« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »

2009年11月

スター・トレック

スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD] DVD スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

販売元:パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
発売日:2009/11/06
Amazon.co.jpで詳細を確認する

洋画メモ、NO,77、DVDレンタル

2009年、パラマウント、127分

監督- J.J・エイブラムス

出演- クリス・パイン、ザカリー・クイント、カール・アーバン、ウィノナ・ライダー、レナード・ニモイ

------------------------------------------

我、土肥中の映画館では封切時、上映されず、観たくとも観れなかったものをレンタルDVDで観ることができた。半年でもうレンタルされるとはありがたいことだ。

どうやら、今までのシリーズものとは、別次元の話のようで、今までのバラダイムによる「スタートレック」とは切り離して観るべき映画のようだ。しかも、タイムパラドックスによりさらにヤヤコシクなり、この映画からは、いつくもの展開が予想される。

というのも、スポックの母が死んでしまうからだ。今までの旧作の次元の世界では彼の母は生きている。しかし、これも過去に遡り歴史を変える事態となったら蘇るかもしれない。

また、ロミュラン星人も随分と旧シリーズのキャラクターと違う。

なによりもエンタープライズ号の内部は、初代テレビ版より昔の話なのに、随分と洗練されている。それに、光子魚雷は機関砲のように何十発も速射ができる性能を有していた。

この映画、巷では随分と評判がいいが、私はそれほど満足しなかった。もうちょっとユッタリとしたストーリー展開を望みたい。CG.VFXはもう完璧で脱帽。が、これもジックリと映像を見せてほしかった。カットが速すぎて目が追いついていけない。

以前の映画では、こういうCGシーンでは、モーションコントロール・カメラか、ステディカメラ撮影のように滑らかな映像であったが、現在では手持ちカメラ撮影のように、あえて、ガタガタとブレた映像で処理し、実写感を演出している。

3人のクルーがスカイ・ダイビングしているところなどがそうで、臨場感が素晴らしいが、私のような中年男にはせわしく感じて、これも少し疲れるものである。

ところで、バルカン星がミニ・ブラックホールに、中心から直接飲み込まれるシーンがあったが、ほんとうにああなるのだろうか。

私がかじった知識によれば、こういう場合、星は強い潮汐力により、まずコナゴナに分解された後、その物質は円運動をともない、回転の遠心力により円盤状となり、中心に近い部分から少しずつブラックホールに落ちていくはずだ。

しかも、円盤は、回転のねじれあう摩擦により、核融合よりも莫大な熱エネルギーを発生する。

エンタープライズ号も、映画のように直接吸い込まれるのではなく、船尾と船首の場所によって潮汐力が極端に違うので、その歪により機体は瞬時にバラバラに破壊されるだろう。

それにしてもレナード・ニモイも老けましたな。メイクのせいだろうか。

追記: 特にインパクトのあるシーンは、被弾したエンタープライズ号の穴に人が吸い込まれるところで、宇宙に飛び出したとたん、無音となり、過酷な真空の宇宙をうまく表現していた。わずかな時間のシーンだが、ちょっぴり無常感が漂う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ハリーとトント

ハリーとトント [DVD] DVD ハリーとトント [DVD]

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2009/05/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

洋画メモ、NO,76、NHKBS

1974年、20世紀フォックス、115分

監督- ポール・マザースキー、撮影- マイケル・バトラー、音楽- ビル・コンティ

出演- アート・カーニー、エレン・バースティン、ジェラルディン・フィッツジェラルド、ラリー・ハグマン

-------------------------------------------

小津監督の「東京物語」がヒントになっているという。しかし、72歳の、ビック・モローを老けさせたようなジイサンは良く喋り、静かな小津調ではない。

小津映画では、中高年の男性だけの会話で、結構、Hな話が出で来るが、この映画でも同じで、基本的に男というのは、どこの国でも、いくつになってもこんなものだろう。彼らの会話や行動は笑いをさそう。

