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詰めが甘い「刑事コロンボ」

映画、テレビ

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 「刑事コロンボ」は私の中学生だった時分から放送が始まり、それから全編とは言わないまでも、だいたいのエピソードは観てきたが、最近放送されているノーカット版を改めていくつか鑑賞してみると、以前から漠然と感じていた脚本の甘さが気になる。

 気になる点というのは、偶然性に頼った手段の遂行と、解決があるということ。

 最近放送された「熔ける糸」を例にすると、外科医(名前を忘れたので、ニモイ先生とする)は、自分に疑いをもっている助手をバールで叩き殺す。

 この殺人方法は、いかにもチンピラかヨタ者(麻薬常習者)のせいに見せるということで、理にかなっているが、殺した場所が駐車場というのが解せない。

 駐車場という場所柄、誰かに犯行を目撃される可能性が十分にあるではないか。外科医という知能の高い人物が行うには迂闊な場所設定である。結局、たまたま誰も見ていなかったということで逃げている。

 また、このニモイ先生は、元麻薬患者を犯人犯にしたてるため、彼のアパートに忍び込むのだが、どうやって鍵を開けて部屋に入るつもりだったのだろうか。

 映像では、たまたまドアのそばの窓が開いてしまい、たまたま手の届いたドアの内側のロックを解除しているのだが、すべて偶然性に頼って解決している。また、本人が在宅だったらどうするつもりだったのだろうか。

 その後、ニモイ先生は薬物を密かに用い、教授を再び心臓発作に誘って、再手術による証拠隠滅を図るが、大勢の助手がオペを見ているところで、どういう理由をつけて糸を交換したのだろうか。この部分には偶然性はないが、説明不足がある。 

 ラストでも、ニモイ先生は偶然、コロンボのコート(手術着)に証拠物を忍び込ませ、偶然、コロンボはすぐ発見してしまう。しかもこれは、いずれ発見されることであり、ニモイ先生は安泰ではないはずだが、束の間、彼はコロンボに勝ち誇った顔をしていてオカシイ。

 このように、偶然性に頼り、脚本の中で逃げてしまっている例が「刑事コロンボ」には結構多い。

 尚、このエピソードとは別に、複数の脚本家同士の連携がとれていないことがあり、例えば、陸軍幼年学校のエピソードでは、コロンボは朝鮮戦争従軍者であるにもかかわらず、軍隊特有の「0800時」という時間の言い方を知らない。 こんなことはありえないはずだが、これは演じているピーター・フォークも迂闊であり、撮影中に意見を言うべきである。

 「熔ける糸」のエピソードでは犯人を相手に怒るコロンボが見ものだ。

 

 

 

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