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2012年1月

兄とその妹

邦画メモ、NO,71、NHKBS

1939年、松竹、101分、白黒、スタンダード

監督- 島津保次郎、撮影-生方敏夫、音楽- 早乙女光

出演- 佐分利信、桑野通子、三宅邦子、河村黎吉、坂本武、上原謙、笠置衆、菅井一郎

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 佐分利信一家の朝食には驚いた。解説の山本監督に言われてしまったが、紅茶にトーストを食っている。そしてエッグスタンドのゆで卵。妻の三宅邦子はその卵を割るのに、お上品にスプーンを使って殻を砕いている。昭和14年の東京の中流家庭はこんなものだったか。

 超土肥中に居た私の母は、子供のころ、その母につれられてトーキー映画を観たと言っていたが、祖母も母も丁度この映画くらいを観た年代である。 もし、この映画を当時観ていたら、ああいう朝飯のスタイルに何を感じただろうか。

 桑野通子の演技が自然で新鮮な感じを受けた。前回観た「んさうたがり有」では、清水監督の演出法にもよるが、彼女の演技にブッキラボーな固さを感じたものだった。

 それにしても彼女のモガ・スタイル、仕草のカッコイイこと。

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↑こういう女性の足を組んだカットが、戦前の映画にあったとは夢にも思わなかった。これがもう4.5年もたつと、モンペを履かざるをえなくなる時勢となる。

 彼女はまだ23歳だというのに、耳で日本語本文を聞き取りながら、同時に英文に翻訳タイプをしてしまうという才女だ。だからか、兄の佐分利信は重役からの条件のいい縁談を彼女が断っても、まったく心配した様子がない。また、縁談がご破算になると、自分の出世にも影響があるというのに、信念をもって妹の好きにさせる。

 結局、桑野通子は、多少好意を抱いたオックスフォード大出のハンサム、上原謙を振ってしまったのだが、別の映画のタイトルではないけれど、「なにが彼女をそうさせたか」・・・は映画を観てください。

 佐分利信の勤務している会社の雰囲気も、当時の学生たちの夢の就職先として、羨望の的ではなかっただろうか。立派なビルヂングとオフィス、モダンな社員食堂(会社近所のレストランか?)。当時、私の親爺は21歳で、音楽にうつつをぬかしていたが、この映画を観てどうオモタか。・・・

 解説の山本監督は、昭和14年当時の笠邸宅の玄関にインターフォンがあることに驚いていたが、私は何とも思わなかった。

 それより、佐分利家の食卓のご飯を入れたオヒツが、保温するためか、断熱材らしきケースに収められていることを発見して、なにかうれしかった。ああいうものを初めて見たが、あれを使うとどの位の時間、暖かいご飯が食べられるのだろうか。エコが叫ばれる現代、オヒツとともに、あれが復活してもいいのではないか。

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           ↑オヒツ保温器?

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宇宙の終焉と「未完成」

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 つい最近の観測によると、宇宙の果てではビックバンによる膨張速度が速くなっているという。

 加速膨張によって空間も広がるのだが、それによって宇宙空間に満ちているダークエネルギーは、密度が下がるどころか、どんどん増加していって、しまいには宇宙全体の重力を崩壊させる影響を及ぼすらしい。

 そうなると、重力によってまとまっていた銀河系の星々、太陽系の惑星、衛星はテンデンばらばらになり、その後、地球などの固い惑星の構造自体も砕け散って、分子・原子もチリヂリに分割されてしまう。

