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郵便配達は二度ベルを鳴らす

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洋画メモ、NO,40、NHKBS

1942、イタリア、スタンダード、白黒、140分、画質-露出過多あり。

イタリア語原題- OSSESSIONE (妄執)

英語原題- The Postman Always Rings Twice.

原作- ジェムズ・M・ケイン

監督- ルキノ・ヴィスコンティ、 撮影- アルド・トンティ、ドメニコ・スカーラ

音楽- ジュゼッペ・ロゼーティ

出演- マッシモ・ジロッティ、クララ・カラマイ、ファン・デ・ランダ

ディーア・クリスティアーニ、エリオ・マルクッツォ

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原作者に無断で制作されたということで、1976年まで本国意外ではオクラ入りだった。しかしジーノのストップモーションをバックにしたエンドロールでは英語の原作名がクレジットされていたので、無断使用の件は解決したのだろう。

ジャック・ニコルソン主演のリメークも話題になり、この題名はむしろそちらの方で有名になったのではないだろうか。まだ未見であるが。

映画の中で、題名になっているようなシーンは全く無く、そのへんの事情はウィキぺディアに記載されているが、同じように映画の中身と題名とがまったく関係ないものでは小津安二郎監督の映画にも見られる。

ヴィスコンティ監督のデビュー作ということだが、晩年、わかり難い映画をつくる監督と評判だったわりには判りやすい映画で、しかも古さを感じない。ただしこの監督の映画は初めて観たので何ともいえないが。

イタリア・ネオリアリズモの先駆的映画ということだが、そういうカテゴリー分けは評論家や映画学校の教師には便利だろうが、どんな手法だろうと観客にはまったく影響がなく、私も意識せず見られた。21世紀になった今では映画の方法論など無意味な感じがする。

と言っておきながら ・・・ ドアのスリガラスに映るシルエットなど、ところどころに表現主義的なカットもあった。

ジーノ役のマッシモ・ジロッティはイケメンで、私は「イタリアのポール・ニューマン」と呼ぶことにした。 いや、ほんとうはニューマンのほうが彼より後輩の役者なので、ニューマンを「アメリカのジロッティ」と呼ぶべきだろうか。

映画の撮影も古さを感じない。日本での年代では昭和17年の作品だが、当時の日本映画に比較してイタリアの撮影技法がいかに進んでいたかがよくわかる。オープン撮影もセット撮影も最近の映画に全くそん色ない。

ただし、カメラのレンズの描写は悪く、バックの壁紙の模様などがグルグルと渦を巻いている。これだけはあの当時から1950年代までの日本のカメラと変わらない。

ジーノと知り合うイスパニョーロという男が不思議な存在で、なんとなく二人の関係が怪しいのだが、これもヴィスコンティ監督をウィキで調べたらバイ・セクシャルだったということで納得した。脚本にも映画にも自然にそういう雰囲気を出してしまうのだろう。

殺されるジョバンナの夫、ブラガーナが歌がうまく、声楽畑出身ではないだろうか、映画出演では素人の役者さんだろう。

ジーノとジョバンナの運命が悪いほうへ悪いほうへと転がっていくのがなんともやるせない。

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コメント

ジャックの「郵便配達・・・・」は、かなりドギついシーンがあります。原作を忠実に映画化したそうなのですが(汗)。
ヴィスコンティのはBSで放送されたのを録画しています。すご~く観るのを楽しみにしていて、お楽しみは後で・・・と大切にとってあります。そうかぁ、なかなか良いのですか。明日にでも観ますねっ!

投稿: マーちゃん | 2008年9月 8日 (月) 22時46分

マーちゃん。おはようございます。
ジャックのその映画はすごいらしいですね。
「カット、オーケー」で相手からビンタ喰らったかもしれませんね。
この映画ではそういうシーンは省略して飛ばしてあります。
ジーナの夫に生命保険がかかっていたと分かるところから映画は緊張感が増してきます。

あ 塩オニギリとタクアンもおいしいですね。特に外で食べると。
茶碗に盛ったご飯と漬物だけでは物足りないのに、ニギリメシにするとおいしそうになるのは日本人のDNAがそうしているんでしょうね。
久蔵が勘兵衛から酒を勧められ、要らないと首を振り手に取るのは干し柿だと思います。

投稿: スタンリー | 2008年9月 9日 (火) 08時44分

観ましたよ~。ジャック版のような、過激なシーンはありませんでした。イスパニョーロはジャック版には出てきません。あの人、不思議な感じでした~。同性愛をほのめかしていますよね。そうですか、監督がそういう嗜好をもっているのですか。
全体にイタリアっぽい味付けがなされていたように思います。

投稿: マーちゃん | 2008年9月 9日 (火) 22時00分

私はジャック版(笑)しか見てませんが、ヴィスコンティのがあったんですか、興味ありますね。しかもホモの知識まで刷り込まれたので?いっそう興味がわいちゃったじゃないですかぁ。

投稿: バルおばさん | 2008年9月 9日 (火) 22時16分

「王!!」観ましたか。
ジャック判はこれとは少し違うアプローチなんだそうですね。
イスパニョーロがいないのですね。映画がややこしくなる為かもしれません。
結局、ヴィスコンティもエエトコのボンボンだったらしいですね。
経済的問題なく自分の好きな道を行けたのだと思います。
それにしてもよくこんな題名をつけましたね。

干し柿の話、笑いました。死刑の前に胃薬飲むようなものですね。

投稿: スタンリー | 2008年9月 9日 (火) 22時21分

パルさん。こんばんは。
ヴィスコンティ版もおもしろいですよ。
NHKBSはいずれ再放送するでしょうからでごらんください。
ジーノ役のジロッティはポール・ニューマンにクリソツです。
相手のジョバンナはなんとなく山田五十鈴という感じですね。
ホモだち関係は当時のことですので淡い感じで描いてあります。


投稿: スタンリー | 2008年9月 9日 (火) 22時28分

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