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座頭市

座頭市あばれ凧 DVD 座頭市あばれ凧

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2003/10/16
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「おめーさんたちゃ あっしを斬ろーてのかい。 ハハハ いのちゃ大切にした方がいいすょ」

「ど〇〇〇って三度言ってみな いのちゃねーよ」

勝新の座頭市は文句なしに面白い。

この映画で、社会性だの芸術だの論ずるのはナンセンスである。

この映画は何を訴えているのか、などという青臭い議論は勝新の居合い切りで真っ二つにされてしまう。

ただ、料金払った分だけの面白さは絶対ある。

観ていてワラッテしまうサービス満点の爽快感もある。

居合い切りでは、トックリや、厚い碁盤、はたまた石灯篭までレーザーカッターのように半分コになってしまう。 ルパンⅢ世のゴエモンの原型といってもいい。

座頭市は兇状持ちであり、かたぎの通る道は避け、裏街道を歩く。

そのロケがすばらしい。昭和40年ころの里山の風景や、朽ちかけた橋などの撮影は絶品で、それを観るだけでも価値がある。私の子供のころ走り回った野山や田圃がそこにある。

あのころは、まだ携帯の中継アンテナなど無く、撮影ロケも今より楽だったのではないか。

もっとも、鮮明なDVDにかかると、高圧線や電柱が見えてしまっているシーンがいくつかある。

座頭市も子供には苦手で、ついつい預かったり、面倒をみてしまう。

オムスビとお天道様が大好きで、茶店では顔中、黄な粉だらけにして餅菓子を食べていて健気だ。

そういうシーンには多分に勝新太郎のアドリブがきいている。

特に旅籠でご飯を食べるときが傑作で、オヒツから飯茶碗に盛るときはいつも笑ってしまう。 

テンコ盛にご飯をもり、こぼれたご飯つぶもちゃんと拾って、口がはちきれんばかりにご飯をほおばる。

目を白黒させて食べる。(もともと白目だが)その子供みたいなしぐさが可笑しい。

さて、「座頭市あばれ凧」は、市が鉄砲で危うく撃たれるところを河に飛び込んで難をのがれ、助けてもらった相手を訪ねていく話である。

やっと見つかったその恩人である女性は、河渡しの人足をまとめる親分の娘であるが、市に空腹であろうと食事をすすめる。

市は「いえ、もう食べてきましたから」と遠慮するが、出された膳を見る?、やいなやオヒツに飛びつき、飯をテンコ盛にしてガッツいて口に押し込む。

このシーンは勝新太郎の食事シーンの最高傑作といっていい。

娘の「よっぽどお腹がすいてたのね」という台詞の後、勝新のバストショットとなるが、口の中は150パーセントのご飯で返事の言葉も言えず、ただただ

「WUO? HOOHO」とうめくだけ。 

勝新はNG覚悟で、ほおばったまま笑っているのだ。

ここで、撮影スタッフの笑い声までマイクは拾ってしまっている。

ちょっとしたファンへのサービスシーンといってもいい。

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楽しい映画のミス探し」カテゴリの記事

コメント

懐かしいタイトルですねぇ。座頭市と言えば勝新ですよねー。映画のシリーズはもちろんのこと、TVのシリーズも人気でした♪座頭市は子供と女の人に弱かったですよね。変わった風体なのに、里山の風景に溶け込んでいて・・・笑
時代劇のヒーローだと、「木枯らし紋次郎」や「子連れ狼」もいましたね。勝新は座頭市のイメージが強いので、他の役を演じると違和感がありました。

投稿: マーちゃん | 2008年1月16日 (水) 23時54分

マーちゃん。いつもありがとうございます。
テレビシリーズの座頭市は観ていませんでした。
惜しいことをしました。勝プロがやっていたと思います。
あれもテレビではもう放送できないですね。
死語、差別用語がいっぱい出てきますので。
レンタルのソフトは全部そろっていなくて、まだまだ
たくさん観いてないものがあります。
悪名の朝吉と座頭市とは同じ俳優に見えないですね。

投稿: スタンリー | 2008年1月17日 (木) 16時38分

朝吉と座頭市はとても同一人物に見えませんでしたね。
しかし、あの色気というか凄みはすごいものがありましたね。
実現した事があるかわかりませんが、勝VsミフネVS萬屋錦之介の
対決をみてみたかったですね。三大怪獣大決戦みたいですが、
お互い隙が無くて何日も見合ったままだったりして。。。

投稿: P・うさぎ | 2008年1月18日 (金) 01時06分

P・うさぎさん。いつもありがとうございます。
3人の対決はたしかに見ものです。
仲代や三国もからんだらおもしろいですね。
女優さんは小川真由美などがいて愛憎劇がドロドロしていて。
バイプレイヤーとして伊達三郎、遠藤辰男。
監督は誰にしましょうか。
内田トムですか。

