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2009年6月

熊さんに出会う

よいこのどうよう〜森のくまさん よいこのどうよう〜森のくまさん
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ゴリラ・ツーリングメモ、NO,1

2009年6月27日(日)

 高山市丹生川町、トヤ峠をホンダ・ゴリラで攻める。といっても、峠は防災ダム建設中にて通行止めであり、平日はダンプカーが行きかい、とても道路に入り込めるものではないが、本日は日曜日なので休業と見込んで、チェーンで塞いである峠の下のゲートをくぐって道に入る。つまり普段は一般車進入禁止の道。 ゴリラは身長も低いので、こんなことはいとも簡単。 背の高いオフロードバイクでは車体を倒さなければ通過できない。

 道は完全舗装してあり、快適。予想通りダンプや作業車は一台も通らない。登りはサードギアの時速28キロで走行。 最近、エンジンの点火プラグを交換したら、すこぶる調子よく、トルクが増した。交換前だったらセコギアで17キロ走行だったはず。15000キロを経過したら交換すべきと学習した。

 5分で峠の上に達し、あとは下りのつづら降り。道がいいので気持ちがいい。いっちょうまえにコーナーをバンクして走る。10分程度でダムに到着したが、水は無く、恐らく洪水のときだけに溜めるシカケのものである。建設中なので、ダム湖ぞいにりっぱな道が完備されている。

 その建設中の道路、橋の入り口の横に、川上に向って林道がある。地図で観ると、かなり山奥まで続いているが、こういう道は冒険心をくすぐるもので、迷うことなく突入する。 ダートとなるとゴリラのブロックタイヤは強いが、車輪のスプリングが荒れた道の凸凹を吸収するにはプアなので、時速はせいぜいセコギアで15キロ前後となる。 

 そして、ダートに入って5分だろうか、10メートルほど先、右手のブナの樹らしき梢でガサガサと何かが動いているのに気が付いた。明らかに動物がいる。サルや大型の鳥でもあんなに動かないだろう。人が樹の伐採をしているのだろうか。無断で進入したことを咎められるかもしれない。「スンマセン。ちょっと散歩させてください」とでも言って笑ってゴマカスか。

 ・・・・ 「 ん?」 毛深いものがうごめいている。しかも、こちらに気が付いたようで、大急ぎで樹から降りているところ。

 「 クマちゃんだ !!!」 。

ある日、森の中で熊さんに出会ってしまった。辺りに花は咲いていなかったが。

 こうなることがいつかあるだろうと覚悟はしていて、ダート走行は多少ビクビクしながら走っていたのだが、とうとう遭遇してしまった。

 心臓バコバコ。 即座にゴリラを反転。一目さに・・・(といっても時速30キロくらい。ダートではこれがせい1杯の速度)・・・元の舗装道まで戻る。その間、バックミラーで後ろを確認し、追いかけてこないことを祈る。 熊は時速40キロくらいで走ると聞いている。追いかけてきて、背中に噛み付き、バイクから引き倒され、肉をえぐられ、腕をもがれ・・・ なとど短い時間ながら悪いほうへ運命を想像してしまう。

 ようやく追いかけてこないことをバックミラーで確認し、血圧は上がったままだが、ホッとして、元のチェーンゲートに戻る。

 まあ、熊というのは子連れに、いきなりバッタリ合うのが最も危険で、それ以外はたいていは人間の気配や音で、向こうから先に遠慮して逃げてしまうものだ。そういう知識は持っていたのだが、初めて接近遭遇するとビビルものである。 あの熊ちゃんも私とゴリラに怖かったのだろう。去ってくれてありがとね。怖かったがなんとなくウレシサもある。私は動物が大好きなので。

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「ナニコレ珍百景」でビックリしたこと

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テレビ朝日の番組、「ナニコレ珍百景」の2009年6月24日放送のもので、イスから転げ落ちるほどビックリしたのは、・・・・

