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2009年1月

L change the WorLd

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発売日:2008/06/25
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邦画メモ、NO,40、DVDレンタル

2008年、ワーナー配給、128分

監督- 中田秀夫

主演- 松山ケンイチ、工藤夕貴、福田麻由子、鶴見真辰吾、南原清隆

高嶋政伸、藤村俊二

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Lファン、松山ケンイチ・ファンの為の映画。

今回はエルは走ったり、飛んだり、子供と接触したりする。これもファンへのサービス。

人物の説明が子役から犯人組織まで、みんな不十分。 ワタリの配下であるらしい工藤夕貴の動機と行動もよく分からぬ。 あのウィリスで人類を粛清させるというが、別の博士が、エルのヒントがあったとはいえ、借り物の研究室で、あっという間に抗ウィルス剤を作ってしまった。 もろい計画、もろい脚本だといえる。

福田(娘)がいつの間にか居なくなり、工藤の前に現れる。 復讐するためと分かるが、子供が大人に、面と向って刃物を振りかざし殺傷できるだろうか。

結局、これはどういうことなのか、次はどうなるか、次はどうなるかとダラダラと映画を観続けても十分納得いかず、いつのまにやら終わっていた。

航空ファンとしてまた笑ってしまう描写があった。

747ジャンボを犯人はエンジンスタートのスイッチ一つを入れ、いきなりパワーレバーを動かして移動させる。

実際のエンジン始動は、そんな自動車のエンジンキーを捻るように簡単ではない。 一番右端の第4エンジンからひとつひとつスタートさせていかなければならない。 そしてすべてのエンジンがアイドル回転するにはけっこう時間がかかる。それにパーキングブレーキをリリースしなければ動かない。

こんなことは航空ファンでなくとも、空港のブリッジで見送りした経験のある人ならみんな知っている。 ごまかしてはいけない。それとも最初からエンジンがかかっていたのだろうか。グランドスタッフが機体の下に居るというのに。

松山ケンイチへのインタビューからは、どうも私には、彼はエルの役はもうコリゴリという感じを受ける。

ユーチューブでアメリカのファンが、この映画の前作をアメリカ映画でリメークしたらどの俳優をキャスティングさせるかというお遊びの画面があった。

そこで、エルやライト、ミサ役にした若手俳優は私はサッパリ知らぬが、八神総一郎はゲーリー・オールドマンかリーアム・ニーソン。・・・となっていて私の想像と全く一致していて笑った。

  

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決戦の大空へ

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販売元:東宝
発売日:2006/07/28
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邦画メモ、NO,39、DVDレンタル

1943年、東宝、スタンダード、白黒、91分

監督- 渡辺邦男、 脚本- 八住利雄、 撮影- 河原喜久三

音楽- 伊藤昇

出演- ・・・・ 私の知っている人のみ ・・・ 

原節子、 高田稔、 英百合子、 清水将夫、 進藤英太郎、 河野秋武

・予科練習生の一員として、木村功が出演している、セリフもある。当時二十歳だがこの時代の彼が「七人の侍」の勝四郎を演じればベストキャストだろう。

・予科練習生のリーダー的ひとりは、「銀嶺の果て」で強盗団を推理する山男として出演している。なんという俳優さんか分からぬ。

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あの当時のプロパガンダ映画の常として、俳優・スタッフのクレジットが一切ない。 フィルムがもったいないということなのであろう。「撃ちてし止まん」の標語がデカデカと出て始まる。

内容は、まったく予科練はいいとこですよ、みなさん入りましょうという海軍省のコマーシャル。

画質・音質はフィルムの保存状態が良かったためか、戦後の東宝映画よりよっぽど良い。 映画のオープニングタイトルは「決戦の大空へ」と左から右へと読み、戦後の読み方と同じで、「へ空大の戦決」ではなく意外だった。これはどういうことだろうか。

戦後間もない頃、ラジオ番組のアナウンサー(NHK)が「夜のタンゴ」という曲名を「ゴンタの夜」と紹介してしまったというエピソードがある。 権太が夜這いでもする曲になってしまった。

