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2007年6月

Fantastic Voyage ミクロの決死圏

ミクロの決死圏 DVD ミクロの決死圏

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006/09/29
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 公開当時、私は中学生だったが、「トラ・トラ・トラ」と2本立で観る事ができて、大変満足感に浸ったことを記憶している。どちらも監督はRフライシャーであり、特撮監督はLBアボットである。しかも2本とも大変制作費がかかっている。私にとっては、盆と正月でした。

 それにしてもド肝をぬいた邦題である。いかにも観に行かねばならないようなタイトルだ。 これに似た驚く邦題は他にも「決死圏SOS宇宙船」というのがある。両方とも誰が考えたのだろうか。 水野晴郎さんか、淀川さんか。

 オープニングクレジットで流れている効果音は、20世紀FOXTVの「宇宙家族ロビンソン」でも使われています。映画中の細胞や肺胞の一部セットは、同じく「ロビンソン」のあるエピソードで使われています。ま 同時期の同会社での撮影ですからね、経費削減です。

 電気自動車に乗って、ながーい通路を移動します。いかにも、国家機密のビックプロジェクトであるかを描写していますね。あれはアメリカのどこかのビックアリーナで撮影したそうです。 しかし他は完全なセット。 特に縮小室は予算をかけた、豪華なつくりですね。手抜きが感じられない。 また潜水艇もハリボテ感がしない。曲面の多いデザインなので制作は大変だったと思います。また撮影用に、あっちこっち外せる造りになっているはずですが。

 赤血球などがブヨブヨ動いていますが、あれは多分、油を使ったのではないか。同じようなオブジェがありますよね。 その体内のfantasticな色彩表現は、どこかで聞いた話では、ダリの助言を得たとか。ほんとですかね。

 特撮監督のアボットは潜水艦物などの特撮でアカデミー賞を得た人で、水物が得意なのですが、今回は一部を除いて、ミニチュア撮影はスタジオでのワイヤーワークです。過不足のない撮影です。

 肺の中で、人が回転しながら吹き飛ばされますが、この手の吊物は、現在ではホンコン映画のお家芸ですね、 でもあの当時のハリウッドもなかなかやりますね。 TV「タイムトンネル」の時間移動のシーンも、同じ吊テクニック。 これまた同じ会社ですから。

 出ている俳優さんでは、印象に残るのは、やはりドナルドプレザンス。 名バイプレーヤーですね。「大脱走」の人のいいおじさんが、あんな結末に遭うとは。この人、ホラー映画ファンにはおなじみの役者さんですね。

 音楽担当はレナードローゼンマンという人です。ジェームズディーンと親交があったそうです。 TV「コンバット」、「続・猿の惑星」など他の音楽家にはマネのできない曲作りをする人です。 彼の係る作品の、劇中の音楽は、ほとんど現代音楽と言ってもいいほど。

 ところで、ミクロマンたちは、体液の中で泳いでいますが、実際に縮小できたとしても、体液は分子間引力などの影響で、葛湯かハチミツみたいで、とても泳げないでしょうね。 「ミクロキッズ」では、若干その描写がしてありましたけど。

 

 

 

 

 

 

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東宝映画の効果音 ***昔の話

 昭和30年代初頭から、47年ごろまで、東宝映画の劇中で使われる効果音というのは、全くのワンパターンでありました。 現在の状況はよくわかりませんが、例えばこういった具合。

 ピストルの発射音・・・「キュン、キュン」 怪獣に向かって撃つオマワリさんの拳銃も「用心棒」の卯之助の拳銃も同じ音です。

 爆発音 ・・・ 「ドピュシャーン」 戦争映画で砲弾が破裂しても、パニック映画でコンビナートが誘爆しても、富士山が噴火しても同じ音です。

 電気モーターの音・・・動きだしてから止まるまで・・・「グォイィーーン・・・ヒュウ」 。ロケット工場のエレベーターの音から、「宇宙大怪獣ドゴラ」で河津清三郎さんが使うトランクの自動で開く音も同じです。

 ブザーの音・・・「ブー、ブー、ブー」 宇宙船の中の音。 何か計器が並んでいる管制室の音も同じ音。

 ジェット機が急降下する音・・・「キュルルルルル」 F86セイバーでも、ボーイング707でも同じ音。(これまたウルトラマンのビートル機の急降下音もね)

 水平飛行中のジェット戦闘機、旅客機、機種に関係なく・・・「キィィィィン」

 自動車のブレーキ音・・・「キューッ、クォ」 アスファルトで停止する観音開きのトヨペットクラウンから、砂利道で停止するキャディラックも同じ音。

 そして、深い密林で必ず聞こえる怪鳥の声「ケケー、ケケー」

 音を文章にするのは、小説家が料理の味を表現するの同じくらい難しいのですが、みなさん、家族そろって楽しめる東宝映画を観て来たのでしたら、だいたい見当がつくでしょう。 

