ショパン、エチュードOP10-1再び練習する

 3年ほど前だったか、ショパンのエチュードOP10-1にチャレンジし、一通りお終いまでスローテンポでミスりながらもダマシ・ダマシ弾くことは出来たのだけれど、その後はさらに鍛錬することもなく、ほうっておいた。というのもこれを弾くと右手の人差し指がちょっとビリビリし、さらに右手全体が一日じゅうオーバーヒート状態になったからだ。当時は、これは練習を止めるべきだと判断した。
 ところが、最近またこの曲を練習し始めた。というのもUTで、あるピアニストの演奏を拝見して発奮したからである。その演奏がコレ。
奏者は1999年生まれのナタリエ・シェヴァモバ。、
 なにかクララ・シューマンの姿と重なってしまうような華奢な少女の弾く演奏スタイルが、ショパン自身が理想だと考えるこの曲の本来の弾き方ではないかと思ってしまった。
 上半身は背筋をピシッと伸ばした安定した姿勢。そして、ショパンの演奏を見た人が語った比喩、「右手は大蛇が大口を開けて逃げまとう獲物を追いかけているように見えた」、と思わせるようなダイナミックで、かつ柔軟な動き。
↓ショパン・コンクール審査での演奏
 そして左手は決して鍵盤を叩きつけるような大音響とさせず、右手の演奏を殺さない澄み切ったフォルテ音を奏でている。ショパンは楽譜に強弱記号はF(フォルテ)とだけ指示していて、左手も決してドデカイ音を立てることは望んでいないのである。
 このピアニストと対極な弾き方をしているのがアシュナージで、彼も小男で、手も大きい方ではないが、同じこの曲の演奏では、左手の叩き付けるようなフォルテシモの弾き方が少し力み過ぎているように感じ、演奏姿も汗をかきつつ?頭を揺らしながらで、弾くのがツラそうに見えてしまうのだ。対し、シェヴァモバは、彼より安定感が抜群で、凛々しくも涼しそうに弾きこなして見える。
 また、アシュケナージやその他のピアニストで時々みられるのは、ショバンが楽譜では指示していない、ノンペタル奏法を部分部分でやっていることで、それはそれで迫力ある演奏ではあるが、一方、奇をてらっているようにも感じないこともないのだ。しかし、シェヴァモバは、当然そういう弾き方も知っているではあろうが、あえてそうせず、楽譜に忠実である。(アシュケナージの演奏が良くないと言っているのではありません)
 自分も練習してシェヴァモバのように弾けるようになるだろうか。それはこの歳では絶対不可能だと思うが、もう少し3年前よりアップテンポで弾けるよう柔軟な手首にさせたい。
 この曲の要は右手指、1と2の拡張、2と4の拡張、3と5の拡張(時に4と5の拡張2と3の拡張)と柔軟さで、その予備練習としては、アルフレッド・コルトーのアドバイスとポール・バートン先生のチュートリアルが効果的だと思う。
 

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