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「トゥルーライズ」の特撮

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- 墨氏の愛した特撮、NO,3 

完全に騙されたミニチュア特撮

 アメリカ・ハリウッドのミニチュア特撮はあまりにも出来がよくて、特撮にはとうてい見えず、完全に実写だと思っていたのに、後で特撮だと聞かされ驚き、バンザイ・降参したものがたくさんある。その中でも、えり抜きのものを順次抜粋します。

まずは、キャメロン監督の「トゥルーライズ」。

テロリストのトラックが海上の例の有名な道路を爆走していて、ハリヤーの攻撃を受けるシーン。

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このオープンセットで創られたラージスケールのミニチュアの出来のよさといったらない。

 再び観て、海面の波の大きさ・形から分析したところ、橋の幅は2メートル近い巨大なミニチュアだと推測する。爆発し飛散するコンクリート状の破片で、極力実写に見えるように考えて制作されている。

 ハイスピード撮影、バイロテクニック、タイミングとも申し分ない。吹っ飛ばされたトラックがうまく橋に乗っかるには、よほど計算されてセットされたに違いない。

 劇場では当時、実際のスタントアクションだとして見ていたが(実際に橋は崩落している)、爆破シーンはミニチュア特撮だったとは。 

完全にマイリマシタ。

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墨氏の愛した特撮」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

今回の内容、如何に墨さんがその素晴らしい映像に対して愛憎入り交じると言いましょうか、複雑な心境は私には痛いほど良く分かりました。静止画面の一コマから海面の波のうねりとの対比から模型建築物の縮尺を計測する当たりは流石に細かい観察力にこちらも思わずモニター画面越しにニヤつき(おかしな表現ですが)つつ関心と感心を寄せた今回の記事に関して白眉とも言える件でした。模型の寸法は比較的大きい部類に入るとは思いますけど、撮影の精度と工夫は目を見張るものがありますね。

先日の記事の話題となった航空機も翼の幅が同程度の2メートルと大ぶりでありながら、惨憺たる有様を考えると尚更丁寧な仕事振りが伺えます。円谷特撮に始まるスケール感無視の特撮映像に苦渋を何度も飲まされてきた私達(と敢えて括りつつ)
にとってどれほど衝撃的で鮮烈な映像効果か・・・。私もこの場面展開を鑑賞し、また後に撮影の手法を知った際には羨望と嫉妬の混じるため息を深く長くついたものでした。当時は「日本映画は制作費をハリウッドほどには積めないから」とまるで当事者のように、或いは庇うようにあれこれ“言い訳”を考えていた自分が今となっては少しばかり懐かしいです(笑い)。

日本ではその頃丁度(記憶が正しければ)所謂“平成ゴジラ”が東宝の年末興行の要として世間を賑わせていて、私も全てではありませんが相当数の作品を劇場で鑑賞していました。その都度本編と明らかに「空気感」の異なる特撮場面に対し失望と怒りを覚えていたものです。なら見なければ良い、と普通は思われるでしょう。しかし「新作」の報を聞く度実は私は密かに期待していたのです。「今度こそ・・・」と次回作に対する進歩と改善を信じていました。結局は回を追う毎に仕舞には「テレビ番組の延長」にしか見えなくなり劇場にも何時しか遠ざかってしまった次第です。

ここまで来ると「特撮」に対する概念が海外を隔てて決定的に異なるある種の懸念が自分の中で確立していきました。つまり、「特撮」に関わる日本の映画スタッフは「子供向け(子供だまし)」という意識しか持っていない。つまり「オモチャ的」な演出に腐心していたフシがある。

対して海外欧米のスタッフは「本物」を目ざすアート集団であり、TOKUSATSUではなくSpecial Visual Effects の担い手。一方の欧米側は拘り抜いた職人であり、また一方は年末“玩具”商戦の成功を念頭に置くメーカーの技術者。それは良い悪い、事の是非の問題ではなく、埋めがたい「価値観の相違」から来る意識の差異に端を発していた。

そのような“対比”がまざまざと横たわる表現の格差に一人臍を噛んでしまいました。

でも今は逆にVFX、CGIが軒並み主流を占め、そういう意味では欧米との差も解消されつつあるものの、精度の向上と引き換えに「どこかで見たような」映像の連続もまた辟易しています。

そしてそれは、かの欧米でさえ最早例外ではないようですね。

同じジェームズ・キャメロン監督の作品で興行記録を更新した「アバター」が新たな映像表現の道標になるのでしょうか。

因みに私はその「アバター」は未見です。

投稿: ワン | 2010年3月 8日 (月) 21時38分

ワンさん。おはようございます。
私のお気に入りの特撮シーンをちょっとメモったものですが、長文のコメントありがとうございます。
やはり本モノに見えることが基本ですね。あるいは本モノでないとわかっていても本モノを想像できる特撮もいい物はいいですね。例えばサンダーバードの特撮などがそうでしょうか。
円谷英二とその弟子たちの映像はミニチュアとすぐ分かってしまうものばかりで、しかも本モノを想像できないのです。私には。ワンさんもそうだと思います。この違いはワンさんの仰るとおりですね。ハリウッドのSFXピーブルたちは如何に観客を騙すかに徹しているプロ集団ですが、日本の特撮マン(平成ガメラの樋口特撮を除いて)は子供騙し集団です。特撮と見透かされてもサンダーバードのスタッフのような熱意は感じられません。
例えば平成ゴジラにしても、ミニチュアの戦闘機が出動のためタキシング移動しているシーンでは、停止するときにピタッと微動だにせず停まるのですね。これをハリウッドやサンダーバードのスタッフが演出すると、停止のブレーキングで戦闘機を前に少しつんめりさせ、ノーズギアのサスペンションをダイブさせるでしょう。こういう細かい気配りと物理的演出が日本の特撮マンにはできないのですね。観客は子供騙しになれているから、そんな細かいことはいいだろうということなんでしょう。これは予算や期間の制約うんぬん以前の特撮マンの意識に問題があると感じます。

投稿: アラン・墨 | 2010年3月 9日 (火) 10時14分

私は今58歳ですが12歳時にダイレクトに東宝のモスラを見て特撮映画オタクに成り 今でも海底軍艦のリメイクを夢見ているオヤジです 宇宙戦艦ヤマト因り 轟天号を飛ばして欲しいです劇中では4.8メートルでしたが 今のモデラーなら6Mサイズで 120Mサイズの轟天号を表現出来る筈 ゴジラ因り 海底軍艦 製作を希望します どう?

投稿: だんちん | 2010年3月15日 (月) 02時12分

だんちんさん。コメントありがどうございます。
「海底軍艦」は私も好きな映画です。伊福部さんのテーマに乗って海上に浮上するシーンなどいいですね。仰るとおり、再映画化するならば、VFX映像などではなく、ラージスケールのモデルで存在感を強調してほしいです。

投稿: アラン・墨 | 2010年3月15日 (月) 21時17分

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