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本日休診

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邦画メモ、NO,42、DVDレンタル

1952年、松竹、スタンダード、白黒、97分

監督- 渋谷実、 原作- 井伏鱒二、 撮影- 長岡博之、 音楽- 吉沢博

出演- 柳永二郎、増田順二、田村秋子、三国連太郎、佐田啓二、

角梨枝子、多々良純、岸恵子、淡島千景、鶴田浩二、十朱久雄、中村伸郎

- あらすじ -

戦争で一人息子を失った三雲医院の八春先生は甥の伍助を院長に迎え、戦後再出発してから丸一年の記念日、伍助はこの日看護婦の瀧さんたちと温泉へ出かけて行き、三雲医院は「本日休診」の札を掲げた。八春先生はこの機会にゆっくり昼寝でもと思っていた矢先、婆やのお京の息子勇作が例の発作を起こしたという。勇作は永い軍隊生活の悪夢にまだ折々なやまされ、八春先生はそのたびに部隊長となって号令、部下の気を鎮めてやらなければならぬ。勇作が落着いたら、こんどは警察の松木ポリスが大阪から知り合いを頼って上京したばかりで昨夜おそく暴漢におそわれたあげく持物さえうばわれた悠子という娘をつれて来た。折りから十八年前帝王切開で母子共八春先生に助けられた湯川三千代が来て、悠子に同情してその家へ連れて帰った。が、八春先生はそれでも暇にならず、砂礫船の船頭のお産あり、町のヤクザ加吉が指をつめるのに麻酔を打ってくれとやって来たのに、こんこんと意見もしてやらねばならず、悠子を襲った暴漢の連れの女が留置場で仮病を起こし、兵隊服の男が盲腸患者をかつぎ込んで来て手術をしろという。かと思うとまたお産があるという風で、「休診日」は八春先生には大変多忙な一日であった。が、悠子は三千代の息子春三の世話で会社につとめ、加吉はやくざから足を洗って恋人のお町という飲み屋の女と世帯を持とうと考えた。しかしお町が金のため成金の蓑島の自由になったときいて、その蓑島を脅迫に行き、お町はお町で蓑島の子を流産して八春先生のところへかつぎ込まれた。兵隊服の男は、治療費が払えず窓から逃げ出すし、加吉はまたまた賭博であげられた。お町は一時あぶなかったが、しかしどうやら持ち直した。八春先生をとり巻く周囲には、いつも色々な人生問題がうずをまいていたが、しかし先生はそれでも希望を失わず、勇作の号令で夜空を横切って行く雁に向かって敬礼もするのだった。     - goo より -

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どっちかというと悪役のバイプレーヤーである柳永二郎がこの映画では初めての主人公役で、しかも「医は仁術」を地でいく教科書的な善人を好演。

開院記念日として、骨休みを予定していたせっかくの休日が、すべて押しかけてきた患者でテンヤワンヤの台無しとなってしまう。 

なんらかの事情がある複数の患者さんへ、それぞれフォーカスがあたるので、いわば「グランドホテル」形式と言えよう。 

盲腸の急患を手術するのだか、あいにく看護婦が休みでいない。すると患者のつれが、元衛生兵だったから手伝うという。あの時代を反映している。

演出は今の感覚からはノンビリしていて、ちょっとトロくさい。 が、医者の柳の性格でホノボノとする。 渋谷監督の作品では「好人好日」を観ているが、これも主演の笠智衆のノンビリした演技でホノボノとなったものだ。 そういう演出スタイルの監督なのかもしれない。

佐田啓二、岸恵子が初々しい。鶴田浩二も若いのだが、ヤクザ役なので、もうこの頃からデカイツラをしている。 淡島千景がキレイ。

三国連太郎が、今だここは戦場で自分は中尉だと思っているイカレタ復員兵をやっていて傑作。 元々図体がデカイので軍隊では真っ先になぐられそうな人物(「陸軍残酷物語」での彼のよう)だが、妄想の世界では、今や母親や柳、お隣さんが部下となって敬礼を受けたり、口真似の消灯ラッパの音でおとなしくなったり、爆笑ものである。

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コメント

面白そうな映画ですね~。昔の病院は時間外診療は当たり前でしたし、内科も外科も産科も・・・と、なんでも診ていましたよね。
指をつめるのに麻酔と言うのは情けないですね~。ヤクザは気が弱い人が多いそうですから、これはありそうな話です(笑)。
>今だここは戦場で自分は中尉だと思っているイカレタ復員兵
見たいです!黒澤映画の「夢」には白塗りの兵隊さんが出てきましたよね。あれはインパクトがありました。当時は三国さんのような人がいたのかもしれませんね。「日本映画チャンネル」で放送されれば観ます!スタンリーさんの解説を拝読し、とっても興味が湧きました。

投稿: マーちゃん | 2009年2月 2日 (月) 22時39分

マーちゃん。こんばんは。
面白かったですよ。
私の観たい日本映画は、川本三郎さんの「映画の昭和雑貨店」からきています。この映画もそうです。文章の書き方も、ちよっと彼のマネをしているんですが。笑
三国さんはデビューしたてですが、すぐ松竹から離れてアチコチ放浪しますね。ちょっと豪快でこの映画のキャラみたいです。
ヤクザの指つめに医者へ行くというエピソードはひょっとしてこの映画が初めてかもしれませんね。
「夢」のそのエピソードは撮影が良かったですね。あの兵隊、怖かった。かわいそうだったけど。
三国の兵隊サンは健気なもんで「夢」のような不気味さはありませんでした。

投稿: スタンリー | 2009年2月 2日 (月) 23時03分

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