アート・カーニーという役者さんはピアノも歌も踊りも達者で、かつてミュージシャンを目指していたという役柄にぴったり。

アカデミー賞をもらったこの役者さんも芝居がうまいが、次々に現れる高齢の役者さんも芝居のうまい人ばかり。日本の映画では大部屋のベテラン俳優というところばかりだろう。

その中の一人、胡散臭いサプリメント売りの爺さん(VWの1ボックスカーの屋根にVWビートルの上半分をくっつけた面白い車で登場)は、何かの映画でたびたび見かける役者さんである。

検索して調べたところ、演劇指導の重鎮が出演者にいるそうで、この人がそうだろうか。それともポーランド移民か、バスの中でサンドイッチを食っている爺さんだろうか。

また留置場で出会う、呪い技の達者な、飄々としたネイティブの爺さんも、なにかの西部劇で見たような気がする。

尚、ベガスにいる息子役は「可愛い魔女ジニー」に出ていた人。

ネコのトントが死んでも、寿命で仕方が無いと素直に受け入れ、どうぜないが、身寄りの無いポーランド移民の友人が亡くなったときは、身元引受人になり、涙を流した。

これは、あの地方出身の監督、マザースキー(原語発音ではマズルスキーだろうか、いかにもポーランドっぽい名前)の思い入れがあるのかもしれない。

ラストシーンは、海岸の砂で城作りをしている少年を、いつまでも見つめているこの老人のロングショット、長廻し。

そのうち心臓発作かなにかで、コトンと倒れるエンディングかと思ったが、何事も起こらず映画は終わる。アチラの老人は強い。いや強くあれという意味か。

発作で倒れるテイクも撮られたかもしれない。そのエンディングだとガラリと違う映画になってしまうが。

アチラでは、公開前の試写会で、いくつかのラストの違うバージョンの映画を見せ、評判のいい方を採用するという。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

大型自動二輪・無料講習体験記

1/6 オートバイシリーズ CB750F 16020 Toy 1/6 オートバイシリーズ CB750F 16020

販売元:タミヤ
発売日:1981/12/15
Amazon.co.jpで詳細を確認する

2009年11月14日、自動車学校の大型自動二輪の講習にノコノコと出かけてきた。

きっかけは、たまたま手にした自動車学校のバンフレットに、二輪免許取得に不安のある方には無料体験講習があると記載されていたためである。

自動二輪大型の免許を取るかどうかは、今の所とりあえず保留であるが、とにかくタダで教習車のホンダCB750に乗れるんである。行かずにおれりょか。

あらかじめ事務所に電話で予約するも、講習日時はすぐには即答されず、1時間後に知らされた。後で教習員から聞いた話では、無料講習を受け付けたのは学校において初めての「事件」らしく、対応にマゴついたようである。

午後1時、自宅からクルマで5分の場所にある自動車学校に到着。待合室には若い男女数人が待機しているが、ヘルメットをかかえているのは私一人。雪もそろそろ降り出すというこの季節、この土肥中でバイクの免許を取ろうとする珍しい人間、無料講習など受けようとする人間は、私以外ほとんどいないだろうと予想していたが、思ったとおりだった。

受付で、ケガをしても文句は言わぬという誓約書にサインさせられた。これはモットモなこと。ハンコ代わりに母印を押し、スピード違反のキップを思いだす。

現れた教習員と私ひとりでコースに進む。つまり完全なるマンツーマンである。タダで受けることに申し訳なく感じる。

コースまで歩きながら教習員に、自分は18年前から普通二輪のペーパーライダーであること、しかし最近は原付2種のMT車に乗っていることを打ち明ける。

また、大型車のセンタースタンド掛けや、転倒車の引き起こしに自信が無いことも打ち明ける。実はこれが最も懸念していたことであり、体験したかったことなんである。

これは私の口から「小柄な女性も免許を取得しているので私にもできることでしょうね」と牽制すると「まったくそのとおりです。出来ますよ」と返事が帰ってきた。まあ、この返答も予想していた通り。