魚雷を抱えて空母に突っ込んだ航空兵の犠牲精神、攻撃精神、滅私殉国を讃えるシーンあり。 しかしベテランの航空兵を育てるのにどれだけの費用と期間がかかるか、その一人の戦死がその後の航空兵力としてどれほどの損失であるか、もう昭和18年の海軍さんは分かっちゃいない。

原節子の家にピアノがあった。あの当時は家一軒買えるシロモノではなかったか、「ぜいたくは敵だ」ではなく「ぜいたくは素敵だ」である。 ピアノというものは金属だらけだが、当時、国へ金属供出はされなかったものだろうか。

原節子はピアノが弾けないとみえて「若鷲の唄」の伴奏シーンでは弾いているところを写さなかった。 黒澤の「我が青春に悔いなし」では「展覧会の絵」の弾き真似を披露してくれたものだが。

高田稔さんが練習生の班長として出番が多い。凛々しい軍人の似合う人だ。 彼は戦後、出世して、宇宙人の侵略を阻止する地球防衛軍の司令官や、怪獣邀撃作戦の自衛隊指揮官となった。

ほとんどの空撮映像はヒコーキファン垂涎のものだが、一部カットに円谷英二のミニチュア映像がある。 ただしスタジオ然としていて質が悪い。

東宝「ハワイ・マレー沖海戦」もそうだが、同じ時期に製作されたアメリカ映画「東京上空30秒」と比較すれば特撮には雲泥の差がある。

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日本海大海戦・海ゆかば

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販売元:東映ビデオ
発売日:2004/08/06
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邦画メモ、NO,38、DVDレンタル

1983年、東映、シネスコサイズ、131分、画質普通

監督- 舛田利雄、 撮影- 飯村雅彦、 音楽- 伊部晴美

特技監督- 中野昭慶

出演- 三船敏郎、沖田浩之、三原順子、宅麻伸、佐藤浩市、伊東四郎、伊豆肇、

稲葉義男、ガッツ石松、丹波哲郎、平幹二郎、横内正(秋山真之)

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東映の日露戦争シリーズ第二作目作品。 この以前に「二百三高地」が同じ監督、脚本、撮影同スタッフで製作されている。

その「二百三高地」で児玉源太郎を演じた丹波哲郎は、この映画で山本権兵衛、同じく伊地知陸軍参謀を演じた稲葉義男は海軍の上村中将を演じている。

東郷は三船敏郎で、1969年の東宝「日本海大海戦」からそのままのシフト。しかし「二百三高地」で彼は明治天皇だった。 シリーズとすれば俳優の役柄を統一したほうがいいのでは。今回は明治天皇は平幹二郎だった。

横須賀に展示されている戦艦三笠を撮影に使うのは定石になっているが、東映のパイロテクニックは東宝より火薬量が多く感じ、三笠主砲の発射の迫力は結構なものだが、セットでなく本モノの砲身に火薬を点火させいていて、よく撮影が許可されたものだ。

その三笠の撮影ではカメラに写ると都合の悪いものがシーツやテントでカバーしてある。たぶん公園の一部や展示説明板などが入ってしまうからだろう。

佐藤浩市の部下のツラの悪い砲兵は、東映の大部屋俳優さんたちだが、これが東映カラーのオーバーな演技で、またまた閉口した。 20世紀フォックス「トラ・トラ・トラ」でも空母の中で調子の悪いラジオを叩いているシーンや源田実を出迎えるシーンなどで、彼らがオーバーな演技をしているが、アメリカ側監督のフライシャーも、これらのオーバーアクションがアメリカ側のドキュメンタリータッチの演出とマッチせず、再三、東映側に直すようアドバイスしたとコメンタリーで語っていた。