 どうも私はサボっているようにしか思えないのです。録音バンクから音を引っ張ってきて、安易にはめ込むだけ。

 当時、映画製作は、新しい音造りをするヒマもないほど、忙しかったのですか。  東宝には、ユニークなゴジラの鳴き声を造った実績があるではありませんか。 その新しい音造りを、映画ごとにすべきです。 10年以上にわたって、棚から同じテープを引っ張ってきて、サボリダビングをされては、当時の映画離れもやむ終えませんね。

 というのも、アメリカ映画の効果音が毎回毎回すばらしいからです。 例えば、またSFで恐縮ですが、「エイリアン2」で、女性パイロットの操縦するクラフト(垂直離着陸機)がエイリアンに襲われ、墜落爆発するシーンがありますね、その、ミニチュア撮影、物理感のある操演、パイロテクニック(爆発炎上)は日本の特撮陣には、真似のできない見事なものですが、 爆発効果音もまたすばらしいのです。 偶然写った、鉄パイプの引きずる音まで、ちゃんと挿入されているのですね。 当時の東宝もこういう映画造りをしてほしかったですね。

 最近、DVDデジタルリマスター版の、すばらしい映像と音響を聞くと、なおさらそういう欠点まで、目立ちます。

 

 

 

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2001年宇宙の旅 ワルツ

2001年宇宙の旅 DVD 2001年宇宙の旅

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/12/08
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 骨から衛星になりますね。1979年のテアトル東京では、ここで、ちょっと歓声があがりました。私も含めて予備知識期待組の「まってました」コールでした。 ピアノ線でつるなど論外の、滑らかな動き。真空を感じさせる光と影のコントラスト。宇宙の描写のキューブリックの指示は、全く正しい。 

 ただ、地球の輪郭に、薄く大気を感じさせる描写があれば結構なのだが、1965年撮影当時ではしかたないか、それは「スターウォース゛」まで待たなければならない。 (ただし、実際に宇宙から地球を見たら、地球の輪郭部分で大気層がはっきり見えるわけではないので、念のため。 リンゴを地球だとすると、大気層は、リンゴの皮くらいの厚みだそうですからね。だからこの映画のほうが正確かもしれない)

 パンナムのシャトルが現れます。撮影模型は90センチで、決して大きくないのですが、ディテールの精密なこと。ミニチュア然としていない。 日本の特撮模型の宇宙船だと、表面がツルツルして、照明で光っていますがね。 滑らかな動きと、コントラストのよさ、宇宙ステーションやミニチュアのすべてにピントがあっているのは、レンズの絞りを深くし、1コマ1コマ長時間露光したため。ミニチュアをフレームに固定し、逆にカメラのほうを動かして撮影するテクニックが、滑らかな動きに寄与しています。あの当時、モーションコントロールカメラは無かったので、カメラをレールに乗っけ、シンクロされたギアードモーターで、コツコツ撮影したのでしょうね。 

 ステーションの模型の直径は1.8メートル。 カメラが二つの居住区の中を通過するので、シュノーケルカメラが無かった当時、カメラの大きさは模型の間隔とギリギリだったはずです。 現在の技術だと、MCカメラで何回も同じ動作のカメラ移動ができるので、2重露光などで、窓の光などの焼付けは簡単にできるのですが、当時はきわめて、ローテクの撮影です。

 「美しく青き・・・」のゆっくりしたイントロダクションの途中部分で宇宙ステーションが登場するのは、私にとっては、ちょっと疑問のカットである。 本演奏が始まった早い三拍子部分で登場すべきだ。 キューブリックに聞いてみたいが、すでに故人。残念。 また、配給におよび、ここでの宇宙シーンを一部カットしているそうで、これまた残念。ディレクターズカット版があればね。 残念。

 シャトル内、キャビンアテンダントのコスチュームはやはり1960年代ですね。ちょっとレナウン(知ってますか?)のデザインぽい。彼女の歩いている、左の壁部分見てください。ちょっと影がうごいていますね。無重力のペンを操作しているスタッフのアシスタントの影だと思います。

 宇宙ステーション内のセット。ぜいたくですね。スゲー金がかかっている。ただし、ヒルトンホテルとベル電話会社から多少広告料が入ったかもしれませんが。           

 ソファーのデザインと鮮やかな赤色が美しい。 「大阪万博」的、未来シーン。

 湾曲したステーションのフロアの描写は,1959年の東宝「宇宙大戦争」でもあります。キューブリックは映画の準備段階で、世界のあらゆるSF映画を調べています。日本の映画も観ています。でもまあ、参考にするほどでもありませんがね。人工重力ではこうなりますから。

 ところで、ロバート・マッコール氏描く、有名な見事なポスターがありますね。建設中の第二居住区で、明らかに無重力状態で作業している人と、宙に浮く建設資材が見えます。 つまり時々、ステーションの回転を停止しているのです。どうでもいいですか。

