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ゴッドファーザー

ゴッドファーザー PartI<デジタル・リストア版> DVD ゴッドファーザー PartI <デジタル・リストア版>

販売元:パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
発売日:2008/10/03
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洋画メモ、NO,47、レンタルDVD

1972年、バラマウント、ビスタサイズ?、175分

監督- フランシス・フォード・コッポラ、撮影- ゴードン・ウィリス、

音楽- ニーノ・ロータ、 特殊メイク- ディック・スミス、

特殊効果- A.D.フラワーズ

出演- マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、

リチャード・カステラーノ、ロバート・デュバル、ダイアン・キートン

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とうとうこの映画を観る。 ヒットしていたのは私が中学生のころだったと思うが、特に観たいと思っていなかった。マフィアの映画だというのも抵抗があったのであえて今まで観なかった。

面白かった。最後まで目が話せない。

ブランドやパチーノ、カーン、それにイタリア語が達者な当時名も知れない俳優の演技が観もので、何回も観ればその都度楽しめそうだ。

ニーノ・ロータの音楽はあまりにも有名で、今だ珍走族(暴走族)のラッパにまで使われている「愛のテーマ」は聴きあきているが名曲には変わりが無い。

モーツァルトのピアノ協奏曲23番第二楽章がこの映画の雰囲気に合っていると感じていたが、やっぱり「愛のテーマ」をこの曲のシチリアーノの部分に換えてもピッタリだと自分勝手に思った。特に後半から終わりまでのフレーズをエンドロールに使ってもいいのではなかったかと、コッポラに話してみたいものだ。

個人的にはファミリーやアメリカのヤクザどもに全く感化しない。やられたらやり返すという幼稚な連中で、拳銃で敵の幹部の頭を打ち抜くパチーノもチットモかっこいいとは思わないが、電車の音による緊張感の盛り上がりは手に汗をにぎり、優れたシーンであった。

特によかったシーンは最終的な報復殺人のカットと教会での洗礼のカットを交互に見せる部分で、オルガン曲を挟み、映像なのにまるでバッハの対位法を使った3声・4声のフーガのような絡み合った進行で、数ある映画の中でも名シーンだと思う。 (あの洗礼を受ける赤ん坊がソフィア・コッポラだというのは既に有名)

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コッポラのコメンタリーで気が付いたこと。

・予算250万ドルの映画として企画され、低予算に慣れていた当時ぺいぺいだったコッポラが監督に起用されが、ベテランのスタッフにも相手にされず、パチーノの優れた殺人シーンの撮影まではほとんど交替される運命だった。 撮影は62日間で行われた。

・冒頭の結婚式のシーンも三日半の突貫撮影で、2台のカメラを使った。これは黒澤方式であるが、撮影監督は不機嫌だった。 パチーノとキートンの机のカットは夜間に照明を当てて昼のように見せるという無理な撮影で、撮影監督のウィリスはカンカンに怒っていた。

・ファーストシーンの陳情の葬儀屋のカット、顔のアップから次第にゆっくり引くところは当時の撮影テクニックでは不可能で、やむ終えずコンピューター駆動のモーターによる方法で解決した。  つまりこれはモーションコントロールカメラと同じ手法。

・ブランドはいたずら好きで、ストレッチャーで家の二階に運ばれるシーンではコッソリと90キロの錘をストレッチャーに忍び込ませ合計270キロにして二人の俳優に運ばせた。

・冒頭、ブランドにシドロモドロの挨拶する人物は元プロレスラーの素人俳優で、ブランド前に上がってしまい、セリフをトチッテしまった。そこで後で挨拶を練習するシーンの撮影をし、うまく挨拶がしゃべれない人物の設定にした。 この撮影でブランドは自分の額に「この下手くそ」と書いた紙を張るいたずらをした。(たぶん緊張をほぐすため)

・ブランドが畑で死ぬシーンは、会社側の人物から余分なシーンだと強行にカットするよう言われた。

・そのシーンでは子供がうまく動いてくれないので、子供好きのブランドがアドリブで怪物のマネをした。子供はほんとうに怖がってくれた。

・パチーノが病院にいるシーンでは廊下のカットが少ないとジョージ・ルーカスに助言され、パチーノを撮影したカットから、OKの声がかかった後の余分に廻ったフィルムを使って入れた。 コッポラは、こういうフィルムも捨てずに利用することを若い監督に提案していた。

・シシリー島での民族音楽はすべてコッポラの父親が作曲した。

・コッポラはアーサー・ペンを尊敬していて、ソニーがトミーガンで蜂の巣になるシーンは「俺たちに明日はない」からいただいた。

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ブランドの膨らんだホホはディック・スミスの特殊メークだが、ロバート・デュバルの頭の生え際も彼による処理か、あるいは増毛してあると私は思う。

A.D.フラワーズによる特殊効果で、額に当たった拳銃の弾痕から血糊が出るカットがある。 私は以前から血糊の袋を空気銃などで発射しているのかと想像していた。 しかし私の勘違いかもしれないが、良く観ると、額から横にかけて薄いチューブのような膨らみがあるように見える。これもスミスの特殊メークとの共同作業であろうか。 メガネのレンズが弾で割れ、血が出てくるのもフラワーズによる。

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コメント

おっ、とうとう観念して(?)ご覧になりましたね!映画のさまざまな要素が詰め込まれた素晴らしい作品ですよね。
>イタリア語が達者な当時名も知れない俳優の演技
そうですよね!骨の髄までシチリア映画にしたことが成功の要因ではないでしょうか。マフィアの世界を描くことでイタリア人の血筋を汚したくない・・・という役者さんたちの思いが伝わってきます。ただのギャング映画であれば、ここまで称賛されることはなかったでしょうね。

投稿: マーちゃん | 2008年10月26日 (日) 18時01分

マーちゃん。こんばんは。
そうですね、・・・・ただのギャング映画でない。
私はマイケルにはいつか堅気になって妻や子供を安心させたい、そんな姿勢も感じられました。
今、パート2の前編を観ていますが、特にそれを感じます。
ビト・コルレオーネのセリフ、「近頃ワインがうまくなった」。
こういう言葉を聞くとホッとします。

投稿: スタンリー | 2008年10月26日 (日) 20時45分

スタンリーさん、何時もありがとうございます。
「ゴッドファーザー」(part1)で、主題曲が流れるシーンは、

①ジョニー出演を認めぬ映画監督のベッドに馬の首を入れ復讐する場面(微かな音量で)。
②娘の結婚披露宴でビトーが娘と踊る時。
③果物店を出た途端ビトーが撃たれた時。
④復讐した部下が立ち小便する時。
⑤マイケルがシチリアに亡命した時。
⑥ソニーが惨殺される手引きをした妹婿カルロを殺す時。
⑦そして妹や妻の抗議を退けたマイケルが部下の忠誠を受けるラスト。

以上だと思います。
何れも家族の絆の転機に流れます。
主題曲がインパクトを放つ所以と思います。

投稿: アスカパパ | 2008年10月29日 (水) 16時30分

アスカパパさん。こんばんは。
「愛のテーマ」の登場シーンの分析、たいへん参考になります。
私はアンディ・ウィリアムズの歌っているのも映画のラストに流れるのかと永年勘違いしていました。笑
コッポラの話によると、このメロディーは、もともと別の映画でロータが長調の明るくテンポの速い曲として使っていたものを短調にし、遅くしたのだそうです。なんの映画か分かれば面白いですね。
サン・サーンスの「動物の謝肉祭」の「亀」がフレンチカンカンのアレンジになっているみたいなものですか。

投稿: スタンリー | 2008年10月29日 (水) 20時08分

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