地球が静止する日
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洋画メモ、NO,53、劇場
2008年、20世紀フォックス
原題- The day the Earth Stood Still.
監督- スコット・デリクソン、脚本- デビット・スカルパ、音楽- タイラー・ベイツ
出演- キアヌ・リーブス、ジェニファー・コネリー、キャシー・ベイツ、
ジョン・ハム、ジェイデン・スミス
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正月早々ひどい映画を観てしまった。
1951年のロバート・ワイズ監督作品のリメイクだが、脚本が酷すぎる。
約60年前のこのオリジナルは観ていないが、宇宙からの使者に対していきなり軍隊が取り囲み、一人の兵隊が異星人を銃撃してしまう。 なんの危害も受けていないのに。
これは60年前なら成り立つことだろう。あの当時は宇宙人イコール侵略者であったから。
しかし現在、もしこういう状況になったら、異星人の乗り物を軍隊で取り囲むだろうか。
地球外生命との接触は、地球の文明や宗教・主義の根幹を揺るがす一大事ではなかろうか。軍隊ごときが一番最初に接触しては困る。
よそ者がやってきたらとりあえず銃を構えるというのは、どうやらアメリカ人の西部開拓時代からの癖のようだが、世界的一大事で、各国の了解も得ず、勝手に宇宙からのお客さんにキバを向けてはいけない。
つまりこれはアメリカ人の中でも特にstupidな人向けのお馬鹿な脚本。 しかも1950年から全く進化していない。チェンジしていない。現代において、この脚本を書いた人物こそ抹殺させられるべきである。
それに説明不足のナゾだらけの脚本でもある。以下が私が感じたおかしな部分。
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?・ オープニングの1928年のヒマラヤ?で異星人に乗り移られた人物は、現代シーンに出現する中国人なのか。 西洋人の顔をしていたようだが別人物なのか。そのあとどうなったのか。
?・なぜ異星人は、地球の人類以外の生物を保護するのが目的なのに、人類にメッセージを伝えに来たのか。 人類はどのみち抹殺する予定なのだから、わざわざ伝える必要はない。(ただし、中国人に扮した一人のエージェントに経過報告を受けて滅亡させるかどうかの判断をしているのだが、順序が逆ではないか)
?・ 巨大ロボットが、銃弾を受けたキアヌ・リーブス(宇宙人)を救助するため接近し、手をかざすのだが、何も変化がない。負傷して倒れたまま。
?・ この世界的一大事にアメリカ大統領が出でこない。国防長官だけが対処している。
?・ この世界的一大事でも各地で暴動は起こるのだが、社会経済は普通に動いている。
?・ 巨大球体・つまり異星人の乗り物が公園に着陸しただけなのに、なぜハナから敵対視しているのか。(前述したこと)
?・ 巨大ロボットを取り囲むコンテナはどうやって短期間に準備したのか。
?・ どうやって巨大ロボットを軍事施設に運んだのか。 なぜあのオアツラエの施設が準備してあったのか。なぜロボットはその間、拉致された異星人の救助に行かず、停止してなすがままだったのか。
?・ なぜ各国首脳と協議せず、アメリカだけで勝手に処理しているのか。一応各国の首脳が抗議しているシーンがあるが処理が弱く、なしくずしで進行する。(前述したこと)
?・ なぜ異星人は世界のあらゆる武器・機械・電力を停止させる超能力がありながら、地球人に発砲され拉致されるのか。不意打ちには弱いということか。
?・ なぜその能力を軍隊からの攻撃の防御に利用しないのか。なぜ初めからそうしないのか。
?・ なぜ超能力がありながら、国連本部や大統領官邸にたどりつけないのか。
?・ なぜ異星人は、大量の超小型破壊ロボットを使って人類を抹殺しようとしているのか。 前述の世界のあらゆる機械・電力の停止だけで、他の生物に影響なく人類を滅亡させることができたはずである。
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キアヌ・リーブス、つまり異星人は、結局、ノーベル賞博士との出会いや、親子による人類の情愛に感化され、人類は地球の破壊をくい止められる生物と判断し、滅亡を停止する。 ここに至る展開も極めて弱い。 キアヌ・リーブスが常に無表情なのも、アクションやシーンの雰囲気を弱める原因になっている。
VFXがあいかわらず多用してあるが、どうも2000年ごろからレベルが進化していないように感ずる。
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コメント
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投稿: スーパーコピー fukushow | 2020年9月17日 (木) 10時01分
ロンリー・マンさん。こんばんは。
「決断の3時10分」は検索で調べてみました。