司馬遼太郎の「坂の上の雲」はこの映画製作以前に発表されているが、小説中の三笠の出撃準備や戦闘中の描写がそのまま演出されていた。 それが以下のシーン。

・ 重すぎる燃料分の石炭を海に投棄する。

・ 艦内をくまなく掃除し、ビカビカに磨き上げる。 戦闘時の流れる血糊で滑らないよう甲板に砂(灰?)をまく。

・ 入浴し体を清める。

・ 戦闘服をすべて新調品であつらえる。

・ 酒保の菓子類を無料で食べほうだいにさせる。 ただしこれは小説では三笠艦内ではなく他の戦艦での話だった。

・ 秋山参謀が戦闘中の艦内を見回り、阿鼻叫喚の状況に呆然とする。

・ 風呂が死体置き場になる。

・ 艦橋の東郷がズブ濡れになっても、破片が飛んできても身動一つしない。

水兵の沖田が東郷長官に向って彼だと分からず、「じゃまだからどけ」と言っているシーンがあるが、厳しい海軍の規律から考えると、たとえ戦闘時でも、彼の将校服と帽子で瞬時に上官と見分けが付くはずだ。 笑いをさそうシーンだが、不真面目な脚本の部分といっていい。 黒澤監督ならビリビリと脚本のこのぺージを引き裂くだろう。

ガッツ石松が好演。彼は結構芝居がうまい。また殴り合いなどの擬斗の演出が東映は良い。

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・ 特撮監督は前の「二百三高地」でもメガホンをとっていた中野昭慶氏だが、彼はこの時分、東宝からフリーとなったのだろうか。 

・ 特記すべき特撮シーンはなく標準的なものだが、爆発水柱の描写は火薬を使っていて1969年、東宝「日本海大海戦」の高圧エアの噴出ではなかった。

・ 東郷らの三笠の艦橋にいるシーンのバック映像はフロントプロジェクションによるが、ロングショットの顔のアップでは背後に本人の影がぼんやりと映りこんでしまっている。  このシカケがよく分るが、ロングでは撮影に注意が必要だと思った。

・ 佐藤浩市らが発射している15センチ砲が重量感たっぷりで存在感がある。三笠のものを使ったのかセットなのか判別できない。セットだとすれば東映の美術さんに脱帽。

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日本海大海戦

 日本海大海戦 日本海大海戦
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特撮メモ、NO,26、DVDレンタル

1969年、東宝、シネスコサイズ、128分、画質普通

監督- 丸山誠治、 脚本- 八住利雄、 撮影- 村井博

音楽- 佐藤勝、 特技監督- 円谷英二

出演- 三船敏郎、加山雄三、仲代達矢、藤田進、平田明彦、

土屋義男(秋山真之)、柳永二郎、加藤武、笠置衆、松本幸四郎、辰巳柳太郎、草笛光子

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映画作品としては、円谷英二の遺作となる。

怪獣物やSFでなく、史実を再現するということもあり、またかなりの予算が特撮に割かれているためか、彼が係った作品としては、才能を十分発揮することができた最高傑作だと思う。それとも最後の映画になるという予感がそうさせたのかもしれない。

まず、彼、および彼を取り巻き、その後、特撮監督となった人物が行った、シーン・カットごとにハイスピード撮影の回転速度を変えてしまう、あるいはただの24コマ撮影で撮ってしまうというような、物理感覚を混乱させてしまう間違った方法が、いっさいこの作品ではとられなかった。

そのハイスピード回転数は約5倍で、どのシーンも同じ回転数で撮影されていて、安定した実写映像感を与えていた。これは登場する軍艦のミニチュアと、海の波と爆発炎の表現に対しても、物理的・視覚的に適当な値だと思う。

そのミニチュアのサイズは遠景の物を除いて、バトルシーンで使われたものは2メートルから5メートルくらいのものだ。 ただし、砲撃シーンのアップ用に7,8メートル位のものもあるだろう。

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・ 爆発水柱の表現には火薬を使わず、圧縮空気(ガス)を一期に噴出させる方法が初めて採用された。 ユニークな方法で効果がある。 ただし私はL.B・アボット演出の「トラ・トラ・トラ」の垂直に高々と上がる爆発水柱のほうが好きである。

・ 映画の冒頭、ナレーションの解説中に流れる鉄道ミニチュア特撮は過去の「青島要塞爆破命令」の映像が使われている。

・ 大砲から噴出する黒煙の描写が良い。 被弾して爆発する火炎は円谷特撮独特のプラスチックが燃えるようなネチッコイ感じの炎だが、下瀬火薬の表現だとすれば、たまたま状況に似合っている。

