蒲田行進曲
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蒲田行進曲 [DVD] 販売元:松竹ホームビデオ |
邦画メモ、NO,36、DVDレンタル
1982年、松竹、ビスタサイズとシネスコサイズの中間、109分
監督- 深作欣二、 脚本- つかこうへい、
撮影- 北坂清、 音楽- 甲斐正人
出演- 松坂慶子、 平田満、 風間杜夫、 蟹江敬三、 清川虹子
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映画が始まった当初、風間杜夫の演技についていけなくて、観るのを止めようと思った。
なぜ、ついていけないか。 非現実的でオーバーな演技がいやなのだ。 これは最近のトレンディードラマでもよく観られる演技なのだが、私はこういう演出のものをチャラチャラ・ドラマと名づける。
このチャラチャラ・ドラマはいつごろから始まったかというと、どうやら1970年ごろの「サインはV」や「アテンションプリーズ」ぐらいからではないかと私は推測する。 まあ、どっちかというと子供向けドラマである。
その後、山口百恵や宇津井健が出演する「赤い」シリーズへとつながり、堀ちえみの「スチュワーデス物語」などでも踏襲され、現在のフジテレビが企画する、若い女性社員がテーマのドラマなどに、今だその影響が残っている。 これらも視聴者は二十歳未満が対象というものだろう。
このチャラチャラ・ドラマの脚本・演出は、当時は主に大映系の映画人によった。
深作監督は東映の人だが、この「蒲田行進曲」もまるっきしその系統の演出だ。
しかしちょっとマテ、と自分に言い聞かせた。 この映画はつかこうへい氏の演劇を元にしている。 演劇とはそもそも観客席の人、全員に芝居が分かるようにオーバーアクションである。
ひょっとして深作監督は舞台演劇のノリを、映画というスクリーン上で見せているのではないかと気が付いた。
そうなると映像は分かりやすい。 単純に楽しめた。 いつのまにか結婚式のシーンになっているのもファンタジーでミュージカルのようだ。
平田満がアパートで暴れるシーンが見ものだった。 さすがに何回もテークできないシーンなので一部のカットはマルチカメラで撮影されていたが、へたをすると、ほんとうに怪我をしかねない熱演だった。
九州の実家に帰って清川虹子がいるときだけ、チャラチャラ・ドラマから離れ、多少現実的な演出になっている。
特典映像によると、深作監督は自分の作品の出来にたいして、めったに自己満足しない人らしいが、この作品だけは完成ラッシュを観た後、ニッコリと笑ってOKマークを作ったという。
ラストは出演者全員で記念撮影をしているが、深作監督も並んでほしかった。それともどこかにコッソリ写っているだろうか。
追記:
平田満の安アパートで平田、松坂との入籍を風間が頼み込むランチキ騒ぎでは、窓の外がやがて雷雨となるが、これは黒澤映画「野良犬」のシーンへのオマージュと思われる。 深作監督は黒澤映画に感銘を受け、映画の道を選んだと聞いている。
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