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ヒコーキへの誤解

 ついでにもう一つ旅客機への間違った認識をときたい。 これも世界の60パーセントの人間が誤解していると思う。

 離陸の後、エンジントラブルが発生すると、もよりの空港に着陸することとなるが、 その前に海上上空で燃料を投棄する。 たぶんお客はエンジンが一つ停まっていることもあり、翼の脇から燃料がドボドボと噴射されるのを見て不安になると思う。 

 しかしこういうことは、既に飛行前のパイロット、ディスパッチャー同士で、ありうる事態として打ち合わせ済みのことであり、エンジントラブルの対処も、どこの海上でどのくらい燃料投棄するかも想定内のことなのでそれほど心配しなくてよい。

 (キムタクが副操縦士役のTVドラマで彼がコクピットに遅刻するというシーンがあったが、上記のように事前に集合、ブリーフィングし、その後キャプテンと合同で機に乗り込むので、あれはありえないことだ。 脚本家よ、よく調べてから書きなさい。

 閑話休題  だからああいう事態はパイロット、客室乗務員にとってはぜんぜんハラハラ・ドキドキする事ではないのだ。

 さてその燃料投棄のことを、残念というか笑止というか、日本の新聞社の記者諸君は、今まで拝見した記事によると、着陸時の火災の危険を避けるためだと思い込んでいるきらいがある。 私の地域でほぼ全域を牛耳っている中部地方の某新聞社では、こういうことがあると必ずそう書く。 

 エンジンはすでに停止して冷たくなっており、燃料供給もカットされているのだ。 それに旅客機は2発エンジンの物なら1発でも十分飛行が可能である。 それがどうして着陸時に火災の危険があるのだろうか。 飛行機は通常どおり降りてくるだけである。 

 燃料投棄する理由は、旅客機の総重量を減らし、最大着陸重量以下にさせるためである。つまり、離陸直後の燃料満載状態では重すぎて、着陸時、ランディングギアを壊す恐れがあるからだ。 

 こういう簡単なことを調べず、思い込みで読者に誤解を与え不安を煽っているのだ。新聞社の文系出身記者の坊やたちは。 

 彼等は、おそらくふだんから「あんな鉄のかたまりが飛ぶわけがない」と、よく小説家や芸能人がしたり顔で言うように、得意になって吹聴しているのだろう。

 なお、空中に投棄された燃料は、海上に雨のようにボタボタ降るのではなく、すぐガス状となって、空気中に浮遊し消えてしまうので、ご心配なく。 ただし大気を汚染することには違いないが。

 

 

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