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どですかでん

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黒澤映画初のカラー作品でありながら、興行成績がふるわず、また評判のよくない作品であるが、私にとっては愛すべき作品であり、毎回観るたびに心を穏やかにさせてくれる。

初めて観たときには、たしかにこれが黒澤作品かと驚いた。どこに向って映画が進んでいくのか分からない。登場人物の誰にピントを合わせればいいのか分からない。

しかし、人物ひとりひとりは、みんな憎めない人ばかりで、松村達男ですら気の毒に思えてしまう。

ただ、金細工師の「たんばさん」がなんとなく、真ん中にいるように感じたが、それは見る人それぞれだと思う。

撮影は長回しが多く、即興的で、しかも俳優さんの個性が出ていて、その演技を観ているだけでも楽しい。

ところで、「たんばさん」の家に入った泥棒が逮捕され、家に実地検証に行き、終わって玄関から出るとき、はめられた手錠がピカリと閃光を放つ。

いったいこれはどういうことかと考えるが、幼稚な言い方をすれば、神さまからの視線ビームということだろうか。 それがどうした、と言われても解説できないが。

私には、カメラの視線・観客の目が神の視線のような気がする。

さらに私なりの解釈(映画に解釈はしない主義だが今回は特別)では、あの人たち、あの空間は実は「惑星ソラリス」の海の生命体が創造した人工島での人工物体ではないかということで、そうこじつければ映画に納得がいく。

つまり、生命体は地球の人間という生物をシュミレーションしていたという訳。

映画の最後に「どですかでん・どですかでん」と走っている六ちゃんをヘリコプターの空撮で捕らえ、次第にズームアウトすると、あのゴミの島がソラリスの海に浮かんでいたというエンディングを想像すれば、みなさん納得いたしませんか。

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日本映画」カテゴリの記事

コメント

BSの予告で頭でっかちの少年が「どですかでん・どですかでん」と走っている映像が流れましたね。あれはラストですか。喜劇かと思ったのですが、シビアな映画なのでしょうか?「惑星ソラリス」って不思議な感じでしたよね。はっきりとは覚えていないのですけれど、ソラリスは幻覚や記憶を呼び覚ます星だったような??
PS:昨日教えていただいたユーチューブが未だ見れておりません。私のPCの処理速度が遅いせいかもしれません。

投稿: マーちゃん | 2008年4月21日 (月) 22時29分

マーちゃん。こんばんは。
初めて観る方には印象が良くないかもしれません。
ホームレスの親子の話がつらいのです。
「かつ子」の話もやりきれないです。
おもしろい話もあって、シビアでもないですね。
何度も観ていくと味が分かると思いますが、俳優さんの
演技が見物です。南伸介の話、伴淳三郎なんかもいいですね。

ユーチューブの件は残念ですね。
でも外国人が「用心棒」のイントロのマネをしているだけで、なーんだこんなものかという程度ですから、いつかごらんください。

投稿: スタンリー | 2008年4月22日 (火) 00時04分

さすがスタンリーさん、嬉しいです。実は本作品の事ではないのです。
ざっくばらんに言います。BSでちょっと話題作をやった後はどのブログも一斉に同じ題材を取り上げ正直なところ読む方は辛くなる場合があります。(無論、他人が同じ題材を扱っているとは知らずやる場合もあるでしょうが)ですからここでは明確に「用心棒」が取り上げられていないからほっとした次第なのです。
今後も流されずユニークなブログを今までのように継続して下さい。期待しております。(どこも金太郎飴になる傾向ですね)

投稿: ロンリー・マン | 2008年4月22日 (火) 02時18分

ロンリー・マンさん。おはようございます。
実は私もBS放映されたものを書いてしまいます。
ただ、BSは再放映ばかりで、ひどいなと思っています。
またまたしつこく黒澤特集が再放映されることになりましたね。
「どてすかでん」は半年ほど後になりますので、あえて今書きました。ロンリー・マンさんのお言葉はありがたいです。
また最近レンタルDVDを借りるのも少々面倒になってきておりまして、つい過去に観たものをとりあげてしまいます。
黒澤映画はおなじみなので、気が付いたことだけ書くようにしております。

投稿: スタンリー | 2008年4月22日 (火) 09時08分

お早うございます。どういたしまして。
映画サイトを見てますと「いつから1億総評論家になったの?」と疑いたくなる、時として他人の書いたものを借用しているかと思われる「どこを切っても金太郎飴」のような同じ内容があります。
スタンリーさんのこのサイトは迎合せずスタンリー独自の視点から書かれ特化した点が評価に繋がると思っております。どうか流される事のないようますますのご活躍を期待するものです。
(特別、黒澤作品が云々ではありませんが「文化が停滞」しているのでしょうか。一昨年?、稲垣浩生誕100年なら分かりますが国営放送も芸がなく脳もないと感じています。基本は可能なら映画は劇場でと思っている小生ではありますがなかなかどうして・・ですね)

投稿: ロンリー・マン | 2008年4月22日 (火) 10時05分

ロンリー・マンさん。こんばんは。
ボキャブラリーの乏しい、文法もちょっと変な私の記事を批評して励ましていただき、ほんとうに感謝いたします。
アマノジャクな私としては、やっぱり人と違うことを書きたいなと思っています。
日本映画のリバイバルというと、どうしても黒澤、小津、溝口、成瀬、市川、木下となってしまいますね。
他にも、いい監督さんの作品がたくさんありますのに、どうしてBSではかたよってしまいますね。

投稿: スタンリー | 2008年4月22日 (火) 20時39分

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