 どうやらこれが宇宙の終焉ということになるらしく、ビックバンの反対の意味として、これを「ビックリップ」と呼ぶ。・・・BigRip

追記:ビックリップは宇宙の終焉モデルのひとつにすぎない。

 ところで、この宇宙の黄昏のエンディングにふさわしい、寂しい音楽はなにかというと、私の乏しい音楽ボキャブラリーではシューベルトの「未完成」交響曲が該当する。

 ちょっと想像してみて、「スタートレック」の宇宙船エンタープライズ号が、超生命体Qによって、このビックリップが起こり始めた宇宙にタイムスリップさせられたとする。

 重力コントロールも効かなくなってしまったエンタープライズ号は、拡散し始めた恒星のガス雲や崩壊した惑星たちの残骸の中を、黄昏に向かって消え去ろうとしている。

 この時のBGMが「未完成」の第二楽章。

 「未完成」は第一・第二楽章とも三拍子であるが、これは人間という知的生命体が脳細胞の中で認識しているリズムであり、宇宙・自然界には存在しない。この三拍子によるメロディーがエンタープライズ号や乗組員を意味する。

 第二楽章のフォルテで演奏される部分は、惑星の崩壊・分裂である。

 そしてクラリネットとオーボエの独奏。 全音符が続き、三拍子のリズムが希薄になったこのシークエンスは、エンタープライズ号を宇宙の終焉へと誘いだすかのようだ。

 その呼びかけに、エンタープライズ号からの信号なのか、ホルンが「おーい」、「おーい」と当てもなく答え、やがてエンタープライズ号は点となって消え去る。

というイメージ。お分かりいただけましたかな。

 

 

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電気を喰う凍結防止ヒーター

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 ↑極寒地の家庭の水道管は、凍結しないように電熱ヒーターが巻きつけてある。

 その極寒地でもある当方の土肥中、岐阜県飛騨地方は、12月下旬から4月初旬まで一日の最低気温が-5度以下、最高気温でも0度という真冬日がザラにある。だから当然、このヒーターの存在がなければ、水道管が凍ってしまい、終日水道が使えず、風呂にもトイレにも入れないという事態が発生する。電熱ヒーターは必需品である。

 ところで、これがすごい電気を喰うんですな。1本あたり約20から30ワット。我が家はそれが、なんだかんだで9本巻きつけてあるので、冬場はなんと200ワット近い電力を消費しているのである。

 当然、このヒーターは、凍結温度になったらスイッチが自動で入り、気温が高くなったら切れるサーモスタットが付いているのだが、この温度感知が実にアイマイで大雑把であることを、ホームセンターの宣伝で知った。

 その情報によると、確かにスイッチオンは氷点下近くで入るのだが、オフになるには何と+10度辺に上昇しなければならないという。これではあんた、外気温10度なんて、この土肥中では4月まで待たなければなりませんがな。

 つまり、この土肥中では約4ヶ月間、毎日24時間つけっぱなしで200ワットを消費してしまうことになる。たとえ凍結しない0度以上の気温でも、水道管を温めてしまうのである。どうりで真冬日で無い日でも蛇口をひねった最初、温水が出たわけだ。凍結防止を通り越して水道管内でお湯を作っていたのだ。

 そこで、こんな無駄なことは止めたいと、電熱ヒーターの電源をテーブルタップによる手動スイッチ操作で行うことにした。↓

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 ・・・・緑色のコードの先には、さらに5つのタップで配電されている。タコ足配線となるが、300W未満なので加熱発火の恐れはない。尚、室外部分は漏電しないよう防水・絶縁対策をする。

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 このスイッチをオンにするには、夜7時前の天気予報で、明朝の最低気温が-3度以下になるという目安で良い。そして午後9時ごろに通電する。翌朝の予報が0度くらいだったら全く不用。

 こうして一夜通電し、翌朝7時にスイッチオフにすればOK。これで電気の消費は、よく冷える当日の夜間のみ、10時間程度の使用で済むのである。(昼間は水道をよく流すので凍結しにくい)

 24時間、常時200ワットの消費といえば、総電力4.8キロワットアワーであり、これは小型エアコンを6時間付けっ放しにしたのと同じである。その電気代は一日120円くらいではなかろうか、つまり、今までずっと一冬、約1万円位をこれだけに余計支払っていたのである。

 尚、ホームセンターには、サーモスタットがよりセンシティブになった省エネ電源アダプターが発売されているが、3つのタップのもので5000円の値段であった。こういう作業が煩わしい人は、そちらの使用をお勧めする。

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ベンジャミン・バトン数奇な人生

洋画メモ、NO,106、地上波、NTV

2008年、パラマウント、167分

原題- The Curious case of Benjamin Button.

