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U・ボート

U・ボート ディレクターズ・カット DVD U・ボート ディレクターズ・カット

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2005/01/26
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特撮メモ、NO,21、DVDレンタル

1981年、配給コロンビア、ビスタサイズ?、209分、画質良

原題- Das Boot

脚本・監督- ウォルフガング・ペーターセン、撮影- ヨスト・ヴァカーノ

音楽- クラウス・ドルディンガー

ミニチュア撮影- Ernst.Wild、特撮監督- Karl.Baumgartner

出演- ユルゲン・プロホノフ、ヘルベルト・グレーネマイヤー、クラウス・ヴェンネマン

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1997年のディレクターズカット版を観た。209分は長い長い。

もともとは全6話のテレビ番組として制作されたそうで、それを編集して映画にされた。だから撮影されたフィルムは山ほどあった訳だ。

その撮影にはなぜだかフジフィルムが使われている。

音楽はテレビの災害や事故などの「衝撃映像」シリーズなどのエンドミュージックに使われているお馴染みのもの。

リアルな狭い潜水艦内の撮影は手持ちカメラを使用しているが、ステディカムは使っていない。カメラのブレはそれほど気にならず、狭い艦内をうまく撮影している。通路を走る映像は、自分も乗員になったような臨場感がある。でもこの撮影ではカメラマンも何度もコケてNGを出したのではないだろうか。

撮影するのに照明が問題となるが、艦内各所にわざと照明ランプをつるしてカバーしていた。だから実際のUボートにはあんなに沢山の照明は無いはずだ。深海潜行中はバッテリー駆動であり、電気がもったいないので。

潜水艦映画というとやはり艦長の苦悩と、狭い艦内での乗員の心理的葛藤が描かれるのが定石で、それに水圧の恐怖が加わる。たいてい精神的におかしくなる人物が一人いる。

それにしてもこの映画ほど、潜水艦内の描写をリアルにしたものは後にも先にも無いと思う。 いたるところに食料をつるした艦内セットはもちろん、全長60メートルの実物大レプリカは、潜水はできないものの、大変な制作費がかかっている。

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実物大レプリカは海面走行のみの撮影に使用。荒れた外洋でのシーンではそのレプリカかミニチュアか、どちらを使ったか判断できない。それだけ優れた撮影と言える。

潜水と浮上するシーンには、私の見た限り10メートル前後のミニチュアを使用している。潜水のカットと浮上のカットはともに実際の海で撮影していて、圧倒的実写感がある。特撮と気が付かない人がいるかもしれない。

水中シーンでの撮影は同サイズのミニチュアを使用しているのか、これも判断できない。紺色の水中ではなく、緑色をしていて視界も良くなく、はっきり見えないがかえって不気味な実写感がある。 

追記:ユーチューブでのメイキングの説明によると、ドイツ語なのであくまで推察だが、水中撮影でのミニチュアのサイズは6メートルと言っている。また外海で撮影されたものは8メートルと聞こえた。

メイキングオブ「U・ボート」、パート1

http://jp.youtube.com/watch?v=pjcLPEmDK2I&feature=related

これに反して日本映画でのこの種の特撮では、明るすぎるうえ水中でなくスタジオで小さい模型を使って撮影しているので、海中の実写感に乏しい。

駆逐艦などの船底を水中から俯瞰するカットではハイスピード撮影されてなく、実写感に欠けていた。他のシーンがいいので残念なカットである。

水中での爆雷による爆発ファィヤーボールの撮影はすばらしかった。スタジオ撮影では絶対表現できないリアルな映像。

イギリス貨物船が炎上爆発するシーンは標準的な特撮。ハイスピート撮影が適切。ただし、ミニチュアが小さく残念。2メートル前後のミニチュアだった。すこしでも大きいほうがいいのだが。

港の夜景のミニチュア特撮も良かった。デレク・メディングスの遠近法を巧みに使った撮影に近い。

浮上した潜水艦ブリッジでの撮影はフロントプロジェクション使用。実際の海上で撮影したみたい見える。ただしバックスクリーンに汚れがあるのが分かった。

ドイツの名も知れない特撮スタッフがすばらしい仕事をしている。

名ばかり知られている日本の特撮監督は、観るに耐えない特撮シーンを、恥ずかしげもなくカットせずに本編に入れてしまう。

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コメント

これは相当面白い映画ですよね。昔一度観たきりで、DVDも持っておらず、再見したいな~と思ってました。先週BSで放送されましたが、途中で地震関連番組に切り替わってしまいました。今日の再放送は無事に録画できました。
潜水艦の中は狭いですね。爆雷のシーンは迫力満点でした。よく出来た戦争映画だと感心します。ディレクターズカット版は209分ですか!3時間越えてますね~。

投稿: マーちゃん | 2008年7月28日 (月) 21時04分

マーちゃん。こんばんは。
今、ユーチューブでメイキング映像を観終えたところです。
おもしろかったですよ。
私もBSで録画したのですが、地震のニュースで打ち切りになりましたので、レンタルで全編観ました。
メイキングを見ると爆雷の火薬はちっちゃいもんでした。笑
ブリッジの嵐の撮影はシカケがスゴカッタです。ただバケツの水をブッカケルものではなかったです。
それにしても他の潜水艦映画はこれと比較して描写が甘いですね。
「ローレライ」でも観てみようかな。どうかなー。

投稿: スタンリー | 2008年7月28日 (月) 22時11分

この映画こそ、お金が無い時期に一番劇場で観た映画です。
4回観に行きました。
川口浩探検隊のテーマにもなった?サントラも良いですね。
ペーターゼン監督の、次映画が「ネバーエンディングストーリー」ですから、幅が広いというか職人というか・・・・。

投稿: つのきち | 2008年8月10日 (日) 23時58分

つのきちさん。こんにちは。
一つ山越したこちらも大変暑うございます。
4回もご覧になったのですか。
私はテレビで1回観たきりで、今回のノーカットDVD版が
本格的鑑賞といえます。
公開当時、「メカニックマガジン」という雑誌で撮影風景が取材されていて、その特撮に興味をもっていました。
ペーターゼン監督はほんとうに職人ですね。
ドイツのスピルバーグと言えますでしょうか。
川口探検隊は懐かしいですね。音楽にこのテーマが使われていたのは記憶にないのですが、シンプルでクールないい曲ですね。

投稿: スタンリー | 2008年8月11日 (月) 10時33分

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