(・・・・たいへん大げさな表現ですが、そもそもこの番組が、たいしてビックリするほどでもない視聴者の投稿内容を、不和雷同というか、「ナニコレ!」と呆れるほど大それた事のように紹介するので、私もそれに習ったまでです。・・・)

・・・ その中のエピソード、他島で開催される運動会のため、島の人々が居なくなるという内容の取材で、バックミュージックにTBSのスポーツテーマが流れていたことです。

TBSのスポーツテーマというのは、ボクシング中継や、プロ野球中継の冒頭にかかるものです。こういうヤツです。

♪ 「タッ、 タッ、 タッ、 タッ、 タータカタッタ、 ター 」

なんと、こいつがテレビ朝日の番組に流れていたんですな。

オイオイ、ディレクターさんよ。ライバル局の専売音楽だよ。いくら12小節まで著作権に問題ないとはいえ、それはないだろう。たぶんアナタは若いんだろうね。そんなことも知らないんだろうね。そして、プロデューサーさんよ。アナタもいい歳して知識が浅いんだネー。社長に怒られるよ。

流すとすれば自分の局のテーマを流してください。

テレビ朝日のスポーツテーマというのは、昔やっていたプロレス中継(たしかジャイアント馬場所属のもの)の時の音楽で、こういうのだったはずだ。

♪ 「ターーンタ、ターーンタ、タンタ、タンタタ、」

・・・・ これを使わなければマズイでしょうよ。

ちなみに他の局のスポーツテーマというと、日本テレビのはちょっと難しいのですが。

♪ 「タッタターーン、タララタッタ、ターーン、タタッタ、ターーン、タタタタッタ、ターーン」です。

さらにNHKのは、これも書くのは難しいのですが、

♪ 「タッ、タリラッ、タリラッ、タ、タタタ、」「タッ、タリラッ、タリラッ、タ、タタタ」「ターター、タッタ、タッタ、ターン」です。

お分かりですかな。みんな今はお亡くなりになった著名な方による作曲です。フジテレビのはどうだったか、私は知りません。

ところで「ナニコレ珍百景」ではムソルグスキーの『展覧会の絵』の「キエフの大門」とチャイコフスキー、ピアノコンチェルト一番の大三楽章フィナーレ部分が「スイッチオン」の部分で毎回使われていますが、たまには違う曲にしてくれませんかね。両曲とも私の大好きな曲なのですが、こうシツコク耳に入るとイヤになります。なにか二人の作曲家にも私自身も侮辱されているような感覚に陥ります。

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老人と海

 Movie/老人と海 Movie/老人と海
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洋画メモ、NO,68、NHKBS

1958年、WB、ビスタサイズ?、カラー、87分

監督- ジョン・スタージェス、撮影- ジェームス・ウォン・ホウ、音楽- ディミトリ・ティオムキン

出演- スペンサー・トレイシー、フェリペ・パソ゜ス

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古いアルバム写真のページをめくるような、あるいは、いつか観た景色を望遠鏡で逆に覗くような、シミジミとした映画。

ヘミングウェイの原作は高校時代に読んだのだが、あまり印象になかった。ただ、老人が船の上で生の魚を食べるところだけ記憶している。

映画は老人扮するトレイシー自身のナレーションが続く。これは文学が原作の映画には、しばしば使われる手法。まして、孤独な老人が主役となっては、独り言のようにナレーションが続く。

これに良く似た手法のものでは、市川監督の「太平洋ひとりぼっち」がある。やはり、一人の人間だけが画面に出てくると、映像表現としては、本人のナレーションによる一人芝居とするしかない。

スペンサー・トレイシーがいい芝居を見せてくれる。疲れきった表情がいい。また英語がよく分からないので悔しいが、彼の喋る英語のセリフも詩の朗読ようで、聞いていて心地よい。

撮影は現地のロケや、実際の海原でのロケもあるが、海上のシーンの大半はプールでの撮影である。あるいは、スタジオ撮影で、バックはブルースクリーンでの合成が使われている。プールでのホリゾントのカキワリの空や雲の絵が実写と見間違えるほど素晴らしい。 それに比べて、過去の東宝映画のホリゾントのカキワリは、繰り返し述べるが、銭湯のペンキ絵のレベルである。