1957年作品の西部劇ですね。
ある時間までに解決させるドラマというのは、なんだか黒澤好みの脚本でハラハラ・ドキドキのようですね。
リメイクはラッセル・クロウがやっているみたいですが、劇場公開するでしょうか。ひょっとしてDVDのみになるかもしれませんね。
投稿: スタンリー | 2009年1月 9日 (金) 19時54分
スタンリーさん、今晩は。
前メールを送信の際にしまった、でした。「決断の3時10分」が正解で慌てて1時間早い列車に乗ってしまいました(笑)。リメイク版は話題になった割にはしぼんだのか余り聞かないですね。あの時代のグレン・フォードの邦題は「必殺の・・」とか「八月十五夜の・・」とかいきでした。脱線すいません。何年か前の「マイノリティなんとか」のマイノリテイはサラリーマンが定年まで使わない単語で芸のなさに呆れます(笑)。おっとー、今年はちょっとセーブします。K-20、アメリカ映画顔負けですよ。
投稿: ロンリー・マン | 2009年1月 8日 (木) 22時17分
ロンリー・マンさん。あけましておめでとうございます。
本年もおつきあいください。
お体のほうを第一に映画を楽しみましょう。
仰るとおり、最近のアメリカ映画は60パーセントの期待で観たほうがいいですね。それより良かったらメッケものということですね。
K-20は結構良かったですか。この次の1000円の日に観にいこうかと思います。
私は体の一部では目が大分衰えてきて、映画のスクリーンがどうも暗く感じます。それとも我が土田舎の映画館のプロジェクターがまずいのかもしれません。
リメーク版が多いようですが、最低限観客数が保障されるからでしょうね。
グレン・フォードのリメークの配給はまだ聞いていませんが。私はオリジナル版も知りませんでした。どのような映画なのか楽しみです。
どうぞお大事に。
投稿: スタンリー | 2009年1月 8日 (木) 21時55分
スタンリーさん
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。本年もどうか宜しくお願い致します。多くはここでは語れませんがちょっと今年は入退院を繰り返しそうですがたまに寄らせて頂きます。
厳しい言い方になりますが「選択眼」がなかった事になりますから相手を責めてはいけませんよ(笑)。そもそもが最近のアメリカ映画は宣伝過剰でその中身たるはなんぞやですね。まあ、期待度は60%程度にしておいた方が精神衛生上良いでしょうね。期待してなかった「K-20 怪人二十面相・伝」はいくらかハリウッドに近づいた感の思わぬ拾い物でした。VFX大嫌いな私にもウエルカムでしたね。DVDが出たら間違いなくrentalではなくsellで買います。孫の為にも、です(笑)。某アニメCGは首都圏JR車両(先頭から最後部まで。車内も)の宣伝にまんまと乗せられた私です。ネットで「あの目と手の動きに感動」したが多数ですが人の目と手にかなうはずがなく全く理解に苦しみます。私の場合はいつも1,000円ですからドブに捨てたと割り切りました。
かように現代は詐欺まがいの過剰広告の横行ですよ。そもそも配給会社のあんちゃん・ねえちゃんが出て来るCMがありますがナーンもわかっちゃいませんよ。
あーぁ、悲しいかなリメイク版よ、どの作品にしても(ベン・ハーを除く、笑)!。
話変わりますがグレン・フォードの「決断の2時10分」は去年アメリカでリメイクは完成したはずなのに日本でやりましたか?。やる予定あるのかしら。わたしめとしてはやってほしくないのが本音です。余計でした。
投稿: ロンリー・マン | 2009年1月 8日 (木) 20時34分
マーちゃん。こんばんは。
実は元旦の1000円の時に観ようかなと楽しみにしていましたが、その日は映画館に行けず、とうとう1800円で観てしまいました。「金返せ」と思いましたね。笑
どうも最近のアメリカ映画に出てくる軍隊、軍人というのは私にはマヌケに見えますね。わざとそのように演出しているのでしょうか。
このストーリーは60年前だから成り立つものだと思います。
リメークは現代に即して修正すべきです。
ほんと、アメリカ人がアホに見ました。
今回のキアヌ・リーブスはバルカン星人みたいにムッツリ顔で演技もやりやすかったかもしれません。笑
演技は、うまい下手以前のものでした。
サンマは出っ歯が凶器に見えて、宇宙人にボコボコにされるでしょうね。
投稿: スタンリー | 2009年1月 6日 (火) 20時29分
あらまぁ、新年早々、災難でしたね(笑)。しかし、「災い転じて福となす」ということもありますから、今後は見ごたえのある映画に巡り合うかも・・・・。「E.T.」あたりから、宇宙人=侵略者ではなくなりましたね。明石さんまさんは宇宙人に遭遇したら、金属バットでボコボコにすると言ってましたよ。恐怖で気が動転するからだそうです。でも、個人がバットを振り回すのと軍隊が攻撃を加えるのでは全然違いますよね。キアヌ・リーヴスは、とてもカッコいい俳優さんなのですが、演技は???なんですよねぇ。
投稿: マーちゃん | 2009年1月 6日 (火) 14時08分