投稿: スタンリー | 2008年1月18日 (金) 09時58分

うわっ、すごい企画が!小川真由美を入れるなら、岸田今日子を投入すればもっとドロドロするかも。

投稿: バルおばさん | 2008年1月19日 (土) 16時21分

小川真由美と岸田今日子がいるなら、乙羽信子も特別参加で。何か踊ってもらいましょうよ(笑)。

投稿: マーちゃん | 2008年1月19日 (土) 18時50分

ほうほう、女のドロドロがお好みと言われるんでやしたら、
若尾文子に京マチ子も加えて頂きやしょうか。。笑

投稿: P・うさぎ | 2008年1月19日 (土) 19時06分

パルさん。いつもありがとうございます。
岸田さんには萬屋の嫁の姑になってもらいましょうか。
萬屋は仕官している武士で隠密です。
小川さんは仲代の愛人でやんす。

投稿: スタンリー | 2008年1月20日 (日) 11時22分

マーちゃん。おはようございます。
乙羽さんは、おしゃる通り、コメディーリリーフですね、
座頭市を密かに想う居酒屋のネーサンです。
居酒屋には浪人の三船も飲みに来やす。
居酒屋のオヤジは遠藤辰男で、実は裏では大泥棒の頭領でやんす。 手下は伊達三郎、
以下、大映の悪役大部屋俳優さんたち。
居酒屋のシーンにはサービスカットがあって、
カメラを隅に向けると木枯らし紋次郎が
ネコマンマを引っかき廻して食べているのです。

投稿: スタンリー | 2008年1月20日 (日) 11時32分

P・うさぎさん。こんにちは。
若尾さんは萬屋の嫁なのですが、夫婦仲はとうに冷めていて、実は三船を好いているのです。
三船は仕官だったころ、萬屋と友人でしたが、幕府の不祥事の責を背負い、お役御免となりました。実は目付けの三国が画策したことなのです。
萬屋は三国の命により、モミケシのため三船を殺さなければなりません。
京マチコさんは座頭市に間違いで弟を殺されて、その仇討ちに市を追いかけています。
仲代は・・・座頭市とただ勝負したい剣豪。

ああ、又、とんでもねーことに足をつっこんじまった。
オメーサン達、この話どうすればいいんですかい。

投稿: スタンリー | 2008年1月20日 (日) 11時50分

きゃっきゃ、すごいことになってる(笑)。面白い、面白い。
ストーリーがプロとはまた違った展開に。
スタンリー さん、版権はしっかりね。

投稿: バルおばさん | 2008年1月20日 (日) 23時40分

パルさん。アーハッハッハ。
乗りかかった船だ。見通しゃ暗れーが進めるとするか。
どうせ目先真っ暗だ。
京マチ子は市の説得により、弟のほうに非があると分かり、仇討ちを断念します。そしてしだいに市を慕うようになります。
市がこの街にやってきたのは、昔、三船に危ないところを助けられ、路銀まで貸してくれたので、その金を返しにやってきたのです。ところが三船の家は他人のもので、お家断絶と聞かされる。
居酒屋で飲んでいるとバッタリ三船にめぐり合う。
三船のいきさつを知った市は憤慨するが、相手が幕府とあっては手出しもできなかった。
市は宿に三船を連れて行き、連れて泊まっていた京マチ子を三船に紹介する。三船はすっかり京マチ子に惚れてしまう。
その宿には偶然、仲代と小川が同宿していて、市はマッサージに呼ばれる。「座頭市という居合いの達人がいるそうだが、一度勝負してみたいものだ」、「あっしがその座頭市だったらどうします」、「俺は女のいる前では刀は抜かぬ、座頭市とやらに合ったら、桔梗ヶ原で勝負しようと言ってくれ」
険悪な雰囲気で息がつまり、小川は部屋を出ると三船に遭遇、びっくりする。 昔、彼女は武家の娘で、三船と婚礼が決まっていたのだが、いきなり三船にお役放免の側室が迎えられてしまって、破談になっていたいきさつがある。でもまだ三船を好いていた。浪人となった三船を見かねて、小川はよりをもどしたいが、三船の妻は健在で長屋暮らしをしていた。
ある夜、その街で香川良介を主とする商家が押し込みに襲われた。香川は血糊で「一」という文字を書いて死んでいた。
一は市ということで、座頭市に疑いがかけられ、通りで縄に掛けられそうになるが、三船に助けられる。
萬屋は驚く。押し込み強盗は座頭市と三船の共謀か。
すれば、三船を殺す正当な理由ができた。しかし友人。殺すにはしのびない。
押し込み強盗は遠藤辰男と伊達三郎のしわざであり、座頭市のせいするように仕組んだものだった。「どうせヤツは兇状持ちだ」
三船が犯人の一部だと聞いた萬屋の妻、若尾文子は驚いたが何かの間違いだと信じていた。
居酒屋の娘、乙羽はある晩、居酒屋の厨房の隅で、遠藤と伊達が次の押し込みの話をしているのを聞いてしまう。それで座頭市が無実であることを知る。彼女は市を好いていたので、さっそく市に知らせようと居場所を捜すが、気づいた伊達に夜道襲われる。
偶然倒れているのを発見した市は、乙羽の死に際、真相と次の押し込み場所を知る。
翌日、桔梗ヶ原を通りかかった市は仲代に遭遇した。
「座頭市、抜け」
「あっしは旦那とやってる場合じゃねんだ」
「その前にどうしても片付けておかなきゃならねーことがあるんだ」
その晩、市は押し込み場所に用心するよう知らせに行ったが、もう事が済んで遠藤一味は引き上げる寸前だった。
「おめーらみてーな悪党はお天道様がほっとかねーよ」
市はすべてたたっ斬る。
萬屋は妻、若尾の挙動がおかしいので問いただすと、三船が街はずれの念仏堂にいることを突き止める、そこには座頭市も一緒に野宿していたのだ。そこに食べ物など運んでいたのは、小川と京マチ子だった。
萬屋は三国にも居場所を伝え、三国と一行一同で念仏堂に行った。
三船と座頭市は、一行と戦うが、その途中、なんと萬屋がドサクサの中で三国に斬られてしまう。萬屋と三船を始末するのは三国の計算ずくであったのだ。
一方、萬屋の実家では三国の陰謀により、母の岸田今日子と若尾文子は口封じのために既に殺されていた。
座頭市と三船は怒った。 三国と一行をたたっ斬る。