少年の存在がナゾだが、これは原作が文学なので、説明不足の脚本だと言うのはヤボかもしれない。

ところで、あんなでっかいカジキを釣竿も使わず格闘し、たぐり寄せることができるのだろうか、釣りの専門家に可否を聞いてみたい。

本モノのカジキが暴れるカットはフィッシングクラブが撮影したフィルムを使っている。故に、この部分だけちょっと画質が違う。サメがカジキを喰らう水中撮影は映画スタッフによるが、これがまた迫力がある。

私が高校生のころだったか、テレビでこの映画・原作をパロディーにしたCMがあった。老人が頭だけになったカジキがくくり付けられた船を岸に寄せ、「疲れた。休みたい」と語る。ようやくたどりついた掘っ立て小屋に入ると、中には素晴らしいオーディオセットがあり、老人はスピーカーから流れる音楽(ジャズ?)に癒されるという内容。 東芝のステレオのCMだったと思う。

なにをやってもうまくいかないという中高年の絶望感も、少年がいることにより、救われている。ラストのトレイシーのナレーションの口調も明るい。獲物が骨だけになったとはいえ、老人の快挙をみんなが認めている。爽やかなエンディング。

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楽器を弾けない人が大騒ぎ

 チャイコフスキー/Piano Concerto.1: 上原彩子(P)de Burgos / Lso+pictures At An Exhibition チャイコフスキー/Piano Concerto.1: 上原彩子(P)de Burgos / Lso+pictures At An Exhibition
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全盲のピアノ学生、辻井伸行さんのことがメディアでは毎日、繰り返し話題になっているが、今まで、チャイコフスキーコンクール、ショパンコンクールなどの大舞台で入賞、優勝したピアニストたちが、これほど騒がれたことがあっただろうか、私にはその記憶が無い。

しかし、今回の辻井さんの優勝は、ピアノを弾ける人、楽器を弾ける人は案外冷めた目で視ているかもしれない。

たしかに全盲でコンクールに優勝するのは快挙であり、祝福すべきことだが、生まれつき目が不自由なことは、本人にとっては楽器を演奏することに、さほどハンディとは感じていないのではないだろうか。

例えば脳の一部を事故や銃弾を受けて損傷し、体の機能に不自由をきたしても、今まで使っていなかった脳を起動させ見事に回復させるという事例がある。

この場合、リハビリという訓練が必要だが、彼の場合その訓練は必要ない。もう生まれつきから、人並み以上に聴覚、触覚、空間能力がアシストしている。

つまり彼にとって、目の前の鍵盤が見えないということはハンディではない。仮にもし、いきなり目が見えるようになったら、恐らく彼はピアノを弾けなくなるのではないか。余計な情報が脳へ邪魔してしまうのだ。

私は、生まれつき全盲のピアニスト、演奏家の存在よりも、もし、糖尿病などで失明したピアニストが、訓練を重ね、見事リサイタルを開くという事例があれば、そちらのほうがはるかに驚異的だと感じる。

この大騒ぎしている新聞、テレビ、週刊誌の担当者諸君は、恐らく楽器が弾けないのではないだろうか。たぶん「ピアノを弾ける人は、どうして右手と左手と別々に指を動かせるのだろうか」という小学生クラスの疑問を永年持ち続けている人々なんだと思う。両手を使って弾くことすら凄いのに、全盲でそれをやるのはなんと凄いことだろうか。という訳である。

それに、日本人というのは、昔からハンディを負った人物が、努力して人並み外れた偉業を達成する話に弱い。ヘレン・ケラーや耳の聞こえないベートーベンが戦前・戦中に人気があったのは、そういう国民性による。さらにメディアがそれを煽る(特に女性週刊誌)。