監督- デヴィット・フィンチャー、撮影- クラウディオ・ミランダ、音楽- アレクサンドラ・デプラ

出演- ブラット・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・フレミング

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 バトンとは「バッテンボー」の釦のことだったか。

 死を迎えようとしている老人が、フラッシュ・バックにより過去を明かすというシナリオはよくあるもので、映画にし易いのだろう。

 それにしても、人間の成長が逆に進むという発想には驚く。まるで小松左京のSF小説のようだ。

 テレビ放送であるので、カットしてある部分もあるはずだが、全体としては盛り上がりに欠けた印象を受けた。父親であるバトンと自分の娘が同じ年齢になる時期があるはずで、期待していたこの面白くなりそうな部分のシークエンスが無かった。

特殊メークでアカデミー賞を得たようだが、老いるメークというものには驚かなくなってしまった。それよりも、今回はピットを若くするメークに拍手を送りたい。最近では特殊メークにもCG処理で補正する方法が採られているが、あの二十歳前後の青二才顔(すごくカッコイイ)をよく再現したものだ。

 車椅子に座った老人の彼が立ち上がるシーンなどでは、体格に不自然なものを感じたが、調べると小さな人に演じてもらい、それにピットの顔をはめ込んだ半CG映像だった。よくやるもんだ。

 老いたケイト・ブランシェットの声は、実際にお年寄りの声優さんで吹き替えでほしかった。若い時と同じ声優さんが声をつぶして老人の声を演じていたが、あれではわざとらしく、それに聞き取りにくかった。

 

 

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どや!、電子ブロック2つ

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 正月のテレビは相変わらず観るものがないので、以前、購入しておいた学研「大人の科学」の電子ブロックを組み立てた。

 右のものがそうで、組み付けた回路はゲルマニューム・ダイオード検波ラジオ(要するに鉱石ラジオ)をトランジスタ1石で増幅したストレートラジオである。

 これがまた良く働いて驚いた。この地元ではラジオ局が5つあるけれど、この単純な回路のラジオでは、チャント3つの局が分離して聴こえた。これは、たぶんのミュー同調コイルの性能が良いためだろう。私が子供のころのゲルマラジオは、バリコンを使っているのにもかかわらず、どこにダイヤルを廻してもNHK教育しか聴こえなかったものだ。

 左は20年以上も前に購入した学研のEX-60。このEXシリーズと今回発売された「大人の科学」版には、スピーカーを鳴らすためのICを使った増幅回路が既に組み付けてあるのだが、この方法が私には気に食わない。

 ICという、中身が目に見えないブラックボックスがあってはならないのである。すべての電子回路の部品が直に目に見えなければ面白くない。少年は一個一個の電子素子の働きを考えなければならない。

 実は小学校4年生の時に、貯めたお年玉で「電子ボード」というものを買った。電子ブロックの廉価版で、2000円くらい(定価1950円)だったと記憶する。下の物がそう。

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 これは16回路が組めたが、後に900円ほどの追加キットを購入して30回路にした。

 このシリーズは、部品がよく観察できるように透明のケースに入れてあり、これが私の最も気に入っている電子ブロックである。

 10歳の少年に電子回路の仕組みが理解できるものでもなかったが、コンデンサーや抵抗、チョークコイル、ガラスの中に金属の部品が納まっているダイオードなどを、イヤホンで微かに聴こえる放送を聴きながらを見ていると、なにかロマンを感じたものである。

 だから電子ブロックにIC回路を付加するのは、私に言わせれば邪道である。

 

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謹賀新年、2012

いつも思うのだけれど、どうやったら、

こうおとなしく4匹並べられるのだろうか。

それにしても、私はシロちゃんになりたい。

 本年もよろしく。

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