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ヒコーキ映画のミス

ダイ・ハード2 DVD ダイ・ハード2

販売元:20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
発売日:2007/06/16
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 先日、チャイナエア機が炎上した。 間一髪で全員脱出できたのは幸運であるが、最新型737機は最大180人搭乗でき、もう少し人が乗っていれば、最後の方の乗客はヤバイところであった。

 タキシング中に整備員が燃料が大量に漏れていることを発見したというならば、直ちに消防本部に連絡したであろうか、なにか消火隊の到着が遅く感じる。

 またマニアックな話になるが、旅客機の燃料というのは、到着時カラッポというとそうではなく、今回の737型機も約ドラムカン30本残っていた。 これは妥当な数字で、目的の空港が閉鎖されたり、気象条件で着陸不能となった場合、代替空港まで飛行するためのおよそ二時間分の燃料、プラス、その空港上空で30分着陸を待たされた分の燃料、プラス、地上でポットまでモタモタ移動する分が計算され搭載されている。

 747の最新型だと、燃料消費量は平均、1分間にドラムカン約1本で、ポットに到着しても、まだ200本近く残っているというわけだ。 ちなみに全搭載量は約1077本である。飛行中は900本消費すると、15時間の飛行。 だからニューヨークまで飛べるんですな。

 ところで、世界の50パーセントの人はジェット旅客機はガソリンで動いていると勘違いしているのではないか。 ジェットエンジンは雑食性で、たしかにそれでも動かないことはないが、 実際は家庭の灯油に近い。 ただし、霧状になりにくく、灯油よりも爆発的燃焼になりにくい。 だから漏れた燃料にマッチの火を当てても即点火しないし、ましてボン!と燃え広がることはありえないのだ。 

 そこで、映画の「ダイハード2」である。 この映画は空港が舞台で、テロリストたちは、数々の手段で、旅客機の着陸を阻止し、それをユスリの種にする。しかし、その内容はパイロット、空港関係者、航空ファンには笑止千万のものであり、あえて、そのおかしな部分をここですべてとりあげないが、ひとつだけどうしても言いたいのは、終わりのシーンだ。

 燃料漏れをおこした離陸中の747型機に、ウイリスは雪の積もった滑走路上から、漏れた燃料にライターで点火させ、導火線のように火炎を伝わせ旅客機を爆発させるのだ。 こんなバカなことは、天地が逆さになってもありえない

 航空関係者の100パーセントの人と観客の50パーセントの人は吹き出したであろう。 私もそうであったが。  

 ビジュアル的には大変おもしろいが、よしんば燃料がガソリンだとしても、離陸中のジャンボは時速300キロを超えており、あんな真冬の中、火炎が追いつくわけがない。 脚本を書いたやつは、観客をタワケ者扱いにしているとしか思えない。 映画のウソにもこのような大衆の不安を煽る捨て置けないものもある。

 ただし、ジャンボの爆発カットの特撮は、パイロテクニックがすばらしく、しかも旅客機のもろい、ヤワな構造をよく描写してあり、屈指のものである。

 今回は楽しい映画のウソというよりも、ニガニガしい映画のウソでした。

 

 

 

 

 

  

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コメント

「ダイ・ハード2」はホントにツッコミどころ満載でしたね。
大変個人的な疑問で間違ってたらごめんなさい。
私は、あの偽装特殊部隊のくだりが、必要なのかどうかがまず
疑問でした。別に偽装特殊部隊がいなくても無事テロリストは飛行機に乗れたような・・・。笑
ブルースさんが警察署長に空弾を撃ちまくるシーンが
単に欲しかっただけなんじゃないですかね・・・(´-д-;`)
この疑問がまとわりつき、映画が楽しめませんでした。
それとアクションファンとしては、まとめてドカーンではなく
主犯格は1人ずつ念入りに殺して(笑)欲しかったですね

投稿: ぱんだうさぎ | 2007年8月24日 (金) 01時40分

ぱんだうさぎさん。コメントありがとうございます。 言われてみるとそのとおりですね。さすがですね。 ドンパチに夢中で気がつきませんでした。テロリストたちは、一応念のため準備したということでしょう。

投稿: スタンリー | 2007年8月24日 (金) 10時49分

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