・ 巨砲発射のカットでは、ミニチュアといえども、火薬にかなりの衝撃があり、海面が衝撃波で一瞬波立つ。実際でもそのようになるので実写感があり、迫力ある映像。

・  プールのホリゾントのカキワリは相変わらずプアー。 東宝のカキワリ絵、マット画は銭湯のペンキ絵のレベルである。

・ 常陸丸が玄界灘で発見するロシア艦のミニチュア映像は、実写と見間違える素晴らしいシーン。 霧に霞む船影と波の見事なこと。 ホレボレしてしまう。

・ 旅順港封鎖作戦の夜間映像もサーチライトの表現、海面ギリギリのカメラアングルが素晴らしい。

・ 各大砲発射で船首から撮ったシーンでは、ミニチュア艦とカメラを定位置に固定して撮影、艦の動きは海流を起こして表現している。 舳先はポンプで波を吹き上げさせている。一瞬だがこれも最良の特撮。

・ 全体的に過去の円谷のまずい撮影(彼は予算・撮影期間の悪条件により、素人目でもNGと分かるようなカットを編集に入れてしまう)を翻す渾身の特撮となっている。

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特撮とは関係ないが、相変わらず、爆発音、銃の発射音が、昭和30年初期から「日本沈没」頃まで、どの東宝映画でもしつこく使われているライブラリーから引っ張ってきた同じ音であり、このプアーな効果音は特撮の迫力を大分スポイルしている。

203高地の28サンチ榴弾砲が東映「二百三高地」に使われたセットよりかなり情けないハリボテ状のものでガッカリした。

ブルーバック合成があの当時の世界レベルとしては雑だと思う。

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私の土居中の町の公園に広瀬中佐の銅像が建っているが、彼のように国際感覚を身に着けたスマートな人物は、ただ戦友一人の所在確認をしたということだけのエピソードを拡大解釈され、その話が唄にもなって軍神として奉り上げられ、いくつもの銅像が各地に建ち、映画までにとりあげられていることには、さぞかしあの世でニガ笑いしていると思う。

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ハドソン川の奇跡と不運

機長からアナウンス (新潮文庫) Book 機長からアナウンス (新潮文庫)

著者:内田 幹樹
販売元:新潮社
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ラガーディア空港を離陸した直後のUSエアウェイズのA320が、バードストライクによってエンジン2機停止となったのは全くの不運であり、恐らく離陸上昇中としては航空機史上初めての事故ではないだろうか。

エンジンが二つともダメになるという確率は天文学的なものだろう。それがとうとう起きてしまった。

バードストライクの実写映像。http://jp.youtube.com/watch?v=uYNpB-8_BSo&feature=related

航行中のジャンボ旅客機の4発のエンジンすべてが火山灰の影響で停止し、グライダー状態となって降下するという事故もあったが、幸い高高度であったため、懸命なエンジンの再起動を試みて、なんとか空港に着陸している。

旅客機はエンジンが二つ以上なければならないが、機体が地上から離れてしまえば、双発機ならば一つのエンジンでも上昇と飛行は可能な設計になっている。

それがもし、離陸直後に2発エンジントラブルとなるともうお手上げだろう。その場合、民家への激突を最小限に食い止めるため、空いている土地へ落とさなければならないが、まだ速度のエネルギーが低いため、急旋回でもしようものなら失速してストンとそのまま落ちてしまう。 そのストンと落ちてしまった事故が「衝撃映像特集」でさんざん流される有名なB52の墜落事故。

・B-52の失速事故映像。http://jp.youtube.com/watch?v=E_L5MEHVnQ0&feature=related

ただし、この事故はパイロットがエアショーで自分の腕をみせびらかそうと、無理な急旋回をしてやってしまったことだ。 民家や観客の場所でなくて幸いだった。

今回のハドソン川の事故ではパイロットの冷静な判断で不時着水できたが、まず川の幅が1キロもあったこと、フェリーに激突しなかったことが幸いというか奇跡だった。もし海に着水するとすれば、着水するときでも旅客機の速度は時速250キロ程度出ているので、三角波でもあろうものなら、翼や胴体は波に当たった衝撃でコナゴナになってしまう。 飛行機の機体なんてモロイものである。

