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戦国合戦映画の間違い

チャイコフスキー:1812年 Music チャイコフスキー:1812年

アーティスト:ドラティ(アンタル),ディームズ・テイラー
販売元:マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
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NHKの「その時歴史が動いた」の最終回を観た。

この番組は特に毎回観ているものでもないし、この大げさな題名や内容にも時々、マユツバ的ウサンクササを感じ、それにかってスタジオでスタッフに鉛筆を投げつけた、あのアナウンサーのパワハラ的行為が嫌で、一歩距離を置いて観ていたものだが、分かりやすく解説してくれた功績は大きい。

その映像解説の手段として再現ドラマを見せてくれるが、歴史的合戦シーンでは必ず大砲の発射場面があり、映画のようなダイナミックな映像を展開する。

そこでは毎回あきれるというか、笑ってしまうことがある。大砲の描写にである。

大砲のクローズアップの砲口から「ボン」と火煙が出て発射される。この火煙がまるで屁のように弱々しいもので笑ってしまうが、日本のパイロテクニックなんてこんなもの、我慢、我慢。

次のカット。 なんと弾着した砲弾が地面で火を噴いて爆発、土煙(大概セメントや灰)が天に向ってはじけ飛ぶのだ。

この最終回でも関が原の合戦シーンで、やはりその描写があった。

そこで私はこの大砲の発射シーンでおもわず「バカ」とつぶやいてしまう。言った相手は番組のディレクターにである。

オメーサン、(ディレクターのこと)、嘘をついちゃいけねーよ。

あの当時の大砲の砲弾というのは単なる鉄の球(あるいは鉛球)だよ。中に火薬なんか入っていないんだよ。当たっても爆発しないんだよ。 わかってんのかなー・・・・・。

NHKの戦国の合戦シーンというと必ずこの爆発シーンがある。インチキもいいところだ。 鉄の球が飛んでいって盛り土に当たれば「ブスッ」とめり込むだけであろう。ただ月に隕石が衝突したときのように多少の土は飛び散るかもしれない。 水平に飛んで行き、地面に当たれば高速でバウンドしてころがって行くだろう。

思うに、あの当時の大砲の使い方というのは、城内に突入するためが第一戦術であり、鉄球の運動エネルギーで城の門や塀を破壊するのが用法ではないだろうか。 あるいは戦艦の舷側に穴を開けるというのもあるだろう。

だから、合戦で将兵に向けて発射するというのは、ドラマや映画のように戦術として実際にあったのかどうかは知らないが、爆発による爆風や破片で殺傷することは絶対ありえないので、効果があるとすれば、大きな発射音などの精神的ダメージを与えるものだけではないだろうか。

大きな鉄の球が飛んできても、たまたまその向きにいた2.3人が死ぬだけのことだ。これでは鉄砲2.3丁ほどの効果しかない。

追記: ふどう弾という散弾で複数の将兵を殺傷する方法が当時存在していた。

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コメント

私も「その時歴史が動いた」の最終回を見ましたよ~。東郷リターンがチラッと出ましたね。
>マユツバ的ウサンクササ
スタンリーさん、よく言った!!私は戦国時代のことしかわからないのですけれど、「武田信玄」の回には画面に向って罵声をあびせてしまいました(笑)。「ウソ言うな!知らない人が聞くと信用するじゃないの!」って。○○によりますと・・・と言って引用する資料が、歴史書としてマユツバ的なものを選択しているのですよ。それらは逸話集なので、話としては面白いのですが史料的価値はほとんどないものばかりでした。
大砲を使うようになったのは「関が原」以降ですよね。当時の大砲はスタンリーさんのおっしゃる通り、籠城している敵の陣地に攻め入るための手段であって、人に向って発射することはありませんでした。だって炸裂しないのですから、撃ってもしょうがないですよね。中にはたまたま人に当たってしまうこともありました。ドッジボールのように胸で受けとめてしまい、胸がつぶれて死んでしまったそうです。
あと、私は初回しか見ていないのですが「天地人」の登場人物たちの髪型が変です。当時は「影武者」や「乱」の登場人物たちのような、額を広く剃り込む型が流行していました。

投稿: マーちゃん | 2009年3月27日 (金) 13時02分

マーちゃん、こんばんは。
武田信玄の回では間違いや不正確なデータを使っていましたか、さすがお分かりですね。私だったらビジュアル的なことしか指摘できません。次から始まる「ヒストリア」も見守っていきましょう。
大砲の戦術はやっぱりそうでしたか。マーちゃんからお聞きして再確認できました。この爆発のエラーはちょっとNHKに意見したいですね。
胸がつぶれたという話は参考になります。あまり弾の威力がなかったのですね。たぶん秒速200メートルくらいのものでしょう。拳銃の弾より遅かったかもしれません。現在の砲弾の速度は秒速800メートルはあります。人間に当たれば五体バラバラに飛び散ります。コワー。でも痛みはないでしょう。
大河ドラマの髪型は変ですか。なるほど「影武者」のほうが近いのですね。映画でも時代劇のアイドルタレントの髪型は笑ってしまうくらい変です。言葉遣いも変ですね。

投稿: スタンリー | 2009年3月27日 (金) 22時20分

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