 アリエスのデザインもすばらしいですね。日本で計画している宇宙船「観光丸」に似ている。 キャプテンを演じるのは、エド・ビショップ。1980年代にシャドーの司令官をしていましたが、激務に耐え切れなかったか、あるいは宇宙人と和平が結ばれたかで、お役御免になり、2001年ではパイロットに転職したんですな。・・・・明るい顔している。

 キューブリック本人も言っていますが、完璧とみえるこの映画でも、いくつかのミスがあります。 フロイド博士が飲む流動食のストローの液面がさがるというのは、気圧の関係とかで説明できますな。 

 決定的ミスというのは・・・

 アリエスが月面基地着陸のファイナルアプローチで、コクピットの窓から月面基地が見える。 ということです。 アリエスは月面に向かって下向きに逆制動の噴射をし、コクピットを上にして降りているのです。 窓からは宇宙の星しか見えないはず。 もちろんキューブリックも認識済みのウソのカットですね。

 アリエス着陸の見事なこと。 着陸ギアのサスペンションの動きの見事なこと。 日本の特撮だと、噴射ノズルから弱々しい火薬の炎を出し、煙が上に昇って、ミニチュア撮影のボロを出すところですが、 あえて炎を出さなかったキューブリックの特撮の指示は正しい。 実際、強烈な太陽光の月では、ロケットの噴射ガスは、ほとんど見えないはず。

 口を開く月面ドームの動きと、当たった光と影のすばらしいこと。この月面の真空を思わせるクリアな描写は全く正しい。 強烈な太陽光と冷たい真空の過酷なロケーションの中で、月面基地の扉と誘導灯が暖かく迎えてくれる。 

 ただし地下のドッキングベイは、随分無駄な空間のようにみえますが。

参考資料: メイキング・オブ・キューブリック「2001年宇宙の旅」 

          ジェローム・アジェル編 山川コタチ 私訳

         未来映画術「2001年宇宙の旅」 

          ピアース・ビゾニー著 浜野保樹・門馬淳子 訳   

 

 

 

 

 

 

 

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2001年宇宙の旅 人類の夜明け

 地球、月、太陽が一直線に並びますね。月からの太陽の日の出。地球は夜の側で、暗くなっています。ちょっとガッカリでしたね。観る前の予想としては、地球はやはり、青いというイメージがあったので。

 でも太陽の逆光を捕らえるとなると、こうなりますか。実際は望遠レンズで捕らえても、月はあんなに近く見えないでしょうが雄大なカットですね。 なにせ今までのSF映画では、宇宙から見た地球や月というのは、たいていカキワリの安っぽい絵でしたから。 

 映画タイトルが大きくドンと出ますが。試写ではこの段階で、招待された観客や初めて観るMGMの幹部は、相当期待したでしょう。なにせ、家族一家で楽しめる、超大型娯楽SFのつもりで観に来ていたのですから。

 猿(原人直前)のシーンのはじまり。 アフリカのすばらしいスチル写真が使われています。キューブリックが写真家であることが良く分かりますね。(但し撮影したのは彼とは限らない)写真は数千枚撮影されたそうです。

 その一部はフロントプロジェクションに使用されていますが、これは大成功ですね。スチルだからうまくいったのです。ムービー映像だったら、カメラ固定の撮影で、ぜったいボロがでます。手前のセットに比べ、投影した映像は微妙にブルブル動いているはずです。キューブリックがそんな映像を許すわけありません。

 本格的にフロントプロジェクション(FP)が使われたのはこの映画が始めてとのことですが、1963年東宝「マタンゴ」にもFPが使われていました。ヨットの嵐のシーンです。でも一部、ヨットの帆などに光が薄く写りこんでしまい、成功とはいえません。 FPは以後たくさんの映画に使用されていますが、中には影が見えてしまった失敗もいくつか観ました

 それにしても、大きなスタジオに見えますが前知識のないマニアでない方は、ロケだと思ったでしょう。 そのパンフォーカスのショットでは、照明(2500個のライト)をガンガンに照らすので、猿の役者もつらかったと思います。 猿の中身は、バレエダンサーや、痩せてるパントマイムの役者です。 特殊メイクは「猿の惑星」と、どっこいですが、アカデミー賞はむこうにとられましたね。

 死んだシマウマと豹のカット。シマウマは死んだ馬にペイントで模様をしたそうですが悪臭がひどかったとのこと、豹の目が光っているのはFPのせいでしょう。

 モノリスが現れますが、今回DVDで観たら、スクリーンではそう思わなかったが、その表面と角の直線の美しいこと。 磨きあげた黒曜石という感じ。私の墓石にしたいね。 しかしそれを触るエイプたち(類人猿を猿というのは間違い)の手の動きはちょっとまずいのではないか。完全に人間の手である。エイプはあんなに器用に指がまっすぐにならない。

 モノリスを触ったエイプの一人(脚本では「月を見るもの」)が骨をもてあそび、そして道具の発見となりますが、 この映画の前知識を散々積み込み、そして初めて見る私は、このシーンで骨を投げ上げ、宇宙ステーションにいくものだとばっかり思っておりました。 おそらく、1979年の2001年初体験組みはそう予想したのではないでしょうか。 しかし、次の、骨を武器に使うシーンが必要なのですね。あわてることはなかったのです