「あっしはもうこの街をはなれます。だんなもたっしゃで」
そのとき、一発の銃声がする。三船を単筒で撃ったのは仲代だった。小川が三船に行った嫉妬もあるが、市との勝負の邪魔になるからだ。
小川と京が三船によりそう。
小川は仲代に詰め寄るが、仲代は小川をたたっ斬る。
怒った市は仕込み杖を抜く。
この勝負はとても文章では書けない。
殺陣-久世竜、東宝特殊効果部が血糊ブシュー

勝った市は、野原へ背を向け、夕日を逆光にトボトボと歩いて去っていく。一人見送っているのは京マチ子。


音楽-伊福部昭。

ああ なんとかなった。真っ暗だったが〇〇〇に提灯はいらねーよ。

投稿: スタンリー | 2008年1月21日 (月) 15時28分

…なんと脚本、書き上げたのですね。
ぎりぎりだったので映画会社も手配が大変でしょう、ただいかにもプライドの高そうな若尾も小川も殺される設定にゴネそう(岸田、音羽は全然気にしなそうだけど)。
しかし三国連太郎の役があまりにもはまり過ぎてて…(笑)。
見事なオールキャスト(ひゃぁ、レトロな言い方)だから、それぞれの見せ場を作る為に前後編ですね。ご苦労様でした。

投稿: バルおばさん | 2008年1月21日 (月) 16時24分

パルさん。
じつはこの話、ぜんぶ以前の映画の借り物シーンをくっつけたようなものです。
難しいもんですね。
脚本はやはり、複数の人間で作ったほうがいいような気がします。
女性関係のドロドロは特に難しいですね。

投稿: スタンリー | 2008年1月21日 (月) 20時36分

たびたびスミマセン。素晴らしい脚本ですね~!
あのぅ、女性関係のドロドロが難しいとお考えならば、乙羽信子が生き延びたという設定で、女座頭市にしてもらえませんか?・・・って無理ですよね(笑)。スポンサーでもないのに口出ししてはいけませんね。

投稿: マーちゃん | 2008年1月21日 (月) 22時12分

マーちゃん。こんばんは。
いえいえ。何度でもおこしやす。
乙羽さんは実は死んでいなく、生き延びていましたが、伊達三郎に顔を斬られたとき、両目をやられてしまい、失明するということでどうでしょうか。
数年後、座頭市が、山道を歩いていると倒れている女に出会います。
「あの もし。 どうかしやしたか」
「ちょっとさしこみが・・・」
「そりゃいけねーや」「次の宿場まで何里もあるよ」
「ここはどこのあたりでしょうか」
「おめーさん、知らないで歩いていたのかい」
「はい。〇〇〇でございます」
「なんだって、おめーさんも〇〇〇かい」
「あっしは市ていうあんまだがね」
「市さん!!」「居酒屋のおのぶです」
「あ ああ、あの時のおのぶさん」「おめーさんもあんまになったのかい」

ということで、どんなことになりますやら。
「座頭市 おしどり旅」と「女座頭市」と二つ映画ができますね。

投稿: スタンリー | 2008年1月21日 (月) 22時39分

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