到着したコースの控え室で、胸・ひじ・ひざのプロテクターを装着させられた。以前、私が受けた中免の教習ではつけなかったものだ。あるにこしたことはないが、なんとなく戦国時代の足軽がつけている防具のようだ。これは普段のツーリングでもつけたい所だが、いまのところ予算がない。

ところで、戦国時代の鎧兜や防具をプロテクター代わりにした恰好でツーリングしたら受けるだろうな。ヘルメットを兜に改造するのも面白いが、例の「愛」なんていう飾りは風圧で吹っ飛んでしまうだろう。(話はズレるが、ヘルメットに髪の毛のカツラをつけ、一見、頭だけのノーヘルに見える面白メットを映像で見たことがある)

まずはセンタースタンド起こし。中免取得時に覚えたやり方をすっかり忘れていたが、教習員から教えられたとおり、体重をスタンドに乗せるとなんとか持ち上がった。ホッとする。

次はセンタースタンドの解除。ちょっと勢いをつけて前に押し出すのだが、けっこう力がいる。しかし、なんとか外すことが出来た。ちょっと冷や汗が出る。バイクを支えているのは私の腕2本のみだからだ。バランスをくずせば向こう側に倒れてしまう。

「出来ましたね」という教習員の言葉をもらう。第一関門突破。

次は倒れたバイクの引き起こし。これが最大の難関。重量は200キロを超えるのだが、教えられたバイクの下に潜り込む体制からの重量上げ方式では全く歯が立たなかった。ピクリとも持ち上がらない。ギックリ腰を3年に一度やっている身としては無理も出来ぬ。

そこで、バイク・自分・地面で三角形を作り、じょじょに角度をつけていく方法でなんとか引き起こせた。これまた「出来るじゃないですか」と言葉をもらう。うれしい。なんとかなりそうだ。

さて、いよいよ走行となる。が、その前に一応、CB400でコテ調べ。400ccのバイクですら18年ぶりの乗車である。跨ってみると、やはりCB750より身軽に感ずる。重量では30キロ程度の違いだが、それ以上に扱いやすく感じる。コース内の直線、クランク、Sカーブと走るが、加速の良さにシビレル。思い出した。この楽しさ。

40キロを出す直線では中免教習の頃の興奮を再び味わう。当時、私は加速を楽しむあまり、50キロ近い速度を出してしまい、スピードの出しすぎと注意されたものである。やっぱりバイクはいいものだ。やめられない。

「400ではまったく問題ないですね」という教習員のやさしい言葉により、いよいよCB750へチャレンジ。その前に歩いて押す練習。右廻り、左廻りで歩いていくも、支えているのは2本の腕のみだ。反対側に倒れる恐怖がつきまとう。が、なんとか出来た。

跨るときは、まず最初にサイドスタンドを外さなければならない。このやり方にマゴつく。私はいつも跨ってからスタンドを解除するのだ。つまり、跨る最中は片足を上げるため、二本の腕と、もう一方の片足のみで200キロを支えていることになる。これまた、何かのきっかけで、反対方向に倒れるのではないかという不安にかられる。しかし、これが正式な方法のようだ。慣れねばならない。

さて、いよいよ走り出してみると、やはりトルク感が400とは全く違う。「文句あるか」というほどの手応えだ。つまり2速ギア走行でもコース内の走行などオートマのようこなしてしまう。非常に走りやすい。考えてみれば2速ギアでは時速130キロくらいまで引っ張れるはずである。

やはりいいものだ。大型自動二輪に開眼しました。直線では再び40キロオーバにしてしまう。ちょいと僅かにアクセルをひねるだけなので。

ただし、恐怖心があるためか、コーナーでは400のバイクより倒しこめられず、少し膨らんでしまった。前を走る教習員はスイスイと倒して曲がっていった。これは白バイの技術コンクールなどでは、もっと急角度でスラローム走行をしているものだが、こういうテクニックは地道に身に着けていくものなのだろう。私にああいうことが出来るだろうか。