・ボーイング767が海に不時着水した映像。http://jp.youtube.com/watch?v=wRgHp-Q7SY4

たぶんUSエアウェイズの機長はフラップを最大に出し、失速ギリキリまで迎角をつけて速度を最大限に落とし、尾翼からじょじょに着水させ運動エネルギーを減衰させつつ、両エンジンとも同時に着水、エンジンの抵抗で減速させたのだと思う。

もし機体が傾いた姿勢で、どちらかの翼が水面に接触したならば、翼がもげてしまい、上記の映像のB767の不時着水に近い状態になったかもしれない。

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ピンチクリフ・グランプリ

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販売元:キングレコード
発売日:2007/10/10
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洋画メモ、NO,54,、NHKBS

1975年、ノルウェー、ビスタサイズ、カラー、88分

2006年、デジタルリマスター版

原題- Flaklypa Grand Prix.

監督- イヴォ・カブリノ、 音楽- ベント・ファブリシァス・ビュール

撮影- チャールズ・パティ、 イヴォ・カブリノ

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ノルウェー語がサッパリ分からぬが、字幕がじゃまだった。人形アニメはたいへんな手間と時間がかかっており、字幕でせっかく作りこまれた細かい動きの一部を隠していまうのは製作者に対して失礼である。 日本語吹き替えでいいと思う。

ノルウェーでは大ヒットした作品で、制作には5年かかったという。ごくろうさまなことで、頭が下がる。 ただし、偉そうなことを言うがストップモーションのレベルとしては中級だと思う。

動きがより細かいものが優れているとは言えないだろうが、NHKBSのキャラクター、「ドーモ君」たちの滑らかなアニメートには前から感心している。

「この仕事をやっていて楽しいと思ったことは一度もない」。

「仕事中に電話に出て戻ってくると、どこまで動かしたか分からなくなって、また最初からやり直し」。

「人形を動かしている最中、ちょっと振り向いて人形を引っ掛けたらまたやり直し、それまでの仕事がパー」。

・・・・というのはストップモーション・アニメーター、フィル・ティペットがインタビューで語っていたこと。  アニメーターの人数が多ければいいというものでもなく、ほんとうにご苦労様な仕事だと思う。

動きで面白かったのは親爺の発明品である自動マシンで、製材機などの正確なアクションが良かった。

前半はノンビリとした演出と展開で間延びしたところもあるが、レースシーンはカットも多く、まさにスピーディーで楽しかった。

レースカーを追いかけるシーンの撮影はシュノーケル・カメラのようなものが使われているだろう。 ただし、クレーンのようにフワフワ軽く動くものは駄目で、恐らくカメラにはX,Y,Z軸、およびθ軸、に対して数ミリ、あるいは数センチ単位で、ひとコマ・ひとコマ正確に動くギアボックスが取り付けられているはずだ。

この時代はデジタル撮影ではなく、フィルム撮影。 よって現場でラッシュが確認できず、何日間もかけてノーカットの撮影をしても、現像するまではどうなっているか分からない。 ほんとうに薄氷を踏んでいくような仕事である。

ストップモーションアニメでは、ときどき静止しているはずの物体がチョコット動いたり、ズレたりすることがある。

つまりアニメーターが不意に触って引っ掛けてしまった訳で、CGアニメではこういうことは絶対ありえず、ああ、血の通った人間が動かした映像なんだな、と撮影現場を思い起こさせ感慨ぶかい。

ミスがあった。 映画の会話ではイル・テンポ・ギガンテ号のエンジンはV型12気筒と言っていたが、映像では片側の点火プラグは8本だった。 つまりV型16気筒エンジンである。 

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地球が静止する日

 地球が静止する日 地球が静止する日
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洋画メモ、NO,53、劇場

2008年、20世紀フォックス

原題- The day the Earth Stood Still.

