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牛首峠・その2

エイプ100ツーリング・メモ、NO,7

2009年9月21日(月)

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楢峠を過ぎ、幽霊県道34号線を、利賀村に向って高原地帯を10分も走ると、あまり高低差の無い二つ屋峠で、鉄骨の立派なゲートに遭遇、がっちり施錠してあった。しかも両端はパイプで補強し囲ってある。つまり「オートバイも通行まかりならぬ」という訳だ。

これには反骨精神が湧いてくる。身軽なバイクくらい通してもいいではないか。ハイカーだって通るであろう。どうも日本の役所というのは頭が固い。

なにか石の上に板でも乗せて、ジャンプ台を作り、「大脱走」のマックィーンのように飛び越そうか。しかし、板もないし、そんな勇気もない。

良く右側を見ると、竹やぶの所だけ少し開いている。上りになっているが、なんとかローギアで登り、バックで降りれば通れそうだ。強引にやってみると邪魔なパイプの上あたりでエンストしてしまった。この体制ではとてもキックして再スタートできない。そこで、エイプのシートの後ろを持ち、「エイヤッ」とばかり45度ずつ方向転換して通すことが出来た。

エイプの重量が約88キロという軽量だったため出来たことであり、250ccのオフロードバイクではギックリ腰になるだろう。エイプ万歳。

ゲートを過ぎてからは、多少ガレがあるが問題の無い林道。草は生えているものの、四輪でも通行に支障がない。しだいに高度が下がっているのが分かる。

途中、崩れているところがあり、4輪には「ヒヤッ」とする箇所だが、バイクにはノープロブレム。 道の崩れより恐怖感が湧いてくるのは「クマちゃん」との遭遇。先日も、乗鞍岳で多くの方が、クマちゃんとの不自然な遭遇によりケガを負われた。私もカープの向こうでバッタリ遭遇しないか不安で、クラクションを鳴らしまくり走行した。

この水無川の谷に降りていく九十九折の林道は、20年以上も前にゴリラで通った時は、記憶では谷が良く見渡せるガレの多い乾いた道だったはずだが、歳月はうっそうとした林の中の道に変えていた。路面はジメジメしていて、ここしばらく雨も降っていないのに水の流れのある箇所も多い。 エイプはフロントフェンタ゜ーをプチ改造で下げてはいるが、水滴や濡れた小石を跳ね上げた。

この下りの道が最も心細かった。林の中から緒方拳の妖怪「ぬらりひょん」が「ウリャー!」と飛び出してきそうだった。もっとも「ぬらりひょん」はインテリなので話せばわかるのだが。

20分ほどで、下り道は終わり、横に水無川の源流の沢がある辺りを進むと、やがて清流が幅2メートルほど横断する箇所に至る。

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ここを過ぎると水無ダムまで舗装路となり、バイクには快適な道となる。ただし、この横断沢は、この先10箇所以上あり、そのたびに減速させられ、ソロソロと渡るという、まことにウザい存在であった。しかも1箇所、水コケがあるところでは、危うく滑ってコケそうになった。水の中にバイクをコカすというのは、ヘタをするとエンジンを水による急激な冷却で破損させる場合もあり、禁物である。

舗装路になったので、横断沢の所以外は時速40キロから50キロで走行していくと、右に平屋の一軒屋があり、3家族ほど、10人くらいの大人・子供が表でバーベキューをしていた。ここは別荘なんであろう。周辺は別に別荘地でもなく、この家だけで、ちょっと意外な遭遇であった。

この別荘を過ぎると水無神社の前を通る。道の前にりっぱな鳥居があるが、その後ろは長い階段の上に本殿があり、参るのもくたびれるので素通りする。

左の水無ダム湖を見ながら、完璧に舗装された道を10分ほど、ご機嫌な気分で走るとアッケなく水無ダム(利賀ダム)に到着。さて、このダムを渡る道が通行止めになっているか懸念していたのだが、重力ダムの上を通行するゲートは開いていた。他のブログでのレポートを読むと、たいていこのゲートは閉じているのだ。ラッキー。

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もし、このゲートが通行止めであれば、このダムの下流に沿う県道34号線を進み、途中で左折し、牛首林道へ通じる支線の林道を走る予定であった。この林道は大回りになるものの、走ってみたい林道ではあるのだが、次回の楽しみにとっておく。尚、ダムからは34号線はガケ崩れのため通行止めだった。でも、バイクはすりぬけられそう。

ダムを渡ると、再び未舗装路であるが、道幅は広い。日当たりがいい道で、砂ぼこりが酷い。500メートルほど進むとキャンプ場があり、テントが10ハリほど設営されキャンパーがくつろいでいた。駐車場もひどい砂ボコリ。キャンプにふさわしい場所には見えないが、ただ、釣りは楽しめるだろう。