だから日本の大騒ぎに一番驚いているのは彼自身だろう。

ピアノ演奏の場合、体から離れている場所の鍵盤は、ある程度横目で場所を確認するが、レガート奏法で指を動かしている場合、案外目をつむっていても弾けるものである。まして、バイオリンなどのアナログチックな楽器は、暗譜していれば演奏中は視覚など関係ない。

ある程度楽器を弾ける人、プロのミュージシャンが今回のことで関心しているのは、全盲で演奏していることよりも、彼の暗譜能力と読譜能力ではないだろうか。点字の楽譜もあるようだが、それでは時間がかかるので、耳で聞いて暗譜しているというのだ。しかも、コンクール用の課題曲まで短期間で暗譜しなければならない。これこそ、ほんとうに驚異的であるが、メディアはなぜか、そのことを詳しく取り上げていない。

ところで、ケチをつけるつもりはサラサラないが、コンクール名にピアニストの名前がついているものは、作曲家の名前がついたコンクールより、あまりレベルが高くない。こう言っては悪いが、こういうコンクールは、ピアノ留学生が生活費用にする賞金を得るために受けるという例もある。

そのことは彼自身がよく知っていることだと思う。

彼はまだ20歳なので、これから人生経験を積み上げて、さらに上の領域に達していくのが楽しみである。次はぜひ「ショパンコンクール」、「チャイコフスキーコンクール」にチャレンジしてください。

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「ターミネーター2」のどうでもいいミス

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2009年、6月13日にテレビ放映された「ターミネーター2」は時間枠を拡大して放送されたにもかかわらず、大分、オリジナルよりカットされている部分があった。

まあ、民放テレビによる映画劇場など、とっくの昔にその役割を終えていて、むしろズタズタにカットされていることの弊害の方が大きく、そんなもの観ないほうがベターである。それでもあえて観るということは、時間を浪費してしまうことであるが、ベットに寝っころがって、うたた寝しつつ観るくらいなら丁度良い。

さて、その寝っころがって観た「ターミネーター2」であるが、劇場で観たときから気が付いていたミスがある。

ビジュアル的なミスについては、T-1000が運転するトラックのフロントガラスが衝撃で割れたのに、次ぎのシーンでは元に戻っているというものがあるが、私の発見したミスというのは効果音にある。

それは、ジョン・コナーの運転するバイクの音である。

彼が運転するバイクはホンダ製である。ただし、ホンダのロゴは故意に消してあるが、バイク好きならホンダであることは直ぐ分かる。

私はあのオフロードバイクが、なんという型番なのか分からないが、エンジンはCB50系の縦型4ストロークエンジンであることは分かる。おそらく排気容量は80CCから100CCくらいであろう。(ホンダXR100Rと判明)

さて、この4ストロークエンジンのバイクの音が、どういう訳か、2ストロークエンジンの音に変えられているのだ。

オリジナルの音ならば、「トトトトトト」と聴こえるはずが、映画では「ウィーン」という2ストエンジン特有の、蜂の飛行音のようになっていた。恐らくアフレコの際、担当者はバイクの知識が無かったのだろう。これにはホンダの社員もニガ笑いしたと思う。

ところで、私は小学生のときから2ストロークエンジンが嫌いで、あの不規則で、ポップコーンが鍋の中で跳ねているような情けないアイドリング音と、臭く、青く、ケムイ排気ガスには辟易していた。

それに構造的には、排気ガスに、次のサイクルでシリンダーに流入した混合気の一部が混じってしまうという、まるでカエルの2心房1心室の心臓みたいなプアーな仕掛けにも疑問を感じていた。

子供のときには、この2ストエンジンはバイクのみならず、軽自動車にも搭載されていたものだが、私は、いずれこのエンジンは消滅するだろうと予測していた。 そして現在ではその通りになって、自動車どころか、バイクでも一切採用されていない。(ただし、大型ディーゼルエンジンではガソリンエンジンとは違う構造で2ストエンジンが採用されている。)