 この映画が日本で初公開となったとき、この「人類の夜明け」部分がカットされていた上映があったそうです。今となっては信じられません。やはり、前知識の無い人にとっては、意味が分からないのでしょうか。 説明不足なのでしょうか。当初、キューブリックは、この部分を含め、かなり、節目の部分で説明のナレーションを準備していました。それを削除してしまったのは、逆にキューブリックの作戦だったのかもしれません。

参考資料: メイキング・オブ・キューブリック「2001年宇宙の旅」 

          ジェローム・アジェル編 山川コタチ 私訳

         未来映画術「2001年宇宙の旅」 

          ピアース・ビゾニー著 浜野保樹・門馬淳子 訳         

 

 

 

 

 

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The cat concert 「トムとジェリー」

トムとジェリー アカデミー・コレクション(UMD Video) トムとジェリー アカデミー・コレクション(UMD Video)

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/07/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 トムとジェリーにもいろいろなバージョンがありますが、ハンナとバーベラの物しか、私は眼中にない。 1940年代の日本とドンパチやっていた頃から1950年代中期のマッカーサー時代が、もっとも油の乗った時期で、傑作が続きます。

 「キャットコンサート」はアカデミー賞受賞で、印象のある作品です。リストの曲に乗せ、2匹の攻防戦が展開されます。が、決して大爆笑のシーンはなく、むしろピアノのメカニカルな面白さと、2匹の無言劇で見せてくれます。 思うに、同じ音楽物のディズニーの「ファンタジア」を横目で意識して造られたのではないか。要するに音楽プログラムでのアカデミー賞ねらいである。

 音楽物では、後の「The Maestro」?で、トムがシュトラウスを指揮していますが、出来はキャットコンサートの方がはるかに良い。 これもバカデミー、いやアカデミー賞をもらっていたはずですが。 

 が、これほど才人が集まって出来たアニメは、めったに出てこないのではないか。 匹敵するのは、今のジブリ作品か。 

 Fクインビー、Wハンナ、Jバーベラ、Sブラッドリー(音楽)、Tアヴェリー(ドルーピー等の演出)、たちが8分間を目いっぱい使いきっています。 当時1ヶ月で1本が制作スケジュールだったそうです。 その中身のタイミング度、シンクロした音楽(小オーケストラ編成)と楽器を使った効果音。 フルアニメなのかリミッテドアニメなのか分からない、絶妙な動きと次のカットでの省略。 才人が手間暇かけたものはやっぱり何度みても面白いですな。

 クインビー制作、アヴェリー(エィブリー)演出ものでは、ポケットに手をつっこんで、南北戦争の曲を口笛で吹いてるオオカミ(名は何と言うのだ。小林清志さん吹き替え)シリーズが最もすきです。 「なんでもウメー」や「西部開拓史」?など。

 他では、「ウルトラ子鴨」、「善人エドさん」、「こんな車はいかが」、「ぼくはスポーツカー」、「ジェット機ぼうや」、「こんな家はいかが」、金馬師匠の熊のバーニーシリーズ、玉川良三のドルーピーシリーズ。・・・ みんなも好きですよね。 ちょっとシュールな「月へ行った猫」もいいね。  眠りたいブルを鶏が妨害するのもありましたな。イビキかきながら目が開いてたりして。 脱獄するのにスプーンでコツコツ掘るやつとか。 (邦題は30年前までの記憶によるもので実際と合致しません。みんな原題を確認したいのですが、DVDありますかね)

 極めつけは、「へんてこなオペラ」。 ジエンドマーク出す時間が惜しいほどのギャグの連発。 もうギャグの機関銃なんて表現を超えて、ギャグの30mmガトリング砲的である。 子供の頃、夕食しながら観て、何度メシ粒を口からふきだしそうになったかわからない。

 ちょっと脳細胞がエィブリーになってきたので、このへんで止めときますね。

 ところで、トムが弾いてるクランドピアノ。ちょっと変なんですよ。ハンマーが上から下に降りて弦を叩いているのです。 映画のウソってやつです。

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大怪獣バラン

大怪獣バラン DVD 大怪獣バラン

販売元:東宝
発売日:2005/01/21
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 白黒映画であるが、意外なことに、カラー撮影の「地球防衛軍」、「ラドン」の後の映画である。TV映画用として予定していたためであろう。それならスタンダードサイズでよいと思うが、トイレットペーパーサイズなのは謎である。オープニングにTOHOスコーブでなく、パンスコープとあるので、そこに何かシカケがあるのかもしれない。

 少年時代、テレビで観ただけであり、以後印象になかったが、改めて、今回DVDで観ると、本多、円谷物では、佳作であると思う。 一匹の悪い怪獣を退治すべく、エンディングに向かって、いっきにシンプルなストーリーが展開していく。