兄弟車、XR100・モタードが停まっていた。隣に停車し、一緒に記念撮影でもすればよかったが、気が小さいのでやりすごす。

キャンプ場を過ぎてからの道はいかにも林道という、車一台やっとの幅の、しかしバイクには楽しい道となる。ガレはそれほど無い。しだいに高度が上がっていくがキツイ登りではない。道の左下は崖であり、ガードレールは無く、油断は禁物。

所々、空いている道の脇にトヨタ・ハリヤーなどのリッパな4駆車が停車しているが、みんな釣り客のものだろう。

キャンプ場から15分で二股に分かれ、左の路面が堅そうな道を選んで進むと大きな沢に出てしまった。この林道は別の山に行く支線と判断。引き返し、二股の右を行くも、ここはキツイ登りであり、しかもかなりのガレ場道。タイヤがバンクしないよう、ゆっくりローギアで進む。こんなところでバンクしたらどうすればいいのだろうか。対処法無し。

さらに、狭い、両側から草が迫ってくる登り道を、時速20キロでセコギア走行。この道でいいのだろうか。少し不安になる。

するとやがて四辻に至った。林道が4本交わっている。「><」状の形態。地図でもこの箇所は記憶していたので、牛首峠に来たと判断する。振り返ると案内が無造作に草葉の陰に置いてある。

Dscf0047_medium 自分はこの案内の右側から登ってきたわけだ。

さて、峠を下る道は2本のうちどちらだろうか。黒澤映画「用心棒」の三十郎のように棒っきれを空中に投げて、どちらか落ちた方向に進もうか。道をよく観察すると、右側の路面がよく踏み固めてある。この道を選んで20メートルほど進むと石碑があった。

Dscf0048_medium イヤー、この記念碑が見たかったのである。とうとう目的達成。他の人のブログレポートで、この石碑をさんざん見ていたが、実物を見られて感無量。前の路面にはマックス・ターンの輪ッカの跡がある。以前、ライダーが嬉しがってやったのだろう。

峠を越えると、白川村の領域になるのだろうか。なにか林道の質が変わっている。道幅は少し広い。草はほとんど無い。多少ガレがあるが、2駆の4輪車でも支障の無い道。ほんとうに一般の林道というスタイル。

時刻は2時半というところで、全線、日当たりがいい。ただ、一箇所、がけ崩れがあり、強引に土盛りを4輪車が通った部分があった。ここは4駆でなければ苦しい。もちろんバイクにもノープロブレム。

高圧鉄線を上に見る辺りだろうか、道脇に、小石と岩で盛られた広場と、かつて民家が存在していたという牛首地区の碑があり、そこで一服。リポビタン・ファインを飲む。こういう離村地区の先祖は大概、平家の落ち武者であると伝えられている。(この碑文はスタンリーフォトに貼り付け)

さらにガレ道を時速20キロで下っていくと、右側、はるか下に青い湖面を発見。庄川のダム湖である。とうとう、白川村まで降りてきた。道脇のススキの穂の間の遥か向こうに、東海北陸道と、白川インターから降りる道が見える。シルバーウィーク故、本線も、国道158号線さえも大渋滞している。

渋滞状況をワキ見しながら進むと、いきなり舗装路となった。林道からターマック(舗装路)になる時のうれしさというのは、車のドライバーよりライダーの方が大きいのではないだろうか。「ホッ」と疲れが吹っ飛ぶ感じで、肩の緊張がほぐれ、気持ちがいい。

この林道の最終出口、白川村には鉄柵のゲートがあり、苦労して通ってきたライダーは一瞬、落胆するだろうが、ご心配なく。鍵は掛かっておらず、開けて通り、また閉めればよい。

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これで牛首峠、踏破終了。時刻は3時。意外とアッケナク目的を達成できた。ひょっして、野垂れ死にする可能性もありと、ショルダーバックにはサバイバル用品を入れていたが、ちょっと大げさな準備だったようだ。しかし、水無ダム・キャンプ場からは一台の動いている車もバイクも野生動物も「ぬらりひょん」とも遭遇しなかった。

白川村では丘に登り、ソフトクリーム300円を食べる。これがマズかった。たんなるシャーベットである。水分補給に自販機で「ウルトラサイダー」を飲む。これは100円であるが、円谷プロの版権を得たならもっと高くていいものだが、安いということは、逆に円谷プロが宣伝料を飲料メーカーに払っているからだろう。私が飲んだ缶のデザインは「セプン」のものだった。いい歳こいて。

Dscf0056_medium この白川村の遠景と同じアングルが東宝「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」に登場する。怪獣が出たというので、村人や消防団員たちが合掌造りの間を右往左往している。40年以上も前の映画だが、当時、撮影に協力した村人たちは現在、ご健在だろうか。

帰りの国道360号線、天生峠越えは、登りも下りもゴキゲンのコーナーリングだった。

特に九十九折の下りは、エイプのしっかりしたディスクブレーキと、レスポンスのいいエンジンで、車でのコーナーリング・テクニックである、「ヒール・アンド・トゥ」と同じ要領で操り、車を引き離した。

天生峠の気温は16度くらいだったろうか、厚着した判断が正しかったおかげで、まったく寒くなかった。

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