様目線」が無いのは川上さんの意向かもしれません
シリアスものではオモチャはマズイですよね。。

投稿: アラン・墨 | 2012年6月30日 (土) 00時10分

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