 自衛隊の描写が秀逸である。実際の隊員出演とともに土屋さんが、違和感なく、テキパキと演技している。土屋嘉男さんは「七人の侍」のウジウジした利吉からクールな宇宙人までこなす、演技のキャパの広い人だ。

 本間文子さんが出演しているが、泣き叫ぶ演技が印象的な人である。黒澤監督によく呼ばれる、うまい女優さんです。

 千田是也さんは、博士役として出演するのは、初めてのような気がするが、以後お馴染みの、白衣の似合う演技です。 演劇界の大先生ですからね。 研究室に閉じこもる博士というのは、人なれしない、恥ずかしがり屋が多く、その相手の目を見ないで、顔をそらす演技がまたいいのです。 知らない方にお伝えしますが、この芸名は「千駄ヶ谷のコリアン」という意味だそうです。その理由は調べてね。

 バランの登場シーンから、羽田シーンまで、カメラの高速回転は、ほぼ一定であり、バランの動きに安定した巨大感を与えている。私はあれくらいの回転数がもっとも適切だと考える。 

 円谷さんの高速度撮影は、シーン、カットにより回転数が変化する傾向にあり、怪獣の動きや、ミニチュアの破壊、燃焼を観るとき、物理感覚やスケール感が混乱してしまうのだ。 時にはカメラを通常の速度で回してしまい、 観客を特撮スタジオに案内し、しらけさせてしまう。

 その極端な例が、「ゴジラの逆襲」にある。ゴジラとアンギュラスの格闘場面は、高速度撮影でなく、逆のコマ落とし撮影を行い、スタジオ然となってしまった失敗のシーンである。 一部の方は、迫力があるというが。

 戦車のミニチュア移動撮影。私ならカットしますね。キャタピラものは、円谷さん、どうもいけません。それを撮らせてうまいのは、「サンダーバード」のチームです。 これより随分後の作品ですが、「UFO」のシャドーモービルを参考にしていただきたい。 やればできるのです。 一部野外で撮影した自衛隊艦艇のシーンは、標準的です。上陸用舟艇描写が特に良い。

 一部、「ゴジラ」の特撮カットがあるが、いたしかたないか。他の映画でもあること。そういう例は外国映画でもある。「ゴシラ1984年」でも「日本沈没」のカットが流用されていた。円谷英二物でも以後、以前の映画の流用カットが相次ぐ。         

 でも、観客の立場から言わせてもらうと、買った新車に中古の部品がついてるみたいで、気分よくないですな。

 バランのしっぽで、羽田のDC6が跳ね飛ばされますが、実際は、しっぽが当たった時点で、コナゴナになるはずです。ヒコーキなんて、ペラペラの金箔で作ったようなものです。そんな演出をすれば、もっとリアルで迫力あるんですがね。

 伊福部昭さんによる、オープニングテーマは、以後、怪獣映画の登場シーンに使われます。 メロディーの一部は、「海底軍艦」ムー帝国の描写に使われます。  自衛隊の活躍シーンでも後の「宇宙大戦争」で入る音楽が登場します。本多円谷映画音楽の本店ですね。 今回、DVDを観てわかったことです。

 これも以前の映画の流用といえるが、伊福部さんの音楽がすばらしいので、許しちゃう。

 エンディングナレーションは要らないと思います。

 

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2001年宇宙の旅 プロローグ2

 私がこの映画をはじめて観た場所はテアトル東京でした。1979年だったと思います。今はこの映画館はありません。

 映画館の前にはファンが造ったディスカバリー号の模型がありました。 あれ?こんなに長い宇宙船だったかと、少し驚いたのですが、映画へのワクワク度が増しました。

 映像がシネラマであることは、知っていましたが、これは初体験です。

 映画が始まって、シネラマの第一印象は良くなかったですね。専用レンズで引き伸ばされてるためか、画像が薄いのです。 この映画ではシネラマは合わないと思いました。 

 シネラマは、色合いを薄味の淡白な画像にし、さらに、歪んだ画面は、この映画の特徴である、曲線や、直線の美しさをそこないます。特にディスカバリー号の登場シーンでは、その影響が顕著でした。かなりガッカリしたシーンです。

 結局、この映画の映像記憶は、別の映画館で観た、70ミリ映画によるものとなります。

 ちっちゃい(DVDでは大きい)ライオンのマークとともに、暗闇の中で始まる、変拍子の「ツァラ・・」のオルガンの低音は、時空を超える世界への導入として、期待感を煽ってくれました。 (文才がないってのは悲しいね。要するにワクワクしたのです。)

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大笑いしたこと PART2 

ガメラ THE BOX 1965-1968

DVD ガメラ THE BOX 1965-1968

販売元:徳間ジャパンコミュニケーションズ
発売日:2001/10/11
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大笑いしたシーンをもうひとつ。

