« 父、帰る | トップページ | 狂った果実 »

にあんちゃん

にあんちゃん にあんちゃん
販売元:買う市ブックス
買う市ブックスで詳細を確認する

邦画メモ、NO,68、NHKBS

1959年、日活、シネスコ、白黒、101分

監督- 今村昌平、撮影- 姫田真佐久、音楽- 黛敏郎

出演- 沖村武、前田暁子、松尾嘉代、長門裕之、北林谷栄、小沢昭一、吉行和子、殿山泰司、穂積隆信、芦田伸介・・

--------------------------------------------

 子役、沖村武の芝居のうまいこと。目の演技まで出来ている。こんな上手い子は初めて見る。

 大人の俳優たちは日活のカラーかもしれないが、おしなべてオーバーアクト。

 北林谷栄さんも今回は芝居のし過ぎのように感じた。ただし、あの半島の国の人々は、感情表現や会話が日本人よりダイナミックなので、研究しつくされた演技なのかもしれない。

 殿山泰司に経営側の苦難を訴える芦田伸介が、短いシーンながら好演。炭鉱のストをめぐる話では、労働者側の動きに重点がおかれるものだが、この映画では両方の立場をキチンと見せる。

 この映画の存在は中学校の時、社会科の先生より聞かされた。それ以来ぜひ観たいと思っていた映画。ちょっと涙腺がゆるんだのは、末子が鉱山浴場の浴室磨きをやらされているところで高一に会うシーン。そこ以外は、自分はシンミリするより笑顔になることの方が多かった。それで面白かったので2回観た。

 黛敏郎のマンドリンを使った音楽は哀愁を感じるが、泣かせるほど哀しさを増幅するものではなく、時々楽しいフレーズも現れ、むしろあの兄弟たちを暖かく見守っているような感じだった。

 驚いたのは日活のシネスコレンズの実にシャープな描写力。画面の隅から隅までボケや歪み一つ無い。東宝のレンズより明らかに良い。撮影では棺おけの下からの移動撮影や炭鉱住宅の屋根の上・・・(セットかもしれない)・・・にレールを敷いての横移動撮影など、手間のかかったものがあって面白い。夏の夜祭のモブシーンなども見ごたえがある。あれだけのエキストラを集めて、あのカット数をすべて一晩で撮ったのだろうか。

 貧しさという点では、あの4人兄弟より、浜村純の家族のほうが哀れに感じた。

 吉行和子さんて、若い頃は顔がフックラと可愛かったのね。

↓かって住んでいた廃屋社宅に戻り、植えていた花が開花しているのを喜ぶ兄弟。美しいカット。

Dscf0001_medium

|

« 父、帰る | トップページ | 狂った果実 »

邦画メモ」カテゴリの記事

コメント

録画しておいたものを、今日観ました。
沖村武くんは上手ですね。
末っ子役の女の子も良かったです。
映像は綺麗ですが、音声が聞き取りづらかったです。
特に北林さんは、何を言ってるか、よくわかりませんでした。
半島の人っぽくしゃべているからでしょうかね。
それにしても、当時の子はたくましいですねぇ。

PS:ご存知だとは思いますが『切腹』が来週、BSで放送されます。

投稿: マーちゃん | 2011年11月24日 (木) 17時37分

マーちゃん。こんばんは。
スゴイ。私と貴方と波長が合っていますね。
私も、先ほど「にあんちゃん」を観てきたところです。
これで3回目です。
たしかにセリフはナマリもあって分からないところがありました。
特に北林さんは声をワザとつぶして話していたのでさらに分かりにくいですね。
山田洋次監督は何度も泣いたと語っていましたが、私は涙は出ませんでした。仰るとおり、あの二人がたくましいので笑顔になることが多かったものです。
でも、まあ末子を演じた子も今は還暦に達したでしょうな。confident

「切腹」やりますか。ヤッホーhappy01
情報ありがとうございます。

投稿: アラン・墨 | 2011年11月24日 (木) 22時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/412224/42994577

この記事へのトラックバック一覧です: にあんちゃん:

« 父、帰る | トップページ | 狂った果実 »