飛べ!ダコタ

邦画メモ、NO,101、地上波民放
2013年、アッシュジャパン、109分
監督: 油谷誠至、 撮影: 小松原茂、 音楽: 宇崎竜童、
出演: 比嘉愛未、窪田正孝、柄本明、洞口依子、中村久美
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 映画が制作されている当時から注目していた作品。レンタル店でもDVDが見つからず、かといって円盤を購入するほど急ぐこともなく、そろそろテレヴィジョンで放送されるだろうと待機していたので、このタイミングで地方の民放局(ギフチャン)が放映してくれたのは、渡りに船だった。
 岐阜放送テレビはテレ東の番組とテレビ神奈川の「クルマでいこう」くらいしか自分には観るものはなく、やたら仏壇屋のCMだけが目立つ、自分にとっては存在意義の低い放送局であったが、たまにこういう粋なことをやってくれる。感謝。
 
 戦後まもなく、佐渡の村の砂浜にイギリス人クルーのDC-3が不時着する話で、自分のようなヒコーキ少年は絶対みのがせなかった作品なのである。
 ただし、ヒコーキ好きとしては、DC-3の不時着するカットはなく、最後の離陸シーンも出来の良くないCGで残念であった。(離陸時の機体後部で吹き荒れるプロペラの猛烈な風圧と飛び散る砂塵が表現されていない)
 
 イーストウッド監督「硫黄島からの手紙」では双発の実機が海岸に着陸する実写映像があり、あの迫力とハリウッドの撮影力にはマイッタが、この映画の監督さんも予算とスケジュールが間に合えばああいうシーンを撮りたかったに違いない。ただし、それは日本での撮影は無理と思われ、おそらくフィリピンあたりでロケしなければならないだろう。邦画ではそれだけで予算が無くなる。
 
 実際にあった話の映画。この映画が話題になるまで、自分は内容の事実をまったく知らなかった。戦後間際の出来事は、ネガティブな面ばかりネタされるが、こういう平和的な話もたまにはいいもんだ。
 
 若手、男優・女優の熱演が良い。
 
柄本明が村長を演じているが、彼に関するエピソードを一つ。
 
 柄本明も出演している「シャル・ウイ・ダンス」が台湾で公開されたとき、彼がスクリーンに顔を出すと笑うシーンでもないのになぜか劇場内で笑いが起こったという。周防監督は「なぜ笑うのか分からない」とDVDのオーディオ・コメンタリーで語っていた。
 
 この理由は私が思うには、台湾では日本のTV番組がいくつか放送されていて、その中でも特にバラエティーの志村けんは絶大な人気をはくしているそうな。おそらく台湾でも放送されている彼の番組「だいじょうぶだぁ」には、たびたび柄本明がゲスト出演して独特のお笑いを提供してくれている。それで柄本明は台湾では役者というよりはコメディアンとして知られているのではないだろうか。その彼がシリアス物で、思いもよらずクソ真面目に演技しているという、そのギャップに可笑しさを感じたのだろう。
 
 そういう自分も柄本明がドラマで乃木希典を演じていたのには、本人には失礼だけれど「だいじょうぶだぁ」での彼の大年増芸者を思い出し、乃木大将の顔にかぶさって笑ってしまった。ヘンなプライドを持たない彼の多才・多芸には敬服させられる。自分も生まれ変わったら彼のような役者になりたい。

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