 「ガメラ対ギャオス」で新聞記者の乗った車、たしか初代カローラだと思いますか゛、それがギャオスの超音波光線で、見事真っ二つになってしまうのです。

 カットモデルというのは、結構高額なので、おそらくスタッフが実車を半分に切ったのでしょう。

 必死になって現場に急ごうとする新聞記者たちは、動くはずも無い、半分コになったカローラに、なおも同乗し、「追えー」とさけんでいるのです。

 お父さんも子供も爆笑の、傑作サービスカットです。 

 湯浅監督も、このシーンに特に入れ込んだようで、日本人の仕事馬鹿を表したかったそうです。

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ゴジラ 1984年版

ゴジラ Book ゴジラ

著者:東宝
販売元:くもん出版
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 この映画公開時、わたしはサイクリングのヘルメットみたいなのが出できたところで映画館を出たと記憶している。 この映画については、良い印象がなかったが、改めて観てみると、テンポが良く、演出も結構冴えている。 が、それはベテラン俳優陣にささえられているが。

 核爆弾の使用を即時主張する二国の論理展開は、少し幼くないか。 脚本家は、戦略や防衛の専門家へ取材し、シミュレーションしてもらっただろうか。 だが小林桂樹さんの抑えた演技で、緊張感は出ている。

 制作当時、平田昭彦さん、志村喬さんが故人となられたのは、まことに惜しい。出ていただきたかった。宝田明さんはスケジュールの都合があったのか、これまた残念である。きりがないが、河内桃子さん(後に出演)や、先ごろなくなった村上冬樹さんなども。 

 沢口靖子さんの演技、公開当時、いろいろ言われたでしょうが、まだ若いしね。必死になって芝居しているので、むしろ好感がもてる。現在、彼女は円熟した女優になられた。「千と千尋」のアフレコで判ります。

 中野昭慶さんの特撮演出は、「日本沈没」より拝見しているが。感心したシーンは、わずかしかない。この映画について重箱のスミ的指摘をすると。

 相変らずわらず、スモークを焚いているのに空気感がない。ミニチュア然としている。ミニチュアにあたった光や、ビルの窓、街路樹灯、看板灯、ネオンの光に生活感を感じるような艶、にじみが無い。

 人間の目の高さからのアングルが少なく、ゴジラも高層ビルも巨大感が無い。つまりスタジオの三脚で据えたカメラの高さの撮影が多い。これを「神様目線」というが、よく指摘されていることである。この目線では、観客は特撮現場に立たされてしまう。

 物理的、工学的に説得力がない。 スーパーXというのは、重量100トンを超えると思われるが、どのような理屈で空中に微動だにせず、静止できるのだろうか。自衛隊は反重力エンジンを開発していたのか。 あ いや、機の底にリフトファンが三つあるので、空気を噴射して浮いているのでしょう。だったら、ルーフに大きな吸入口がなければならないが。

 中野さん。 スーパーXの真下で、噴射の風圧で、砂塵が舞い、樹木がなびく演出はできませんでしたか。 スーパーXが前進や旋廻するとき、機がすこし傾く操演はできませんでしたか。 ホバリング中、機を少し揺らす操演はできませんでしたか。

 この映画の特撮において、一番の功労者はキグルミに入っている薩摩剣八郎さんです。 彼の演技は、他の足らない部分を補っている。 撮り直しのきかない特撮現場で、一番胃が痛かったのは彼でしょう。

  この映画の特撮で唯一好きなシーンは、ビルの窓ガラスにゴジラが映るところです。

 

 

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大笑いしたこと 

GOLDENSTAR ゴ-ルデンスタア 日本一の無責任男 植木 等 GOLDENSTAR ゴ-ルデンスタア 日本一の無責任男 植木 等

販売元:タカラ
発売日:2007/04/29
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 映画を観て大笑いしたことありますか。それも二、三分も後を引くやつを。

映画館では、そういう笑いは、笑いたくとも、周りにはばかってできません。

 DVDならできますね。最近私が観た大笑いのショットをちょっと紹介します。

 ただし、笑いには個人差がありますので、あなたも大笑いするかは責任を負いません。私は無責任なのです。

 「クレージー黄金作戦」 ? だったと思います。 無責任シリーズとクレージーシリーズを続けて何本も観たので、どれがどれだかわからなくなったのです。 そう、やっぱり私も無責任男です。 分かり次第修正します。監督は古沢憲吾ではありません。

 この中で、植木等は実際とおなじ、寺の僧侶なのですが、ギャンブルにうつつをぬかして寺をほったらかしにし、とうとう檀家衆から説教をされることになりました。

  その場面で植木等は、寺の祭壇で、檀家の小言を聞きながら、なんと仏様に尻を向け、あぐらをかいてメシを食っているのです。

  そのメシを盛るシャモジは南無妙法蓮華経と書いてある、先が大きく丸くなっているやつなんですな。そして盛ったメシじゃわんが、なんとお香を焚く器。 

  小言を適当に聞き流し、ムシャムシャとお香の器で茶漬食っているんです。 大爆笑しました。 

 植木等のお父さんは僧侶ですが、ある日、等に向かって、木魚を打つ棒で仏像をコンコンと叩きながら「いいか等、こんな物おがんだって世の中のクソの役にもたたないんだ」と言ったそうです。 

