« 江分利満氏の優雅な生活 | トップページ | シックス・センス »

サイコ

サイコ (1960) ― コレクターズ・エディション DVD サイコ (1960) ― コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2002/08/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

洋画メモ、NO,18、DVDレンタル

あまりにも有名なのでデータ割愛。 

画面はビスタサイズ。これくらいの横長が一番いい。

-----------------------------------------------

この映画を初めて観たのは、高校生のころで、夕方放送していたNHKのテレビだった。

NHKは洋画は基本的に吹き替えしないので、字幕スーパーで見た。

私はたまたま偶然テレビのスイッチを入れ、なんということもなく、ヒマつぶしに漫然と観ていた。 当時ヒッチコックという監督の名前は知っていたが、有名な「鳥」さえ観ていなかったので、まして今観ている映画がヒッチの映画とは全く知らなかった。

映画は途中から観た。女性が車を運転しているところを正面から捕らえていた。

4万ドルを持ち逃げしたということを知らなかったが、車を運転しているだけなのに、バックにかかっている、たいそう大げさな音楽で、ただならぬ雰囲気であることを感じた。

追記:ヒッチは、このリーのドライブシーンに音楽を入れるつもりは無かったが、ハーマンの勧めでシブシブ、彼の音楽を挿入した。 その後できあがった映像を観て、ヒッチは改めて、ハーマンの才能に感服したという。  

その後はもう、コマーシャルのない画面を、トイレにも行かず、おしまいまで釘付けで観てしまった。

私は、ノーマンの母親は実在していると、単純に考えて観ていたので、ヒッチにまんまと引っ掛かってしまった。

----------------------------------------------------

今回、観なおして、DVDにメーキング特典があり、いくつかのことが分かったので、メモしたい。

・この映画の制作はパラマウントで行われたが、配給はユニバーサルであること。

・白黒映画にしたのは、白黒撮影にこだわったのではなく、制作費を100万ドル以下に抑えるためだった。

・製作期間を短くするため、テレビ「ヒッチコック劇場」の慣れたスタッフを採用した。

・音楽のハーマンは白黒映像のシンプルさに合わすため、弦楽器だけの編成で作曲した。 これは映画音楽としては前代未聞のことであった。

・オープニングではヘリにカメラを据え、街の全景からホテルの窓までズームする映像にしたかったが、不可能と分かり、街のパンからカットして窓に寄った。

   ・・・・・・たしか、ヒッチは「フレンジー」のオープニングでは、ヘリの俯瞰から家のドアまで繋がる映像を撮っていたと思う。 映画作家というものは、こういうことが好きであるが、最近はステディカムやコンピューター処理でカットも無く繋がって、たやすくできるようになった。

・ジャネット・リーの下着姿は、当時アメリカの映倫ギリギリであった。

・その下着は、4万ドルを失敬した後は黒色のものを着用している。

・モーテルのシャワー室でトイレが写るのは、おそらくアメリカ映画では初めてのことであった。 映倫に通るか心配したが、問題なかった。

・シャワー室で服を脱ぐシーンで、ブラを取るところは、映倫に通らずカットされた。(不採用になったカットは特典映像で観られる)

・シャワーのシーンでは、リーは素肌に湿布のブラスターを貼っていた。 目のクローズアップのカットで、胸に貼ったプラスターがはがれてしまったが、我慢して続けた。

・カーテンごしの刃物をもった人物はパーキンスではなく、代役の女優。・・・・・これはなんとなく気づいていたが。

・どうやって撮ったか不思議に思っていた、湯が吹き出るシャワーのクローズアップは、シャワーの口を傾けて、カメラにしぶきがかからないよう撮った。・・・・とはいえうまく撮影している。たぶん望遠レンズを使っていると思う。

・シャワーのシーンは七日間もかかったが、モデルさんによる代役撮影もある。

・乳首が見えた、見えないで映倫とモメタ。 実際は写っていない。

・「服装倒錯」という言葉(原語分からず)は映倫から性的に聞こえるので、外すように指摘されたが、心理学用語ということで、押し通して許可させた。

・パーキンスがバルサムに詰問されるシーンでは、パーキンスのアイデアにより、少しドモルようにした。

・骸骨が振り向くカットは、タイミングがなかなかうまくいかず、10数回のテークでOKとなった。

・母親になりきったノーマンが地下室で襲うシーンに「キュン・キュン」の音楽を再び入れたのはハーマンのアイデアによる。

・ラストの心理学の先生(サイモン・オークランド、この人はハワイ出身だろうか、そんな顔しているが)・・・・が状況説明するところは、ヒッチコックも必要ないと感じていた。

--------------------------------------------

今回観直して、アンソニー・パーキンスの名演技に改めて感服した。

特に、サンドイッチを食べるリーとの会話シーンの、セリフ回しと表情がすばらしい。

彼が早くに亡くなったのは残念なことだ。

ヒッチの娘が、リーの勤める事務所の同僚として出演していることは知らなかった。目がヒッチに似ている。

ハーマンの音楽は、オープニングテーマや独創的な「キュン・キュン」もいいが、

後悔と迷いのつぶやくような音楽 、 

     ♪♪  ♪♪  ♪♪♪♪ ♪♪  がいい。

|

« 江分利満氏の優雅な生活 | トップページ | シックス・センス »

洋画メモ」カテゴリの記事

コメント

かなり昔に観たわりには、記憶に残っています。シャワーシーンが、ショッキングだったからでしょうね。不気味な音楽が流れていたように記憶しています。アンソニー・パーキンスの演技、あれは地ですよ(笑)。私生活がサイコっぽいです。当時の映倫は、今よりも厳しかったですよね。特典映像は盛りだくさんの内容なのですね。

投稿: マーちゃん | 2008年3月 9日 (日) 23時49分

マーちゃん。こんばんは。
パーキンスはこの映画に出たおかげで、後々までノーマン
がつきまとってしまいましたね。
私生活も・・・・そうですねエイズで亡くなったようですから。
私にはヒッチの映画の中では、この映画が一番強烈です。
パーキンスは歌もうまかったらしいですね。

投稿: スタンリー | 2008年3月10日 (月) 20時10分

そう言えばモノクロでしたね。降りしきる雨の中のワイパーがぱたぱたはモノクロ・イメージ、シャワー・シーンでの鮮血でカラー・イメージでごっちゃになっていました(笑)。パーキンス唄う「月影のなぎさ」、レッツ ゴナ ムーン・ライト・スイム・・・。持ってますよ。エルヴィスとはまた違うノリ、軽快で良いです。45r.p.m古ー!。

投稿: ロンリー・マン | 2008年3月22日 (土) 11時14分

そうそう言い忘れました。公開当時のロード・ショーでは上映開始後は自由席だろうが指定席であろうが「入場禁止」(今はない日比谷映劇)でした。そんな映画って滅多にないですね。

投稿: ロンリー・マン | 2008年3月22日 (土) 11時42分

ロンリー・マンさん。こんばんは。
そうでしたね。あのワイパーがイライラしました。ガラスに油脂までついて前も見にくいんですよ。
パーキンスのレコードお持ちですか。貴重ですね。
日本でも途中入場禁止だったのですね。

投稿: スタンリー | 2008年3月22日 (土) 20時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/412224/11129431

この記事へのトラックバック一覧です: サイコ:

« 江分利満氏の優雅な生活 | トップページ | シックス・センス »