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愛染かつら・総集編

邦画メモ、NO,73、NHKBS

1938年、松竹、スタンダード、白黒、89分

監督- 野村浩将、音楽- 万条目正、原作- 川口松太郎

出演- 田中絹代、上原謙、吉川満子、桑野通子、佐分利信、岡村文子、河村黎吉

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 四部作品を一本に集約したものなので、説明不足は否めない。特に田中と上原が駅ですれ違うシーンまでのいきさつが分からない。田中と上原は京都に婚前旅行に行く気だったのだろうか。上原は病院を無断欠勤しているが、駆け落ちというわけでもあるまい。田中も一人娘を家に置いていることだし。これは4部作全部観ている人なら、このダイジェスト版でも納得のシーンなのだろう。

 映画を見ていて気が付いたこと。手塚治虫の描く美人というのは、ひょっとして田中絹代がモデルではないだろうか。私は下のカットでそう確信してしまった。

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 また、彼女が涙をためている麗しき瞳の反射光は、後の少女マンガで描かれるとおりである。

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 婦長さんを演じた岡本文子にインパクトがある。病院がつぶれるというのに相変わらず表情一つ変えず看護婦(当時のままの言葉で失礼)たちに威勢のいい号令をかけている。

 この女優さんは、PTAの集まりで教師に詰め寄る豪傑オバハンとか、亭主に煙たがれる社長夫人とかが多いが、清水宏監督「風の中の子供」では現実的ながらも暖かく子供を見守っている叔母さんを演じた。名バイプレイヤーである。

 桑野通子がまた、粋なインテリモダンガールを演じている。役柄としては洋装が似合う知的な女性が多いのかもしれない。この人のちょっと口を開いた表情が艶っぽい。

 この有名な映画の大体の概要が分かった。いままで、なんで看護婦姿の田中と上原があんな場所の木の傍で会話しているのか、ずっとナゾであった。

 かつ枝はアマチュア音楽家でもあったが、家にピアノがあるのには驚いた。当時はアップライトピアノでも家一軒が買えるほどのシロモノだったはずだ。これは当時の婦女子・・・これも現在では不適切な言い方だが・・・も「あっ」と驚いただろう。

 彼女の部屋の壁にマリーネ・ディートリヒの写真が貼ってあった。

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 ↑ ピアノの上に水を入れた花瓶を置いてはいけない。もし倒れて水がこぼれたら、内部に浸み込んで木製のアクションやハンマーのフエルトがダメになってしまう。金属部品も錆びる。

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コメント

岡本文子さんはインパクトありましたねー。同じ言葉を繰り返すんですよね。

桑野通子さんは、恋敵なのに、すごくいい人でしたね。綺麗だったし!

総集編なので、だいたいのことしかわかりませんでした。言われてみれば、京都行きのくだりは変だったかも。

最後がハッピーエンドでよかったですよ!

投稿: マーちゃん | 2012年2月24日 (金) 14時27分

そうそう、ラストはちょっと感動しましたね。娘も上原を気に入っていたし。二人は一緒になるでしょう。という按配。

あ、岡本文子さんは「三等重役」に出演しています。河村社長の奥さんです。いつかご覧になってください。

桑野さんは31歳で亡くなったのですね。残念です。

投稿: アラン・墨 | 2012年2月24日 (金) 23時58分

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