それに比べ、4ストエンジンというのは、確実に燃焼と排気が行われ、アイドリングリズムも安定していて、排気ガスも無色透明であり、排気音も頼もしい。

現在では私の嫌いな2スト・ガソリンエンジンが絶滅し(草刈機などに一部あるが)、私の思い通りになって、たいへん気分がよい。

で、結局、ジョン・コナーの運転するホンダの4ストエンジンのバイクの音が、私の嫌いな2ストエンジンの音に変えられているという話です。

どうでもいい話。

追記 ・・・・・  「アスタラビスタ ベイビー」は、日本語セリフでは「さっさとウセロ、ベイビー」になっていたと思うが、スペイン語の原語では「また、お会いしましょう」という意味なんだそうな。

<翻訳家 ・・・・・ 「ガタガタ言うな、クソヤロー」 >

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レッド・サン

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洋画メモ、NO,67、NHKBS

1971年、フランス・イタリア・スペイン、70ミリ?、115分

監督- テレンス・ヤング、撮影- アンリ・アルカン、音楽- モーリス・ジャール

出演- アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、三船敏郎、ウルスラ・アンドレス、キャプシーヌ、中村哲

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スタッフも役者も多国籍なので、どこかアメリカ西部劇と違う雰囲気がある。マカロニウエスタンとも違う。

三船はエクゼクティブ・アシスタントも兼ねており、つまり日本側の描写には主張できる立場だったのだろう。衣装や立ち振る舞いに、日本人が見ても不自然さはない。むしろ乗馬のシーンなど、改めて彼のサムライ姿にホレボレした。三船は、とうとう仕官した三十郎という感じであった。

ただ、アメリカの山の上で露天風呂に入るシーンだけは日本人が見てもヘン。西部に温泉などありましたっけ。着物を離れた場所で脱いで丸腰になるのも説明不足。

ネイティブ・アメリカンが襲うシーンには、ただただ彼らが残虐な民族という、ステレオタイプの描かれ方で抵抗があった。その襲撃シーンのスタントアクションは何か物足りない。ジョン・フォードや黒澤的、あのリテイク不可能な一発撮りのスリリングなアクションが欲しかった。

ドロンが高さ3メートルはあろう屋根裏から飛び降りるシーンはスタントマンがやっていた。カメラの影で彼と交代している。三船の柔道スタントも後ろ向きのカットは彼ではない。しかし、岩場の崖を馬で下りてくるシーンは本人であり、馬がコケたら大怪我間違いなしの撮影である。他のシーンでも崖を滑り降りるカットがあり、こういうところはスリリングだった。

ところで、冒頭にダイナマイトを使うシーンがあるが、ノーベルがニトログリセンを元に実用化したのは1866年だということだ。従って、1860年が設定のこの映画ではまだ普及していない。間違いだと思う。

リンクは黒田からゆだねられた刀を電線にくくりつけ、去ってしまうが、黒田からみれば無念であろう。日本的精神では、日にちを示す組紐とともに直接、坂口備前守に手渡しすべきもの。

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宇宙水爆戦

THIS ISLAND EARTH/(Radio Symphony Orc. Of Slovakia) THIS ISLAND EARTH/(Radio Symphony Orc. Of Slovakia)
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洋画メモ、NO,66、NHKBS

1955年、ユニバーサル、ビスタサイズ、カラー、86分

原題- THIS ISLAND EARTH.

監督- ジョセフ・ニューマン、撮影- クリフォード・スタイン、デビット・S・ホスリー、音楽- ジョセフ・ガーシェンソン、昆虫人間デザイン- ミリセント・パトリック

出演- フェイス・ドマーク、レックス・リーズン、ジェフ・モロー

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原題の意味は「この島、地球」ということだろうか。ちょっと含蓄がある。

1955年制作なので、名作「禁断の惑星」より1年前の作品だが、SFファンには10本の指に入る重要な映画作品となっている。

しかし、高校時代に、ズタズタにカットされ、画面もトリミングされたテレビ画面で観た第一印象は、「昆虫人間」の登場以外、あまりパットしたSF映画に見えなかった。しかし、今回、ノーカットで鮮明な画面により改めてみると十分鑑賞に堪えられるものがある。