監督- スコット・デリクソン、脚本- デビット・スカルパ、音楽- タイラー・ベイツ

出演- キアヌ・リーブス、ジェニファー・コネリー、キャシー・ベイツ、

ジョン・ハム、ジェイデン・スミス

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正月早々ひどい映画を観てしまった。 

1951年のロバート・ワイズ監督作品のリメイクだが、脚本が酷すぎる。

約60年前のこのオリジナルは観ていないが、宇宙からの使者に対していきなり軍隊が取り囲み、一人の兵隊が異星人を銃撃してしまう。 なんの危害も受けていないのに。

これは60年前なら成り立つことだろう。あの当時は宇宙人イコール侵略者であったから。 

しかし現在、もしこういう状況になったら、異星人の乗り物を軍隊で取り囲むだろうか。 

地球外生命との接触は、地球の文明や宗教・主義の根幹を揺るがす一大事ではなかろうか。軍隊ごときが一番最初に接触しては困る。

よそ者がやってきたらとりあえず銃を構えるというのは、どうやらアメリカ人の西部開拓時代からの癖のようだが、世界的一大事で、各国の了解も得ず、勝手に宇宙からのお客さんにキバを向けてはいけない。

つまりこれはアメリカ人の中でも特にstupidな人向けのお馬鹿な脚本。 しかも1950年から全く進化していない。チェンジしていない。現代において、この脚本を書いた人物こそ抹殺させられるべきである。

それに説明不足のナゾだらけの脚本でもある。以下が私が感じたおかしな部分。

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?・ オープニングの1928年のヒマラヤ?で異星人に乗り移られた人物は、現代シーンに出現する中国人なのか。 西洋人の顔をしていたようだが別人物なのか。そのあとどうなったのか。

?・なぜ異星人は、地球の人類以外の生物を保護するのが目的なのに、人類にメッセージを伝えに来たのか。 人類はどのみち抹殺する予定なのだから、わざわざ伝える必要はない。(ただし、中国人に扮した一人のエージェントに経過報告を受けて滅亡させるかどうかの判断をしているのだが、順序が逆ではないか)

?・ 巨大ロボットが、銃弾を受けたキアヌ・リーブス(宇宙人)を救助するため接近し、手をかざすのだが、何も変化がない。負傷して倒れたまま。 

?・ この世界的一大事にアメリカ大統領が出でこない。国防長官だけが対処している。

?・ この世界的一大事でも各地で暴動は起こるのだが、社会経済は普通に動いている。 

?・ 巨大球体・つまり異星人の乗り物が公園に着陸しただけなのに、なぜハナから敵対視しているのか。(前述したこと)

?・ 巨大ロボットを取り囲むコンテナはどうやって短期間に準備したのか。

?・ どうやって巨大ロボットを軍事施設に運んだのか。 なぜあのオアツラエの施設が準備してあったのか。なぜロボットはその間、拉致された異星人の救助に行かず、停止してなすがままだったのか。

?・ なぜ各国首脳と協議せず、アメリカだけで勝手に処理しているのか。一応各国の首脳が抗議しているシーンがあるが処理が弱く、なしくずしで進行する。(前述したこと)

?・ なぜ異星人は世界のあらゆる武器・機械・電力を停止させる超能力がありながら、地球人に発砲され拉致されるのか。不意打ちには弱いということか。

?・ なぜその能力を軍隊からの攻撃の防御に利用しないのか。なぜ初めからそうしないのか。

?・ なぜ超能力がありながら、国連本部や大統領官邸にたどりつけないのか。

?・ なぜ異星人は、大量の超小型破壊ロボットを使って人類を抹殺しようとしているのか。 前述の世界のあらゆる機械・電力の停止だけで、他の生物に影響なく人類を滅亡させることができたはずである。

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キアヌ・リーブス、つまり異星人は、結局、ノーベル賞博士との出会いや、親子による人類の情愛に感化され、人類は地球の破壊をくい止められる生物と判断し、滅亡を停止する。 ここに至る展開も極めて弱い。 キアヌ・リーブスが常に無表情なのも、アクションやシーンの雰囲気を弱める原因になっている。

