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大空港

大空港 DVD 大空港

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2007/06/14
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洋画メモ、NO,28,DVDレンタル

1970年、ユニバーサル、シネスコ、137分、画質良

原題- AIRPORT

原作- アーサー・ヘイリー、監督- ジョージ・シートン、

撮影- アーネスト・ラズロ、音楽- アルフレッド・ニューマン(遺作)

出演- バート・ランカスター、ディーン・マーチン、ジーン・セバーグ、

ジャクリーン・ビセット、ヴァン・ヘブリン、ジョージ・ケネディ、

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映画ではリンカーン空港となっているが、撮影に使われた空港はミネアポリスのセントポール空港で、映画ではランウェイはたしか3本だったと記憶しているが、現在は4本ある理想的な設備の空港である。

空港は滑走路が4本あって、それが井桁状に向いていれば風向きに対して最も理想的な空港といえるのだが。

映画では22滑走路は、住宅の騒音問題が発生しているが、セントポール空港をグーグルアースで見てみると、現在はどの滑走路も住宅地に面しており、この問題は進行形のようである。

ボーイング707という旅客機は私が生まれたころ就航された飛行機で、いまだ世界のどこかを飛行しているご老体だが、スマートな機体でファンには人気が高い。

エンジンは、現在ではほとんど旅客機に使われていない、ターボファンというメカのもので、昔、日本でも就航していたDC-8(707にソックリ)や727、旧型737機に使われていたのと同じタイプの細長いジェットエンジンである。

このエンジン音はやかましく、バリバリ・ドロドロと騒音を撒き散らす。この飛行機よりはるかに巨体のジャンボジェットより騒音が大きい。また多少煙も吐く。

だから、この映画のように、たとえ離着陸を29滑走路に換えても騒音は同じようなものだと思う。

なお、「もうすぐジャンボが就航される」というセリフがあったが、ファンジェットエンジンのボーイング747がくれば、図体のわりに低騒音なので、住民も驚くのではないだろうか。ストも終わるかもしれない。

キャプテンのディーン・マーチンは相棒のシックスマンス・チェックのために副操縦席にすわっていて事故に遭う。これはシックスマンス、つまり6ヶ月ごとに行われる機長への試験であり、現在ではシュミレーターで行われている。

映画では707の着陸の際に、空港からの誘導を受けるが、ちょっと疑問だ。

1970年当時ならば、707という古い機体でもILS(縦と横の誘導電波に乗っていく方法)で着陸できるはずである。管制官の指示で右に向けだの、高すぎるだのというやりかたは1950年当時の映画「戦略空軍命令」で見られる時代錯誤のものだ。

また電波高度計もあるはずで、コ・パイ役のマーチンはその計器を見ながら機長に「ファイブハンドレット」・「ワンハンドレッド」・「フィフティ」と順次高度を伝えなければならない。

さらに着陸決定高度の200フィートあたりになったらマーチンは「ミニマム」と発しなければならない。

707に詳しくないので、判断できないが着陸後、逆噴射はしていないようだ。あのエンジンはファンエアをエンジンナセル表面に直接吹きだしていて、逆噴射装置の設置は無理なのかもしれない。たしかパワーレバーも絞っていたようだ。

そうすると車輪のブレーキとエアブレーキで制動をかけるのだが、雪面ではきびしい。映画のように滑走路ギリギリ停止かもしれない。

爆発した機体の穴の部分を写していたが、ブリキの板をひっぺがしていたような描写は航空関係者から失笑を買うだろう。絶対、あんな風にはならないはずだ。

尚、この映画の707のクルーにはフライトエンジニアがいて3人体制であったが、就航した1958年当時はもう一人、ナビゲーターが居たはずである。つまり1970年当時は、707にも既に慣性航法装置(INS)が搭載されてナビゲーターは不要なのだろう。それならば、なおさらILSも搭載されてるはずである。

ああ、飛行機の話で終わってしまった。

707の着陸ギアが雪に埋まって、脱出を難儀している車輪のアップの映像は、私はミニチュア特撮だと見た。もし実写だったらエンジンが動いていて撮影クルーが危険である。

707が雲海に飛んでいるシーンのミニチュア特撮は日本の映画のようにお粗末であった。

だがケネディがヤケクソにエンジンを吹かして707の脱出を試みているシーンは実写映像で迫力があった。

無賃乗船のバアちゃん(アカデミー助演賞)の澄ました顔が鼻持ちならなかったが、仕組んだ芝居とはいえ、ビセットにビンタを喰わされて気持ちが良かった。

シネマスコープ画面の広さを利用して、電話のシーンでは左右の二重舞台で両方の人物を見せてくれたが、こういう手法は、ちょっと映画が軽くなってしまうように感じた。

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コメント

私もこの映画を10日ぐらい前に観たばかりです。スタチャンのパニック映画特集の中のひとつでした。昔、TVで観たのですが、覚えてない(笑)。で、10日たって、既に記憶が(どうしましょ・笑)
大スターの共演が楽しめる映画ですね。正直言うと、はじめの方は面白くなかったのですが、飛行機に穴があいてからは、俄然断然、面白くなりました。そして、感動しましたよ~。飛行機を無事に着陸させるため、乗客・乗員・医者・空港関係者・整備士・管制塔の皆が一丸となって、自分の職務を全うする様が素晴らしかったです。

投稿: マーちゃん | 2008年6月13日 (金) 12時25分

マーちゃん。こんにちは。
私は高校のときに観たきりで、記憶がアイマイでした。
あのおばあちゃんは長い間スリだとばっかり思っていました。
別の映画と混同しているかもしれません。
カバンを奪うよりもどこかに早く着陸すればよかったと思いますが、軽率な判断でしたね。笑
707の機内が見れてうれしかったです。
乗客が前方に集められましたが、あれも機体バランスが狂うので実際ではやらないでしょうね。
みんなが協力して着陸するのはよかったですね。
下手な脚本だと一人のヒーローがやってしまうんです。

投稿: スタンリー | 2008年6月13日 (金) 13時01分

大型ジェット機時代を迎えた上に、大雪で滑走路が
間に合わないという設定でしたね。それにしても詳しい
さすがスタンリーさん!^^
私は詳しくないのであまり感じなかったのですが、荒唐無稽に
なっていく続編などはスタンリーさんだと耐えられないんでしょうね。笑
特に、コンコルドが宙還りして三角窓みたいな所から
照明弾みたいなものを撃つなんて許されないのでは。。笑

投稿: ぱんだうさぎ | 2008年6月14日 (土) 20時06分

ぱんだうさぎさん。こんばんは。
飛行機好きで、こういう性格ですから、ヘンなところはないかと血眼になってしまいます。笑
キャビンアテンダントが二人しかいないのもヘンでしたね。
ドアの数と同数必要で、つまり4人居ていいはずですが。airplane
エアポートと言う映画は日本で勝手につけられたものもあるので、タイトルで信用できのせんが、エアポート75が次ぎの作品みたいですね。また確認したいと思います。
油圧を水圧と間違えていたのこの映画だと記憶しています。
エアポート05というインチキっぽいのを借りてきましたのでまたレポートします。


投稿: スタンリー | 2008年6月14日 (土) 20時50分

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