映画の前半がナゾめいていて、どうなることかと期待し席を立つことができない。後半より優れている。

宇宙船内の透明チューブは「宇宙家族ロビンソン」での冷凍チューブのデザインにマネされている。 入った博士が、日本語の字幕スーバーでは「体がコチコチだ」と言っているが、英語では「新しい硬い歯ブラシみたいだ」と言っている。

惑星メタルーナ星表面のクレーンを使ったミニチュア俯瞰撮影は、当時としてはゾクゾクするものだっただろう。荒れた地表から穴の下に、少しずつ都市が見えてくるカットは立体的で良い。ただし、さらにカメラが穴を潜って下に降りてゆけば、もっと効果があるのだが、シュノーケルカメラなど無かった当時では考えつかなかっただろう。ただし、これもちょっとした工夫でやってやれないことはない。オーソン・ウェルズだったらやるだろう。

ミュータント昆虫人間のデザインは、現代でもそん色ない優れたもので、頭デッカチで脳みそが浮き出ている顔は、人類のトラウマになるほど強烈なものがある。これは幾多のSF物でマネされている。最近の映画では「マーズ・アタック」の火星人がそうだ。

これに匹敵するものは、私は円谷プロのバルタン星人だと思う。この両者のデザインは双璧と言ってもよい。どちらも昆虫が元であるし。

この昆虫人間。たいへん動きがドンクサク、ひ弱い。もう少し「エイリアン」のように怖くしてほしい。コイツが、脱出した宇宙船の中に紛れ込んでいて、襲ってくるという展開は、「エイリアン2」でも使われている。

映画の冒頭、ロッキード「シューティング・スター」戦闘機の、きれいな実写が観られる。ヒコーキファンには嬉しい。 この飛行機は小松空港横の博物館内(入場無料)に展示されている。そばで見ると、翼が長いので結構デカイ機体。日本でもT-33練習機として、つい最近まで使われた。

惑星に落下してくる火の付いた爆弾は、火薬をセットした台座が丸見えで写っていて、カモフラージュの撮影に失敗している。

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戦艦バウンティ号の叛乱

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洋画メモ、NO,65、NHKBS

1935年、MGM、スタンダード、白黒、132分

監督- フランク・ロイド、撮影- アーサー・エディソン、音楽- ハーバート・ストサート

出演- チャールズ・ロートン、クラーク・ゲーブル、フランチョット・トーン、ハーバート・マンディン、デヴィット・ニーブン(気が付かなかった)

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この出来事の名前だけは知っていたが、本日、映画を観て初めて事件の内容が分かった。ウィキによると、この船は小さい商船を改造したもので、軍艦というほどのものではないそうだ。ほんとうに小さい帆船。大砲もない。

この話、西洋人にとっては、日本人での「忠臣蔵」のようにポピュラーなものだと思う。知ってて損はない。

艦長ブライ役のチャールズ・ロートンは、ほんとうは喜劇役者ではないだろうか。もし笑った顔になれば、こちらも笑ってしまうような感じの人。でもいい演技をしていた。ほんとうにニクニクしいヤツ。

ところが、クリスチャンらの叛乱を受け、ボートに叛乱否定組の仲間と共にボートに乗り移ったブライは、見事に仲間を統率し、病人をかばい、漂流からの脱出に成功、たのもしい。このへんは史実に近い描写なのかもしれない。このシーンでは、観ている我々は、この艦長と、叛乱の首謀者クリスチャンと比較してしまい、心が右・左に揺れる。巧みな脚本といえる。

ゲーブルはそつのない演技。「風と共に・・・」はこの後の作品だが、この頃は、ちょっと太っているように感じた。

当時のイギリス海軍では強制徴兵というものがあるのを知った。酒場でヒマそうな人物がいれば、問答無用に兵士にさせられる。ヒドイ話。たまったものではない。その引っ張っていく役をゲーブルがやっていたので、最初は悪いヤツだと思ったほどである。

