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宮本武蔵・般若坂の決斗

 宮本武蔵 般若坂の決斗 宮本武蔵 般若坂の決斗
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邦画メモ、NO、49、DVDレンタル

1962年、東映、シネスコサイズ、カラー(フジフィルム)

監督- 内田吐夢、撮影- 坪井誠、音楽-、小杉太一郎

出演- 中村錦之助、入江若葉、木村功、浪速千栄子、木暮実千代、江原真二郎、三國連太郎、丘さとみ

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秋になると「宮本武蔵」のページをパラパラと開いて乱読するのが毎年の習慣で、これは私の頭には武蔵が佇んでいる原野はススキが似合っている、武蔵は秋の風景に溶け込んでいるのがカッコイイという単なる思い込みによる。

武蔵の映画は、稲垣作品を戦中の作品と戦後のリメークを観ているが、内田作品も数年前の武蔵ブームのとき、NHKBSで放送されたものを観ている。今回、DMMにより「一乗寺の決斗」、「二刀流開眼」とともに本作を数年ぶりに再確認した。

世間では、錦之助が武蔵を演じた、この内田作品のほうが評判がいいようだが、私は稲垣作品と内田作品の武蔵、および、その他登場人物、さらに小説を読んで頭の中でイメージした「宮本武蔵」がゴッチャになってしまっていて、どちらの作品も均等に印象のあるシーンがあり、偏り無く評価している。

ただし、私は稲垣作品での三船の武蔵より、錦之助のほうが断然似合っていると感じ、小説を読んでも武蔵の顔は錦之助である。

彼が演じた時の年齢は三船より若いはずだ。武蔵は22歳の設定だが、稲垣作品の撮影当時の三船は30歳ぐらいであって、少しオッサンくさい。もっとも戦中に制作された作品では、片岡千恵蔵が武蔵をやっていて、これはもっとジジくさかった。

追記:錦之助も撮影当時は30歳だった。

お通さんはどうだろうか、内田作品では入江若葉という女優さんである。化け猫女優、入江たか子さんの娘さんであるが、本人には失礼だが、たいへんな大根。それにお通さんは胸を病んでいるはずだが、健康優良児に見える。これは似合わないと感じた。やはり、お通さんは稲垣作品の八千草薫に限る。

お杉お婆は本作では浪速千栄子が演じているが、これはピッタリであり、しかも彼女のこと芝居がうまい。稲垣作品では誰が演じたか記憶に無い。それほど浪速千栄子は強烈であり、適役である。

なお、稲垣作品と内田作品の「宮本武蔵」がゴッチャになって見えてしまう一因は、演じる俳優さんが、両作品に違う人物で出演していることにもある。

例えば、三國連太郎は稲垣作品では又八だが、内田作品では沢庵だ。また木暮実千代は同じく吉野太夫からお甲に代わっている。

日観和尚は月形龍之介が演じているが、これも適役。私は今回観るまで、長い間、中村雁治郎と勘違いしていた。

佐々木小次郎は、稲垣作品では鶴田浩二、本作では高倉健。どちらもアクションが似ている。任侠映画出身のためか。

ところで般若坂というのは映画ではゴルフ場のラフのような場所だった。ピクニックに最高のなだらかな丘。坂には見えなかったが。

この場所での決闘は映画のクライマックスであるが、首が飛んだり、血が吹き出たり、同時期の黒澤作品の影響が大。

東映の大道具のセットはヒドイという評判だが、特に城などの石垣が平面のベニア板に描いた絵のようで、芝居の舞台に置いてあるようなものだった。

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コメント

お盆が過ぎ、高校野球の決勝戦が終わると、秋の気配がしてきますね。明け方はひんやりと感じるようになりました。
宮本武蔵の季節到来ですね♪毎年、武蔵を主人公にした小説を読み返されるほど、お好きなのですね。
>演じる俳優さんが、両作品に違う人物で出演している
日露戦争の映画もそうですよね!それにしても三船さんは、いろいろな役をなさってますねぇ。武蔵までやってたのですか。
健さんの佐々木小次郎は、ちょっと想像しにくいです。鶴田浩二さんの方は、なんとなく分かるような気がします。

投稿: マーちゃん | 2009年8月25日 (火) 12時05分

マーチャン。こんばんは。
こちらの土肥中では、ついこのあいだ、朝の気温は22度もあったのですが、今朝は13度でした。急激な低下です。今年の夏は日照不足でしたが、ムシムシする天気でしたね。
吉川英治の「宮本武蔵」は新聞連載だけあって読みやすいですね。長編ですが私のような文学の苦手なものでも楽に読み進めました。旅をしていく物語が好きです。
三船さんは東宝のスターなので、いろいろやらされていますね。でも美少年という佐々木小次郎役は似合わない感じがします。笑
戦中制作された稲垣作品では、上田吉二郎が小次郎をやっています。似合わねー。笑

投稿: スタンリー | 2009年8月25日 (火) 20時44分

こんにちは。
武蔵映画については、以前にスタンリーさんとトークさせていただきました時に述べたと思いますが、私は内田作品が未見ですので残念です。何時か見るつもりで居ます。
ところで、以前にスタンリーさんが仰っていた清水宏作品「有りがたうさん」が9月3日午前8時と、9月16日午前10時10分に。「みかへりの塔」が9月4日午前9時30分から、それぞれWOWOWで放映されます。もし契約なされて居られたら、と思ってお知らせ致します。

投稿: アスカパパ | 2009年8月27日 (木) 09時50分

アスカパパさん。こんぱんは。
内田監督の「武蔵」はNHKの大河ドラマで同じ「武蔵」をやっているころ、稲垣作品とともにNHKBSで全話放送しました。しかし、再放送が得意のNHKが、その後一切放送しておりません。肝心なものを再放送しないんですね。
清水監督の作品の情報、ありがたうございます。残念ながらワウワウは契約しておりませんが、いつか何かで観られるものと楽しみにしております。あの時代、優れた作品がありますね。例えば「馬」や「綴り方教室」などもぜひとも観たいのですが、ネットのレンタル店でも揃えておりません。こういうものは国の文化庁などが1本1000円くらいでもいいですから、貸し出しするようにしてもらいたいですね。アニメの館など造らず。

投稿: スタンリー | 2009年8月27日 (木) 21時00分

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