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仁義なき戦い・代理戦争

仁義なき戦い 代理戦争 [DVD] DVD 仁義なき戦い 代理戦争 [DVD]

販売元:東映ビデオ
発売日:2001/08/10
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邦画メモ、NO,34、DVDレンタル

1973年、東映、シネスコサイズ、99分

監督- 深作欣二、 撮影- 吉田貞二、 音楽- 津島利章

出演- 菅原文太、成田三樹夫、加藤武、川谷拓三、渡瀬恒彦、

金子信男、内田朝雄、小林旭、山城新伍、遠藤辰男、室田日出夫

梅宮辰夫、丹波哲郎

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ほんとうは第一作目を見たかったのだが、レンタル店で間違えて第三作目を借りてしまった。

深作の映画は「宇宙からのメッセージ」から、これが二本目の鑑賞となる。

カット割が多く、テンポがいい。ところどころスチル写真とナレーションで説明、これも時間圧縮効果でリズム感がいい。 ただし、スチルでも実際のムービー撮影が行われたようで、静止画となってしまったそのシーンの俳優さんはガッカリしただろう。 丹波哲郎の出演はすべてスチルだった。

人間関係、組織関係が複雑で一作目から観ないとよく分からない。実話をもとにしているがよく取材したものだ。

相変わらず、東映に出る俳優さんの演技がオーバーに見える。特に加藤武氏。 この俳優さんは黒澤監督にはよく怒鳴られたそうである。

ヤクザのメークが面白い。みんな日焼けしたように顔が黒い。ワルに見せるためか。ちょっと単純なやり方だと思う。 梅宮辰夫は実際に眉毛を剃ってのワル顔。

路上でのロケは予想したとおり手持ちカメラの「貧乏ユスリ」。 商店街での撮影は休日に行われたらしく、店のシャターが降りている。無許可のゲリラ撮影ではないようだ。

その殺しのシーンでは見物人が人だかりで、場違いな映像となっている。 こういう状況では、一般人は蜘蛛の子を散らしたように逃げるはずだ。 これはエキストラを雇う予算が無かったためかもしれない。現在ならフィルム・コミッションの協力があり撮影は楽だと思う。

夜の繁華街ロケでは照明が使われていないようで、増感現像されている。画調が変わるので少し色づけ処理してあった。

そこで一人のヤクザが拳銃の弾を連続して8発撃っている。自動拳銃のマガジンはたいてい7発入りだが。

相変わらすビストルの発射音がウソくさい。拳銃の反動や発射ガスの描写も日本の撮影用ガンでは迫力に欠けるが、「貧乏ユスリ」映像では画面がブレブレでそれも目立たない。この撮影方法にはこういうメリットがある。

内田朝雄と遠藤辰男、私の好きな俳優。 いつもうまい。

川谷拓三が責任をとって左手を切断するが、手に包帯を巻いただけの処置。 直ぐ病院に行かないと出血多量で死ぬと思う。また半年くらいは入院のはずだが、その後すぐ元気に歩きまわっている。

ラストシーン。文太が「若いヤツが真っ先に死ぬ」と発し、広島の原爆ドームへとカットを繋げる。 戦争の本質を訴える。

 

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コメント

こんにちは。
「仁義なき戦い」シリーズは可成り有名ですね。何時か観たいと思いつつ、苦手なジャンルですので未見です。
シリーズものは、第1作目から観ないと解り辛いですね。
スタンリーさんの記事を読ませて頂いて概要が分かりました。正確な撮影状況の分析に敬服します。

なお、下記は私の観た深作映画ですが、深作欣二と降旗康男をよく混同する悪癖がありますので(笑)万一後者の作品が潜入していたらお許し下さい。
一般では「蒲田行進曲」が代表作でしょうか?。昔、観ましたが、それよりも「軍旗はためく下に」の方を私は採りたいです。
「火宅の人」や「忠臣蔵外伝 四谷怪談」も好きな作品です。

それらに比べると「華の乱」は、吉永小百合や松田優作が出演していた割りには不満が残ったのを思い出します。
「復活の日」に至っては、ソ連潜水艦は細菌感染しても英国潜水艦は悠々たるものに違和感を覚えました。
深作さんは「トラ・トラ・トラ!」を、リチャート・フライシャー、舛田利雄と共に演出されているのですね。

投稿: アスカパパ | 2008年12月24日 (水) 14時11分

アスカパパさん。こんばんは。
実は私もヤクザ映画は苦手です。今回初めて観ました。
貧乏ユスリ映像も嫌いでして、あえて観て批判しようと思ったのです。また東映のオーバーアクションも観察してみようと思い立ちました。
見た結果はそれほど私の批判に値するようではなかったのです。
もし、ヤクザ社会を美化して、カタギに迷惑をかけているようなシーンがあれば徹底的に叩くつもりでしたが、深作監督と脚本家は明らかにヤクザ社会をゴキブリのような存在として描いています。
ヤクザがカッコヨク見えるシーンはひとつもありませんでした。
アスカパパさんはかなり深作監督の作品をご覧になっていますね。私はこの監督にはどうも「宇宙からのメーセージ」というヒドイ作品の先入観があり、あまり観る気がしません。
ただし「蒲田行進曲」は観るつもりでいます。
降旗監督作品は観た記憶がありません。すみません。
深作監督は「トラ・トラ・トラ」では艦上爆撃機の中の演出などをしたようですね。室田日出夫などが出演していました。
あれだけでものすごいギャラをもらったそうで、次ぎの作品の制作費にあてたそうです。

投稿: スタンリー | 2008年12月24日 (水) 20時37分

このシリーズは昔、一作だけTVで観ましたが、何作目かは覚えていません(汗)。松方弘樹さんが出ていました。ショッキングな映像満載でしたよ~。「仁義なき戦い」は好きな人は、とことん好きみたいですね。
「蒲田行進曲」は好きです♪3回くらい観ました。あの音楽と階段落ち・・・たまりません。ご覧になったら、感想を聞かせて下さいね。楽しみにしています。

投稿: マーちゃん | 2008年12月26日 (金) 23時41分

マーちゃん。おはようございます。
私もこのシリーズは1本だけでいいかなと思いましたが、第一作目は観ようかと思います。
「蒲田行進曲」は絶対観ます。
「バトルロワイヤル」では深作監督はいろいろ物議を呼びましたが、基本的には戦争・暴力を否定しているのが「仁義なき」で分かりました。
でも東映ってメークがドギツイですね。

投稿: スタンリー | 2008年12月27日 (土) 09時10分

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