フィルムの状態が素晴らしく、画質、音質は74年前のものとは思えないほど。この時代の日本映画はもちろんトーキーだったが、音質などヒドイものである。これは保存状態の問題だけでなく、技術的にもアメリカが日本よりはるかに凌駕していたためでもあるだろう。

船上の撮影は実写もあるが、大半は背景にリア・プロジェクションを使ったスタジオ撮影で、これがまた実に自然であった。スタジオと気が付かない人がいるだろう。これだけでも向こうのレベルの高さが覗われる。

嵐のシーンも、決して現代のスペクタクル物に遜色ないものだった。

海の上の帆船は実物。 ただし、大嵐のシーンでは10メートルくらいのミニチュアが使われていた。

タヒチの人々がイギリス艦隊を大歓迎するのが私には理解できない。彼らにはどういう利益があるのだろうか。金銭は無意味だし。

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エアポート’75

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洋画メモ、NO,64、DVDレンタル

1974年、ユニバーサル、シネスコ、107分

監督- ジャック・スマイト、撮影- フィリップ・ラスロック、音楽- ジョン・カカバス、

出演- チャールトン・ヘストン、カレン・ブラック、ジョージ・ケネディ、グロリア・スワンソン、リンダ・ブレア、スーザン・クラーク、マーナ・ロイ、ヘレン・レディ、E・ジンバリスト・JR、ダナ・アンドリュース、ロイ・シネス、エリック・エストラーダ

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過去にテレビで観たときは大作のように感じたが、今回、DVDでマジマジと鑑賞すると、意外と軽い薄味の作品であった。スタッフも出演者もテレビ畑出身が多い。

この手の映画では定番の乗客の紹介は、すべての人物で説明や成り行きが不十分だった。グロリア・スワンソンやリンダ・ブレアを乗せたのは、名前による看板というところか。リンダ・ブレアは重病患者なのだが、ただ横になって寝ているだけで劇的変化が無い。「エクソシスト」が強烈だったので、肩透かしの出演。

ヒコーキファンとしてはケチのつけるところが無かった。日本のドラマや映画では、観客は分からないだろうとナメているのか、機体とコクピットが一致しないことが多いが、この映画ではちゃんと機内も旧型747であった。アナログ計器がなつかしい。コクピットに進入する風が穏やかすぎるが、これは致し方ない。

ただ、操縦者がいなくなったら、乗客にバイロットがいないかアナウンスするのが普通だろう(ヘリのパイロットである乗客が代わりに操縦するという映画があった)。アメリカでは軽飛行機の免許所持者が圧倒的に多い。彼らなら少なくともキャビン・アテンダントより操縦知識がある。客室がパニックになるなどと言ってる場合ではなく、ちょっとこの部分の脚本が甘い。

着陸ではブレーキの油圧にトラブルが起こっているが、これも説明不足。

エアリアル撮影はすばらしい。山岳を縫って飛行する747の姿が美しい。フラップを5度下げ、時速350キロという低速なので迎角が大きく、機体が傾いている。撮影機はB-25などのプロペラ機を使うことが多く(銃座にカメラを据える)、必然的に飛行速度が遅く、高度も低い。

管制室も実際の部屋で撮影しているらしく、レーダー機器は本モノのようだ、当時の他の映画(特に邦画)では、ただプラスチックの丸いプレートを回転させ、豆電球を点滅させるようなインチキレーダー画面を使うものだが。

人間をロープで吊り、飛行機に浸入させるという無謀なアイデアは「サンダーバード」第一話からいただいたのだろうか。「クリフ・ハンガー」でも同じような実写シーンがある。それにしても実際に撮影しているので、アメリカはスケールが違う。

カレン・ブラックの顔が凄い。機内上映の映画は「アメリカン・グラフィティ」だろうか。

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