一通りコースを走行し、またもや「大丈夫ですね」と言われる。もっとも、これは入校してもらうためのセールス活動でもあるので、多少のオベンチャラが含まれている。

それでも、充実した1時間であった。楽しかった。しかも繰り返すがタダである。

最後に教習員から、大型自動二輪の教習では、いかに半クラを使ってノロノロ走行できるかが普通自動二輪と違う、重要な課題であるとアドバイスされた。

つまり、大馬力で重量物のバイクを低速でもコントロールする技が必要となる。速く走ることなど簡単だということ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

人情紙風船

人情紙風船 [DVD] DVD 人情紙風船 [DVD]

販売元:東宝
発売日:2004/08/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

邦画メモ、NO,51、NHKBS

1937年、P.C.L、白黒、126分

監督- 山中貞雄、 撮影- 三村明、 音楽- 太田忠

出演- 川原崎長十郎、中村かん右衛門、山岸しづ江、霧立のぼる、

加東大介、同じ源七親分の子分として河野秋武が出演している。

--------------------------------------------

天才、山中監督の遺作であり、傑作のこの映画をとうとう観る。

まず、画質・音質は70年前の映画としてはマアマアで、昭和27.8年頃の映画のレベルに近いが、黒澤映画の昭和20年代の作品よりは遥かに見やすく聴きやすかった。フィルムの保存状態が良かったのだろう。

また、戦前・戦中の映画にありがちなフィルムの逸脱や検閲によるカットが無いようで、映画の展開はシーンの前後に説明不足のおかしな部分が無く、完璧だと言える。これはあの当時の映画を鑑賞するには、初めてといえるほど珍しいことだ。

長屋のたたずまいがいい。狭い長屋の通路や家の中など、大人や子供を入れた人物の配置が完璧だ。オープニングはまるで落語の世界で、観客を江戸時代へと引き込む。セリフは江戸弁のマキ舌でイキがいい。出演している俳優さんは前進座という劇団のプロで、山中監督も安心して演出したのかもしれない。

前進座というのは調べてみると、なかなか演技指導に厳しい集団のようだ。

御通夜では大酒飲んでドンチャン騒ぎが愉快だが、自分もあの仲間に加わりたいと思った。この気持ちは黒澤監督の「どん底」の馬鹿囃子を観ていても起こったものである。

黒澤監督は助監督時代、山中組の撮影を手伝いに行ったそうで、なるほど、後年の黒澤作品へ影響させた箇所を随所に感じた。

それは、「姿三四郎」、「どん底」、「赤ひげ」などであろうか。黒澤映画定番の土砂降りのシーンもそうだろう。

また、日本間のローアングルの撮影は小津作品を連想する。山中と小津は無二の親友だった。

そういえば、小津作品「長屋紳士録」でも、久しぶりにいい酒が手に入ったというので、長屋連中総出で、ドンチャン騒ぎをするシーンがある。

撮影はハリウッド帰りのハリー・三村だが、この人は決してパラマウント映画のような大クレーンやレールを使った派手な移動撮影はやらない。ほとんどフィックスの構図で、実に素直な画面作りをする。長屋通りのパンフォーカス撮影が粋。この人は「姿三四郎」でも活躍した。

長屋の隣通しの店子が、いつの間にか、ある事件でつながっているという脚本も素晴らしい。

この映画はもう二度・三度観なければ。

またこの天才の映画を「人情紙風船」しか観ていないというのもチト、寂しい。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

少年の目から見た円谷特撮、その2

円谷英二の特撮、NO,2

「なぜ、24コマ撮影なのか」・・・

少年のころの私は映画による円谷特撮、テレビのサンダーバード特撮、L.B.アボット特撮での爆発燃焼シーンを観るのが大好きだった。

こういうミニチュア撮影では、撮影するカメラのフィルム送りは、本編撮影の1秒間24コマではなく、3倍・5倍・10倍と早く送り、縮小したミニチュアのサイズに対して、物理的に妥当な実写感覚を得るようにするのが常識である。

