チョコへの夢叶う
子供のころ買えたくとも買えなかったチョコレートを4つ買ってきて、永年の夢を果たした。ただし、バッカスチョコレートだけは単独で買って食べたことはあるが、ほしかったものをすべて4つそろえたのは初めてのこと。
買えなかったというのは、毎日10円の小遣いでは買えなかったということで、それじゃ貯金すればよいではないかと言われれば、その通りだけれど、要するに何日も待つという堪え性が自分には無かったためである。
当時、10円で買えるチョコというと、フルタのチューブに入ったソフトタイプのものか、後で発売されたチロルであるが、このチロルはチョコというよりも99パーセント、歯にくっついてしまうキャラメルのようなヌガーであって、子供心にもこれがチョコレートと言えるものかと思った。このチロルは最近の「週間文春」に掲載されているヤツで、現在発売されているチッコイものではない。
不二家のパラソルチョコレートは20円であったが、チョコの量が少ないので買って食べたいとは思わなかった。20円ではカバヤのものだったか、不二家のルックを小型にしたような5食味のチョコがあり、これはおいしいと思った。たぶんお年玉で買ったのかもしれない。
明治製菓のマーブルは30円だったので、ここから買って食べた記憶がない。あの丸いカラフルなやつを猛烈に食べたかったという記憶だけがある。これは「鉄腕アトム」のCMで、頭のヘアスタイルがソフトクリームみたいな上原ゆかりが宣伝していたので、インパクトがあった。友達の家に遊びに行くと、部屋の窓ガラスにオマケで付いてきたアトムやウランのシールが貼り付けてあり、うらやましかったものである。当時は、菓子のオマケで付いてくるアニメキャラのシールやワッペンが大流行していた。昭和40年ころである。
不二家のルックのCMでは、記憶違いかもしれないが、たしか広田三枝子が踊っていたような気がする。後のレナウンのCMのようなサイケな映像だった。フルーツチョコの味とはどんなものかと憧れた。この箱入りチョコから値段は50円クラスになる。私のお年玉はこのくらいであったが、やっぱり買って食べたという記憶がない。
ロッテのバッカスも九重ゆみ子のCMが強力に印象に残っている。箱のイラストにあるコニャックを蒸留する様子をアニメで見せ、半分にカットされたチョコからはとろけた洋酒が垂れて来て、ほんとうにおいしそうだった。洋酒への淡い憧れもあった。九重ゆみ子さんはガーナチョコのCMもやっていた。角笛を「ポッポポー」と吹いていた。
アポロはずっと後のことで、1回食べた記憶がある。ずいぶんと美味しかった。発売されたときは月ロケットのアポロ指令船のデザインを安直に真似たなと感じたのだが、どうやらこれは誤解らしい。アポロ計画のロケットとは関係ないと後で知った。
念願のチョコを4つ揃えたところで、もはやクソ親爺になった自分ではボリボリと喰らう気が起きない。ただ、ひもじかった当時の自分に届けてやりたい。
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コメント
マーブルは袋入りがあるのですか。
筒に入っているのは量が少ないので、実はボリボリ貪るように食べて、あっと言う間に無くなりました。
不二家のパラソルはまだありますかね。多分20円ではないでしょう。
バッカスチョコをウイスキーを飲みながら食べると胃が重いです。
投稿: アラン・墨 | 2012年2月24日 (金) 23時53分
不二家のパラソルチョコレートは、美味しいのですが、チョコから包装紙をとるのがめんどくさかったです。あと、勢いよく噛むと、パラソルの芯に歯があたったりして(笑)。
マーブルチョコは、小分けされ、袋に入ったのは、今でも買いますが、写真のようなパッケージのは、あまり売っていませんよね。
>ボリボリと喰らう
アハハ、そう言わず、むさぼるように食べてくださいまし~。
投稿: マーちゃん | 2012年2月24日 (金) 14時21分