VFXがあいかわらず多用してあるが、どうも2000年ごろからレベルが進化していないように感ずる。

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復活の日

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邦画メモ、NO,37、DVDレンタル

1980年、東宝、ビスタとシネスコの中間サイズ、156分

製作- 角川春樹、 監督- 深作欣二、 撮影- 木村大作、

音楽- テオ・マセロ、羽田健太郎

ミニチュア製作- グレック・ジーン

出演- 草刈正雄、渡瀬恒彦、夏八木勲、千葉真一、森田健作

緒方拳、多岐川裕美、

グレン・フォード、ジョージ・ケネディー、ロバート・ヴォーン、

オリビア・ハッセー、ヘンリー・シルヴァ、チャック・コナーズ

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公開当時、予告編を観て、草刈が夕日に重なる望遠ショットやオリビア・ハッセーがかけよるシーンなどが大げさで恥ずかしく感じ、観るのを避けた映画。

細菌感染が世界に蔓延して、それから何年も経過していく話で、時間感覚がブツ切りになり、結局、薄味の作品になっている。

ひとつひとつのエピソードはドラマチックなのだが。どうもつながりがすっきりしない。壮大な話に映画がついていってない。

プロの外国人俳優を大量に使った邦画としては、今まで観たもので最良のもの。過去の映画には在日のアマチュア俳優の演技にヒヤヒヤすることが多かったものだが、しっかり演出した深作監督の手腕に脱帽。

その中の一人、グレン・フォードは、細菌によって体が衰えていくアメリカ大統領を熱演しているが、現場ではセリフ覚えが悪く、深作監督に怒鳴られっぱなしだったというエピソードを聞いたことがある。

草刈の英語は吹き替えでなく、彼自身によるものだろうが、たいへんいい発音だった。 前・竹下登首相の英語や「日本沈没」で特使を演じた中村伸郎氏の発音はひどいジャパニングリッシュで私の顔は赤くなったものだが。

その草刈が南アメリカ大陸を南下しているショットにマチュピチュのロケがあったが、他の批評でも書かれている通り、あんな高地をわざわざ歩くのは不自然である。

もっとも感動したシーンは放浪の草刈が朽ちた教会で、キリストの像や死者と心の中で会話するところだ。

核爆発の衝撃波によって建物が破壊する場面はミニチュア特撮だが、一瞬のカットしかなかった。 その特撮撮影も木村大作氏による。 

ミニチュア製作は「未知との遭遇」や「1941」で活躍したグレゴリー(グレッグ)・ジーン氏が担当している。他にもミニチュア特撮があるとすれば気が付かなかったわけで、そうだとすれば私は脱帽する。

潜水艦の水中映像は画像の粒子が粗く、実写なのか特撮なのか判断できない。 特撮してわざと粒子を荒くしたのであれば、マンマと騙されたすばらしい特撮である。

アマチュア無線が描写してあることで、当時無線仲間では話題になった。日本アマチュア無線連盟が協力し、アマ無線機はトリオが提供している。 その無線機はTS-820であった。

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謹賀新年

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あけまして

 おめでとうございます。

岐阜県飛騨地方では12月31日の大晦日の夜に正月料理やごちそうを食べます。

これを「としとり」と呼んでいます。 他の地域のように大晦日は年越し蕎麦だけですまし、元日からおせち料理をいただくということがありません。

並ぶ料理には近頃は牛肉などもありますが、日本海からやってきた塩ぶりの焼いたものやイカの煮たのがあります。

なんで正月料理にイカの煮たのを食べるのか、今もって理解できませんが、これでも昔は大ご馳走だったのでしょう。

お餅は完全に四角いヤツですが、豆の入ったものは大きなカマボコを切ったような形をしています。これには塩気が入っていて、焼くだけ何も付けづに食べられます。とちの実がすりこんであるお餅もあります。

雑煮はしょうゆ仕立てです。 飛騨ねぎ、しいたけ、かまぼこなどが入っています。

本年もよろしく

 お願いいたします。

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