つまり、物が爆発したときの火球はゆっくりと上昇するし、飛び散る破片も水しぶきもゆっくり動く。これには「遅すぎる」ということはなく、極端にスローモーな動きとなっても、それなりに迫力があるものだ。(テレビ「マイティジャック」でのMJ号離水シーンなど)

小学校4年生のときだったか、私はようやく夕方のテレビ再放送で「ウルトラQ」や「ウルトラマン」を全編鑑賞することが出来た。これらの番組が始まった当時、私は小学校2年生であったが、日曜夜7時が放送時間ということで、その時間帯は親爺がNHKのニュースを独占したためリアルタイムで見られなかったことによる。(親爺が怪獣嫌いだということも原因の一つ)

それら円谷プロの特撮番組を観ていて、当時「オヤ?」と感じた。巨大な怪獣やヒーローがバトルするシーンでは、ハイスピード撮影ではなく、24コマ撮りになっていたことだ。バトルシーンの前の怪獣登場ではハイスピード撮影であるのに。

そのバトルシーンでは、石油タンクが爆発したり、ビルが蹴倒されるのだが、見ていると燃え上がる炎はただ「ポン!」と瞬時に上昇し、ビルは「ポロッ」とアッケナク崩れ、踏み潰される家は「クシャン」となるだけで全く実写のように見えなかった。

これはどうしたものかと子供心に感じた。もっとユックリとした迫力ある破壊や燃焼・爆発を見せてほしいと思った。もったいないのではないかと思った。ウルトラマンと怪獣のスピーディーな動きを見せるためなのだろうか。ユックリと動くとバトルがドンクサク見えるためだろうか。

これは、ハイスピード撮影はフィルムを大量に消費するので、予算に制限のあるテレビ番組だけの止む終えない事情によるものだと解釈していたが、後に映画「キングコング対ゴジラ」「モスラ」などの特撮でも、同様にバトルシーンでは24コマ撮影のシーンがあり、どうしてこうなのかと驚いたものである。

Dscf0024_medium ハイスピード撮影されず、24コマで撮られたコングとゴジラのバトルシーン。燃えあがる火災は、まるでスタジオで焚き火を焚いているようにしか見えない。

後の富士山バトルでもチョコマカした24コマ撮影がある。

ただし、円谷特撮の怪獣バトルでは、すべてのシーンが24コマ撮影ということもなく、「サンダ対ガイラ」などでは迫力のあるハイスピート撮影の格闘シーンもあり、私は円谷特撮での、このムラのある演出に子供のころから疑問を感じている。

、「ゴジラの逆襲」では怪獣のバトルシーンを24コマ撮影どころか、一部「コマ落とし」撮影をやってしまい、ネズミ同士が闘っているようなチョコマカした映像を見せてしまっている。これは明らかに失敗である。

追記: この件については、カメラマンがコマ送りの設定を間違えて撮影してしまったという解説があるが、コマ落とし撮影とハイスピード撮影ではカメラの作動音・・・(ハイスピード撮影では、カメラから「ジャー」という大きな音が出る)・・・がまるで違うので、撮影監督(カメラマン)と撮影助手の二人の人間がその違いを気が付かないわけが無く、言い訳の説明にすぎない。

この「キングコング対ゴジラ」での最も優れたミニチュア特撮映像は、麻酔によって倒れたコングと国会議事堂周辺をヘリからの俯瞰移動で捕らえたもので、ほんの2カットの一瞬のものだが、ほんとうに実写と言ってもよく、円谷特撮でも最高のシーンの一つである。

Dscf0025_medium この細かいミニチュア照明のすばらしいこと。少しスモークが焚いてあるのか、空気感のあること。車両のテールランプやスポットライトなどの演出は、後年のダグラス・トランブルの特撮を彷彿とさせる。またクレーンのカメラが微妙に揺れていて、ヘリからの映像を思わせ、実写感を増している。

Dscf0027_medium ライトをつけた車両の動きなど実写そのもの。

この、あたかも航空機で撮影したかのような、クレーンを使った俯瞰移動撮影は「ハワイ・マレー沖海戦」来から、円谷特撮の優れた映像テクニックの一つである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »