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いい歳して涙もろい

 最近、なんというピアニストだったか忘れたけれど、NHK・Eテレの日曜日夜9時に放送しているクラシック番組でラフマニノフの特集があり、女性ピアニストがパガニーニ・ラプソディの18変奏を弾いているのを聴いた。

 映画やテレビのCMなどで、協奏曲2番と同様、さんざん使われている、あの甘い、あまーい曲であるが、このピアニストの演奏では私はちょっと物足りなかった。

 なぜ物足りなかったというと、メロディーの中声部があまり強調されていなかったからだ。これは別にこのピアニストの演奏が良くないというわけではなく、彼女がそのように解釈して演奏したにすぎなく、私の好みに合わなかったというだけ。

 それで、私の好きな演奏というのはルービンシュタインの弾いたもの。

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 ↑小学校6年生から愛聴しているレコードのB面に録音されている演奏。これが私のこの曲のスタンダードになっている。なんせこの演奏録音とはもう40年つきあっていますから。

 ルービンシュタインは、この18変奏の中声部を高音部のメロディーに埋もれて消されないように、少し目立せて弾いているのだ。↓赤い線の旋律。

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 文学センスがないのでうまく表現できないが、ルービンシュタインの弾く、この高音のメロディーと中音のメロディーの二重奏は、寄り添う男女の会話のようで、傷ついた女性を男性が優しく抱擁し慰め、いたわっているような描写・雰囲気を醸し出し、映画の一シーンのような・・・

 あ、いかん。 アルコールが入っていると感情が増幅されて目の前が涙でぼやけてくる。いい歳して。

 この空想シーンで登場する女性・・・大概イングリット・バーグマンかグレース・ケリー・・・というのが最近観た映画での高峰秀子サンと重なってしまって。・・・

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 ↑これは五所監督・「煙突の見える場所」での高峰さん。ただし、18変奏でのイメージはどちらかというと成瀬監督・「浮雲」のかわいそうなゆき子だろう。 なんで死んじまったの、ゆき子さん。

ルービンシュタインの演奏。17変奏から。

 

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ピアノ」カテゴリの記事

コメント

こんばんにゃ。
パガニーニのラプソディは、ありとあらゆる映画にも
使われている名曲中の名曲ですね。
イングリット・バーグマンやグレース・ケリーにも
まさにピッタリですね。
高峰秀子サンにもセピアな感じでピッタリですね。
ただ高峰“三枝子”サンには、どちらかというと
禿山の一夜の方が似合うかも。。。(n‘∀‘)η

投稿: ぱんだうさぎ | 2011年6月20日 (月) 22時31分

そうそうそう。
ワタシ、自転車のチリンチリン、シイタケの頭ですねん。
トイレの下のほうでアッチコロコロ、コッチコロコロのカラーボールですねん。
ていうか、あたし人間ですねん。pig
若井みどりさんて、漫才やっていたんですね。

あっ、三枝子さんは国鉄のCMで上原謙さんと露天風呂に浸かっていましたなー。
そのときの音楽がラフマニノフ。
犬神家の怖いオバチャンでしたな。
若いときのモガのスタイルは粋でしたが。

投稿: アラン・墨 | 2011年6月21日 (火) 11時21分

芸術性が高い音楽を聴いて涙を流すのはアラン・墨さんが少年のような心を持ってらっしゃるからではないでしょうか・・・・。
高峰秀子さん、存在感のある美しい人でしたねnote

ところで、自転車のチリンチリン、シイタケの頭って何ですか?

投稿: マーちゃん | 2011年6月22日 (水) 11時32分

マーちゃん。こんばんは。
私、アルコールが入ると精神年齢がぐっと下がります。笑
パンダさんに披露したのは♪ホーンワカワッカの吉本新喜劇で、たまーに登場する若井みどりさんのギャグです。
ステージに出てくると相手が・・・
「またトイレのカラーボールみたいな顔して」
「なんやて、わしのことトイレのカラーボールやて?
、するとなにか?、わしの顔は便器の下でコロコロころがってんのかいな」・・・
といういつものワンパターンの展開になります。
自転車のベルと椎茸の裏(頭は間違いでした)も頭の形をギャクにしてからかうネタです。

投稿: アラン・墨 | 2011年6月22日 (水) 21時35分

こんばんは。お久しぶりですが、お元気そうで何よりです。


またまたピアノ関連の記事で飛びついてしまいました^^

そうですね。墨さんの仰りたい旨、私なりに良く分かります。因みに、リヒテル演奏のラフマニノフのピアノ協奏曲第二番を聴いた際の私の印象を言葉に直すに・・・


柔軟に受け流し、硬質な筋を通し、突き放さず、構いすぎず、悠然として矮小に纏まらず、機微に富み、情緒に流されず、創意工夫を凝らし、技巧に走りすぎず、諧謔を嗜み、軽薄に吹聴せず、頑迷に閉ざさず、優美に華やぎ、抑制を弁え、艶やかに色めき、下世話に媚びず、間口は広く、奥深く、傲慢さの欠片もなく、他の追随を許さず。

静かなる威厳と妙なる気風。中庸と洗練の極致。


・・・以上の感慨に浸りつつ“至高のピアニスト”の表現世界にどっぷりとまさに「堪能」した次第ですね。


また、コメント寄せますね。(超)不定期ですみません^^;


「特撮ミニチュア」談義も大変楽しみにしております。

投稿: ワン | 2011年6月28日 (火) 21時54分

ワンさん。こんばんは。
リヒテルへの形容、舌を巻きました。
私には貴殿のような文芸的センスとボキャブラリーもありませんが、読むと彼の演奏を聴かずにはおれなくなります。
是非、3番協奏曲のライナーノート・・リヒテルの録音があるかどうか分かりませんが・・の感想もお聞かせください。
私が思うにあの曲では2番協奏曲には無いもの、宇宙のビッグバンのような、あるいは超新星爆発のような緊張から解き放たれた開放があるように感じます。
これはホロヴィッツの演奏のでのことなのですが。

特撮記事はボチボチまとめてまいります。
ご来店ありがたく思います。

投稿: アラン・墨 | 2011年6月29日 (水) 21時43分

こんばんは。

私の拙い表現をそこまで褒めて頂いて大変恐縮しています^^;寧ろ墨さんの今回の記事におおいに触発されてつい私見を書き込んでしまった・・・という次第ですね。本当を言いますと私は墨さんの楽譜を解読できる「熟練の耳」が羨ましいと感じていまして。そのミニチュアワーク、撮影に関する深い造詣と相俟って何かと感化されていますし、お手本にもさせて頂いています。

ところで、リヒテル演奏による協奏曲3番はまだ聴いていませんが、聴く機会があれば感想をまたこちらに寄せますね。まあ精々「的外れ」にならないように、未成熟な耳、をフル活用したいと思いますがsweat01

今日は地元に近い市民会館で東京交響楽団によるチャイコフスキー第六番ロ短調「悲愴」他の演奏を聴きました。「生誕・幼年期(第一楽章)→青少年期(第二楽章)→壮年期(第三楽章)→老年期・臨終(第四楽章)」という私個人の思い描く該当曲のイメージ、をそのまま髣髴とさせる安定感のあるオーソドックスな曲調に纏められていましたね。端的に“手堅い”印象の演奏内容、でしたhappy01(私の思い込みでなければcoldsweats01

投稿: ワン | 2011年7月 9日 (土) 19時49分

ワンさん。こんばんは。
音楽の才とは、とても私のごときものではないと自覚しています。私は音楽を聞きながらやっと楽譜を追っていく程度のものです。
プロ、たとえばポリーニなどはピアノが無くても楽譜を読むだけで暗譜してしまうそうです。感性の他に将棋の名人並の頭脳も必要かもしれません。

協奏曲3番は作曲者のラフマニノフからして「これはホロヴィッツの為の曲だ」と語ったエピソードがあります。まず、彼の1950年代に録音したモノラル録音を最初にお聴きすることをお勧めします。当時のレコード盤に収めるために一部短縮してありますが、かえってスリリングな演奏になりました。
リヒテル盤があれば、2.3番ぜひ聞きたいですね。
小沢で「悲愴」は1.2楽章を聴きます。3.4楽章は気分が落ち込んでまうのでパスします。2楽章の5拍子がおもしろくて。

投稿: アラン・墨 | 2011年7月 9日 (土) 22時15分

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