  その彼のお父さんのイメージと植木等が重なり、さらに笑の増幅作用が働いたのです。 

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The Pianist 「戦場のピアニスト」

「戦場のピアニスト」オリジナル・サウンドトラック 「戦場のピアニスト」オリジナル・サウンドトラック

アーティスト:サントラ
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2006/03/24
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 塀の下に挟まった子供が助けられないのがせつない。

 地面に伏させて拳銃で頭を撃ちぬくところ。ドイツ兵にとっては、普段のなにげない行為なんですね。「シンドラー」でもありましたが、拳銃の弾切れも、撃鉄の故障も生活の一部で、ユダヤ人が死のうが助かろうが、彼らにはどうでもいいことなんです。またユダヤ人にとっても、隣に立っている人が撃ち殺されるのは、普通のことなんです。 

 「シンドラー」もそうですが、むこうの脇役の役者さんに、無理になまったを英語をしゃべらせることはない。現地の言葉でいいでしょう。 主人公もむこうの俳優さんでよい。「戦場からの手紙」がいい例。 あ これも「シンドラー」のスピルバーグ制作でしたね。 でもそれは、制作者サイド、配給サイド側には無理な要求かもしれないが。

 窓から見おろす市街戦の描写は、我々小市民の目。ポランスキー少年の目。ただそっとのぞくだけ。助けにも行けない。 

 撃たれて、まるで雑巾のように崩れる描写は実際に近い。 撃たれて後ろに吹っ飛ぶのはハリウッドのウソです。

 ショパンのバラードを弾きますね。ピアノ好きにはうれしいのです。はしょらないで全部聴かせてほしいところ。でもそれは無理か。私が監督だったらやっぱり一部カットしますね。

 ところであの曲を弾くには、大変な集中力と精神力と体力が必要なのです。あんな腹ペコで、あんな寒いところで、指のウォーミングアップ無しで、ドイツ兵の見ているところで、絶対に弾けないです。 ま 映画のウソってやつです。

 アダージョ風、嬰ハ短調の小曲。私好きです。みんなも好きですね。 この曲は遺作のノクターンと呼ばれていますが、ショパンは単なるスケッチ程度に作曲したもので、出版する意志もなく、ましてノクターンと呼んでいたわけではないのです。念のため。 

 私、嬰ハ短調という調性が好きです。センチメンタルでノスタルジックで。

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VTR収録ドラマについて 

 私はビデオテープにて制作されたテレビドラマは、ほとんど観ない。フィルム撮影の画質と比較し、つまらない、というのも理由であるが、しばし、脚本、演出、演技、その他スタッフの仕事にマジメさが感じられず、画面から緊張感が伝わってこないことがあるからだ。 その反論を受けたとしたら、彼らには申し訳ないが、無意識でも、そのように観れてしまうとお答えします。なぜか。

それは

 ビデオ収録はフィルム撮影と違い、取り直しが簡単である。つまりフィルムがモッタイナイいう感覚が無く、役者に気合が入っていないことがあるのだ。特にちゃんと演技を勉強していない、若いタレントがそう。

 あまりにもシャープに映ってしまい、セット、メークのボロが出ること。特に時代劇。

 シャープであるが故、画面に映っていない、収録現場の空気まで感じられてしまうこと。 カメラの後ろのスタッフまで感じられてしまうこと。それを増長させる、NG特集を放送すること。

 画調、色合い、空気感は現実そのものであり、普段の視界そのものであり、その現実のなかで、役者が非現実的な脚本により、非現実的なオーバーな演技をしていること。 ではフィルム撮影された映画はどうか。 あれは現実では無く、完全に別の次元、別の世界であるかのように、頭のスイッチが自然に切り替わるからいいのた゜。フィルムの画面は、あちらに誘い込んでくれて、たとえくどい演技でも、この世のことではないから、容認できるのである。

 という理由による。なにも私が言わなくとも、映像関係者は同じ考えだろうと思う。

 さらに画質でいうと、ビデオ画像はフィルムと違い、色、光、影に艶がなく、美しいものが美しくみえず、醜いものを、より醜くしてしまうのだ。 しかしフィルム映像は色合いなどがたとえオーバーになっても、トーンにファジー感があり、カドが立たず、淡い安心感があるのだ。

 最近VTR収録をフィルム画質調に処理したドラマが出てきている。「水戸黄門」などがそうだ。 私に言わせれば残念な手段である。失礼だが、姑息な手段である。

 ボヤキはこれまでとして、重要なことは、フィルム撮影した昔の「必殺仕掛人」シリーズなどを携わった職人や技術者がいなくなっていくということだ。

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The Terminal 「ターミナル」

旅客機・航空会社の謎と不思議 Book 旅客機・航空会社の謎と不思議

著者:谷川 一巳
販売元:東京堂出版
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 セットのすばらしいこと。いや空港内がセットと気づかない人もいるのでは。脱帽です。

