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大河ドラマはどうしてデジタルシネマカメラを使わないのか

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   ↑ デジタルシネマカメラで撮影された篠田監督の映画。

先日、NHKで白州次郎氏の生涯を扱ったドラマがあった。

私は白州氏という人物にさして興味もなく、親からもらったDNAと財産で自由奔放に生きたエートコのボンボンという評価しかできない。

ということで、ドラマは観なかったが、ほんの1カットだけチャンネル切り替えの途中で目に入ってしまった。

さて、ちょっと観たところ、このドラマ、撮影にデジタルシネマカメラが使われているように見えた。画質はまったくフィルムライクで、深みのある映像であった。そして画面サイズはビスタサイズに近い。これは今の横長テレビではピッタリのサイズということになる。

このデジタルシネマカメラは現代のほとんどの時代劇の撮影に使われている。理由は光と色と影、そして奥行きの調子が、ほぼフィルム撮影に近い効果に仕上げることができるからだ。それが時代劇にマッチしているにほかならない。

たとえば、TBSの「水戸黄門」にはスポンサーの関係からか、パナソニックのVARICAMというデジタルシネマカメラが使われ収録されている。 

このドラマを観ると、VTR収録なのか、フィルム撮影なのか判断しにくい微妙な画質となっていて面白いが、どういう意図でそうしているのか不明だ。これは調整すればもっとフィルム調の画質にできるはずだ。

10年ほど前だったろうか。この「水戸黄門」を観ていて驚いた。なんと永年観てきたフィルム撮影の映像が、いきなりVTR収録になっていたからだ。

いや、酷い番組になっていた。今までの味のある画質の時代劇がまるで、ロケ現場か、撮影所で見学しているようなウスッペラな画面になってしまっていた。

VTR映像の、ほとんど肉眼に近い生映像では、チャンチャンという刀の効果音やバサッという人が切られる効果音がものすごくウソクサク、シラケテ聞こえた。

おまけにセットがひどくチープに見えることはなはだしかった。(つまり太秦撮影所を歩いて、セットを見学しているようなときの「なーんだこんな簡単なものだったの」という感じに近い)

私はよっぽど、この番組のプロデューサーに抗議しようかと思ったが、ほどなくして番組はVTR収録を止め、デジタルシネマカメラで収録されるようになり、画質はフィルム撮影とはいかないまでも、ある程度改善された。たぶん、私と同じ思いの人がいて、だいぶ抗議が来たからに違いない。

ということで、私は時代劇をVTRで収録することには以前から反対しているし、そういう番組は嫌悪しているが、NHKはなぜか、頑なに大河ドラマでは生のVTR映像を使い続けている。

これはたぶん、NHK内部で制作される番組であるか、下請けの制作会社で作られるかの違いによるものだろう。そして大河ドラマはNHK局内での制作なのではないだろうか。

つまりデジタルシネマカメラという高価なシステムは、シブチンのNHK内部ではまだ導入できないのかもしれない。

もちろん、VTR映像嫌いの私は、大河ドラマなど、中学生時代に「勝海舟」を観たきり、今まで一回たりとも、まともに観たことが無い。

もしデジタルシネマカメラで収録され、かつ、昔の「市川昆劇場」や「木下恵介劇場」のように著名監督が替わりばんこで演出するのであれば観てもよいと思っている。

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コメント

白州次郎のドラマが放送されていましたね。私もあまり興味がない人だし、役者さんも知らない人だったのでパスしたのですが、チラッとだけは見ました。スタンリーさんのように、映像にお詳しい方が見れば、デジタルシネマカメラを使ったものだとわかるのですね。凄い!です。
「水戸黄門」は東野栄治郎さんのシリーズは見ていました。風車の弥七がカッコ良かったです♪あれはワンパターン番組だと思いこんでいたのですが、撮影方法は変遷があったのですね。
大河ドラマはご覧にならないのですか。私の父が大河ドラマと紅白歌合戦を「低俗番組」だと毛嫌いしていました。スタンリーさんと波長が合いそう(笑)。

投稿: マーちゃん | 2009年3月10日 (火) 00時23分

マーちゃん。こんにちは。
デジシネカムの見分けはフイルムライクに見えるドラマなら、たいていそうです。最近はほんとうのフィルム撮影は映画しかできなくなりましたので。
「水戸黄門」はほとんど観ないのですが、画質の変化には気が付いていました。
弥七さんの中谷さん。粋でしたね。「用心棒」にヤクザで出ていました。「斬れるものなら斬ってみやがれ」。
「坂の上の雲」もデジシネカムで収録してほしいですね。

マーちゃんのお父さんはそう仰っていましたか。スルドイですね。だいたい私の気持ちに近いです。でも私は志村ケンやドリフは好きなのですよ。「バカ殿」とかも。笑
やっぱり私は低俗ですね。でも、ダウンタウンやサンマの出演している番組は一切観たことがありません。彼らとは全然、波長が合いません。

投稿: スタンリー | 2009年3月10日 (火) 17時22分

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