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ピンチクリフ・グランプリ

ピンチクリフ グランプリ(デラックスEdition) [DVD] DVD ピンチクリフ グランプリ(デラックスEdition) [DVD]

販売元:キングレコード
発売日:2007/10/10
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洋画メモ、NO,54,、NHKBS

1975年、ノルウェー、ビスタサイズ、カラー、88分

2006年、デジタルリマスター版

原題- Flaklypa Grand Prix.

監督- イヴォ・カブリノ、 音楽- ベント・ファブリシァス・ビュール

撮影- チャールズ・パティ、 イヴォ・カブリノ

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ノルウェー語がサッパリ分からぬが、字幕がじゃまだった。人形アニメはたいへんな手間と時間がかかっており、字幕でせっかく作りこまれた細かい動きの一部を隠していまうのは製作者に対して失礼である。 日本語吹き替えでいいと思う。

ノルウェーでは大ヒットした作品で、制作には5年かかったという。ごくろうさまなことで、頭が下がる。 ただし、偉そうなことを言うがストップモーションのレベルとしては中級だと思う。

動きがより細かいものが優れているとは言えないだろうが、NHKBSのキャラクター、「ドーモ君」たちの滑らかなアニメートには前から感心している。

「この仕事をやっていて楽しいと思ったことは一度もない」。

「仕事中に電話に出て戻ってくると、どこまで動かしたか分からなくなって、また最初からやり直し」。

「人形を動かしている最中、ちょっと振り向いて人形を引っ掛けたらまたやり直し、それまでの仕事がパー」。

・・・・というのはストップモーション・アニメーター、フィル・ティペットがインタビューで語っていたこと。  アニメーターの人数が多ければいいというものでもなく、ほんとうにご苦労様な仕事だと思う。

動きで面白かったのは親爺の発明品である自動マシンで、製材機などの正確なアクションが良かった。

前半はノンビリとした演出と展開で間延びしたところもあるが、レースシーンはカットも多く、まさにスピーディーで楽しかった。

レースカーを追いかけるシーンの撮影はシュノーケル・カメラのようなものが使われているだろう。 ただし、クレーンのようにフワフワ軽く動くものは駄目で、恐らくカメラにはX,Y,Z軸、およびθ軸、に対して数ミリ、あるいは数センチ単位で、ひとコマ・ひとコマ正確に動くギアボックスが取り付けられているはずだ。

この時代はデジタル撮影ではなく、フィルム撮影。 よって現場でラッシュが確認できず、何日間もかけてノーカットの撮影をしても、現像するまではどうなっているか分からない。 ほんとうに薄氷を踏んでいくような仕事である。

ストップモーションアニメでは、ときどき静止しているはずの物体がチョコット動いたり、ズレたりすることがある。

つまりアニメーターが不意に触って引っ掛けてしまった訳で、CGアニメではこういうことは絶対ありえず、ああ、血の通った人間が動かした映像なんだな、と撮影現場を思い起こさせ感慨ぶかい。

ミスがあった。 映画の会話ではイル・テンポ・ギガンテ号のエンジンはV型12気筒と言っていたが、映像では片側の点火プラグは8本だった。 つまりV型16気筒エンジンである。 

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コメント

BSで放送されたのですか・・・・1月ですか?去年ですか?今、番組表を見ているのですけれど。15日の深夜に「伯爵夫人」が放送されますね。スタンリーさんはご覧になったことがあるかもしれませんが、ちょっとオススメです。マーロン・ブランドとソフィア・ローレンが吉本新喜劇のような芝居をしています。見ようによっては、くだらない映画かもしれませんが(笑)。

ストップモーション・アニメって、相当、根気がいる作業ですよね~。
88分はこの分野の作品としては長い方なのでしょうね。それにしても、スタンリーさん!細かい部分までチェックされていますね。製作者側の苦労が報われると思います。

投稿: マーちゃん | 2009年1月12日 (月) 22時53分

マーちゃん。こんばんは。
「坂の上」は3巻目に入っています。人物説明が多くて読むのが大変ですが勉強になっています。また司馬の省略したユーモラスな文章も楽しいですね。
「伯爵夫人」やりますか。以前ちょっと観たことがあります。チャップリンもちょっと出ていましたね。また観ます。
「ピンチクリフ」はNHKBSのことですから又再放送すると思います。ぜひ観てください。
人形アニメは高校時代からやってみたかったので興味があります。
「ドーモ君」やウサ爺の動きが好きです。


投稿: スタンリー | 2009年1月12日 (月) 23時28分

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