 トムハンクスさん。ロシア語なまりうまい。 インドの俳優さん、本職マジシャンの技を披露する演出は日本人からみると、いやメタボリック年代の私から見ると、やりすぎの感あり。 

 ケータリング職員と、入国審査員(どちらも役者名を私は知らぬ。ゴメンネ)が婚約するのはいいけれど、次のカットでもう結婚式になるのは唐突である。少なくともワイプでつなぐべき。

 Shall We Danceで竹中役をやったハゲの役者さん。これも名前忘れたが、私より年齢若い。ちょっとショック。でも芝居はうまいです。

 ながーーーいクレーン?を使った引きのショットはちょっとビックリでした。ステディカムを使ったグルリ一周の撮影も平凡だけど私好きです。私はこれをサテライト撮影と名づける。私、ステディカム好きなんです。 ついでにジャイロカムを使ったエアリアル撮影も好きです。

 インドの俳優さんがモップをもって飛行機を停めるのは、素人目にもありえぬこと。あの空港にはグランドスタッフがいないの?

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2001年宇宙の旅 プロローグ1

宇宙家族ロビンソン ファースト・シーズン 宇宙家族ロビンソン ファースト・シーズン

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2004/04/23
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 私がこの映画を知ったのは1968年ごろの少年マガジンのグラビアにてでした。当時私はウルトラマンキャプテンウルトラなどの特撮やセットはアーウィンアレン物 (宇宙家族ロビンソン、原潜シービュー号) より随分チャチだなと感じていたさなかでした。

 ショックでした。ディスカバリー号、宇宙STの存在感、ディテール。 セット内、宇宙服のデザインとその質感。

 少年の心はもう真空の宇宙へと翔んでいました。 そしてジュピター2号は視界から離れていきました。

 結局、この映画に恋こがれて、ようやく観ることができたのは、その10年後のSF映画ブーム、SFXブーム到来により、SWやCEなどが公開された後だったのです。

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宇宙大怪獣ドゴラ

宇宙大怪獣ドゴラ 宇宙大怪獣ドゴラ

販売元:東宝
発売日:2005/10/28
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  物理的にカタイ生命体が、セットを破壊するわけではないので、どうも迫力に欠ける。恐怖心が薄い。

  つり橋の破壊はまあまあ。橋の土台がちぎれるシカケと操演は苦労されたでしょう。しかしカメラの回転をもう少し速くしたほうがいいのでは。 つまり遅く動いたほうがよい。 これは円谷特撮全般に言えること。

  オネストジョン(ミサイル)の発射は「地球防衛軍」のそれ、「宇宙大戦争」ロケット艇発射シーンよりいいです。 ならんだ大砲の発射はどうも奥行きに空気感がない。発射の反動で砲身が後退するシカケはできないものでしょうか。  人形が動いているのはご愛嬌。

  夏木陽介さん若いけどけっこう芝居うまい。(視線の動きなど) 「用心棒」では監督に絞られたようですが。 中村伸郎さん、なにやってもうまいですな。よくうつむくんです。あの人。

  分裂した生命体は、光が明滅していますが、なんでもダイオードを使ったとのこと。LEDのことでしょうか。あの当時LEDがあったのでしょうか。 しかもあんな明るい。

本多猪四郎さん、ギャング物は始めてなのでしょうか。どうも演出が定まっていない。

: 空気感---「多くのSFXピープルが犯す間違いのひとつは、クリアーな場所でミニチュアを撮影することだ。スモーク無しでは、ミニチュアに大気が作り出す淡いパースペクティブをあたえることはできない。」---ダグラストランブル  

      SFX CINEMATIC ILLUSION:2 中子 真治 より

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映画ショートレビュー開始

 本日より映画の寸評をしたためます。とりあげる映画は、かならずしも話題作品ではなく、ジャンル、年代を超えてワープいたします。

 東大の偉い先生曰く。  映画は解釈するものではなく、観るものである。 ---  

 ということで、この映画はなにを訴えているのか。監督はなにを言いたいのか。 などと、コムズカシイことは考えず、(あれは評論家の原稿代稼ぎ)

 あ、この役者さんうまいな。とか、このセット手間かけているな。いい照明だな。いい撮影だな。いい構図だな。ちょっとサボッタな。

 というように、評なんて自分の頭に焼きついた印象の集まりでいいのですよ。    

 それを再確認するため何回でも観てみる、また新たな発見をする。それだけでも映画製作者はうれしいのです。

 古い映画はデジタル処理のおかげで、つい最近撮影したかのようなすばらしい画面で楽しむことができるようになりました。

 また2進法の記録媒体により、問題であったカラーフィルムの色あせを克服し、美しい映像を永遠に保存できるようになりました。

 つまり西暦5001年でも映画は生きているのです。しかし人間には許された時間しかない。

 映画をどんどん観ていきます。

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